つくば号
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つくば号(つくばごう)とは、東京駅~つくばセンター・筑波大学(茨城県つくば市)間を常磐自動車道経由でJRバス関東と関東鉄道が運行する高速バスの愛称。
本項ではミッドナイトつくば号についても記述する。
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[編集] 概要
2006年10月現在、東京行(上り)が20分間隔、つくば行(下り)が10~40分間隔で運行している。東京駅~つくばセンター間の所要時間は上りが約90分、下りが約70分である。また、始発が早く、終発が遅い事も特徴で、つくばセンター発は5時00分発~22時00分発、東京駅発は7時00分発~23時00分発となっている。東京駅発の終バスの後には深夜高速バスとして「ミッドナイトつくば号」が下りのみ3本運行されている。こちらの最終便は0時30分であるが、運賃が割増で定期便用の回数券も利用できず、当日東京駅、新宿駅またはつくばセンターバスターミナル内関鉄学園サービスセンターにおいてあらかじめ便の指定を受けた乗車券の購入が必要である。
[編集] つくばエクスプレス開業以前
1987年(昭和62年)4月の運行開始直後から大変な活況となり、運行開始後わずか半年で増発されたが、それでも続行便を多数出す程の状態になった。つくば発の便では始発のつくばセンターで満席になってしまい、途中停留所からの乗客のために臨時便を手配する事になり、運行会社が当時の運輸省から指摘される事態になった。
その後も増発が続き、一時は東京駅を発着する高速バスとしては最も多い88往復(平日)を運行し、ピーク時には10分間隔で発車していたが、日によっては積み残しが常態化し、2台同時発車や臨時便の運行を行う事がある程活況を呈していた。これは、当時東京と筑波研究学園都市を擁するつくば市間の直通公共交通機関が高速バスのみであった事で、同市内の研究機関に来訪する研究者・技術者、学生、さらにはつくば市居住者など多種多様な行動パターンを持つ、多くの人々が利用していた事が原因と思われる。特に学会開催時や筑波大学の入試時などには、東京駅にてバス4~5台分、150~200人という極めて長い列ができていた事がある。八重洲南口バスターミナルに収まりきれず南側に延びた列は、八重洲ブックセンター前の横断歩道付近にまで達していた。毎週金曜日は夕方以降に常に長蛇の列が形成され、必ず係員が「つくば号最後尾」と書かれた札を掲げて列最後尾を案内していた。また、八重洲南口バス乗り場が長距離路線と中距離路線で乗り場を分離される以前は、客層の違う夜行バス客との混乱を避けるため、夜行高速バスが多く発車する時間帯に乗り場位置を南寄りに変更する事も行っていた。
そうした混雑対策の一環として、一般的な高速バス2両分の定員を有する2階建てバス「メガライナー」が日本国内で唯一運用されていた。このバスは法令を超える全長(15m)である事から、国土交通省から認められたルートを外れて走行する事ができず、一部のバス停にメガライナー便が停車しなかった(できなかった)のもこのためである。
[編集] つくばエクスプレス開業以降
2005年(平成17年)8月24日の首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線(旧称常磐新線、以下「TX」と表記)開業以降、乗客数が従来の約30%にまで減少した。特に、従来から首都高速道路の渋滞の影響で定時性に難があった東京行き上り便の落ち込みが激しい。
TXの開業日から停留所を3ヶ所増設して利便性の向上を図る一方、運賃を100円値下げしてTX秋葉原駅~つくば駅間の運賃と同額とし、割安感を出すなどの営業施策を講じたものの、より速くて正確なTXに流れた乗客は戻る事はなく、11月1日のダイヤ改正で運転間隔を20分間隔とする減便改正が行われた他、初発をつくば5時・東京6時30分に繰り下げた。また、併せて関東鉄道が運行担当するメガライナー便が全便廃止された。その後も利用客の減少に歯止めが掛からない事から、JRバス関東が担当するメガライナー便についても2006年5月28日をもって「つくば号」としての運用を終了し、翌6月以降、メガライナーは「青春メガドリーム号」として運用している。
TXに大きく乗客を奪われている「つくば号」ではあるが、TXと比較して、
- つくば駅から比較的遠い大規模住宅地である並木・梅園地区(並木大橋バス停など)を経由する。
- 各方面からの新幹線が発着する東京駅から乗り換えなしで利用できる。
- 乗車すれば確実に、しかもリクライニングシートに座る事ができる。
- (ただし一部便を除いて昼行仕様の4列シートなので座席幅は若干狭いが、それでも一部にボックス式クロスシートがあるだけのTX車両よりは快適である)
- 筑波大学周辺への延長運行が開始され、同学教職員・学生の利用が期待される。
といった利点がある。
なお、2005年11月から2007年3月までの期間限定で往復1,700円(7日間有効)の割引乗車券「1Week Return きっぷ」を販売している。これは、主に空気輸送と化している上り便への誘導を図っての事と思われる。その後、東京駅までの往復バス乗車券と東京23区内のJR線が乗り降り自由となる「都区内パス」をセットした「つくば&都区内フリーきっぷ」を2,000円で発売するようになった(発売当日限り有効)。こちらは車内及び東京駅での発売は行わず、つくばセンターと筑波大学内の専用券売機以外での購入はできない。どちらの乗車券も、「ミッドナイトつくば号」は利用する事ができない。
2006年10月1日から、新たなTXへの対抗策として大学関係者(学生・教職員など)を対象に利用客を増やそうと、東京駅・つくばセンター共毎時00分発車の便および「ミッドナイトつくば号」が筑波大学発着に延伸された。
[編集] 停車バス停
- (以下、茨城県つくば市内)
- 下広岡
- 並木大橋 -(茨城県立並木高等学校、並木住宅前/並木ショッピングセンター入口)
- 並木二丁目-(産業技術総合研究所(AIST)つくばセンター前)
- 並木一丁目-(宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター、物質・材料研究機構(NIMS)並木地区前/一般路線バスの物質研究所)
- 千現一丁目-(物質・材料研究機構(NIMS)千現地区前)
- 竹園二丁目-(竹園住宅前/茨城県立竹園高等学校入口)
- つくばセンター(つくば駅前)
- 筑波大学病院-(一部の便のみ/一般路線バスの筑波大学病院入口)
- 大学会館-(一部の便のみ)
- 筑波大学-(一部の便のみ/一般路線バスの筑波大学中央)
[編集] 歴史
- 1987年4月 - 東日本旅客鉄道(JR東日本)と関東鉄道の共同運行で運行開始。開業当時は1日16往復。
- 1988年4月 - JR東日本のバス部門分社化により、JRバス関東と関東鉄道の共同運行に変更。
- 2002年12月 - JRバス関東がメガライナー車両での運行を開始(後に関東鉄道も導入)。
- 2004年7月 - 「ミッドナイトつくば号」運行開始、つくばセンター発の始発を繰り上げ(4:40発)、終発を繰り下げ(22:30発)。
- 2005年8月 - 停留所を増設(下広岡・並木三丁目・並木二丁目)。運賃を100円値下げ。
- 2005年11月 - 開業以来初の減便。毎時3本体制へ。
- 2006年5月 - メガライナー車両の運行を廃止。
- 2006年6月 - 並木三丁目バス停を廃止。下広岡バス停を移動。「ミッドナイトつくば号」の0:10発を増便し3本体制に。昼間帯の本数を減らし、比較的好調な夕方以降の便を増便(全体の本数は変わらず)。
- 2006年10月 - 一部の便を筑波大学へ延伸(新設バス停:筑波大学病院・大学会館・筑波大学)。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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