プレイステーション3
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プレイステーション3 | |
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メーカー | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
種別 | 据置型ゲーム機 |
発売日 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
CPU | Cell 3.2GHz, 1PPE+8SPE |
GPU | RSX Reality Synthesizer 550MHz |
対応メディア | BD-ROM, DVD-ROM, CD,SACD |
対応ストレージ | ハードディスクドライブ |
コントローラ通信方式 | Bluetooth(最大7台), USB |
外部接続 | USB2.0 x 4、IEEE802.11b/g、IEEE802.3ab、IEEE802.15.1 |
オンラインサービス | PLAYSTATION Network |
前世代ハードウェア | プレイステーション2 |
プレイステーション3 (PLAYSTATION 3)はソニー・コンピュータエンタテインメントが開発した家庭用ゲーム機であり、同社のプレイステーション、プレイステーション2の後継として位置付けられている。略称はPS3やプレステ3と呼ばれている。
目次 |
[編集] 概要
プレイステーション2 (PS2)の後継機であり、CPUのCellやGPUのRSXの搭載などによりPS2の性能を大幅に凌駕し[1]、近年普及しつつある大型ハイビジョンテレビ、特にフルHDテレビにも対応する家庭用ゲーム機である。記録メディアにDVDの次世代規格であるBlu-ray Disc(ブルーレイディスク・以下BD)を導入し、TVやオーディオへの接続に新規格であるHDMI端子を装備。他にもPS2同様にPS1、PS2のゲームソフトや映画などのDVD、音楽CDなどが使用可能である。またギガビット・イーサネットや無線LAN搭載によりネットワークにも標準対応する。20 GBもしくは60 GBのハードディスクドライブ(HDD)を標準搭載し、USB端子の搭載により、『メモリカードアダプター』等の周辺機器の他、キーボードやマウス、USBメモリなど汎用USB機器にも一部対応する。これらにより将来的には家庭用ゲーム機としてのみならずAVホームサーバーやパソコンのような使い方も想定している。ユーザインタフェースにはPSXやPSPと同じクロスメディアバーを採用し、音楽やビデオ再生、フォトビューワ、インターネットブラウザなどが初期実装されている。コントローラーSIXAXISは従来のPS2のものとほぼ同形状だが、ワイヤレス対応かつ新たに6軸検知システムが内蔵され振動機能は削除された。HDD容量20 GBモデルと60 GBモデルの2種類が発売されているが、他にも無線LANや各種メモリカードリーダー搭載の有無で差別化されている。同社発売の携帯ゲーム機プレイステーション・ポータブルと無線LANなどで各種連携ができる(20 GBモデルではUSB接続および、無線ルーター経由で対応)。
[編集] 特徴・機能
[編集] ゲーム
PS3およびPS2、PS1規格のディスクをスロットインすることにより、プレイすることができる。また、ネットワーク経由でゲームの体験版などをハードディスクドライブにインストールすることもできる。また、各種セーブデータや仮想メモリーカードの管理も行う。なお、PS2、PS1規格のゲームは現状SD映像(480p)での出力となり、アップコンバート機能などは実装されていない。しかしCellの性能上実装は可能。
[編集] ネットワーク
[編集] インターネットブラウザ
PS3には標準で独自のウェブブラウザがインストールされており、インターネットによるウェブページの閲覧が可能になっている。ウェブサイトが閲覧できるだけではなく、ブックマークの保存、文字サイズの変更、表示文字コードの変更、アクセスしたウェブページのURL履歴の表示、JavaScriptのサポート、プロキシサーバの設定など、一般的なブラウザと比較しても遜色のない機能が用意されている。リンクなどの操作はパソコン同様にマウスポインタを使用し、アナログスティックやカーソルキーで操作する。ページ上の画像や動画もダウンロード可能。これらのデータはHDDや記録メディアに保存され、画像や動画はダウンロードしてすぐ楽しむことができる。音声についても、対応している形式であればダウンロードして保存後すぐ再生する事も可能である。MacromediaFlash 7を搭載しており、サイト上のフラッシュ動画なども閲覧できる。また、6つのウインドウが用意され、複数のリンクを開くことなく複数のページに同時アクセスでき、各ウィンドウを縮小表示することもできる。機能が多い反面、表示速度はPSP内蔵のブラウザとパソコンのブラウザとの中間ほどで、特に画像の多いサイトは、必ずしも快適なブラウジングをすることはできない。
[編集] リモートプレイ
リモートプレイは、PS3の画面をリアルタイムで480pのMPEG-4 Simple Profile(ビットレートは1Mbps程度)に変換し、ストリームとして無線LAN経由でPSPに伝送することにより、PSPの画面上でPS3の各種機能が操作できる機能。ただし、利用できるのはHDD上の音楽の再生やビデオの視聴、インターネットブラウザの利用などに限られ、現時点ではBDの再生やゲームをすることはできないが、ゲームについては近く対応の予定である[2]。
[編集] プレイステーションネットワーク
PS3の発売と同時に「PLAYSTATION Network」と呼ばれるネットワークサービスが展開されている。サービス内容はダウンロードストアから新しい車やコース等のアイテムを有料販売・無料配付したり、PSPソフトをダウンロード販売(ゲームアーカイブス)してUSBを通じてPSPに転送するといったことが出来るようになっている。またシステム上オンライン対戦が可能である。しかし、SCEがマッチングサーバーを用意していないため、ソフトハウスが用意しなければならない。そのため、対応しているソフトは少ない。
[編集] ビデオ
家庭用テレビ規格では最高精細のフルHD解像度でプログレッシブ出力(1920x1080ピクセル)でBDビデオやDVDビデオ、ハイビジョン映像記録規格AVCHDの再生、MPEG-2(PS、TS)、MPEG-1、H.264/MPEG-4 AVC、MPEG-4 SP形式の各種動画データなどに対応。なお、DVDビデオは現状SD映像での出力となり、アップコンバート機能などは、開発は行っているというが現在のところ未だ実装されていない。
[編集] ミュージック
ATRAC、AAC、WMA(バージョン1.60以降)、MP3、WAV形式の音楽データに対応する。また、音楽CDをATRAC、AAC、MP3いずれかの形式でHDDへ取り込むことにより、ジュークボックスとして利用することができる。さらに、SACDの再生にも対応する。
※ATRAC、WMAの再生はインターネット接続によるアクティベーションが必要。
[編集] フォト
JPEG、GIF、PNG、TIFF、BMP形式の静止画データに対応。写真がひらひらと舞い落ちるようなスライドショーがある。
[編集] デザイン
本体は(横置き時の)上面が曲面となっている形状。Wii、Xbox 360、PS3の中では、唯一電源部品を内蔵している事もあって、一番大きな体積である。PS2と同様に縦置き、横置きに対応している。カラーバリエーションは2007年3月現在、クリアブラックのみ。但し、60GBモデルにはクロムメッキのラインとロゴが入る。光学ディスクドライブはスロットイン方式を採用している。コントローラーはPS2同梱のデュアルショック2と同型だが、中央のANALOGボタンの代わりに無線認識等に用いるPSボタンが付いている。
PS2までは「PlayStation」のロゴが使用されていたが、PS3ではロゴが一新され「PLAYSTATION 3」と大文字表記になった。これは久夛良木健社長によると、今までのPS・PS2はプレイステーションの完成形ではなく、PS3で完成したため、今までは「Play」と「Station」という2つの単語から構成されていた名前から、「PLAYSTATION」という1つの単語に変わったためであるという。このロゴは、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントとソニー・ピクチャーズ・イメージワークスが製作に関わったサム・ライミ監督版スパイダーマンの字体と同一の字体を使用している。プレスリリース内では「PS3(ピーエススリー)」の略称が使用されていた。またテレビCMには「PLAYBEYOND」のロゴとサウンドロゴも使用されている。箱には大きくBlu-ray Discのロゴが刻印されている。
[編集] 静粛性
薄型PS2に近い静粛性。これは、BDの2倍速がDVDの6倍速に相当するため[3]ディスクドライブからの回転音が小さいことと、大きめの排熱ファンを低速で回転させるという方式を採ったことでファンノイズを最小限に抑えられたために実現した。
[編集] 沿革
- 2001年3月9日 - ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)と、IBM、東芝ブロードバンド時代に向けた超並列プロセッサの共同研究および開発に合意
- 2002年4月2日 - IBM、ソニー、東芝と最先端半導体製造プロセス技術の共同開発で合意と発表
- 2004年9月21日 - SCEは次世代プレイステーションにBlu-ray Discドライブを採用することを発表
- 2004年12月7日 - SCEとNVIDIAは次世代ゲーム機のGPUを共同開発することを正式発表
- 2005年2月8日 - SCE、IBM、東芝の3社は共同開発中のマイクロプロセッサ「Cell(セル)」のアーキテクチャを初めて明らかにした
- 2005年3月30日 - PS3が採用する 512MビットXDR DRAM を東芝とエルピーダメモリが発表
- 2005年5月17日 - 「プレイステーション3(PS3)」正式発表
- 2005年7月21日 - Havok社と戦略的ライセンス契約締結発表。物理エンジンをPLAYSTATION 3向けソフトウェア開発キットの一部に採用
- 2006年3月15日 - 「PS Business Briefing 2006 March」にて、当初2006年春発売としていたPS3の発売を2006年11月まで延期することが発表された
- 2006年3月22日 - 「Game Developers Conference 2006」にて、正式にインターネットを利用したコンテンツ配信サービスE-Distribution Initiativeを行うと発表
- 2006年5月9日 - 「E3 2006 SCE Press Conference」にて、発売日ならびに価格を発表。新コントローラも発表された
- 2006年8月30日 - プレイステーション3公式Webサイトオープン
- 2006年9月6日 - 欧州での発売を2007年3月に延期することを発表。年内出荷台数を400万台から200万台に下方修正(2007年3月までの見通しは600万台で変わらず)
- 2006年9月22日 - 日本国内、内蔵HDD 20GB版の価格を62790円(税込)から49980円(税込)に変更を発表。両モデルとも、HDMI Ver.1.3を標準搭載することを公表
- 2006年11月11日 - 日本発売。内蔵HDD 20GB版 販売価格49980円(税込)、内蔵HDD 60GB版オープンプライス
- 2006年11月11日 - バージョン1.10 アップデート開始。「PLAYSTATION Network」上の「PLAYSTATION Store」でPS3用ソフトのダウンロード配信と販売が開始された
- 2006年11月17日 - 北米で発売。20 GB版499ドル、60 GB版599ドル
- 2006年11月22日 - 「PLAYSTATION Network」上の「ゲームアーカイブス」でPSP用ソフトのダウンロード販売が開始された
- 2006年12月6日 - バージョン1.30 アップデート開始
- 2006年12月31日累計販売台数ではSCE「プレイステーション(PS)3」が46万台(エンターブレイン発表)
- 2007年1月8日のプレスリリースによれば、2006年の北米出荷台数は100万台
- 2007年1月16日 - 日本国内生産出荷100万台。全世界生産出荷200万台
- 2007年1月24日 - バージョン1.50 アップデート開始
- 2007年3月1日 - ガンダム無双とセットにした「ガンダム無双 with PLAYSTATION 3(HDD 60GB)」販売
- 2007年3月8日 - オンライン・ユーザーコミュニティ「Home」発表
- 2007年3月22日 - バージョン1.60 アップデート開始
- 2007年3月23日 - 欧州、中東、アフリカ、オーストラリアで発売(60GB版のみ)
[編集] 仕様
2006年5月9日現在 SCE公式発表による製品版仕様および2006年9月22日SCE公式発表による製品版仕様改訂
注 クロック周波数・性能の数値は2006年のE3で発表されたもの。2006年のE3以降は公式には発表されていない。
- 概要
- 外形寸法 約325×98×274 mm(幅、高さ、奥行き)突起物含まず。
- 重量 約5 kg
- 定格電源 最大約380 W
- CPU
- Cell Broadband Engine(PowerPC-base Core(PPE)) 3.2GHz(現時点で公式資料からクロック数表記が消えているがLinuxでの実測で3.2 GHzと判明している)
- 1 VMX vector unit per core
- 512 KB L2 cache
- 7 x SPE @3.2 GHz
- GPU
- RSX (Reality Synthesizer) NVIDIA設計。 GeForce 7800 GTX (G70)がベースだが、メモリバスなどの仕様が異なる。
- 描画コアと512メガビットGDDR3 SDRAM4枚の構造。
- GPUクロック周波数: 550 MHz(現時点で公式資料からクロック数表記が消えている)
- ユニット数:24PS 8VS 8ROP
- 浮動小数点演算性能 : 1.8 TFLOPS
- フルHD (最大1080p) x 2 チャンネル
- Multi-way programmable parallel floating point shader pipelines
- メモリ
- Main RAM: 256 MB XDR DRAM @3.2 GHz
- VRAM: 256 MB GDDR3(128 bit) @700 MHz
- システムバンド幅
- Main RAM: 25.6 GB/s
- VRAM: 22.4 GB/s
- FlexIO
- for RSX: 20 GB/s (write) + 15 GB/s (read)
- for South Bridge: 2.5 GB/s (write) + 2.5 GB/s (read)
- サウンド
- Dolby TrueHD(7.1ch{8ch}、Blu-rayディスク再生時)
- Dolby Digital(5.1ch、ゲームプレイ時、DVD、Blu-rayディスク再生時共に)
- DTS(5.1ch、DVD再生時)
- リニアPCM 最大7.1ch(8ch)
- AAC
- 他
- ディスクメディア
- CD CD-ROM(PS・PS2ソフトを含む)、CD-DA、CD-R、CD-RW、SACD Hybrid(CD層)、DualDisc (音楽専用面)
- DVD DVD-ROM(PS2ソフトを含む)、DVD-Video(DualDiscのDVD面も含む)、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RW (DVD-VR(CPRMにも対応)、DVD+VR、AVCHDフォーマットに対応)
- SACD
- Blu-ray Disc BD-ROM、BD-R、BD-RE(プレイステーション3、BD-Video(BDMV)、BDAVの再生に対応)
- コントローラ(SIXAXIS)
- Bluetooth (最大7台)
- USB (有線接続)
- Wi-Fi (PSP®)
- Network (over IP)
- 通信
- Ethernet (10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T)×1
- Wi-Fi(ワイヤレスLAN) IEEE 802.11 b/g(60 GBモデルのみ標準装備、オプション追加可能)
- Bluetooth:Bluetooth 2.0 (EDR)
- AV出力
- 解像度 480i、480p、720p、1080i、1080p
- HDMI(Ver1.3)出力×1
- アナログ映像/音声 AVマルチ出力×1
- 光デジタル(OPTICAL)出力×1
- I/O
- USB(2.0):前面×4
- カードリーダー/ライター(60 GBモデルのみ標準装備、オプション追加可能)
- Memory Stick(MS) 標準/Duo、PRO×1
- SDメモリーカード 標準/mini×1(SDHC規格対応)
- CompactFlash (Type I、II)×1
- HDDスロット
- デタッチャブル 2.5" HDD slot×1
- 60 GB又は20 GBの取り外し可能2.5インチSATAハードディスク
- ※HDDはユーザによる市販品への交換が可能
- メディア再生機能
- 動画
- MPEG-1,MPEG-2(PS,TS),H.264/MPEG-4 AVC,MPEG-4 SP
- 静止画
- JPEG,GIF,PNG,TIFF,BMP
[編集] 同梱品
[編集] 詳細仕様
[編集] CPU
PS3の核となるメインプロセッサ(CPU)には、2000年からSCE/ソニー/IBM/東芝の4社により共同開発された「Cell(セル)」プロセッサを採用。Cellプロセッサは 1PPE+8SPE の構成のマルチコアプロセッサ(厳密にはヘテロジニアスマルチコア)である。Cellは一度に10個の命令スレッドを処理できる。これは前世代機PlayStation2の約32倍の性能である。
「PowerPC Processor Element(PPE)」と呼ばれる64bit PowerPC プロセッサコア1つと「Synergistic Processing Element(SPE)」と呼ばれる別々の計算処理が可能な8つのサブコアをワンセットとしたものが Cell である。Cell は主にデジタルホームアプリケーション向けに設計されているが、幅広いプログラミングモデルで利用できる。Cell の各コアは仮想化技術を通じて複数の OS とプログラミングモデルをサポートし、複数の仮想マシン上で複数のOSを走らせることを可能にしている(そのためPS3では仮想マシンを管理するハイパーバイザーが最初に起動する事になっている)。尚、PS3では8つのSPEの内7つのみ使用され、1つはリダンダンシ(冗長)のため使用されない(SPEのうち1つが不良品であっても製品に使用できるため、チップ生産の歩留まり向上に繋がる)。また、PS3ではバックグラウンドでCell OSが常に動作しておりSPE1つがOS用に利用されている。そのため、アプリケーションソフトが使用できるSPEの個数は最大6個となっている。
Cellは単体でも高い性能を発揮するCPUになると言われているが、最大の特徴は「Cellコンピューティング」と呼ばれるネットワークによる分散処理機能である。PS3を、中心にホームサーバ、テレビなど複数の「Cell」搭載機器を高速ネットワークで結ぶことにより実現する。考え方は「グリッド・コンピューティング」に似ているが、リアルタイム処理であることが最大の特徴である。Cell自身も「グリッド・コンピューティング」構造ともいえる。
また、PS3でのCellの動作クロック周波数は3.2 GHzであるが、Cell自体は4.5GHz以上で動作可能であるとしている。
技術資料はこちらにて公開されている。
[編集] GPU
GPUには、GeForceシリーズ等のPC向けグラフィックス・プロセッサで有名な米国NVIDIA社と共同開発した「RSX Reality Synthesizer」を採用。
RSXは、NVIDIA社のPC用グラフィックチップ「GeForce7800 GTX(G70)」にPS3内部で採用されている「Flex IO」インターフェイスを搭載したチップである。搭載されているバーテックスシェーダは8本、ピクセルシェーダは24本と、GeForce7800GTXとスペック的には同一の物だが、VRAMとのインターフェイスは256 bitから128 bitへと削減されている。またシェーダ画像を最終的に出力するROPユニットの数も、16から8に削減されている。SCEではG70の313GFLOPSの6倍弱である1.8 TFLOPSをRSXの浮動小数点演算性能であると発表している。VRAMとのメモリインターフェイスは、一般的なGDDR3接続で、帯域幅は22.4 GB/sec。CPUのCellとは、Flex IO インターフェイスによって 35 GB/secの帯域幅で接続されている。
PS2では720×480 pixelsのSD解像度だったのに対し、PS3では1920×1080 pixelsの16:9 フルHD(High Definition)解像度表示を可能とし、プログレッシブ表示にも対応している。AV出力にはHDMIも採用され、アナログを介さない完全なデジタルtoデジタルの映像出力が可能である。
[編集] CPU・GPU冷却
以上のように高速なCPU/GPUを搭載していることから、ゲーム機としては発熱量が高い。しかし、ゲーム用PCと比較すれば低く、一般的なPCとほぼ同等。低静音性と冷却を両立するために、”ラジエーターもどき”の強力な冷却装置を装備している。すなわち、平行に並べた約20枚のフィンとチップとをヒートパイプでつなぎ、そのフィンを直径16センチほどのファンを回転させ冷却している。排気の温度はかなり高く、その発熱の多さと冷却力の強さが伺える。排気口前に物を置いて排気を遮ることは本体故障に直結するタブーである。
[編集] メモリ
メインメモリには米国Rambus社が開発した次世代メモリ「XDR DRAM」を採用した。東芝とエルピーダメモリがプレイステーション3向け512MビットXDR DRAMを発表(2005年5月17日時点)している。XDR DRAMは、32ビット帯域ながらDDR2 SDRAMのデュアルチャンネル転送の2倍のスピードに達するといわれている。
I/Oインタフェースは米国Rambus社のFlexIO技術を採用し、HD品質の高精細画像をリアルタイム処理する為に必要な転送速度を実現している。
CPUにはXDR DRAMメインメモリが直結され、GPUにはGDDR3ビデオメモリが直結されており、NUMA構成を取る。レイテンシペナルティがあるものの、CPUとGPUが相互に他方の専用メモリにアクセスすることも可能である。
[編集] サウンド
サウンドに関しては、CellのSPUが処理を担う。PS2では、「ドルビープロロジックII」を主としたインタラクティブサラウンドがゲームによっては対応していた。PS3自体は最大7.1ch(8ch)までのドルビーTrueHD、ゲームタイトルには「ドルビーデジタル」5.1chに対応する[4]。
[編集] ディスクメディア
PS3では、ソニー、松下電器産業などが提唱する次世代の光ディスク規格である「Blu-ray Disc(以下BD)」を採用した。BDは一層最大27 GBの容量を持ち、HDTVの録画媒体として既に各家電メーカーからレコーダーが発売されている。ゲームソフトの内容によってはDVD-ROMでも容量が足りると思われるが、著作権保護などを考慮し全てBD-ROMで供給されることになっている(ネットワーク配信を除く)。また、映画等の映像コンテンツ媒体として「BD-Video」ソフトが2006年11月から発売されている。なお、PS3ではBD-ROMの他にBD-RとBD-REの読み出しも可能(書き込み不可・2倍速)となっている。
[編集] コントローラ
Bluetoothによるワイヤレス通信接続が可能になったため、従来のようなケーブルやマルチタップ等の煩わしさから解放され、リモートによる電源投入も可能となった。また、USBケーブルによる有線接続と急速充電が可能。しかし本体の電源が入っていないと充電できない。コントローラの新要素は、アナログスティックの精度向上(8ビットから10ビットへ)、R2/L2ボタンのトリガー化、3軸加速度と3軸回転(前後左右傾き・左右振り)を検出する6軸検出システムを搭載した「モーションセンサー」で、より直感的な操作が可能である(任天堂のWiiのセンサーバー〈Wiiリモコン〉との組み合わせのように空間的な絶対座標の指示を補佐するような機能はない)。従来あった振動機能は搭載されていないが、大幅な軽量化を実現している。
形状はPS用のDUALSHOCK・PS2用のDUALSHOCK 2とほぼ同じだが、振動機能にちなんだ従来の名称は廃止され、「SIXAXIS」というモーションセンサーの軸数にちなんだ新しい名称が採用されている(Six axis=6軸の意味。回文でもある)。
またSIXAXISの初回使用時は、USB経由でPS3本体に接続し、中央のPSボタンを押してペアリング(Bluetoothの相手となる機器の組み合わせを認識)させる手順が必要となる。一度ペアリングさせれば、次回以降この手順は必要ない。
なお、振動機能が搭載されない理由として、当初は開発担当者のインタビュー上で「モーションセンサーとの併用が技術的に難しいため」であるとされていたが[5]、後にSCEA(SCEのアメリカ法人)のCEOのインタビューで「技術的には可能だったが、価格が高くなるため戦略的な問題を理由に外した」と訂正されている[6]。これは、部品コストの問題だけでなく、イマージョン社と係争中の振動型コントローラの特許に関する裁判や15%と云われるライセンス費用も少なからず影響していると考えられる。
余談ではあるが、2007年1月8日にSCEAはPS3のSIXAXISが2006年度の技術・工学エミー賞を受賞したと報じたが、これは誤報だった[7]。
[編集] 通信
Ethernet端子は、現在最も普及している 100BASE-TX に加え、1000BASE-T(ギガビットEther)もサポートする。
さらに60 GBモデルに搭載される無線LANには、最も普及している IEEE802.11 b/g を採用。特にPSPとの連動による「リモートプレイ」は、プレイステーション3の画面をMPEG-4/480pに変換・転送し、PSPでのネイティブな操作・視聴が可能となる"宅内ロケーションフリー"を実現。はじめてのPS3[8]によると、発売当初はPS3上の各種設定やウェブブラウズ、動画・画像などのコンテンツがPSPで楽しめ、今後はゲーム画面や出先からのアクセスにも対応するとの事(なお、著作権保護されたBD・DVD等については転送出来ない)。またデータのやりとりを行ったり、ポケットステーション のような使いかたをしたり、PSPをPS3のコントローラやセカンドモニタとして使用するなど、今後さまざまな応用が考えられている(ゲームとの連動については、有線USBでも対応の予定)。20 GBモデルは無線LAN機能が非搭載で増設も不可の為、無線LANを用いたPSPとの連動が制限されていたが、バージョン1.60以降から無線LANルーター経由のリモートプレイができるようになった。
また、無線LANは「AOSS」(バッファロー)、「らくらく無線スタート」(NEC)対応。
[編集] AV出力
AV出力端子にHDMIが搭載される(ケーブルは別売り)。HDMIはPCとディスプレイの接続標準規格であるDVIをAV家電向けに映像・音声転送を可能にしたもので、プレイステーションの歴史上初めて映像と音声の完全なデジタル転送を可能とした。採用される最新のHDMI Ver.1.3規格を搭載した製品は、プレイステーション3が初である。またAVマルチを用いた出力でもD1(525i)~D5(1080p)までのアナログ出力が可能である。PS1・PS2と同じ仕様の端子であり既存のケーブルの流用が可能。GPUのRSXは現行のHDで最も高精細な1080p解像度をサポートしている。PS2の時のDVDの普及のように、PS3がデジタルテレビ及びBlu-ray Discを普及させる立役者になるよう、関係者に期待されている。また、ここにある様に、AVマルチによるRGB出力が可能であることが解る。
[編集] I/O
ゲームデータの保存にはハードディスク、PSPと同様のメモリースティックの他、SDメモリーカードやコンパクトフラッシュなど様々なメディアにセーブデータを置ける様にした。
またUSBポートにはUSBマスストレージ規格に対応した機器とPC向けに販売されているマウスやキーボードなどの汎用機器が接続できるとしている。20 GBモデルに搭載されないメモリーカードスロットは現在のところ純正品の周辺機器が発売される予定はないが、パソコン向けのUSB接続カードリーダー/ライターが使用可能であるとされる。
[編集] HDDスロット
PS3におけるハードディスクはPS2でのオプション装備のような形ではなく、60 GB/20 GBの取り外し可能なシリアルATA接続ハードディスクが標準で装備される。市販の2.5インチS-ATAのHDDに自由に交換が可能である。但し、ハードディスク交換が原因で故障した場合には、メーカーの保証対象外となる。
[編集] PS、PS2との互換性
PS3ではPS/PS2用のゲームソフトをプレイ可能である。プロセッサアーキテクチャがPS/PS2と異なる(両者ともMIPS系で、PS3はPower(PC)系)ために、PSに対する互換性はソフトウェアによるエミュレーションによって実現されているが、PS2に対してはより高い互換性を確保するため、PS2チップ「EE+GS」(Emotion Engine・Graphics Synthesizer)が本体に搭載される。ただし、チップが搭載されるのは初期型のみで、将来的には取り除かれ、ソフトウェアによるエミュレーションに移行する予定であるとされ、欧州版では既にチップを取り除きエミュレーション版で販売される予定である。
データのセーブはHDD上に作成した仮想メモリーカードに行う。ただし、PS3にはPS2まで装備されていた「PlayStation用メモリーカードスロット」がないため、従来のPSやPS2でセーブしたデータを使用するには、オプション品の『メモリカードアダプター』(定価1,500円)をPS3本体に接続し、あらかじめ本体HDD内の仮想メモリーカードにデータを移行しておく必要がある。仮想メモリーカードデータを実物のメモリーカードに書き戻すことはできないが、SDカード等の外部メディアにバックアップすることは可能。また、モンスターハンターやドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョンなどの一部のPS2用ソフトでは、メモリーカードのセーブデータにコピー禁止属性が設定されているため仮想メモリーカードに取り込むことはできない。
なお、PS・PS2用のコントローラ接続端子はないため、コントローラは基本的にはPS3専用のものを使用する。
PS・PS2用のコントローラ、周辺機器はUSB接続端子にエレコムやサンワサプライから発売されているコントローラコンバーターを接続することでPS、PS3のゲームをプレイする場合に限って使用することができる。2007年3月時点、USB接続端子で接続したコントローラーではPS2のソフトは動作しない[9] 。
USB機器に関しては基本的にそのまま対応する(一部例外あり・ソフトウェア互換情報参照)。
2006年11月11日の段階で、PS用ゲームソフトで511タイトル、PS2用ゲームソフトで292タイトル、合計803タイトルに何らかの不具合が発生(国産全7841タイトル中・内動作検証中1631本。プレイに支障ないもの、サードパーティ製コントローラの対応、稀に発生する場合を含む)しかし『ファイナルファンタジーXI』、『信長の野望Online』といったHDD必須のPS2タイトルもシステムバージョン1.31で対応し、システムバージョン1.51で、PS2で動作しなかったPSソフトの一部がサポートされた。
また発売からシステムバージョン1.50リリースまでの約2ヶ月間、PS、PS2ソフトの映像出力時にi/p変換の不具合による画質劣化が発生していた。現在は多少色味の変化が残っているものの大幅な劣化は無くなり、むしろi/p変換の恩恵を受けられるモニターなら画質はPS2よりも優れたものとなっている。
[編集] 消費電力
最大消費電力は380Wであると公表されており、通常の家電としては若干高めである。実際の計測レビューによると起動時で約150 W前後、サムネイルやプレビューを用いたXMB使用時で約160~170 W前後、Blu-ray起動時には180 W程度、ゲームには最大でも200 W程度となる。なお高効率の排熱により排気部のスペース確保には注意が必要である。
[編集] 周辺機器
[編集] SCE純正品
- ワイヤレスコントローラ(SIXAXIS) 型番:CECHZC1J
- 2006年11月11日発売。同じものが本体に1台同梱される。
- メモリーカードアダプター 型番:CECHZM1J
- 2006年11月11日発売。USB接続でPS・PS2のメモリーカードのセーブデータをPS3のHDDに移行できる。しかし逆の転送(HDD→メモリーカード)はできず、ゲームからメモリーカードに直接アクセスすることもできない。
- BDリモートコントローラ 型番:CECHZR1J
- 2006年12月7日発売。BD・DVDビデオ等の操作に便利なリモコン。Bluetooth接続。なお標準のコントローラでもBD・DVDビデオは操作できる。
- S端子ケーブルSCPH-10480
- コンポーネントAVケーブルSCPH-10490
- AVケーブルSCPH-10500
- D端子ケーブルSCPH-10510
- その他、プレイステーション・プレイステーション2用のAV出力ケーブルも代用可能
[編集] サードパーティー製品
- AVマルチケーブルVMC-AVM250(ソニーテレビ事業部製RGBケーブル)
- GT Force RX(ロジクール製ステアリングコントローラ、2006年11月11日発売、9,980円)
- ChillStream(ロジテック、2006年12月28日発売、4,480円)
- アクティブクーリング機能つきPS3用コントローラ
- バーチャスティック ハイグレード(セガ、2007年2月15日発売、7,329円)
[編集] 国内同時発売のソフトウェア
- 機動戦士ガンダム Target in Sight(バンダイナムコゲームス、7,329円)
- GENJI -神威奏乱-(ゲームリパブリック/ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)、5,980円)
- 宮里三兄妹内蔵 SEGA GOLFCLUB(セガ、7,140円)
- リッジレーサー7(バンダイナムコゲームス、7,329円)
- RESISTANCE ~人類没落の日~(SCE、5,980円)
[編集] システムアップデート
PS3の機能を動かしているシステムソフトウェアはバージョンアップすることで、無料で様々な機能の追加やセキュリティの強化ができるようになっている。アップデート方法は、PS3を直接ブロードバンド接続環境に繋ぎ、「設定」カテゴリ内の「ネットワークアップデート」から行う方法や、パソコンなどでUSBメディアなどにアップデートファイルを保存してPS3上で実行する方法、またはPS3専用ソフトウェアに収録されているアップデートファイルを利用する方法などがある。なお、システムアップデートが最新でない場合、PLAYSTATION Networkへサインインすることや、一部のソフトが起動出来なくなる。
[編集] バージョン1.10 アップデート
2006年11月11日公開。
- 全般
- PLAYSTATION Networkのサービスを利用できるようになった。
- ヨーロッパ言語の画面キーボードで、シングルタップ方式の文字入力ができるようになった。
- 設定
- [ミュージック設定]に[音楽CD出力周波数]が追加された。
- [本体設定]に[ATRACを有効にする]が追加された。
- [周辺機器設定]の「キーボードのタイプ]で、選択できるキーボードの種類が増えた。
- [ディスプレイ設定]に「クロスカラー低減フィルター」が追加された。
- [ディスプレイ設定]の「スクリーンセーバー」に[5分後]が追加された。
- ビデオ
- ハードディスクや記録メディアに保存した動画ファイルを再生するときに、[画面モード]で[フル]を選べるようになった。
- ネットワーク
- [インターネットブラウザ]で音楽や動画ファイルをダウンロードして、ハードディスクに保存できるようになった。
- [PLAYSTATION Store]で下記のコンテンツをダウンロードできるようになった。
- PLAYSTATION 3規格ソフトウェア
- PSP (PlayStation Portable)で動作するPlayStation規格ソフトウェア(システムソフトウェア バージョン3.00以上のPSPが必要)。
- [インターネットブラウザ]で繁体字中国語および簡体字中国語の表示に対応。
- [オンラインマニュアル]が追加された。
[編集] バージョン1.11 アップデート
2006年11月28日公開。
- ネットワーク
- [フレンド]に[アカウント管理]が追加された。
[編集] バージョン1.30アップデート
2006年12月6日公開。
- 設定
- [周辺機器設定]の[Bluetooth機器登録]で、BDリモートコントローラを登録できるようになった。
- [BD/DVD設定]に[BD/DVD映像出力フォーマット(HDMI)]が追加された。
- [本体設定]に[バックアップユーティリティー]が追加された。
- [本体設定]の[フォーマットユーティリティー]および[PS3の初期化]で、ハードディスクのフォーマット方法を選べるようになった。
- [ディスプレイ設定]の[映像出力設定]で出力解像度の選択方法が変更になった。
- その他
[編集] バージョン1.31アップデート
2006年12月13日公開。
- その他
- ハードディスクへのインストールが必要なPlayStation2規格ソフトウェアを遊べるようになった。ただし別途PS2 System DataをPLAYSTATION Storeからダウンロードし、インストールする必要がある。
[編集] バージョン1.32アップデート
2006年12月21日公開。
- ネットワーク
- ネットワーク機能が改善及び、強化された。
[編集] バージョン1.50アップデート
2007年1月24日公開。
- ユーザー
- ユーザーアイコンの画像を[フォト]から選択可能になった。
- 設定
- [Edy Viewer]が追加された。
- [サウンド設定]が変更された。
- [本体設定]が変更された。
- [ネットワーク設定]が変更された。
- ネットワーク
- PLAYSTATION Storeで「Edy」からウォレットをチャージ(入金)可能になった。
- フレンド
- PLAYSTATION Networkのパスワード保存/自動サインイン選択可能になった。
- その他
- キーボードで韓国語が入力可能になった。
- 未公開
- PS、PS2ソフトの映像出力時にi/p変換の不具合で起こっていた画質劣化が改善された。
[編集] バージョン1.51アップデート
2007年2月2日公開。
- PLAYSTATION3、PlayStation2規格ソフトの機能が強化された。
[編集] バージョン1.54アップデート
2007年2月28日公開。
- AVチャットで相手の画像を画面サイズに合わせて拡大表示できるようになった。
- AVチャットでUSBビデオクラスに対応したUSBカメラが使えるようになった。
[編集] バージョン1.60アップデート
2007年3月22日公開。
- 新機能
- インターネットブラウザでのピンポイントズーム、解像度変更が可能になった。
- Folding@homeに参加できるようになった。
- 家庭内のアクセスポイント経由でのPSPからのリモートプレイができるようになった。
- ダウンロードしながら他の操作ができるようになった。
- 文字の入力時に画面にフルサイズキーボードを表示できるようになった。
- 全般
- BD-RE(Blu-ray Disc Rewritable) ver.3.0の再生に対応するようになった。
- テレビと接続したときのHDMI自動検出に対応した。HDMIケーブルが接続された状態でPS3™の電源を入れると、自動的に映像出力設定の切りかえ画面が表示されるようになった(HDMIケーブルで接続したテレビの電源が入っていない場合は機能しない)。
- 設定
- [本体設定]の[表示言語]に、デンマーク語、ノルウェー語、フィンランド語、スウェーデン語、簡体字中国語、繁体字中国語が追加された。
- [本体設定]の[文字セット]で、ファイル名に使う文字セットを選べるようになった。
- [本体設定]に[WMAの再生を有効にする]が追加された。
- [本体設定]に[ディスク自動起動]が追加された。
- [本体設定]の[バックアップユーティリティ]で、バックアップしたデータを他のPS3™にリストアできるようになった。
- [周辺機器設定]の[Bluetooth®機器登録]で、Bluetooth®キーボードとマウスを登録できるようになった。
- [リモートプレイ設定]が追加された。
- ミュージック
- DSD(Direct Stream Digital)ディスクの再生に対応された(SonicStage Mastering Studio Ver.2.1以上またはDSD Direct Ver.2.0以上で作成できる音楽ディスク)。
- ビデオ
- 再生できるファイル形式にMotion JPEG、AVCHD(.m2ts)が追加された。
- ネットワーク
- [ダウンロード管理]が追加された。
- フレンド
- [新しいチャットを開始]が追加された。
[編集] 今後のアップデート(予定)
DVDのアップコンバート機能
[編集] サードパーティーシステムソフトウェア(PS3用OS)

SCEIが提供するPLAYSTATION 3システムソフトウェア以外にも、サードパーティーが提供するシステムソフトウェアをインストールして使用することが可能である[10][11]。PS3のXMBでは「他のシステム」と呼ばれる。次のLinuxディストリビューションによるインストール、作動が確認されている。
- Yellow Dog Linux 5.0(Fedora Coreベース)
- アメリカTerra SoftとSCEIの共同開発、SCEI公認OS。
- このOSはハードディスクにインストールすることなく、パソコンにダウンロードしたイメージをCDかDVDに書き込みPS3に入れるだけで使用できる。パソコンでインターネットを使っている感覚で使用できる。
- アメリカTerra SoftとSCEIの共同開発、SCEI公認OS。
- Fedora Core 5
- Gentoo Linux[15][16]
- Ubuntu[17]
[編集] 分散コンピューティングプロジェクト
- Folding@Home on PS3
- タンパク質の折り畳みを予測(タンパク質構造予測)する分散コンピューティングプロジェクトであるFolding@Homeは、同プロジェクトにPS3を利用することを提案し[18]、ソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ(SCEA)と共同でクライアントソフトを開発している[19]。数万台のPS3を利用しペタフロップススケールの処理能力が期待されている。バージョン1.60へのアップデートで使用可能になった[20]。PS3の参加によりFolding@homeの演算能力は飛躍的に向上し、PS3版クライアント公開3日後の2007年3月25日にして700テラフロップス以上の演算能力がPS3ユーザから提供されている[21]。
[編集] 発売前後
[編集] 発売前後の生産体制
メリルリンチ日本証券は60GB版の製造コストを約85,000円と試算していた。この試算が正しければ、単純に考えてSCEは1台売る度に25,000円以上の損失を計上していくことになる。製造環境が整っていないことによるものとされるが、同証券は製造コストが下がるにせよ、2010年3月程度までコスト高の状態が続くと予想している。
Time誌の「5 Things That Went From Buzz to Bust」(5つの大失敗した物事)のひとつとして、PS3が選ばれた。理由としては高騰な価格やゲーム開発の困難さや品不足などが取り上げられている。[22]
発売当初は、BDドライブの主要部品である青紫色レーザーダイオードの大量生産の失敗により、出荷台数は発売日に9万台、以降週3〜4万台程度と供給が需要に大きく追いつかず、インターネットオークションによる高価な転売が問題となった。年末頃から次第に供給不足は解消され、1月中頃には生産出荷台数(主にソニーがゲーム機の販売台数の代わりに用いる、生産拠点からメーカーの倉庫などへの出荷数。小売店への出荷数ではない)国内100万台、全世界200万台を達成したと報道されたが、実際の販売台数は3月末の時点で国内累計81万台程度、週販売数3万台前後(エンターブレインの調査による)と生産出荷台数から大幅に乖離しており、販売店によっては、余剰在庫や大量台数の処分特価販売など、供給過多に陥っていると思われる現象が発生している。だが、一時的ではあるがキラーソフトとして宣伝していたガンダム無双発売直後はPS3の在庫が一部店舗では売り切れることもあった。
2007年4月、日米のみで販売されている20Gモデルについて、アメリカでは購入希望者や小売店から60Gのみの販売の要望が強いため、20Gの販売を終了すると報道された[23]。
[編集] 発売直後の混乱
初期出荷の約8万台は国内のユーザーのみならず海外から来日した者もおり瞬く間に完売した。ニンテンドーDS Liteと同様、インターネットオークションにおける高額な転売問題がここでも注目を集めた。その後、一ヶ月ほどは供給が需要に追いつかず、各地で品切れが相次ぐ時期が続いた。また2006年11月17日の米国発売日には販売店の前で2人組の強盗による発砲事件が発生、購入の為に並んでいた客数人が怪我をした[24]。2006年12月4日には、ノースカロライナ州ウィルミントンで大学生からPS3を強奪し逮捕状が出た18歳の同大学生が警官に自宅で射殺される事件が発生。死亡した大学生の手にはPS3のコントローラーが握られていたとされ、警官がそれを拳銃と間違えて発砲した可能性があるとされている[25]。2006年12月5日には茨城県の運送会社の荷物置き場から、保管中のPS3が180台(計約950万円相当)がパレットごと盗まれるという事件も発生、[26]後に出入り業者の運転手が逮捕された[27]。
[編集] 発売後の方針転換
2007月2月にソニーは2007年度から3年間の半導体事業をめぐる中期計画を発表。設備投資額を大幅に縮小し、プレイステーション3用半導体「セル」の次世代製品向けの大型投資を見送り、今後はゲーム用で大掛かりな新規投資はしない方針が決定した[28]。
[編集] 欧州・その他地域での発売
欧州版やオーストラリア版は国内や米国で発売されているモデルより互換性が低い[29]が、それに比し価格は欧州では599ユーロ(日本円で約9万4千円)、イギリスでは425ポンド(日本円で9万8千円)、オーストラリアでは995オーストラリア・ドル(日本円で9万5千円)と日米よりも割高である。販売状況は「日米に比べ反響は冷ややかであった」と一部で報道されたが[30]、発売週の販売台数はWiiやXbox360を上回った。[31]。欧州版の購入者でPLAYSTATION Networkに登録した先着50万人にBlu-ray Discビデオソフト「007 カジノ・ロワイヤル」を提供する[32]など独特の対応があった。また英国のHMVではPSPとの抱き合わせ販売をネット通販で展開している[33]。
[編集] 関連項目
- プレイステーション3のゲームタイトル一覧
- Category:プレイステーション3用ソフト
- ソニー・コンピュータエンタテインメント
- プレイステーション
- プレイステーション2
- プレイステーション・ポータブル(PSP)
- ゲームアーカイブス
- PLAYSTATION Network
- PLAYSTATION Store
- トロ・ステーション
- Cell
- Blu-ray Disc
- Super Audio CD
- HDMI
- PSX
- 日本におけるゲーム機戦争
- ハイディフィニション
- Akamai Technologies - PLAYSTATION Networkのインフラに採用されている。
[編集] 出典
- ^ PlayStation 3に搭載されるCellの性能(後藤弘茂のWeekly海外ニュース)、PC Watch、2005年2月9日
- ^ PLAYSTATION 3発売直前。BD再生機能からPSP連携まで-SCE川西泉本部長が語る「PS3の能力」, AV Watch (Impress), 2006年11月10日
- ^ Blu-rayディスクとは?, Panasonic Blu-ray Disc
- ^ 「PS3」がドルビーTrue HDを採用、ファイル・ウェブ、2006年09月22日
- ^ プレイステーション 3に搭載される未発表の機能も判明!――システム開発担当者に仕様の詳細を聞く、ITmedia、2006年5月12日
- ^ PlayStation 3 Video Interview: Kaz Hirai、Kikizo、2006年10月2日
- ^ SONY COMPUTER ENTERTAINMENT AMERICA WINS EMMY AWARD FOR PLAYSTATION®3 SIXAXIS™WIRELESS CONTROLLER、SONY Corporate News、2007年1月8日
- ^ http://www.jp.playstation.com/ps3/hajimete/
- ^ 「USBコントローラコンバーターを使ってPS2コントローラを繋げてみた」、impress、2006年11月21日
- ^ PLAYSTATION 3 システムソフトウェアユーザーズガイド 他のシステムのインストール
- ^ Open Platform for PLAYSTATION 3
- ^ http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20061211/256529/?ST=ep1
- ^ http://moss.csc.ncsu.edu/~mueller/cluster/ps3/doc/HowToEnableYourDistro.html
- ^ PLAYSTATION3 Linux Information Site(フィックスターズ)
- ^ gentoo linux installation procedure(英語)
- ^ PS3Linux
- ^ Installing Debian Linux / Ubuntu Linux on the PlayStation 3(英語)
- ^ Folding@Home on the PS3, スタンフォード大学(英語)
- ^ Folding@Home on PS3, SCEA Research and Development(英語)
- ^ Folding@home on PLAYSTATION 3(日本語)
- ^ Folding@Home - Client statistics by OS
- ^ TIME.com: 5 Things That Went From Buzz to Bust
- ^ R.I.P. PlayStation 3 20GB is officially no more - Joystiq
- ^ ソニーのPS3が米国で発売、行列狙った強盗事件も発生, ロイター, 2006年12月17日
- ^ 「PS3」強奪容疑の男射殺・米南部、品薄状態続く, NIKKEI NET IT+PLUS, 2006年12月05日
- ^ 茨城で「プレステ3」180台盗難、運送会社から通報, NIKKEI NET IT+PLUS, 2006年12月06日
- ^ 配送中にPS3を180台盗む 運転手を起訴, 産経新聞, 2007年03月22日
- ^ ソニー、半導体投資を縮小・PS3用次世代量産見送り, NIKKEI NET IT+PLUS, 2007年02月13日
- ^ 欧州版「PS3」、PS2ソフトとの互換性は日米版より低く, ThinkIT, 2007年02月23日
- ^ PS3が欧州で発売、日米に比べ反応は冷ややか ロイター通信
- ^ PS3の販売台数、欧州で最高記録を達成 ITmedia オルタナティブ・ブログ
- ^ 欧州版PS3購入者にBDビデオ「007/カジノ・ロワイヤル」を提供-PLAYSTATION Network登録者50万人にプレゼント, AV Watch (Impress), 2007年02月13日
- ^ Psp And Ps3 Bundle: Limited Internet Only Offer £674.99 (約16万円), HMV(UK), 2007年01月30日
[編集] 外部リンク
- PLAYSTATION 3 オフィシャルサイト
- PLAYSTATION 3 コンセプトサイト
- ユーザーガイド
- PLAYSTATION 3 サポート情報(Q&A)
- Open Platform for PLAYSTATION 3
- 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)
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