東京地下鉄有楽町線新線
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東京地下鉄有楽町線新線(とうきょうちかてつゆうらくちょうせんしんせん)とは、東京地下鉄有楽町線の小竹向原駅~池袋駅(現在の駅名は新線池袋駅)間にある複々線区間のうち、1994年に運行を開始した方の路線のことである。有楽町新線または単に新線とも呼ばれる。東京地下鉄(東京メトロ)が「有楽町線複々線部」とも案内しているように、現在は有楽町線の一部として機能している。
現在、新線池袋駅~渋谷駅間の工事が進んでおり、同区間が開業すると有楽町線新線も含め全区間が副都心線と称され「有楽町線新線」という名称は使用されなくなる。
- 東京地下鉄副都心線も参照
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[編集] 概要
池袋駅~小竹向原駅間における有楽町線の複々線として建設された線路である。
元来は地下鉄13号線(渋谷駅~池袋駅~小竹向原駅~和光市駅~志木駅)の一部として建設された路線であり、西武鉄道担当の整備区間であった地下鉄8号線(有楽町線)小竹向原駅~練馬駅区間に先んじて、小竹向原駅~和光市駅及び和光市駅~志木駅(東武東上本線複々線部分)と共に1985年に完成した。但し、完成以後しばらくは使用されず、9年後の1994年12月7日に開業した。
池袋駅より先の同駅~渋谷駅間は2008年6月に開業することが発表され、13号線全体の名称は副都心線となることが決定した。
新線は、路線図や池袋駅などでは単に「新線 New Line」と表示され、有楽町線と区別されている。同様に新線側の池袋駅は、頭に新線を付けた「新線池袋駅」か新線を付随させた「池袋(新線)」と表示され、また呼称も「新線池袋(駅)」とされるのが通常で、有楽町線の池袋駅とは区別されている。もちろん、改札口も違う。
ラインカラーには有楽町線のゴールドではなく副都心線のものであるブラウン(○)を使用している。一部例外として2006年9月1日から営業運転を開始している10000系では有楽町線のラインカラーであるゴールドと副都心線のラインカラーであるブラウンの2色を使用している。
[編集] 運転
池袋駅~小竹向原駅間の新線部分は途中無停車である。新線の要町駅と千川駅にあたる部分には、ホームなどの設備が開通当初から設けられている。しかし、新線池袋駅が池袋駅の中心から外れた場所に位置しており、また終点でもあることから多くの利用客が見込めないため、現在新線を走る列車は要町・千川両駅を通過している。そのため、両駅の共に地下3階部分に存在する新線ホームには現在内装は施されておらず、またこの区間の所要時間は有楽町線より2分短くなっている。
現在、新線池袋駅始発で和光市行、東武東上線直通志木行、西武有楽町線・池袋線直通小手指行が日中約10分毎、それぞれ1:1:1の割合で運転されている。
現在、この路線は小竹向原駅で練馬方面・和光市方面に分かれる新木場駅からの有楽町線の電車をカバーする存在となっている。
池袋駅~渋谷駅間の副都心線延伸部分が開業する際は、同時に要町・千川両駅の新線用ホームの使用を開始する予定である。副都心線では急行運転を行なう予定であるが、両駅の扱いは未定である。
なお、千川・要町を通過する埼京線・有楽町線対策の急行を設定するという構想もある(東新宿駅で先行の列車を追い抜く)。
[編集] 車両
[編集] 自社車両
[編集] 乗り入れ車両
[編集] 駅
- 東京地下鉄副都心線の項を参照のこと。
[編集] その他
- 丸ノ内線池袋駅での乗り換え案内では、「有楽町線・有楽町新線・JR線・東武線・西武線はお乗り換えください。」→「Please change here for the Yurakucho Line, the Yurakucho New Line, the JR Line, the Tobu Line and the Seibu Line.(音声ではNewにアクセントが来る)」の順に案内される。なお、JR・東武東上線の池袋駅での乗り換え案内では有楽町新線は放送されていない。また、西武池袋線の池袋駅では有楽町新線を含めて乗り換え案内は一切放送していない。