柳ヶ浦駅
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柳ヶ浦駅(やなぎがうらえき)は、大分県宇佐市住吉町2582番地の2に所在する九州旅客鉄道(JR九州)日豊本線の駅である。
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[編集] 駅構造
鉄骨鉄筋平屋駅本屋にホームが3本。2番ホームと3番ホームへは跨線橋を通じ行き来する。1番ホームは下り特急列車、2番ホームは普通列車、3番ホームには上り特急列車が停車若しくは通過する事が多い。
[編集] 駅周辺
駅の北側には長洲市街地(宇佐市発足前の旧長洲町市街地)が広がる。市街地には「○○長洲店」「△△柳ヶ浦店」という店の名前が混在するが、もともと柳ヶ浦と長洲は駅館川を挟んで別個の町で、当駅のある西側が柳ヶ浦町、東側が長洲町だった。戦後、両町が合併して長洲町となったため、旧柳ヶ浦町地区にも「○○長洲店」という店ができた。隣の豊前長洲駅は柳ヶ浦町と合併する前から、旧長洲町の駅であった。
駅に隣接して広い時間制有料駐車場があるが周辺はほぼ一帯が田園地帯。太平洋戦争中はこの田園地域に宇佐海軍航空隊が存在した為に米海軍空母艦載機やB-29による空襲を受け戦災址が点在している。近辺には五百羅漢像を有する東光寺もある。
宇佐市の中心商業地域(四日市地区)は宇佐駅より当駅のほうが近い。なお甲子園で有名な柳ヶ浦高等学校は、当駅より南へ約700m離れたところにある。
[編集] 利用状況
1日平均の利用客数は1,199人である(2003年度)
宇佐市の代表駅は宇佐駅となっているが、当駅の方が宇佐市の中心駅としての機能性は高い。 駅前の長洲地区の市街地をはじめ、宇佐市の中心商業地域(四日市地区)や官公庁地域(駅川地区)など、宇佐市の中心的な機能を有する地区の多くが、宇佐駅よりも当駅の方が近い。また多数の電車が留置できる広い構内を有しているため、早朝・深夜に発着する普通(快速)電車も宇佐駅よりも多く、小倉・中津方面への通勤・通学の利便性も悪くはない。 また2007年3月より、当駅を始終点とする博多方面の特急列車が2往復増発したため、停車する特急列車の本数も宇佐駅より僅かに多くなった。
ただし、東京発着の寝台特急「富士」は宇佐駅には停車するが、当駅は通過する。
[編集] 歴史
日出生台への物資輸送の必要性などにより早期に建設されたとされる。
日豊線開通時の終点であり鉄道唱歌第二集山陽・九州編でも東九州方面は当駅で「汽車は宇佐にて止まりたり」と引き返し小倉駅へ戻るようになっている。
- 1897年(明治30年)9月25日- 長洲駅として豊州鉄道(初代)が開設
- 1898年(明治31年)3月1日- 宇佐駅に駅名変更
- 1901年(明治34年)9月3日- 豊州鉄道(初代)を九州鉄道(初代)が買収
- 1907年(明治40年)7月1日- 九州鉄道(初代)が国有化され帝国鉄道庁が所管
- 1909年(明治42年)10月15日- 柳ヶ浦駅に駅名再変更
- 1967年(昭和42年)10月1日- 新田原~幸崎駅間電化
- 1982年(昭和57年)10月21日- 豊前善光寺~柳ヶ浦駅間複線化
- 1983年(昭和58年)12月8日- 柳ヶ浦~豊前長洲駅間複線化
- 1987年(昭和62年)4月1日- 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が継承