東海ステークス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東海ステークス | |
---|---|
距離 | ダート2300m |
開催地 | 中京競馬場 |
グレード | GII・統一GII |
条件 | 3歳上牡・牝・せん(国際) |
1着賞金 | 5,500万円 |
負担重量 | 3歳51kg、4歳上57kg、牝馬2kg減(GI優勝馬2kg増、GII優勝馬1kg増) |
創設 | 1984年12月9日 |
東海ステークス(とうかいすてーくす)は、日本中央競馬会 (JRA) が中京競馬場のダート2300mで施行する中央競馬の重賞(GII・統一GII)競走である。正式名称は東海テレビ杯東海ステークス、東海テレビ放送が優勝杯を提供している。
目次 |
[編集] 概要
1984年に4歳(現3歳)以上の混合の別定の重賞(GIII)競走、ウインターステークスとして創設、第1回は中京競馬場のダート2200mで施行され、中央競馬のダート重賞路線を締め括る競走として位置付けられた。
1985年からは全国指定交流競走に指定、地方所属馬が出走可能になり、1990年からは施行距離をダート2300mに変更、1996年からは特別指定競走に指定、JRAに認定された地方所属馬のみが出走可能に変更になった。
1997年からはGIIに昇格すると共にダートグレード競走格付け委員会にダートグレード競走のGII(統一GII)に格付け及び指定競走に指定、それを機に東海テレビ放送から優勝杯の提供を受け、名称を東海テレビ杯東海ウインターステークスに変更、1999年は小倉競馬場の改修工事による振替開催により小倉競馬場のダート2400mで施行された。
2000年からは施行時期を12月から5月に変更した事に伴い、当時、ほぼ同時期にダートのオープン特別として存在していた東海ステークスと統合する形で名称を現在の東海テレビ杯東海ステークスに変更、地方競馬の帝王賞の前哨戦としての位置付けとなり、2006年からは混合競走から国際競走に変更となった。
中央競馬で最も施行距離の長いダートの重賞競走で、フェブラリーステークスが1997年にGIに昇格するまで同競走とともにダート重賞競走では最高位の競走だった。(なお、フェブラリーステークスがGII格上げ、別定重量戦に変更されるまでは中央競馬においては唯一の別定重量によるダート重賞であり、GIIIではあっても実質最高格扱いのレースであった。)近年は地方競馬の帝王賞の前哨戦として位置付けられ、第17回競走の優勝馬ファストフレンドや第19回競走で5着に敗れたカネツフルーヴなどが帝王賞で優勝をしている。
なお、統合される以前の中京競馬場のダート1700mの4歳(現3歳)以上の混合・指定のオープン特別競走として実施されていた東海ステークスも、キョウトシチーやエムアイブラン等が制する比較的レベルの高い競走であった。
出走資格はサラ系3歳(旧4歳)以上のJRA・地方の競走馬及び外国競走馬(4頭まで)。
負担重量はグレート別定で、3歳は51キロ、4歳以上は57キロを基本とし、牝馬は2キロ減で、更にGI優勝馬は2キロ、GII優勝馬は1キロの負担が課せられる。ただし2歳時のグレード・グループ優勝は対象外。
総額賞金は1億750万円で、1着賞金5,500万円、2着賞金2,300万円、3着賞金1,500万円、4着賞金870万円、5着賞金580万円と定められている。
現在の優勝レイの配色は、紫色の地に黄色文字となっている。12月開催時は、レース名(ウインター)にちなみ、雪の結晶模様が地にあしらわれていた。
[編集] 歴史
- 1984年 中京競馬場のダート2200mの4歳(現3歳)以上の混合の別定の重賞(GIII)競走、ウインターステークスとして創設。
- 1985年 全国指定交流競走に指定。
- 1990年 施行距離をダート2300mに変更。
- 1991年
- ナリタハヤブサが史上初の連覇。
- 中尾謙太郎が調教師として史上初の連覇。
- 1996年 特別指定競走に指定。
- 1997年
- 1999年 小倉競馬場の改修工事による振替開催により小倉競馬場のダート2400mで施行。
- 2000年 名称を東海ステークスに変更。
- 2002年
- ハギノハイグレイドが2頭目の連覇。
- 松田国英が調教師として2人目の連覇。
- 2003年
- 1位入線馬ディーエスサンダーが進路妨害により3着に降着。
- 名古屋のゴールドプルーフが繰り上げで優勝。地方所属馬で2頭目の制覇。
[編集] 歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 優勝馬 | 性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1984年12月9日 | アンドレアモン | 牡5 | 2:18.1 | 吉永正人 | 松山康久 |
第2回 | 1985年12月8日 | チェリーフット | 牡3 | 2:19.1 | 中島敏文 | 藤本晋 |
第3回 | 1986年12月7日 | ライフタテヤマ | 牡4 | 2:19.7 | 猿橋重利 | 安田伊佐夫 |
第4回 | 1987年12月6日 | クラウンエクシード | 騸6 | 2:19.9 | 秋山忠一 | 小林稔 |
第5回 | 1988年12月4日 | ソダカザン | 牡4 | 2:19.6 | 横山典弘 | 石栗龍雄 |
第6回 | 1989年12月3日 | マルブツスピーリア | 牡3 | 2:21.2 | 加用正 | 瀬戸口勉 |
第7回 | 1990年12月16日 | ナリタハヤブサ | 牡3 | 2:25.3 | 横山典弘 | 中尾謙太郎 |
第8回 | 1991年12月15日 | ナリタハヤブサ | 牡4 | 2:24.5 | 熊沢重文 | 中尾謙太郎 |
第9回 | 1992年12月20日 | チェリーコウマン | 牝3 | 2:25.9 | 菊沢隆仁 | 工藤嘉見 |
第10回 | 1993年12月18日 | ローリエアンドレ | 牡4 | 2:27.5 | 藤田伸二 | 境直行 |
第11回 | 1994年12月17日 | ライブリマウント | 牡3 | 2:27.1 | 石橋守 | 柴田不二男 |
第12回 | 1995年12月16日 | キョウトシチー | 牡4 | 2:31.8 | 松永幹夫 | 中尾謙太郎 |
第13回 | 1996年12月14日 | トーヨーシアトル | 牡3 | 2:24.9 | 松永昌博 | 松永善晴 |
第14回 | 1997年11月30日 | アブクマポーロ | 牡5 | 2:24.8 | 石崎隆之 | 出川克己 |
第15回 | 1998年12月6日 | マチカネワラウカド | 牡4 | 2:25.6 | 石橋守 | 高橋隆 |
第16回 | 1999年12月5日 | マイターン | 牡4 | 2:33.6 | 橋本美純 | 宮徹 |
第17回 | 2000年5月21日 | ファストフレンド | 牝6 | 2:24.2 | 蛯名正義 | 高市圭二 |
第18回 | 2001年5月20日 | ハギノハイグレイド | 牡5 | 2:23.4 | 池添謙一 | 松田国英 |
第19回 | 2002年5月19日 | ハギノハイグレイド | 牡6 | 2:22.3 | 福永祐一 | 松田国英 |
第20回 | 2003年5月25日 | ゴールドプルーフ | 牡8 | 2:26.5 | 丸野勝虎 | 今津勝之 |
第21回 | 2004年5月23日 | アンドゥオール | 牡5 | 2:23.7 | 松永幹夫 | 長浜博之 |
第22回 | 2005年5月22日 | サカラート | 牡5 | 2:22.6 | 秋山真一郎 | 石坂正 |
第23回 | 2006年5月21日 | ハードクリスタル | 牡6 | 2:23.6 | 藤岡佑介 | 作田誠二 |
[編集] 本競走からの帝王賞優勝馬
2000年から帝王賞の前哨戦として施行されるようなったが3頭が帝王賞で優勝している。
回数 | 施行日 | 馬名 | 性齢 | 着順 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
第17回 | 2000年5月21日 | ファストフレンド | 牝6 | 1着 | 第46回東京大賞典優勝 |
第19回 | 2002年5月19日 | カネツフルーヴ | 牡5 | 5着 | 第52回川崎記念優勝 |
第22回 | 2005年5月22日 | タイムパラドックス | 牡7 | 3着 | 第5,6回JBCクラシック優勝 |