マレーハコガメ
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?マレーハコガメ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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マレーハコガメ Cuora amboinensis |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Cuora amboinensis (Daudin, 1802) |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
マレーハコガメ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Malayan box turtle |
マレーハコガメ(馬来箱亀、Cuora amboinensis)は、爬虫綱カメ目潜頚亜目イシガメ科アジアハコガメ属に分類されるカメ。アジアハコガメ属の模式種。
目次 |
[編集] 分布
アジアハコガメ属では最も広い分布域を持ち、東南アジアに広く分布する。種小名のamboinensisは模式標本の産地でインドネシアのモルッカ諸島にあるアンボイナ島(アンボン島)に由来する。
- C. a. amboinensis アンボイナハコガメ
- C. a. couro ジャワハコガメ
- C. a. kamaroma シャムハコガメ
インド、インドネシア(ボルネオ島)、カンボジア、シンガポール、タイ、バングラデシュ、フィリピン(パラワン島)、ブルネイ、ベトナム、マレーシア
- C. a. liniata
[編集] 形態
甲長20cm前後。 背甲は黒や褐色、オリーブ色でドーム状に盛り上がり、縁甲板の縁が黄色く椎甲板と肋甲板に筋状の盛り上がり(キール)があり、特に椎甲板のキールは強い。キールや縁甲板の縁の黄色は成長につれて消失する。
ハコガメの名の通り頭部と四肢を甲羅に引っ込めた後、腹甲を折り曲げて箱の様に蓋をすることができる。属内でも本種はこの構造が発達していて完全に蓋をすることができる。
頭部は黒や暗褐色で側面に3本の黄色い筋模様が入る。
分布域が広く個体や地域による変異が大きい。腹甲にある暗色の斑紋で亜種を見分けるという説もあるが、変異が大きいため明確ではない。
- C. a. amboinensis アンボイナハコガメ
亜種の中では最も甲高が低い。
- C. a. couro ジャワハコガメ
甲高はアンボイナハコガメよりは高く、シャムハコガメよりは低い。
- C. a. kamaroma シャムハコガメ
亜種の中では最も甲高が高くなる。
[編集] 亜種
- Cuora amboinensis amboinensis (Daudin, 1802) アンボイナハコガメ
- Cuora amboinensis couro (Schweigger, 1812) ジャワハコガメ
- Cuora amboinensis kamaroma Rummler & Fritz, 1991 シャムハコガメ
- Cuora amboinensis liniata Mccord & Philippen, 1998
[編集] 生態
流れの緩やかな河川や池沼、湿地に生息する。属内でも最も水棲傾向が強く、よく水に入りまた泳ぎも上手い。
食性は雑食性で昆虫類、節足動物、甲殻類、貝類、魚類、果物、水草等を食べる。幼体は肉食傾向が強いが成長につれ草食傾向が強くなる。水中でも陸上でも食物を摂取することができる。
繁殖形態は卵生で、1回に2個の卵を3、4回に分けて産む。
[編集] Status
VULNERABLE(IUCN Red List Ver.3.1(2001))
- ワシントン条約付属書II類
[編集] 人間との関係
中国では本種は食用とされ、生息地から大量に輸入している。また本種の生息地でも食用とされる。
日本にはペット用として輸入されている。アジアハコガメ属の中では唯一、他種に比べある程度安定した量の個体が安価で流通する。
[編集] 関連項目
カテゴリ: Vulnerable | カメ | 動物関連のスタブ項目