緑一色
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緑一色(リューイーソー、lǜyīsè)とは、麻雀における役のひとつ。役満。本項では緑一色から派生した役についてもあわせて記す。
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[編集] 概要
索子の2,3,4,6,8と發だけを使って和了ったときに成立する。これらの牌が全て緑色である事から名前がつけられ、オールグリーンとも呼ばれる。緑一色の名もこのAll Greenを訳したものである。聴牌形に索子の5なども入ってしまうことがあり、安めに出た場合は混一色になってしまう落差の激しい役でもある。
(例)
元々の日本、中国ルールには存在せず、アメリカで考案された役。アメリカで考えられた役はこの他に七対子がある。潜水艦が沈むとき緑の蛍光灯がつくことから名づけられたとされる。
發が含まれない場合は緑一色の成立を認めない場合がある。これは緑一色が広まった頃には最高点が満貫で、發を含まない形は断ヤオ九清一色で緑一色を付けるまでもなく満貫なので、發を含む形の場合しか意味がなかった頃の名残である。逆に、發を使用しない方が難しいのでそちらを評価して發のない緑一色をダブル役満とすることもある。
見た目が美しく人気の高い役満のひとつであるが、使用出来る牌が6種と字一色(7種)よりも少なく、役満の中でも難度は高い。234索の順子が使える分、同じ6種の清老頭よりは難度が低いとされている。
[編集] 派生役
緑一色からは様々な派生役が作られている。いずれも緑一色と同様に牌画を元にした役だが、それほど一般的ではない。
[編集] 紅孔雀
紅孔雀(べにくじゃく)は中と索子の1、5、7、9(緑一色で使用されない残りの索子)のみを使って手を作ることで成立する役。緑一色と違い、索子に連続する部分がないため、面子はすべて刻子または槓子になり、必然的にあがりは対々和の形となる。役満とされる。
名前の由来は昭和40年頃、横浜市の近藤修太郎が緑一色に対抗して何か出来ないかと思い作ったが、名づけの段になって、「紅一色」という名前では牌の絵にそぐわない(緑色の部分もある)ため、索子の1の孔雀にあやかって「紅孔雀」とつけたといわれている。
(例)
[編集] 紅一点
紅一点(コウイッテン)は、緑一色(リューイーソー)の發を中に置き換えた役である。役満とされる。萬緑叢中紅一点ともいう。由来は、中国の漢詩「萬緑叢中紅一点」で、この役の歴史は緑一色よりも古い。
緑一色は發がなくても認められることもあるが、紅一点の場合には中がないと發がない緑一色と同じになってしまうので、中がない紅一点は認められない。
(例)
[編集] 緑一色輪
緑一色輪(リューイーソーリン)は、緑一色の雀頭を五索に置き替えたものであり、緑一色と同じく役満扱いとする。
出来上がった牌姿を花に例え、雄しべと雌しべに見立てた五索の対子を中心として、牌を円形に並べ替えると美しく見えることからこの名が付いたとされる。なお、五索以外の紅が混じった雀頭や、五索であっても刻子では緑一色輪は成立せず、単なる清一色・混一色として扱われる。
緑一色を作り損なった場合に対する救済の意味合いが強い役である。同じ紅を輪の中心として見立てた役に紅一点が存在するが、こちらの雀頭は五索ではなく中である。
非常に特殊なローカル役につき現在では知る人も殆どおらず、もっぱら東海地方の一部の雀荘やスーパーファミコンの麻雀ゲーム卒業番外篇 ねぇ麻雀しよ!などでわずかに見られるのみである。
(例)
緑一色と緑一色輪を併用している雀荘の場合、緑一色の場合は必ず發が含まれていなければならないのに対し、輪の場合は發が入っていてはならないとするルールも存在する。 その際は、下記の發なしの形のみ緑一色輪の完成形として認める場合がある。
(四索を4枚全て使用する場合)
また、下記の七対子形のみ認めるとする場合もある。
不可(緑一色輪として成立しない}
[編集] 関連項目
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