魔術士オーフェン
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魔術士オーフェン | |
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ジャンル | ファンタジー |
小説 | |
著者 | 秋田禎信 |
イラスト | 草河遊也 |
出版社 | 富士見書房 |
掲載誌 | 月刊ドラゴンマガジン |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 |
巻数 | 本編:全20巻 短編:全13巻 |
テレビアニメ | |
監督 | わたなべひろし |
アニメーション制作 | J.C.STAFF |
放送局 | TBS系 |
放送期間 | 1998年10月 - 1999年3月 |
話数 | 全24話 |
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『魔術士オーフェン』(まじゅつしオーフェン、英称 Sorcerous Stabber Orphen)は富士見ファンタジア文庫から刊行されている秋田禎信のライトノベル。また、これを原作とする漫画、アニメ作品である。
原作のイラストは草河遊也。
目次 |
[編集] 概要
神坂一の『スレイヤーズ』と並んで富士見ファンタジア文庫を代表する作品で、その人気から小説媒体にとどまらず、アニメ・ゲーム・漫画など様々なメディアへ展開された。また、神坂との合作で共闘したこともある。
タイトルの「魔術士」は作者である秋田の造語であり、時折「魔術師」と間違えられたり混同されたりする事が多いが、実際は違うので表記などには注意が必要(これは作者が『機動戦士ガンダム』の「士」をもじったためである。黒ずくめの主人公も「連邦の白い奴」=ガンダムへのオマージュとなっている)。北欧神話よりモチーフがとられており、出てくる用語や作内における挿話のほとんどがそれに由来する。
ライトノベルでの作品は、書き下ろし作品シリーズの『魔術士オーフェンはぐれ旅』と、『月刊ドラゴンマガジン』連載の1~2話読み切りの『魔術士オーフェン・無謀編』の2シリーズがある。両作品ともすでに完結している。さらに、魔術士オーフェンはぐれ旅』2巻をベースとしたコミックス『魔術士オーフェンはぐれ旅MAX』も出版された。
『魔術士オーフェンはぐれ旅』および『魔術士オーフェンMAX』はコミカルな部分もあるが全体的には比較的シリアスなストーリー展開であるのに対し、『魔術士オーフェン・無謀編』はぶっとんだ内容のコメディである。時系列的に『無謀編』は『はぐれ旅』の旅が始まる前の物語であるが、それぞれの話はほぼ独立しており個別に読んでも問題のない構成となっている。なお、『無謀編』には1冊に一話、通称プレオーフェンなどと呼ばれる主人公オーフェンの「牙の塔」時代の物語が書き下ろしで収録されているが、これはどちらかというと『はぐれ旅』に近い雰囲気である。「キリランシェロ」が基礎クラスを出てチャイルドマン教室に編入された翌年(11歳時)から、宮廷魔術師に推挙される少し前(14~15歳頃)までの数年間のエピソードが順不同に並んでいる。
『スレイヤーズ』とのコラボレーション作品『スレイヤーズVSオーフェン』は、両作品の主要キャラクター(オーフェン側からはマギー3姉妹とキース)が異世界に召喚されて騒動を巻き起こすというもので、オーフェン側の時系列は無謀編の終わり近くと思われる(ドロシーが登場する事、コンスタンスがトトカンタ在住である事、クリーオウについて全く言及が無い事、後日談である番外編にラシィが登場し、オーフェンがミスト・ドラゴン以外のドラゴン種族に出会ったことが無いと述べている事、などから)。
[編集] ストーリー
- はぐれ旅
- トトカンタの宿屋で非合法の金貸しを営む魔術士、オーフェン。ある日いつものように宿で眠っていると、顧客である地人ボルカンに金儲けの話があるからと叩き起こされた。あまりアテにならない話だが仕方なく、彼はボルカンに連れられとある富豪の屋敷へやって来る。と、そこでオーフェンは一本の剣、そして異形の魔物の姿を目にすることになる。それは紛れも無く、5年前のあの日に行方をくらませた「彼女」の姿だった…。
- 無謀編
- モグリの金貸し魔術士オーフェンは今日も今日とて日々の糧を得て顧客ボルカンから金を取り立てようと様々な儲け話に飛びついていく。そんな日々の中で彼は派遣警察の捜査官であるコンスタンス・マギー(コギー)の訪問を受ける事になる。自分が非合法の金貸しであるが故に逮捕されるのかと驚くオーフェンだったが、彼女はある放浪の凶悪犯を追ってトトカンタに来訪し、その凶悪犯を知るというオーフェンに協力を求めてきたのだった。そしてオーフェンはコギーを交えた破滅的ドタバタの日常に巻き込まれていく。
[編集] 世界観
魔術士オーフェンは魔術が実在するファンタジー小説だが、一般的な「剣と魔法」的な世界観とはかなり違っている。一般人は現実の近代のようにスーツやTシャツなどに身を包み、一部を除いて剣などを持ち歩くことは殆ど無い(市街地での剣の所持には警察等への届出が必要という事になっている)。大都市には近代的な水道が整備され、高層建築物も数多く作られるなどその文化的・科学的レベルは高い。主な照明はガス灯である。貨幣制度も発達しており、キエサルヒマ大陸の何処でも価値が変わらない金貨や銀貨と、地域や塩の相場で価値の変動するソケット(ソルト・チケットの略)紙幣が流通している。蒸気機関もほぼ実用段階に達しており、国家機密であるとされているが発電機も実用化されているらしい。実験段階で性能・信頼性は低いが拳銃などの銃火器も製造されている。
また、この世界において、魔術は重要な要素となっているらしく、喫茶店の氷の作成から医療の最終手段まで幅広く利用されている。そのため、魔術士の社会的地位は高く、最優秀の能力の持ち主なら王宮にさえ勤務できる。ただし、かつては魔術士に対する偏見が横行して「魔術士狩り」が行なれた時代(約200年前)もあり、現在でも地域によっては魔術士が迫害される事もある(ただし、宗教上の理由による場合もある)。
[編集] 登場人物
[編集] 主人公パーティ
- オーフェン
- 本作の主人公。元「牙の塔」の魔術士。本名はキリランシェロ・フィンランディ(ただし、この世界では、不動産を所有する者にのみ家名を名乗る事が許される為、作中では姓は名乗っていない)。両親は生まれてまもなく死亡しており、孤児院で育った後「牙の塔」に入学。やがて最強の魔術士を集めたチャイルドマン教室に所属し、戦闘技術、中でも暗殺技術を叩き込まれ、「サクセサー・オブ・レザーエッジ(鋼の後継)」という二つ名で呼ばれる程のエリート候補生になった。「アーティスティック・バトル・アスリート(戦闘芸術品)」とも。15歳の若年で宮廷魔術士「十三使徒」に推挙されるが、ある事情で審問に失敗。その直後、ある事件が元で自ら「牙の塔」を離反、以後オーフェンを名乗り、様々な場所と職を転々とし(『無謀編』にこの時期を回想する話がある)トトカンタに流れ着く。オーフェンとは「牙の塔」離反時に自らを「僕は孤児(オーフェン)だ!」と叫んだ事に由来する偽名である。また、正確には孤児「オーフェン」の綴りは「Orphan」だが、これをオーフェンとは読めないだろう、ということで、作中で「オーフェン」個人の綴りは「Orphen」となっている。元は「オーファン」として提出、以後編集者との話し合いで「オーフェン」に直されたことがファンブックにて語られている。
- 黒髪黒目、更には全身黒ずくめの服装と、とにかく黒を好む(黒魔術士の習性、とは本人の弁)。性格は「キリランシェロ」時代とは正反対で、粗暴で大雑把、何かにつけて暴力を振るう傾向にある。あまりに性格が変わり過ぎてしまったため、「牙の塔」時代の知り合いにキリランシェロである事に気付いてもらえなかった事もあった。
- 非合法(モグリ)で金貸しを営んでいるが業績はほとんど上がらず、金には常に困っている。彼にとってこれまでで最高の贅沢とは「特売日を逃したために通常値段の桃缶」らしい。
- ピアノが弾けるが、いつどこで習い覚えたかは作者にも謎。
- 工作も得意らしく、『無謀編』では時々、レンガやテーブルを破壊するほどの威力のある鉄球を発射する「エドゲイン君1号」や、ダイアン部長刑事の発注による「無能な部下を怪我させずにいたぶる」為の器具「ボンバー君」1~7号などを製作している。
- クリーオウ・エバーラスティン
- 金髪碧眼の少女。商業都市トトカンタに在する豪商・エバーラスティン家の末娘。興味本位でオーフェンたちについてくる。
- 商家のお嬢様だが、姉のマリアベルと同じ学校に通うのが嫌で一般市民と同じ学校に通い『戦争クラブ』に所属していた。そのため剣の技術には覚えがあるらしく、何かと剣を持ちたがるが、技術的には人よりも多少腕が立つ程度である。性格はオーフェン曰く「じゃじゃ馬・我がまま・世間知らず・刃物無しにはベッドに入れない猟奇娘」。マンガ版『はぐれ旅』4巻以降、ディープドラゴンのレキを頭に乗せていることが多い。
- 『魔術士オーフェンはぐれ旅』のみ登場[1]。
- マジク・リン
- オーフェンがトトカンタにて間借りしている宿屋「バグアップス・イン」の亭主バグアップの一人息子。
- 『はぐれ旅』ではオーフェンの弟子として魔術を習い、オーフェンを「お師様」と呼ぶ。魔術の素養に優れ、威力だけならオーフェンをも上回るが、それを鼻にかけて背伸びをすることも多々ある。また女性に関しては凄まじい情報収集能力を誇り、また類稀な女たらしでもある。
- クリーオウとは同じ学校の生徒。彼女が不機嫌な時のストレスのはけ口は大抵彼である。
- 名前の由来は洗剤から。
- レキ
- フェンリルの森に生息するドラゴン種族の1種、ディープドラゴンの子供。見た目は小型犬そのものだが、強力な魔術を操ることができる。何故かクリーオウになついており、彼女の気まぐれのままに魔術をぶっぱなすため、オーフェンやマジクはいつも脅威を感じている。
- 『魔術士オーフェンはぐれ旅』のみ登場。
- ボルカン
- オーフェンの営むモグリ金融業の不良債権顧客。大陸の南方にある地人領マスマテュリアに住む「地人」種族の一人だが、家出して大陸を放浪しているらしい。オーフェンは「福ダヌキ」と呼ぶ。種族に共通する寸胴3等身の体はとにかく頑丈で、オーフェンの放つ攻撃魔術を受けても並大抵のものならものの数秒で復活できる。因みに物質崩壊を受けても燃え残った。
- 放浪時に禁止区域でゴミあさりや焚き火などを行い、そのまま放浪したため、コギーに追われる事になる。が、本人たちに自覚ナシ。ちなみに『はぐれ旅』ではオーフェンから逃げるために更なる放浪を続ける事に。
- 自称『マスマテュリアの闘犬』ボルカノ・ボルカン。なまくら剣を振りかざしてオーフェンたちに立ち向かうが、いつも悲惨な目に合わされている。それでも『無謀編』では、借金を返す代わりにオーフェンに見入りのある仕事を紹介しようとしていた(しかし、その全てが非合法なものや危険なもの、当てにならない一攫千金的なものであった)。ちなみに逃げ出す直前、最後にオーフェンに紹介した仕事は、エバーラスティン家(クリーオウの実家)への結婚詐欺であった。ますます救いようが無い。
- 常に「○○で~~し殺す」という脅し文句を叫ぶ。
- ドーチン
- ぶ厚いメガネがトレードマークの、ボルカンの弟。兄の家出に無理矢理付き合わされた挙句、共にオーフェンの放つ魔術の巻き添えで吹っ飛ばされて泣きを見る、このシリーズには数少ない薄幸の良識人。
- 読書家で勉強家。しかし、それが幸福に結びつかないのは、やはり周囲の劣悪な環境のせいと思われる。ボルカンのオーフェンからの借金のせいで、やっぱり兄と共に放浪の旅をする羽目に。
- ボルカン同様、地人であるため体は頑丈。そのため、兄と共にオーフェンの各種実験台にされてしまう事が多々ある。
[編集] キーキャラクター
- アザリー
- オーフェンの姉だが、血のつながりはない。レインダストの名士マイルズ・ケットシーの娘で、レティシャとは姉妹(正確には従姉妹)。孤児院で共に生活していたため、牙の塔時代はキリランシェロと3人で事実上の姉弟のような関係にあった。フルネームはアザリー・ケットシーだが、制度上家名は許されていない為(オーフェンの項を参照)、姓を名乗る事は無い。くせのある髪にブラウンの瞳、性格は基本的に大雑把。通称「天魔の魔女(ウィッチ・ケイオス)」。チャイルドマンからは天人種族の遺産について学ぶ。彼の個人的なエージェントとしての役割も勤めていたらしい。チャイルドマン教室随一の魔力を誇り、黒魔術士でありながら白魔術も扱う事ができるという、ある意味ではチャイルドマンさえも越える才能を持つ。ある事件により異形の姿となり、行方不明になる。オーフェンは彼女に対して姉弟愛以上の感情を抱いているようである。
- なお『無謀編』書き下ろしの通称『プレオーフェン』では、他人の恋路にちょっかいを出して邪魔したり、他愛の無い喧嘩で牙の塔を半壊させるなど、かなり強烈な暴走キャラクターとなっている(『はぐれ旅』ではある意味でよりスケールアップしていると言えなくもない)。レティシャとの「定例姉妹喧嘩」は、周囲の恐怖の種となっていた。ちなみに非常に字が汚い。
- レティシャ・マクレディ
- オーフェンの姉だが、血のつながりはない。レインダストの名士マイルズ・ケットシーの娘。彼女達を残してマイルズが失踪したため、孤児院に入り、その後牙の塔に入学した。腰まである長髪に黒い瞳。性格は神経質で潔癖症、アザリーほどではないが時々暴走する。通称「死の絶叫(キーニング)」。チャイルドマンからは(主として戦場での)戦闘技術を学ぶ。チャイルドマン教室内でもアザリーと並ぶ実力の持ち主で、「牙の塔」時代はアザリーとたびたび諍いを引き起こしては校舎に大きな被害を出していた。ヒステリーを起こすと魔術(魔力)が暴発する癖があり、怒らせると手が付けられない。オーフェンやアザリーからは(後にはクリーオウからも)「ティッシ」という愛称で呼ばれることが多い。オーフェンに対して姉弟愛以上の感情を抱いているようである。現在はタフレム市に自宅を持ち、オーフェンとアザリーの帰りを待っている。2人の弟子と、オーフェンが昔飼っていた猫と同居している。
- チャイルドマン・パウダーフィールド
- 「牙の塔」教師にして大陸最強の黒魔術士であり、暗殺者。過去の経歴のほとんどが謎に包まれており、物語の鍵となっている。チャイルドマン教室を組織、7人の生徒に自分の持つ能力の一つ一つを教える(ただし、その教え方には後に作中で疑問が呈されている)。
- 彼の出自については本編中で徐々に明らかになってゆく。
- シスター・イスターシバ
- 「天人種族」最後の一人で、指導的立場にあったらしい。故人。チャイルドマンと関係があり、それは本編中で明かされる。
- ロッテーシャ・クリューブスター
- 女性。アーバンラマ市で剣術競技の道場を開いている。
- ダミアン・ルーウ
- 「最接近領」の「領主」に仕える白魔術士。オーフェンいわく「大陸でももっとも優れた魔術士のひとり」。
- アルマゲスト・ベティスリーサ
- 「最接近領」の「領主」。物語の鍵を握る人物。
[編集] 牙の塔
[編集] チャイルドマン教室
- フォルテ・パッキンガム
- 牙の塔時代のオーフェンの先輩に当たる。世代で言うとレティシャ・アザリーと同期、オーフェンより二期上。ザ・ベストとも呼ばれ、チャイルドマン教室の教室長兼・教師補を勤める。やや自己顕示欲が強い傾向があるが、非常識が集まるチャイルドマン教室の中では比較的常識派。チャイルドマンからは「チャイルドマン・ネットワーク(魔術を利用した情報網)」の管理技術を学ぶ。
- ユイス・エルス・イト・エグム・コルゴン
- 牙の塔時代のオーフェンの先輩の一人。世代はオーフェンより一期上、アザリー・レティシャ・フォルテらからは一期後輩。アザリーをして「完璧だった」と言わしめる実力の持ち主。長い名前には意味があり、『はぐれ旅』作中でさらに幾つか付け足される事になる(表記は牙の塔時代の物)。オーフェンが魔術を発動させる為に使う呪文は彼を真似た物であり、オーフェンと彼は同じ呪文を叫ぶ。「必要があれば何処にでも行き、何処にでも現れる。必要が無くなれば何処にでも去る」と言う通り、他人の都合は斟酌せず、自分の都合だけで動いているような、ある意味かなりのエゴイスト。その為か、「迷惑来訪者」(ナイト・ノッカー)の二つ名を持つ。作者によれば「単なる天然」。同期のコミクロンとは何故か気があっていた様子で、彼がいなくなった後は牙の塔を出奔した模様。在籍中も塔から長期に渡り姿を消す事が度々あり、放浪癖があると言われていたが、実は知られざる顔を持ち、秘密の活動をしていた。
- コミクロン
- 牙の塔時代のオーフェンの先輩の一人。性別は男だがなぜか伸ばした髪を二本お下げに結い、常に白衣を纏っている。コルゴンと同期で、彼を「助手」と称して怪しげな作業の手伝いをさせていたようだが、『プレオーフェン』作中ではオーフェンやハーティアともよく絡んでいた。医療技術(治癒魔術)に長け、レティシャやアザリーが巻き起こす騒動でオーフェンらが怪我を負っても何とか無事だったのは少なからず彼の功績にもよると思われる。もっとも本人は自己流の科学技術に傾倒し、「人造人間」と称してよく解らない機械(傍から見るとガラクタの塊)を作り出し、その実験台としてオーフェンと戦わせる等、自ら騒動を起こす事もしばしば。人の話をまともに聞かない傾向があり、性格的には作者いわくボルカンにそっくりである。作品本編とも言うべき『はぐれ旅』では、ある事情から、チャイルドマン教室のメンバー中最も不遇であると言われる人物。
- ハーティア
- オーフェンと同窓にあたる魔術士。実力的にはオーフェンとほぼ同レベルの物を持つが、本番に弱いのか常に次席に甘んじていた、とはオーフェンの弁。赤毛とそばかすが特徴で、『プレオーフェン』ではやたらと女性に手が早く、女たらしの一面をもつ。反面、振られるのも非常に早い。ひょんな事から入手した天人の遺産(マスク・マント・鎌からなる)を身にまとうことで戦闘能力が向上し、飛行することも可能。これによって変装したときは「夢魔の貴族・ブラックタイガー」を名乗るが、エビの名前であることから、他のキャラクターからは「エビ男」と呼ばれてしまう(海老の名であることを指摘したのはドーチン、最初に言い出したのはボルカン)。オーフェンが出奔した後、大陸魔術士同盟トトカンタ支部に勤務する事に。『無謀編』には彼の部下が登場し、オーフェンは彼に面通しさせられる事になるが、彼は留守であった[2]。チャイルドマンからは「チャイルドマン・ネットワーク」の管理の補佐(「ゴースト」の排除)の為、「行動と感情を切り離す」技術を学ぶ。
- アニメ版では「エビ男」としてコミカルな面ばかりが強調されたため「あんなのはハーティアじゃない!」と一部ファンの反感を買った。ちなみに、この場合のブラックタイガーは子ども向け絵本の中のキャラクターであるという設定のため、ハーティアの「エビ男」は憧れから来る単なるコスプレと設定されており、天人の遺産とは全く関係が無い。
[編集] その他の教室など
- マリア・フウォン
- 「牙の塔」教師。チャイルドマンの同僚で、彼をライバル視する女性黒魔術士。かつて「天魔の魔女」と称されていた。『プレオーフェン』に時々登場する。後に「十三使徒」所属となり、イールギットらと共に本編に登場する。
- イールギット・スィートハート
- 女性黒魔術士。「牙の塔」ではマリア・フウォン教室の生徒で、師と共に「十三使徒」に移籍した。アザリーやレティシャと何かにつけて張り合い、大抵は負けていたらしい。かつて「キリランシェロ」に気があったようだが、再会した時、「変わり果てた」オーフェンが同一人物だとは、レティシャに指摘されるまで全く気づかなかった。
- イザベラ
- 女性黒魔術士。「牙の塔」ではマリア・フウォン教室の生徒で、師と共に「十三使徒」に移籍した。彼女のセリフによれば、他にもマリア教室から移籍した者はいたらしい。イールギット同様、アザリーやレティシャの犠牲者。現在は教師補。
- ウオール・カーレン
- 「牙の塔」教師。キリランシェロに暗殺術の基礎を叩き込んだ師でもある。
- 「ハイドラント」ミラン・トラム
- 魔術士。顔に酷い火傷の跡がある。オーフェンと同年代だが、「牙の塔」最高執行部に名を連ねている。元はウオール・カーレン教室の所属で、現在もつながりがある。「ハイドラント(消火栓)」のあだ名は、どこにでもある消火栓の様にどこにでも現れるところから。キリランシェロが宮廷魔術士の審問に失敗する原因となった人物。
[編集] 無謀編
- コンスタンス・マギー
- 通称コギー。マギー3姉妹の次女で派遣警察官。商都アーバンラマの蒸気王、フレデリックの息女でもある。子供と見まがうほど小柄で、頭の後ろでシニョンで髪をまとめている(一度だけ髪を下ろした事がある)。いわゆる管轄を超えた捜査権を持つエリート警官なのだが、そうとは思えないほどドジである。ダーツが武器だが犯人への的中率は0%に近く、必ずと言っていいほど味方や一般市民に命中する(遅効性の猛毒が塗られていて大騒ぎになった事もある)。別名、無能警官。その「活躍」ぶりから、作中で二等官から三等官へと降格になった。オーフェンや上司のダイアン部長刑事に片っ端から不名誉なあだ名をつけられ続けている。どうやら、ペーパーテストのみで地位を得た典型的文官僚タイプらしく、実地は全くできない(しかしデスクワークも苦手である)。ボルカンを追ってトトカンタへと流れ着いた。体力は無いはずだが、ボルカンらと共にオーフェンの魔術を喰らっても何故か大した怪我を負わない。
- とにかく言動が怪しく、自分の利益のためにオーフェンを利用しようとすることもあるが、利益になるどころか墓穴を掘っている事の方が多い。
- ボニー・マギー
- 通称ボギー。コギーの妹。栗色の髪でお嬢様口調、言動は基本的に無責任。初登場時はコギーと対立しており、オーフェンを彼女のボディーガードと勘違いしてまとめて葬り去ろうとするが、何故かオーフェンに惚れてしまい、オーフェンの住む宿屋でウエイトレスとして働きつつ彼につきまとうことになる。あの手この手の嫌がらせや罠の設置が得意だが、効果はいつもいまいち。しかし非常に執念深く、懲りるという事を知らない。時々オーフェンをも凌ぐほどの身体能力を発揮することがある。ホーロー鍋でオーフェンの魔術をはね返したことも。
- ドロシー・マギー・ハウザー
- 通称ドギー。マギー家長女。夫であるエドガー以外に愛称で呼ばれることを嫌う。咥えタバコに小柄なスーツ姿だが、オーフェンを上回る格闘能力の持ち主。アーバンラマ市のカーマディ&フレデリック工房の代表であり、強引に自分のビジネスにオーフェンを引っ張り込み、鉄砲玉のような役割をさせる粗暴と理不尽の塊。しかし、その真の恐ろしさは夫と共にいる時に発揮され、その「威力」はオーフェンを半日以上にわたって行動不能に陥らせたほどである。
- 『スレイヤーズVSオーフェン』で妊娠している事が発覚する。同作で最強のキャラクターでもある。
- キース・ロイヤル
- マギー家執事。タキシードに銀髪オールバックが基本の服装。執事養成学校「岬の楼閣」出身と自称。作品中で最も謎の多いキャラクター。性格、能力、言動、過去の経歴、婚約者、とにかく全てが謎。ボニーと共に登場し、最初は命令どおり(?)オーフェンを葬り去ろうとするが、よくわからない内にうやむやになり、その後の言動もよくわからない。慇懃ながら全てを煙にまく口調、異様な身体能力と、不死身とも思えるほどのタフさを誇り、どこからともなく現れてオーフェンに厄介ごとを持ち込んではどこへともなく去っていく。さらに魔術士でもある。精霊魔術の道具を起動させるなど、もはや理不尽レベルになんでもありのキャラである。
- 『スレイヤーズVSオーフェン』では、同様に規格外のキャラクター「白蛇のナーガ」と意気投合し、周囲を恐怖に陥れる。
- バグアップ
- 宿屋「バグアップス・イン」の経営者でマジクの父親。体格が良い。物事に動じず、目の前でオーフェンらが大騒動を繰り広げても大抵は顔色ひとつ変えない大人物。彼自身は魔術士ではない。マジクの母親は謎の魔術士で、同居はしていない。
- ダイアン・ブンクト
- 部長刑事。コギーの上司。がっしりした身体つきで、あまり長くない灰色がかった髪をオールバックにしている。オーフェンを凌ぐ毒舌家。コギー(とオーフェン)の失敗の被害者である。コギーいわく「むっつり詐欺師」。趣味 (?) は、無能な部下をいたぶること。その為の器具をオーフェンに発注したり、オーフェンのヒントで「あごの骨砕き機」なる物を開発した事もある。
- エドガー・ハウザー
- ドロシーの亭主であり、カーマディ&フレデリック工房の共同経営者。オーフェンの無差別な魔術に狙われて傷ひとつなくかわすなど、キースと同系統の変人で、実際に彼とは気が合うらしい。コギーからは、ドロシーとの結婚が、両家の親の早死にの原因であると考えられている。義父であるドロシーらの父親に相当嫌われていたらしく、「ぬるぬる酢イカ野郎」もしくは「ずるべた腐りジャム野郎」と呼ぶよう遺言に書かれる始末であったという。意味不明の格言を引用するくせがある。
- ラシィ・クルティ
- 魔術士。大陸魔術士同盟トトカンタ支部の司書官で、魔術士生活環境向上委員会所属。オーフェンいわく、コギー、ボギーと並ぶ「トトカンタ名物迷惑三人女」。無謀編終期のセミ・レギュラー。かなり思い込みの激しい性格で、オーフェンを「モグリさん」と呼び、彼を(無理矢理)正業に就けるべくつきまとい、ピントのずれた感のある努力を惜しまない。直属の上司はハーティアだが、彼は『無謀編』にはほとんど登場しない。オーフェンが行方不明者として捜索対象となっている「キリランシェロ」と同一人物であることに、本人の当時の写真を持ってしても気づかなかった。
- ラッツベイン
- 魔術士。『無謀編』最終話(時代は本編終了の約20年後)の主人公で、作中のある人物の娘。17歳。母親は明記されていないが、やはり作中(『無謀編』雑誌連載最終エピソード)に登場したある人物ではないかと推測される。妹あり。魔術の師匠は父親の弟子であった人物で、彼女に言わせると「弱っちさ満点」で「町内最弱」。ただし彼女の故郷は小さい街ながらも「世界最強町内トーナメントが開けると評判のご近所」だという。魔術の腕と威力は父親譲りだが、魔術士同盟には所属していないモグリである(履歴書には「特技・かなりの破壊ビーム」と記述)。精神的に弱いところがあり、逆境に立たされると暴走するので危険極まりない。座右の銘は「平和のために禍根は根こそぎ絶て」。「ワニの杖」を所持。
[編集] 用語解説
[編集] ドラゴン種族
ドラゴン種族とは人間以外の魔術を操る各種族の総称である。いずれの種も生物として人間をはるかに上回るポテンシャルを有しており、またその魔術も強大である。
この世界に言う『ドラゴン種族』は次の6種。伝説では、この6種族が神より世界を作る力である『魔法』を盗み出して自らも使える『魔術』にした、とある。
- ウィールド・ドラゴン=ノルニル
- 外見は人間の女性。「天人種族」とも呼ばれる。かつては人間の指導的立場としてキエサルヒマ大陸を実質的に支配していたが、「神」に使わされた「魔獣バジリコック」と戦い、その影響で衰退・滅亡した、とされている。
- ディープ・ドラゴン=フェンリル
- 外見は漆黒の巨大なオオカミ。元は水棲生物であったらしい。生まれながらの「戦士」であり、個の意思を持たない、と言われている。
- レッド・ドラゴン=バーサーカー
- 本来の外見は熊に似た姿だが、魔術で人間に擬態する事も可能。
- ミスト・ドラゴン=トロール
- 外見は巨大な風呂釜あるいは塔を背負ったサイ。背中には数本の「砲身」があり、体内で生成した弾丸を射出する事ができる。人間種族が遭遇する機会が最も多い(人間に擬態したレッド・ドラゴンは別として)ドラゴン種族。知能は獣並みで、環境を支配して無差別に広域的破壊を行う為、徘徊する災害と呼ばれ、その被害は国庫を圧迫しているらしい。その身体は地人兄弟よりも頑丈であり、進行を止める手段は無い。『スレイヤーズVSオーフェン』番外編に登場したものは魔王竜(ディモス・ドラゴン。スレイヤーズ世界で最強の竜)の虚無の息(ヴォイド・ブレス。あらゆる物質を消滅させる)を受けてもびくともしなかった。
- フェアリー・ドラゴン=ヴァルキリー
- 外見はライオンのようなたてがみを持つネコ。
- ウォー・ドラゴン=スレイプニル
- 外見は馬。「鋼鉄の軍馬」とも呼ばれる。作中には登場しない。
~ドラゴンというのはあくまで魔術を操る「ドラゴン」としての呼び名で、本来の種名は後に来るノルニル、フェンリルなど。
いずれも他のファンタジーで描かれる爬虫類のような外見ではないが、「牙の塔」のシンボルであるペンダントの意匠「剣に絡みついた1本脚のドラゴン」は、これらのドラゴン種族とは違う、通常の爬虫類型のドラゴンである(実在するものではなく力の象徴とされる)。また、神話の中では世界に唯一、一匹だけの本物のドラゴンが存在すると言われ、それがこの剣に絡まっているドラゴンだと思われる(ミズガルズソルムル=ウロボロス)。
ドラゴン種族の全てに共通する特徴として『緑色の瞳』がある。これは強力な魔術を使う種族の証のようなものであり、人間種族にはこれが現れていないために、ドラゴン種族のような強力な魔術をそのままで操ることができない。ただし、ウィールド・ドラゴン種及びフェアリー・ドラゴン種に関しては、彼らの残した魔術の道具を用いることで限定的ではあるが人間にもその魔術を再現することが可能である。
[編集] 運命の三女神(ウィールド・シスターズ)
北欧神話に登場する実在の女神であるが、この世界においても信仰されている。ウルド(過去)、ヴェルダンディ(現在)、スクルド(未来)の3姉妹。かつて世界法則を元に戻すため、ドラゴン種族を絶滅させようとした。この信仰を持つ人間のおおむねはドラゴンとの混血種族である魔術士を極端に嫌っており、総本山である聖都キムラックは一切の魔術士の進入を赦さない。
また、キムラック教会は直属の暗殺部隊「死の教師」を擁しており、彼らは大陸に八振りしかない特殊な強化ガラスの剣(太刀筋が見えず回避が困難)を携帯、異端の教師の暗殺を目的とし、対魔術士用の戦闘訓練も受けている。
[編集] 魔術
この世界の魔術は何かを媒体としなければ発生させることができない。そして、魔法と魔術は明確に区別されている。
この世界で言う『魔法』とは『神の力』であり『世界を作った力』として知られる。故に神にしか魔法は使えない。
この『魔法』の秘術の一部をドラゴン種族たちが盗み、自分たちに使えるように作り変えたものが『魔術』である……と言われている。
「牙の塔」の魔術士をはじめとする、一般の人間の魔術士たちが使う魔術は「音声魔術」と呼ばれるもので、声を媒体とする。通常、魔術士が魔術を扱えるようになるには数年かかる。有効範囲は声の届く範囲までで、魔力によって構成(魔術士にしか知覚できない魔術のイメージ)を練り上げ、魔術の及ぶ範囲を呪文によって決定することで魔術が発動する。音声は魔術を行使するための媒体でしかないため、発動の際に叫ぶ言葉は何でも良く、発言の意味と発動する魔術の内容には全く相関はない。ただし、あまり突拍子もない言葉を呪文にすると構成に集中しにくい場合もままある。叫び声だけでなく通常の会話の声、鼻歌やうめき声であっても発動は一応可能である為、魔術士を意識を保ったまま無力化する事は極めて困難である。
またこれらは一般に「黒魔術」と呼ばれるものであり、これに対して主に時間と精神を支配し、一切の物理法則を無視することさえできる「白魔術」も存在する。こちらは黒魔術に比べて扱える者が圧倒的に少なく、かつ絶大な力を持つため、現在はその使い手の全てが貴族連盟によって「霧の滝」と呼ばれる要塞に幽閉されている(例外はアザリー。彼女は黒魔術士でもある事が隠れ蓑になり、貴族連盟の監視を逃れていた)。ただし、実際には白魔術士たちは、特に出て行く理由もない為に半ば自主的にそこにいるのであり、もし脱出しようと思えば阻止することはほぼ不可能である。この事は『無謀編』に登場する白魔術士から語られている。
白魔術士には、肉体を解消して精神だけの存在となった「精神士」が存在する。いわば幽霊に近い存在であるが、より効率的に魔術を行使できるらしい。これに対して通常の肉体を持つ白魔術士を「肉体士」とも呼ぶ。
ドラゴン種族の扱う魔術は以下の通り
- ウィールド・ドラゴン:文字を媒体とする「沈黙魔術」
- ウォー・ドラゴン:思念を媒体とする「破壊魔術」
- ディープ・ドラゴン:視線を媒体とする「暗黒魔術」
- フェアリー・ドラゴン:契約を媒体とする「精霊魔術」
- レッド・ドラゴン:肉体を媒体とする「獣化魔術」
- ミスト・ドラゴン:においを媒体とする「大気魔術」
「沈黙魔術」は魔術文字を媒体とするため半永久的に効果を持続させることが出来、「破壊魔術」は威力のみであれば最強の魔術である。暗黒魔術は生物・非生物に対して暗示をかけることで物理現象さえも引き起こせる。「精霊魔術」は契約を媒体とするため双方の同意が必要であるが、呼び出された精霊はすべての障害を無視してその契約を果たす。「獣化魔術」は自身の肉体の形状を変化させるだけだが元の肉体の強度と相まって強力な能力となっている。「大気魔術」は天候を操作するという能力を持つがその効果範囲は数キロにも及ぶ。
ウォー・ドラゴンが(始祖魔術士を除き)作中に一切登場しない為、「破壊魔術」についての具体的な描写は作中にはない。
なお、人間が使うことができる魔術はドラゴン種族の1種であるウィールドドラゴンと人間が交わった際に遺伝的に伝わったもので、魔術の素質は厳密に血統のみに由来し、先天的素養がない人間が魔術を使うことは絶対にできない。
魔法が『世界を作る(万能の)力』とするなら魔術は『世界の基本を変えずに限定で作り変える力』である(『スレイヤーズVSオーフェン』では「ESPによって世界そのものに錯覚を起こさせる」とも定義されている)。故に魔術ではできる事とできない事が明確に区別されている。
沈黙魔術は、魔術文字を物品に刻む事で魔法の品を創り出す事ができる。これらは「天人種族の遺産」と呼ばれ、指輪などの小さい品から剣などの武器、衣服、ロボット(殺人人形)、大規模な施設など、形状も機能も様々である。
[編集] 牙の塔
キエサルヒマ大陸の魔術士養成機関の最高峰の一つであり、また各地から魔術の素養のある孤児を集め、教室単位で家族として育てている組織。大陸魔術士同盟(ダムズルズ・オリザンズ)の総本山。最高執行部、特に長老達を中心とした、ほぼ自治組織となっている。チャイルドマン教室はこの中でも最高峰であり、別格の教室。
魔術の暴走などによる被害を防ぐ為、牙の塔の建造物は魔術でかなり強化されている。チャイルドマン教室の生徒数人(レティシャ、コミクロン、ハーティア、キリランシェロ)が魔術も使用して全力で戦闘を行なった際も、2割程度が損壊するだけで済んだという。
なお、名前の由来はタフレム市にある天人種族の遺跡「世界図塔」からであり、建築物が特に「塔」の体裁をとっているわけではなく、構造はむしろ城砦に近い。
[編集] 十三使徒
貴族連盟に従属する宮廷魔術士団。最高責任者は「王都の魔人」プルートー。彼は貴族連盟が独自に養成した魔術士で、魔術・体術ともに極めて(非常識なほどに)強力であり、多くの魔術士から「怪物」呼ばわりされている。牙の塔にも事あるごとにエージェントを派遣し、優秀な魔術士をスカウトしている。ただし、15歳の若年で審問に推挙されたのはこれまでにキリランシェロただ1人であるらしい。
[編集] 既刊一覧
魔術士オーフェンはぐれ旅(本編:全20巻) 二部構成。 第一部 1~10巻、第二部 11~20巻
- 我が呼び声に応えよ獣 ISBN 4829125640
- 我が命にしたがえ機械 ISBN 4829125853
- 我が胸で眠れ亡霊 ISBN 4829126086
- 我が森に集え狼 ISBN 4829126272
- 我が過去を消せ暗殺者 ISBN 4829126507
- 我が塔に来たれ後継者 ISBN 4829126809
- 我が遺志を伝えよ魔王 ISBN 4829126973
- 我が聖都を濡らせ血涙 ISBN 4829127295
- 我が神に弓ひけ背約者(上) ISBN 4829127503
- 我が神に弓ひけ背約者(下) ISBN 4829127775
- 我が夢に沈め楽園(上) ISBN 4829128119
- 我が夢に沈め楽園(下) ISBN 482912850X
- 我が運命導け魔剣 ISBN 4829128836
- 我が心求めよ悪魔 ISBN 4829129255
- 我が絶望つつめ緑 ISBN 4829129646
- 我が戦場に踊れ来訪者 ISBN 4829113197
- 我が庭に響け銃声 ISBN 4829113685
- 我が館にさまよえ虚像 ISBN 4829114169
- 我が聖域に開け扉(上) ISBN 4829115025
- 我が聖域に開け扉(下) ISBN 4829115572
魔術士オーフェン・無謀編(短編:全13巻)
- てめぇら、とっとと金返せ! ISBN 4829126671
- 馬鹿は一人でたくさんだ! ISBN 482912685X
- お前はいったいなんなんだ!? ISBN 4829127090
- 顔を洗って出直しな! ISBN 482912735X
- あきれてものも言えねえぜ! ISBN 4829127953
- 自分がイヤにならねえか? ISBN 4829128224
- 一生ひとりで遊んでろ! ISBN 4829128623
- それはいろいろまずいだろ? ISBN 4829128992
- 同情なんていらねえぜ! ISBN 4829129395
- なかったことに出来ねえか? ISBN 4829129824
- もういいかげんあきらめろ! ISBN 4829113308
- そのまま穴でも掘っていろ! ISBN 4829113936
- これで終わりと思うなよ! ISBN 4829115610
魔術士オーフェン・まわり道(その他)
- 悪逆の森 ISBN 4047002135
- ゼロの交点 ISBN 4047002542
スレイヤーズVSオーフェン(神坂一との合作) ISBN 4829175842
[編集] 漫画
- 魔術士オーフェンはぐれ旅(第1巻~第6巻)
- 魔術士オーフェンはぐれ旅MAX(第1巻~第2巻)
- 原作:秋田禎信
- 作画:沢田一
- キャラクター原案:草河遊也
[編集] テレビアニメ
[編集] 魔術士オーフェン
1998年10月3日-1999年3月28日、TBS系にて放送。全24話。
原作の『はぐれ旅』シリーズの「我が呼び声に応えよ獣を」ベースに、「我が命にしたがえ機械」「我が森に集え狼」などのエピソードを加え、アレンジされたストーリーとなっている。
[編集] スタッフ
- 監督:わたなべひろし
- シリーズ構成:関島眞頼、久保田雅史
- アニメーションキャラクターデザイン:相澤昌弘
- 美術監督:小林七郎、加藤賢司
- 音響監督:鶴岡陽太
- 音楽:はたけ
- アニメーション制作:J.C.STAFF
[編集] 主題歌
[編集] オープニング
[編集] エンディング
- 『ラストキッス』
- 作詞・作曲:つんく/編曲:小西貴雄/歌:タンポポ
- 『どうしよう』
- 作詞:由香・亜伊林/作曲・編曲:真田カオル/歌:由香
[編集] キャスト
- オーフェン:森久保祥太郎
- クリーオウ:飯塚雅弓
- マジク:南央美
- レキ:吉田古奈美
- ボルカン:伊倉一恵
- ドーチン:椎名へきる
- ハーティア:置鮎龍太郎
- アザリー:篠原恵美
- チャイルドマン:中田譲治
- レティシャ:三石琴乃
- フレイムハート:子安武人
- シャスタデイジー:岡本嘉子
[編集] 魔術士オーフェン Revenge
1999年10月2日-2000年3月26日、TBS系にて放送。全23話。
原作の『はぐれ旅』シリーズの「我が夢に沈め楽園」をアレンジしたと思われる話以外は全て原作とは異なるオリジナルストーリーとなっている。
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
[編集] オープニング
- 『そんでもってKISS』
- 作詞・作曲:つんく/編曲:松原憲/歌:7HOUSE
- 『丸い太陽-winter ver.-』
- 作詞・作曲:つんく/編曲:小西貴雄&下町兄弟/歌:太陽とシスコムーン
[編集] エンディング
[編集] キャスト
主要キャストに変更は無い。同作のみ登場のキャストを記す。
[編集] ラジオ
魔術士オーフェン (ラジオ)を参照。
[編集] ドラマCD
[編集] スレイヤーズVSオーフェン~史上最悪の邂逅~
- 発売日:2005年7月21日
- 発売元:キングレコード・スターチャイルドレーベル
- 富士見ファンタジア文庫を代表する2作の共演。コラボ企画小説のドラマCD化。
[編集] キャスト
- リナ:林原めぐみ
- オーフェン:森久保祥太郎
- ガウリイ:松本保典
- アメリア:鈴木真仁
- ゼルガディス:緑川光
- コンスタンス:高橋美佳子
- ボニー:大原さやか
- ドロシー:斎賀みつき
- 白蛇のナーガ:川村万梨阿
- キース:竹若拓磨
- ヴォイム:うえだゆうじ
- 執事:矢部雅史
[編集] ゲーム
[編集] その他
日本ファルコムが1990年に発売したパソコンゲーム『ダイナソア』のキャラクターが使用する魔法を、オーフェンが盗作しているという話が過去に飛び交った。「我は放つ光の白刃」は『ダイナソア』で過去に使用され「我は~」から始まる魔法が酷似していたことからだと推測される。この話については様々な憶測や議論があったが、結論付けるのは難しい。
「ダイナソア」のランディが使う魔法の例
- 我は放つ光の白刃
- 我は見る死の舞姫
- 我は指す冥府の王
- 我は創る火炎の弾
- 我は渡す月の腕輪
- 我は与う暗黒の剣
「魔術士オーフェン」のオーフェンが使う魔術の例
- 我は放つ光の白刃
- 我は見る混沌の姫
- 我が左手に冥府の像
- 我は裂く大空の壁
- 我は紡ぐ光輪の鎧
- 我は築く太陽の尖塔
- 我は癒す斜陽の傷痕
- 我は呼ぶ破裂の姉妹
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