高坂駅
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高坂駅(たかさかえき)は、埼玉県東松山市大字高坂1333番地2にある、東武鉄道東上本線の駅である。
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[編集] 駅名の由来
江戸から上州を結ぶ川越街道と、八王子から日光を結ぶ日光脇往還が交差する高坂宿に駅を設置した事から高坂駅とした。宿場町の面影は今もなお東口の旧道沿いに残っている。
[編集] 駅構造
- 本線とは別に側線が2本(上り線と下り線に1本ずつ)あり、本線の池袋方には下り線から上り線へのポイントが設けられており転線が可能である。特に上り側線は臨時列車の折り返し待機に使われる他、川越工場出場車の試運転は川越工場~高坂駅間で行われているため乗務員乗降用デッキが設けられている。
- 駅舎は三角屋根の時計台が設けられた北欧風にイメージされたデザインで、駅西口通りもレンガが敷き詰められレトロ調になっている。現在でこそデザインが重視された駅舎が多くなったが、当時としては珍しいものだったため、新聞やテレビでも話題になった。
- ACCESS (駅売店)
- 接近放送のアナウンサーが他の東上線の駅と異なる。(若葉、鶴ヶ島も同様である。)
[編集] のりば
1 | ■東上線 | 東松山・森林公園・小川町方面 |
---|---|---|
2 | ■東上線 | 坂戸・川越・ふじみ野・志木・和光市・池袋・ ○有楽町線 新木場・○有楽町新線 新線池袋方面 |
[編集] 利用状況
- 1日平均乗降人員 29,345人(2005年度)
- 高坂ニュータウン(むさし緑園都市)、鳩山ニュータウン(比企郡鳩山町)といった大規模住宅団地へのバスが多数発着しており、朝夕は通勤客で混雑する。
- 大東文化大学東松山キャンパス、東京電機大学鳩山キャンパス、山村学園短期大学の最寄駅であるため学生の利用も多い。
- 宇宙航空研究開発機構地球観測センターや、日立製作所基礎研究所、ゴルフ場への送迎バスも発着している。
- こども動物自然公園、埼玉県平和資料館の最寄駅でもあり、休日には行楽客が多くなる。
[編集] バス
[編集] 西口
[編集] 1番のりば
- 川越観光バス (森林公園営業所)
- [高02] 高坂駅(西口)-高坂ニュータウン・桜山台経由-東京電機大学本館前
- [高02] 高坂駅(西口)-高坂ニュータウン・松風台経由-東京電機大学本館前
- [高02] 高坂駅(西口)-高坂ニュータウン・桜山台経由-東京電機大学体育館
- [高02] 高坂駅(西口)-高坂ニュータウン・松風台経由-東京電機大学体育館
- [高02] 高坂駅(西口)-高坂ニュータウン循環-高坂駅(西口)
[編集] 2番のりば
- 川越観光バス (森林公園営業所)
- [高01] 高坂駅(西口)-こども動物公園-鳩山ニュータウン
- [高01] 高坂駅(西口)-こども動物公園-鳩山ニュータウン-にっさい花みずき
- [高01] 高坂駅(西口)-こども動物公園-鳩山高校-鳩山ニュータウン
- 東武バスウエスト (川越営業事務所)
- [東松09] 東松山駅→高坂駅
*[東松09]は数年程前に廃止
[編集] スクールバスのりば
- 大東文化大学スクールバス
- 東京電機大学スクールバス
いずれの大学も朝の通学時間帯は西口から500mほどの場所にあるスクールバス乗り場から発着している。そのため午前中を中心に大勢の学生が途絶えることなく駅前通りを歩いているのを目にすることが出来る。
なお、山村学園短期大学は路線バス([高01]鳩山ニュータウン線)利用となっている。
[編集] クラブバスのりば
- 高坂カントリークラブ クラブバス
- 武蔵松山カントリークラブ クラブバス
- 石坂ゴルフ倶楽部 クラブバス
- 清澄ゴルフ倶楽部 クラブバス
- 鳩山カントリークラブ クラブバス
[編集] 駅周辺
駅周辺は、学生人口が多く、いわゆる学生街特有の学生向け飲食店やアパート、遊戯施設が多く存在する。しかし、近くに大型店が不足しており、車を持ってない割合が多い学生泣かせになっている。
また、駅から約1kmの西口駅前通りと関越自動車道が交差する部分には高速バスのバス停施設があるが、今のところ発着している高速バスはない。
[編集] 西口
西口は、昭和62年に開設された。バスの発着が多いため、バスロータリーとペデストリアンデッキが設けられており、「彫刻の道」と呼ばれる幅の広い歩道を持つ駅前通りが続いている。これは故高田博厚の彫刻作品32点が並べられているためで、作品1点1点には作者からのメッセージが添えられている。
[編集] 東口
東口は、駅前広場がない。旧国道407号が近くを通っているが、商店よりも民家やアパート・駐車場が多く、西口に比べると人通りも少ない。
- 現在、駅前を中心に以下のような区画整理事業が実施されている。
- 高坂駅東口第一地区区画整理事業(東松山市施行)
- 高坂駅東口第二地区区画整理事業(都市再生機構施行)
- 東松山警察署高坂駅前交番
- 高坂郵便局
- まるたけ 高坂店
- 埼玉県信用金庫 高坂支店
- 東松山市立高坂小学校
- 国土交通省 荒川工事事務所 越辺川出張所
- 都市再生機構 埼玉地域支社 埼玉西部開発事務所
- 国道407号東松山バイパス
- 埼玉県道248号石坂高坂停車場線
- 高坂館(県選定重要遺跡)
[編集] 歴史
- 1923年(大正12年)10月1日 開業
- 1984年(昭和59年)7月31日 この日限りで日本セメント東松山専用線(旧秩父鉱業専用線)廃止
- 1987年(昭和62年)3月 駅舎改築、西口開設
- 駅舎改築前は2面3線のホームで下りホームへは上りホームから跨線橋を上がっていくような形であった。当時、西側には留置線が3本存在していて主に貨物列車の留置が行われていた。
- 1988年(昭和63年)第一回さいたま建築景観賞に選定される
[編集] 秩父鉱業専用線(廃線)
秩父鉱業専用線(通称:高本線)は、1955年10月から1984年7月31日まで秩父鉱業(後の日本セメント、現太平洋セメント)のセメント運搬専用路線として運用されていた。
- 高坂駅 - 葛袋駅 - 高本駅
東松山市神戸地区で採掘される粘土の運搬を主目的として開通した貨物専用線である。5.5kmの距離であり、後年は全線電化され東武鉄道所属の機関車によって運行が行われていた。しかし、採掘量が減ってきた事などから廃線となった。現在も葛袋採石場は存続するがダンプカーによって細々と運搬されているに過ぎない。なお高本採石場はゴルフ場へと姿を変えている。関越自動車道にはこの専用線の橋が残っているほか、現在でも一部に廃線跡が残っている。
[編集] その他
- 関東の駅百選に選定されている。
- さいたま建築景観賞(現:彩の国景観賞)を受賞している。