国道42号
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国道42号(こくどう42ごう)は、静岡県浜松市西区から紀伊半島をひとまわりして和歌山県和歌山市へ至る一般国道である。
起点から浜名郡新居町(浜名バイパス入口)までは国道1号との重複区間、三重県伊勢市から松阪市までは国道23号との重複区間である。また愛知県田原市(伊良湖岬)~三重県鳥羽市間は海上区間であり、伊勢湾フェリーが国道の代わりとなるが伊勢湾口道路が開通すれば国道259号と同じく重複する予定。
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[編集] 概要
- 陸上距離:469.7km(海上区間19.6km)
- 起点:静岡県浜松市西区(篠原交点=国道1号交点、国道257号起点)
- 終点:和歌山県和歌山市(県庁前交差点=国道24号・国道26号終点)
- 主な経由地:鳥羽市 松阪市 多気町 尾鷲市 新宮市 串本町 田辺市 御坊市
- 指定区間:全線。但し、以下の区間を除く。
- 静岡県浜名郡新居町浜名(大倉戸IC)~白須賀交点~伊勢市通町(通町交点)
- 海上区間:愛知県田原市伊良湖町(道の駅伊良湖クリスタルポルト前)~三重県鳥羽市鳥羽(伊勢湾フェリーターミナル前)(伊勢湾フェリー利用)
[編集] 歴史
国道42号の前身は大坂と熊野とを結ぶ熊野街道である。1945年(昭和20年)1月、国道41号「東京都より和歌山県庁所在地に達する路線(丙)」(松阪まで国道1号(現1号、23号)と重複)に指定された。なお、甲は15号(現24号)、乙は16号(現26号)である。 起伏の激しさと、紀伊半島の入り組んだ海岸の地形をそのまま道路がはしることからカーブが多く、別名、死にゴー線と呼ばれるている。
1953年(昭和28年)5月18日、新道路法に基づく路線指定で、旧41号は二級国道170号和歌山松阪線(和歌山県和歌山市~三重県松阪市)として指定された。1959年4月1日、三重県松阪市~津市を編入して一級国道に昇格し、一級国道42号(和歌山県和歌山市~三重県津市)となった。170号は一時欠番になった。1965年(昭和40年)4月1日、道路法改正により一級・二級の区別がなくなり、一般国道42号となった。
1993年4月1日、静岡県浜松市~三重県鳥羽市を編入して静岡県浜松市~三重県鳥羽市~和歌山県和歌山市となった。これは、渥美半島から紀伊半島を横断して、四国・九州へ至る太平洋新国土軸構想の一環として、東海地方と南海地方を結ぶ道路を作るという計画によるものである。この計画では、伊良湖岬~鳥羽間の伊勢湾口に約25kmの橋梁を架橋することとなっている。1994年12月には地域高規格道路の候補路線(三遠伊勢連絡道路、通称 伊勢湾口道路)に指定され、1996年1月より現地調査が開始されている。
[編集] 重複区間
- 静岡県浜松市西区篠原町(篠原交点)~静岡県浜名郡新居町(大倉戸IC):国道1号
- 愛知県田原市(伊良湖港入口交点)~三重県鳥羽市:国道259号
- 三重県伊勢市(通町交点)~三重県松阪市(小津交点):国道23号
- 三重県熊野市大泊町~三重県熊野市有馬町(立石南交点):国道311号
- 和歌山県田辺市~和歌山県日高郡みなべ町(南道交点):国道424号
[編集] 通過市町村
[編集] 接続路線
中部地方整備局管内(浜名郡新居町~伊勢市間を除く)
田原市~鳥羽市は海上区間
- 三重県
近畿地方整備局管内
- 和歌山県
[編集] バイパス
- 伊勢湾口道路(計画中)
- 松阪多気バイパス(暫定供用)シャープ多気工場付近が暫定開通
- 熊野尾鷲道路(建設中)
- 那智勝浦道路(建設中)
- 田辺バイパス(参考リンク:田辺西バイパス ・現行田辺バイパスの地図あり)
[編集] 別名
- 熊野街道
- 中央通り(和歌山県)
[編集] 主な峠
- 荷坂峠(標高234m):三重県度会郡大紀町~三重県北牟婁郡紀北町
- 矢ノ川峠(標高313m):三重県尾鷲市
- 小坂峠(標高340m):三重県熊野市
集中豪雨などの災害が発生した場合、よく通行止めになる。これにより名古屋方面からの大紀町以南への道は寸断される事が多い。
[編集] 道の駅
- 伊良湖クリスタルポルト(田原市)
- 奥伊勢おおだい(多気郡大台町)
- 奥伊勢木つつ木館(度会郡大紀町)
- 紀伊長島マンボウ(北牟婁郡紀北町)
- 海山(北牟婁郡紀北町)
- 熊野きのくに(熊野市)
- パーク七里御浜(南牟婁郡御浜町)
- 紀宝町ウミガメ公園(南牟婁郡紀宝町)
- イノブータンランドすさみ(西牟婁郡すさみ町)
- 志原海岸(西牟婁郡白浜町)