やじうまワイド
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やじうまワイド(Yajiuma Wide)は、東京都に本社をもつテレビ局、テレビ朝日が制作・放送した朝の情報番組。
1985年10月から2002年6月までにかけて放送された。それまでに放送された『おはようテレビ朝日』内のやじうま新聞というコーナーが単独番組として発足。土曜版は、1997年4月から『やじうまサタデー』として放映開始(土曜版も1998年4月に平日版と同じタイトルとなる。)。
目次 |
[編集] 概要
- 番組は主に各社の新聞を比較し、コメンテーターが解説していくことに重点を置いた。現在、多くの局の朝番組で見られる朝刊チェックはこの番組が元祖である。また、各曜日に2人のレギュラーコメンテーターが登場。スポーツニュースは日刊スポーツデスクが、芸能ニュースは梨元勝などの芸能リポーターがコメンテーターを勤めた。コメンテーター2人のみならず、時に芸能リポーターなどを巻き込んでスタジオ中の意見が対立して激しい言い合いになることもあり、ウリのひとつであった。これを司会の吉澤一彦が時に高圧的、また時には大雑把に進行させるのが名物であり、今は亡きナンシー関もファンだったと伝えられている。しかし個性的な司会進行のスタイルは賛否両論であり、徐々に出演機会を減らされていった吉澤は番組リニューアルと共に遂に閑職へと追いやられてしまう。
- 同時間帯の視聴率で、民放の中では『ズームイン!!朝!≪現:ズームイン!!SUPER≫』(日本テレビ)に次ぎ、2番手の存在、『ビッグモーニング≪現:みのもんたの朝ズバッ!≫』(TBS)や『めざましテレビ』(フジテレビ)の視聴率が軌道に乗ると3番手の存在であった。
- 『めざましテレビ』が軌道に乗り始める1997年頃からは、ライバルの番組の動向を踏まえた編成をとるようになる。例えば、『めざましテレビ』が07:00台の芸能ニュースが07:45頃までであったことから、やじうまでは07:43頃からの放送としていた。
- また、1990年代前半までアタック音やBGMなど、番組の効果音のほとんどを生放送のエレクトーン奏者が担当していた。しかし、大阪・朝日放送の『おはよう朝日です』のように時間告知などはせず、奏者は毎日一度放送中に顔と名前のテロップが出るときに演奏しながら軽く会釈するだけで、何も話さなかった。
- 番組は2002年6月29日をもって終了。これにより吉澤一彦アナウンサーは長年続けてきた朝番組の担当にピリオドを打った。同年7月1日からは、同時間帯に引き続き新聞紹介をメインにし、大幅リニューアルしたワイド番組、『やじうまプラス』がスタートされ、現在も放送時刻が変更して至る。なお、吉澤は2006年4月3日のリニューアルで、『やじうまプラス』に起用され、事実上朝番組に復帰している。
[編集] 正式タイトルの変遷
- 1985.10~1987.09 - やじうま新聞
- 1987.10~1993.03 - やじうまワイド
- 1993.04~1996.09 - 新やじうまワイド
- 1996.10~2002.06 - やじうまワイド
[編集] 放送時間
[編集] 平日
【「ヤジウマ新聞」時代】
- 1985.10~1986.03 - 07:15~07:50
- 1986.04~1987.09 - 07:15~08:00
- 備考:『パックンたまご』(07:50~)が終了し、『気分はシャッフル』(08:00~)のスタートに伴い放送時間が10分の延長。
【「やじうまワイド」時代】
- 1987.10~1993.03 - 07:00~08:30
- 備考:『ANNニュースセブン』(07:00~)と『気分はシャッフル』が終了により90分の大型番組に拡大。当時の放送時間は裏番組の『ズームイン!!朝!』と同じ。
- 1993.04~1996.09 - 06:45~08:00
- 1996.10~1997.03 - 05:55~08:00
- 備考:『やじうま6』と統合し、放送時間が裏番組の『めざましテレビ』と同じになる。
- 1997.04~1998.03 - 05:54~08:00
- 備考:『めざましテレビ』に対抗する形で放送時間を1分繰り上げ。
- 1998.04~2002.06 - 05:50~08:00
[編集] 土曜日
- 1998.04~1998.09 - 06:45~08:00
- 備考:この前に放送された『やじうまサタデー』に変わり、平日版と同じタイトルとなる。
- 1998.10~2002.06 - 05:50~08:00
- 備考:平日と同じ放送時間となる。
[編集] 日曜日
- ?~1989.3 - 11:00~11:50
- 備考:この枠は「やじうま新聞日曜版」として放送されたが、現在の「サンデープロジェクト」開始に伴い終了した。
[編集] 歴代のオープニングテーマ曲
- 1985.10~1993.03 - 不明(シンセサイザーを使った曲)
- 1993.04~1998.03 - 不明(『新やじうまワイド』時代のテーマ曲。ギターの弾き語りと女性コーラスが有名だった。1996年10月にタイトルを『やじうまワイド』と改題後もそのまま使用。)
- 1998.04~1998.09 - ともさかりえ『恋してる』
- 1998.10~1999.03 - 工藤静香『一瞬』
- 1999.04~1999.12 - Sweet velvet『Lazy Drive』
- 2000.01~2000.06 - 小松未歩『BEAUTIFUL LIFE』
- 2000.07~2000.09 - keyco『晴れ』
- 2000.10~2000.12 - the Indigo『大切なもの』
- 2001.01~2001.11 - コブクロ『BELL』
- 2001.12~2002.06 - T-SQUARE『TOYS』
[編集] 歴代の出演者
[編集] 司会
月曜・火曜 | 水曜 | 木曜 | 金曜 | 土曜 | |
---|---|---|---|---|---|
1985.10~1987.09 | 吉澤一彦、廣瀬雅子(「ヤジウマ新聞」時代) | ― | |||
1987.10~1990.03 | 小澤幹雄、玉利かおる、吉澤一彦、川瀬眞由美 | ||||
1990.04~1993.03 | 吉澤一彦、玉利かおる | ||||
1993.04~1998.03 | 吉澤一彦、田中滋実 | ||||
1998.04~1999.03 | 大熊英司、田中滋実 | 吉澤一彦、田中滋実 | 吉澤一彦、中島多圭子 | ||
1999.04~1999.09 | 吉澤一彦、津島亜由子 | 大熊英司、津島亜由子 | 大熊英司、田中滋実 | 吉澤一彦、田中滋実 | 吉澤一彦、津島亜由子 |
1999.10~2000.09 | 吉澤一彦、徳永有美 | 大熊英司、津島亜由子 | 吉澤一彦、津島亜由子 | ||
2000.10~2001.03 | 吉澤一彦、徳永有美 | 吉澤一彦、津島亜由子 | 大熊英司、津島亜由子 | ||
2001.04~2002.06 | 吉澤一彦、徳永有美 | 吉澤一彦、津島亜由子 | 大熊英司、津島亜由子 |
[編集] 朝刊コーナー担当
- 担当期間の変遷はなし
[編集] スポーツコーナー担当
- 担当期間の変遷はなし
[編集] お天気コーナー担当
- 1987.10~1998.03 - 女性メインキャスター担当のため、設けず
- 1998.04~1999.09 - 伊藤由希子
- 1999.10~2001.03 - 伊藤由希子(月火)、高橋真紀子(水木)、岩居由希子(金土)
- 2001.04~2002.03 - 今山佳奈(月火)、萩野志保子(水木)、岩居由希子(金土)
- 2002.04~2002.06 - 今山佳奈(月~金)、龍円愛梨(土)
[編集] コメンテーター
- ここで表記するコメンテーターは後期のもの
[編集] 月~金までのタイムテーブル
- 5:50 オープニング
- 5:51 天気予報
- 5:52 教えて☆お星様!
- 5:55 News朝刊きょうの一面
- 6:10 ANNニュースフレッシュ(現:ANNニュース)
- 6:19 天気予報
- 6:25 スポーツニュース(火曜のみ6時28分からやくみつるの今日の主ヤク)
- 6:29 芸能サーフィン
- 6:36 プレゼントコーナー
- 6:38 やじうまピックアップ
- 6:41 ツイてる?ツイてない?占いカウントダウン
- 6:45 きょうのイチバン!
- 6:53 天気予報
- 6:56 newザ・芸能ダッシュ!
- 7:00 ザッツニュースペーパー
- 7:25 やじうまスポーツ
- 7:34 芸能交差10
(火曜 7:43~ Newヒットのサカイ・目) (金曜 7:43~ New福岡翼の今週の1本)
- 7:45 天気予報
- 7:53 見つけたこんな記事
- 7:55 教えて☆お星さま!
- 7:58 きょうのおめざめ
- 8:00 スーパーモーニング等に接続
[編集] 土曜日のタイムテーブル
- 5:50 オープニング&天気予報
- 5:51 教えて☆お星さま!
- 5:54 きょうのイチバン!
- 6:01 スポーツニュース
- 6:09 天気予報
- 6:11 やじうまピックアップ
- 6:19 芸能サーフィン
- 6:26 ツイてる?ツイてない?占いカウントダウン
- 6:30 ANNニュースフレッシュ(現・ANNニュース)
- 6:39 天気予報
- 6:44 NYリポート
- 6:54 ザッツニュースペーパー
- 7:17 天気予報
- 7:18 やじうまスポーツ
- 7:36 芸能交差10
- 7:49 天気予報
- 7:53 見つけたこんな記事
- 7:58 教えて☆お星さま&エンディング
[編集] ネットの状況
当番組は基本的にテレビ朝日系列局で放送されていたが、関西圏や中京圏、福岡等の有力局、テレビ信州(~1991年3月)及びクロスネット局だった青森放送(~1991年9月)、秋田テレビ(~1987年3月)、山形放送(~1993年3月)、福井放送(1989年4月~)、日本海テレビ(~1989年9月)、山口放送(~1993年9月)、テレビ熊本(~1989年9月)、テレビ大分(~1993年9月)、テレビ宮崎ではネットされていなかった。
- 北海道テレビ放送:気分は天気730 → 早起きクマさん → 情報ワイド 早おきDon!Don!
- 備考:北海道テレビでも当初はネットされていなかったが、1993年4月に6:45~7:15のみネットを開始(7:15からはローカルワイド番組「ハイパーワイド 気分は天気」を放送)したが、半年後にフルネットで放送されるようになる。
- 青森放送、山形放送、テレビ信州、福井放送、日本海テレビ、テレビ大分:ズームイン!!朝!、ジパングあさ6(いずれも日本テレビ)
- 備考:テレビ信州は本来はこの番組をネットするはずだが、開局当時テレビ朝日が朝7時台の情報番組を設定していなかった事や、日本テレビ系とテレビ朝日系のネット比率を同数とする意向もあったためか、「ズームイン!!朝!」を放送していた。
- 秋田テレビ、テレビ熊本、テレビ宮崎:ひらけ!ポンキッキ、めざましテレビなどのフジテレビの番組
- 備考:テレビ大分に関しては、早朝番組はフジテレビ系ではなく、同じくクロスネット関係のある日本テレビ系の番組を放送していた。
- 静岡県民放送(静岡けんみんテレビ、現静岡朝日テレビ):「ヤジウマ新聞」時代の1985.10~1986.03にネット。その後一旦打ち切り「朝です!しずおか」「おはようドレミ」を編成。再び「やじうまワイド」ネット開始(土曜日は長らく「おはようしずおか」を編成。土曜版は現在までネットせず)
- 名古屋テレビ放送:おはよう名古屋テレビです → コケコッコー → どですか
- 朝日放送:おはよう朝日です
- 備考:「やじうまプラス」に移行後も本編のネットは未だ果たされていない。
- 瀬戸内海放送:おはようせとないかい → モーニングKSB
- 備考:1993年4月に本番組へ移行するが、当初は7:00飛び乗り。1996年10月の放送時間拡大リニューアルされた当時、時代劇の再放送を放送していた関係で6:20から半ば強引に飛び乗っていた時期があった(そのためにわざわざ、当時の局マスコットを登場させた独自のオープニング映像を作成していた)。その後末期になってようやくフルネットになった。フルネットになってからも「ANNニュースフレッシュ・終」というブルーバックに白文字でのENDロゴが独自に表示されていた(BGMも85年当時のテーマソング)。
- 広島ホームテレビ:HOMEフレッシュモーニング
- 備考:1996年1月から本番組に移行。なお、同番組開始直前の短期間「やじうま新聞」をネットしていた。
- 山口放送:KRYさわやかモーニング、ズームイン!!朝!(日本テレビ)
- 九州朝日放送:モーニングモーニング → 朝はポレポレ → アサデス。
※1996年10月に番組が5:55のスタートとなった以降は、名古屋テレビも前半部分のみネット開始。九州朝日放送は1998年、6時台の情報番組「ラジオDEテレビ」終了に伴い5:50~6:45のみだがネットを開始する)
※土曜版の放送局は少ない。
[編集] 備考
- 後期のオープニングタイトルに「SINCE1981」とあったが、それは「おはようテレビ朝日」からのものである。よってテレ朝以外のネット局では事実上「SINCE1981」にならない。
- 通常、番組冒頭の日付表示で祝祭日の表示は、赤色の表示(×月×日×曜日○○の日)だったが、1997年9月15日月曜日(敬老の日・当時)の放送は九州に大型で強い台風が接近していた為、通常(平日パターン)の表示だった。
- 1998年4月~2002年6月の番組終了まで、イメージキャラクターとして、やじ夫とうま子がいた。この2人のキャラクターは、現在はテレビ朝日の占いのページ『やじ夫とうま子の星占い』で見ることができる。
- 土曜版の朝刊チェックのコーナーでは、平日版と違いBGMがほぼなかったりした時期があった。これは、「やじうまプラス」になってからも続いている。
- 1995年1月17日に発生した「阪神・淡路大震災」ではキャスター陣はそのままで、ニューススタジオから「ANN報道特別番組」として放送した。
- 2001年9月12日放送分は、日本時間の11日夜に発生した「9・11同時多発テロ」の緊急特別番組を夜通し放送したために休止となった。