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日本における性的描写を含むゲームの規制に関する議論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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この項目では日本における性的描写を含むゲームの規制に関する議論の歴史と、これに絡むメーカー・ユーザー・第三者や批判論者らの主張などについて説明する。

目次

概要

本項では、日本国内でアダルトゲームと呼ばれる、成人向けに性的描写を含むゲームソフトなどのコンピュータソフトウェアコンピューターゲームの一種)の製造と流通・販売に関する、様々な団体・個人が発した、あるいはマスメディア上で報じられた意見・事象を収集してある。

なおこれらの意見には、一部に感情論的な側面が含まれ、他方では明確な論拠を持たない、ないし意図的に誤解を誘うようにされているものすら見られる。これらには、過去の犯罪行為に対して忌避感を抱く側の拒絶反応または嫌悪感や、あるいは制作者の利害関係、ないし愛好者の規制に対する危機感が、密接に関連していると言えよう。

またマイナーカルチャーないしサブカルチャーの常として、これを包括的に研究する社会学心理学、あるいは犯罪学の研究者も稀であり、この議論に明確な正解を提示できる者は、現在の所として見られない。このため、規制の賛成派と反対派の議論は、ほぼ双方の平行線に終わっており、現状に於いて決着がつかないのが実情である。加えて双方の話し合いの場すら、一部のインターネット上のコミュニティを除けば、皆無といえるような状況である。

他方では、社会的圧力から販売禁止による損害を恐れるゲーム制作企業(メーカー)が、様々な迂回策や自主規制を行う傾向も見られる。このメーカーサイドの事情や状況は、アダルトゲームないし残酷ゲームなどを含む、広義での成人向けゲームの項も参照されたし。

歴史

2005年現在において、日本では同年2月には45本発売されるなど(PC Angel2005年5月号による)多数の性的描写を指定理由とする成人指定のゲームが発売されている。『ナイトライフ』(光栄マイコンシステム 1982年)を始祖とするとされるこれらのゲームには、業界共通の性的描写に関するガイドラインは存在せず、性的描写は各企業の裁量に任されていた。

なお、ナイトライフ自体はどちらかと言うと「夫婦生活をサポートする」ためのユーティリティ的なソフトウェアであり、直接的な性的興奮を目的としたコンピュータゲームではなかった。しかし同作品のヒット以降、着実に性的興奮を目的としたコンピュータゲームが、当時表現力が次第に向上した8ビットパソコン向けに盛んに販売されるようになった。

これら成人指定の性的描写を含むコンピュータゲームの多くは、個人でもソフトウェア開発環境を揃え易いパーソナルコンピュータ向けの作品となっており、当初の市場はマニアおたく向けの微々としたものであった。このため一般からは特殊な再生媒体によるポルノ作品としてのみ扱われ、1980年代末までのこれらゲームに対する一般の販売店での扱いは極めて無頓着なもので、販売店によっては商品であるこれらソフトウェアのパッケージは「店の入り口からでも見えるような位置」に堂々と陳列されていたり、中高生ですらこれを購入する事になんら制限は見られなかったほどである。社会一般での認知度も「ほぼ無視ないし無名」といった状態であった。

しかし以下に述べる事件の発生が教育関係者や保護者に問題提起のきっかけとなり、その後の関連事象では、特殊な市場(→ニッチ市場)によって形成されていったマニアックな内容も手伝い、様々な所で拒絶や嫌悪感を被っている傾向すら見られる。

規制に絡む事象・事例

  • 1991年、中学生が成人向けゲームを万引きしたことにより、成人向けゲームへの非難が高まり、製作会社の社長が京都府警に逮捕される事件が起きた。のちに沙織事件と呼ばれるものである。国会にも取り上げられたこともあり、業界全体に事態を重大に捉える動きが生まれた。

沙織事件や宮崎県での有害指定をうけ、自主規制団体の必要性が叫ばれるようになり、1992年10月に自主規制団体のコンピュータソフトウェア倫理機構が設立された。

  • 1996年には『子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議』がストックホルムで開催された。この会議で日本人によるアジアでの児童買春と、日本国内で大量につくられる児童ポルノに対して非難が起きる。これに対して日本は法整備、取り締まりの強化を表明した。
これらでは当時の日本に於いておたく向けの商業作品群に、所謂「アニメ風の女の子(→萌え絵)」を使っての性的興奮を煽る事を目的とした物が多く見られ、市場もそれら作品の傾向に寛容であった事も、同規制による議論の対象に挙げられている。特にアダルトゲームと呼ばれるコンピュータゲームでは、かなりの比率をこの「アニメ風女の子」を使った作品が占めている。
  • 2005年4月には、野田聖子の呼びかけにより、『少女アダルトアニメ及び同シミュレーションゲームの製造・販売に関する勉強会』が行われたが、この勉強会自体は大きな話題になることはなかった。

事件とバッシング

業界の発達に伴い歩みは遅いものの、規制は強化され続けている。一方、児童が犠牲者となる事件が報道されると、大谷昭宏フィギュア萌え族(仮)発言のように、事件の遠因にゲームなどの、特殊な市場性を持つ商品群の存在があり、それら商品の販売はより厳しく規制すべきだとする主張がある。

過去には、「おたく」と目された男性の起こした事件により、同男性が愛好していたアニメ作品や、外見的特長の類似するおたく青少年へのバッシングに発展したケースもある。兎角社会常識に欠ける言動の見られるおたく層(いわゆる「キモヲタ」)の青少年らへの非難は後を絶たない。

近年では、事件を起こした犯人ないし容疑者個人の性格異常よりも、そのステレオタイプに合致するおたく層全体の共通した異常性としたがる傾向がマスメディアにも普遍的に見られる。この辺りは普遍的おたく層が、しばしば一般的価値観に興味を示さず、常識的でない行動を見せる事にも関連するが、この非常識さをもって一部では「反社会的な事も、平気でしてしまうのではないか?」とする類推を招く結果となっている。

  • この萌え市場などに関連する社会問題や社会的バッシングの背景に関しては、おたくの項も参照されたし。

また他にも、直接的にコンピュータゲーム全体をバッシングするゲーム脳等の説も近年では発表されており、ゲームに傾倒して勉強が疎かになりはしないかと心配する就学児童の保護者を中心に支持者を増やすといった現象も見られ、副次的に同種ゲームの存在や内容も、愛好者以外の人が知る所となってきている。

特に比較的新しいメディアでもあるコンピュータゲームは、その市場性の拡大や表現力強化にも伴って、より多くの議論を招いており、また萌え市場が経済界にも巨大市場と認識されるに従って、必然的にこの性的描写を含むゲーム類にもメディアや世間一般の注目が集まっており、殊更ポルノ作品やそれらの商品を扱う地域の性風俗産業を問題視する向きにも、同ゲームの存在が認識されるに至っている。

規制を前提にした報道とそれへの反論

2006年4月10日に行われた警察庁の「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」第1回会合と同日に、日本テレビNNN NewsリアルタイムおよびNNNきょうの出来事において、「アニメやインターネットに溢れる性や暴力に関する情報が、子供を標的にした事件に結びついている可能性がある」として警察庁が新たな規制に動き出した事を報道した。この報道内容について、視聴者から「偏った報道である」等の反論が寄せられた。

報道内容

日本テレビ「NNN Newsリアルタイム」の全国向け放送枠で行われた報道は、「女性記者が見た"アキバ" "性と暴力"表現を規制検討」と題され、成人向けアニメアダルトゲームの愛好者があたかも性犯罪者になりやすいかの様な表現が用いられた。番組中で流された取材VTRでは、日本テレビ社会部の女性記者に男性向けアダルトゲームを体験させるという報道手法が用いられた。また、ナレーションで「多くのアダルトゲームは中学生や高校生の少女に性的な乱暴を加える内容である」という主旨の説明が加えられた。

また、女性記者は「小学生くらいの子が主人公になっている。気持ちが悪くなる感じがする。」という主旨のコメントをした。ナレーターはゲームを体験する女性記者について、「みるみる歪む女性記者の表情」と説明した。

更に女性記者は、AMI (非政府組織)の構成員が作成した成人向け同人誌を取り上げ、「小学生の女児が成人男性にいたずらされる内容」という主旨の説明をした。

日本テレビは、現行の児童ポルノ禁止法では、現実の少女が被害に遭っていないアニメ・ゲームなどが対象外になっている事を、「野放し状態だ」と説明した。更に取材VTRでは、「アダルトゲーム愛好歴10年」と称する男性への匿名インタビューを行い、男性は「自分はゲームと現実を区別できるが、事件を起こす人は出来ていないのではないかと…」という主旨のコメントをした。取材VTRはそれに続けて北海道・東京連続少女監禁事件奈良小1女児殺害事件高崎小1女児殺害事件を実例として挙げ、「こうしたアニメなどの影響」と断言した。

更に日本テレビは、「その為に警察庁が子供を性の対象にしたアニメなどの法的規制を検討している」と報道した。これは「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」の事を指している。そして、日本テレビは「どのような形で規制するべきなのか幅広い議論が求められている」と、VTRを締めくくった。同内容の取材VTRが「NNNきょうの出来事」でも放送された。

Newsリアルタイムでは、VTRに出演した女性記者が「殆どのユーザーは、現実とゲームの区別が付いているが、一部の者は、『理解のある女性が現れたらこの様な性的遊戯を試してみたい』と考えており、こういうソフトが犯罪の助長に繋がっている」という主旨のコメントをスタジオで行い、司会者が「紙一重なんでしょうね」と答えた。また、ゲストで後に同年10月からのNNNきょうの出来事の後継番組NEWS ZEROの司会者となる村尾信尚は、「私はこうした規制は強化するべきだと思います。社会や国が『ダメだ』というメッセージを出すべき。反論はあるかもしれないが真剣に議論するべき。」という主旨のコメントを行った。

報道への反論

こうした日本テレビの報道について、放送の翌日と4月13日付けで、放送倫理・番組向上機構(BPO)の「番組委員会」及び「放送と青少年に関する委員会」に視聴者からの抗議が寄せられた[1][2]

BPOは抗議の内容を下記の様に要約した。

番組委員会まとめ(意見を抜粋した上で概要として要約しているので、意見を寄せた者の年齢・性別・人数は公表されていない)

  • 近年の児童への犯罪の原因がアダルトゲームであるかのような誘発的な報道である。軽々しい断定に疑問を感じた。(特記事項として要約)

放送と青少年に関する委員会まとめ(「同様意見」として括られた意見が文面通りなのか、意見を寄せた者の年齢や性別も同様なのかは公表されていない)

  • 「美少女ゲームの愛好者は犯罪者になりやすい」というのは、記者やコメンテータの私的意見に過ぎない。あたかもオタクとは犯罪者の事であるかの様に根拠無く決め付けている。日本テレビは以前にも「フィギュアを集めている人は犯罪者になりやすい」という報道を行って抗議を受けたのに反省していない。(17歳男性より)(同様意見11件)
  • オタクは全て犯罪者だと決め付けている。女性記者に男性向けアダルトゲームを体験させる様な報道手法は、女性記者に対するひどいセクハラ行為ではないのか? 未成年には販売されない成人向けソフトについて、未成年が多く視聴している時間帯のニュースで放送するのは問題である。(28歳女性より)(同様意見2件)
  • 資料や統計も出さず、「始めに結論ありき」といった内容である。この様なメディアが存在しなかった昭和30年代が性犯罪のピークであった事に触れていない。平等性を欠いており、表現の自由等の基本的人権を奪う危険がある。マスメディアによるレッテル貼りや差別に繋がる恐れがある。(18歳男性より)(同様意見4件)

また抗議の中の、

  • 日本テレビは以前にも「フィギュアを集めている人は犯罪者になりやすい」という報道を行って抗議を受けたのに反省していない。

という指摘は、2004年に発生した高崎小1女児殺害事件に関連して、日本テレビの報道番組「真相報道 バンキシャ!」が、同事件や類似する性犯罪とフィギュアを結び付ける論評を行ったことを指している(→フィギュア萌え族)。

同事件については、公判の報道も含め、他のメディアの報道も総合して言える事は、犯人が何らかの人形を収集していた事である。人形の種類に関する言及や記述はメディアによって異なっている。しかし同事件発生直後の「真相報道 バンキシャ!」は、「スーパードルフィー」という人形をメーカーに断り無く取り上げて事件と関連付けた。この取材VTRにおいて、番組スタッフは買い付けてきた新品の人形への衣装の着せ付けや関節の動作を実演した。番組はその映像にあたかも製品と事件には関連があるかのようなナレーションを付けて放送した。このため人形のメーカーや愛好者から「製品に対して誤解を招く」などの抗議を受け、番組側は翌週の放送で訂正を行った。上記の指摘は、日本テレビがその時の反省を全く活かしていないという主旨のものである。

規制強化を求める考え

規制強化を求める側の主張として、これらのゲームが流通することで児童誘拐事件などの凶悪犯罪が発生する可能性がある為、被害防止のために規制するべきという考え方がある。

また、内容的に犯罪行為(→強姦)を扱うゲームがしばしば発表されている部分にも絡み、これらゲームの消費者の嗜好や、製作側の諸事情で用いられている所謂「アニメ風の女の子」の絵(→萌え絵)が、可愛らしさや女の子らしさを強調しようとした結果、その映像面で幼児・児童として認識され得る辺りにも関連して、同種作品への拒否感を強め、規制案への支持に及んでいる傾向が見られる。

誘発性

NPO法人ジュベネイル・ガイドは「美少女アダルトアニメ雑誌及び美少女アダルトアニメシュミレーションゲームの製造・販売を規制する法律の制定請求」(「シミュレーション」を「シュミレーション」と誤記しているのは原題のまま)のなかで、「そしてこのようなゲームに誘われた青少年の多くは知らず知らずの中に心を破壊され、人間性を失っています。このような商品の販売は青少年にとっても極めて危険です。既に幼い少女が連れ去られ殺害される事件が現実に起きてしまっています。」と述べゲームと誘拐事件に関連があるとしている。

また、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の制定にも力を尽くしたNGO・ECPAT/ストップ子ども買春の会の共同代表者はアダルトゲーム情報誌「P-mate」(毎日コミュニケーションズ/当時)2003年1月号において「子供を性的虐待の対象として表現した児童ポルノは子供をそういう対象として使用していいんだという意識を一般化したり助長することにもなりますので、そうした表現は実在の子供を対象としたものに限定することなく禁止すべきだと考えています」と述べている。

仮想的な人権論

これらの主張の他にも、架空のキャラクターにも人権が存在する為、陵辱されるようなゲームは許されないとする意見もある。NPO法人カスパルの代表者は朝日新聞のインタビュー(2005年1月10日)で「絵で描かれていても、少女たちの人権を侵していることには違いありません。」と述べている。

この辺りは、ゲームによって提供される仮想内の出来事ながら、半ば作品提供側の意図したストーリーで犯罪行為を追体験するような物への風当たりが強く、また人間社会では各々の個人が持つ人権が同等の物であるように、ゲーム内に構築された仮想世界では、ユーザーの操作する主人公と、陵辱される側のキャラクターは本質的に同等の「仮想的人権」を有しているであろう…という視点も成立する。

規制強化を求める考えに対する反論

規制強化を求める考え方に反論する意見として、メーカー側からは主に、憲法で保障される所の表現の自由に依る物がおおく、犯罪的内容であっても、実質的に仮想のストーリーを提供するゲームというメディアにおける表現の一つであり、ピカレスク文学が、文学文化として認識されるように、犯罪を扱ったゲームも、所詮はゲームに過ぎないのだという反論が見られる。

ユーザーサイドからの反発

また、これらゲーム作品には各々、熱狂的なファンや愛好者も見られ、これらユーザーからも多くの反論が寄せられている。これらは主にインターネットのウェブサイトや電子掲示板によってしばしば見られる論調であるが、その多くが過去の規制論者側の発言への反証や反論など…となっている。

主な所を挙げると、以下のとおりである。

  • 被疑者・犯罪者の所有物にゲームが含まれているからを理由にすることもあるが、犯罪に影響しているなど証明すること自体できない。また、自白などで影響されたと発言しても、所詮は頭で考えて発言しているものであり、犯罪を軽減するために発言している可能性もある。
  • 新規メディア(漫画やテレビ、小説も初めのころは有害視されていた)に対する攻撃ではないのか?
  • 嫌悪感や宗教・道徳、性的モラルなど規制強化論者の個人的信条に基づいて規制を主張している可能性があり、他者の個人的信条を侵害する恐れを考慮していない。
  • 強力効果論は学界内で科学的に否定されており、また犯罪誘発や子供の心を破壊しているとする理論には、学術的・科学的根拠そもそもがまったく存在していないにも関わらず、ゲームを規制をするのか?
  • 絵画、図画によるポルノが実在の児童に対する性的虐待を誘発する、因果関係があるのか証明することができない。
  • 昨今の性犯罪の増加は、その他の犯罪同様日本社会全体の治安悪化の一部に過ぎず、性犯罪のみにおいて創作物を原因とするのは責任転嫁であり、根本的な解決とはなりえない。
  • 子供の心を破壊しているというが、実際にそのような児童・生徒は存在しているのか?
  • ゲームはフィクションであり架空のものであるにもかかわらず、"架空の"キャラクターに人権そもそもが存在するのか。もし存在するとするなら、漫画や芸術画などの絵にまで人権があることになってしまうのではないのか?
  • 規制の基準があいまいで恣意的に規制範囲が拡大する恐れがある。(→言論統制別件逮捕
  • そもそも創作物の規制は日本国憲法第21条(表現の自由)に反する。

これらは、主に一般個人の立場で表明された物であるが、その多くが匿名である事も関係して、あまり注目されない傾向があるとされている。しかし、1999年の児童ポルノ法成立時、及び2002年の改正時に、主だった政党や国会議員に対する質問、意見、さらにはインターネットやコミックマーケット等の同人誌即売会において実名署名活動が展開されている。

現在となっては信じがたい話だが、1999年の成立時に党体制として反対を唱えていたのは日本共産党であった。ユーザー層が「別件逮捕の手段になりうる」として共産党に反対するよう意見メールを濫発したためである。

並行する主張と、独走する規制

インターネット上などで匿名にて規制反対の主張を行っている者の中には、インターネット上に公開されている各種統計情報を引用し、あるいは独自にこれら統計情報を組み合わせた上で自論強化を試みる者も見られる。ただ実質的に規制推進派側の統計も、規制反対派が引用する統計も、どちらも明確に性的描写を含むゲームの有無といった相違によるデータでは無い事が多く、双方の見解や主張がかみ合うことは、ほとんど見られない。まして双方が一堂に会して議論する事はほとんど見られず、主張は延々と交わらずに平行線を辿っている。

その一方で地域の教育環境維持を目的として施行され、実質的な販売規制の対象ともなる有害図書の指定の策定にあたり、都道府県教育委員会が所定のゲームソフトに規制案を出す等すると同種の議論が活発と成るが、過去のそのような事例でも、これらユーザーの声は「ネット上の一部意見(=サイレント・マジョリティには支持されている)」として、実際の規制推進筋からはほぼ黙殺されているのが現状である。

米国では古くよりメディア規制論に業界団体が大きく反発して違憲論争に発展するケースすら見られるが、日本では近年のゲーム業界自身がレイティングの施行と自主規制に積極的な傾向が強い。この業界サイドの規制受け入れ傾向に関連してユーザー層の危機感は根強く、所定作品への思い入れから、これら規制受け入れ案に強い拒絶反応をメーカーや業界団体側に表明する者も見られる。従来、そのようなユーザーの意見は、業界側では「愛用者の貴重なご意見(あるいはクレーム)」として処理され、実際の制作・販売面での自主規制といった動向に影響する様子は、特に見られなかった。

しかし近年に入ってインターネット普及率が急上昇すると、メーカーとユーザーの意思疎通が図り易くなり、メーカー主体の自主規制強化といった方向性にも変化も見られる。一部のゲームブランドにおいてはユーザー層の反発が公式掲示板やWebサーバーを運用不可能状態(荒らしなどの問題行動を含む)にしてしまうなどの抗議活動が起きることもある。この動向にどれほど絡むのかは不明ではあるが、メーカーによってはより「緩い」倫理基準を掲げる業界団体に切り替えるなど、自主規制の程度を見なおすメーカーも増加中である。(→コンピュータソフトウェア倫理機構#問題点

曖昧な基準

日本において、規制を行う団体によっても、その対象・程度にばらつきも見られ、客観的に何処までが容認されるのか、何処からが規制されるのかと言う面で、レーティング設定も業界ごとに規制対象がまちまちであり、業界側は問題が無いとして発売した物に対して、他の団体が規制をかけるといったケースも少なくない。

学識的・理知的な裏付けがない場合や、団体各々の主観で判断している部分もある。これが規制導入側にしても、その影響を被る側にしても混乱を招く結果となっており、米国に見られるような明確な統一基準が望まれている。

この状況を打破する目的も含め、2006年4月より経済産業省の指導でCESA、ソフ倫、日本アミューズメントマシン工業協会映倫管理委員会日本ビデオ倫理協会映像コンテンツ倫理連絡会議(仮称)において審査基準・表示の一本化を協議することが決定している。

関連項目

外部リンク

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