新幹線200系電車
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新幹線200系電車（しんかんせん200けいでんしゃ）は、日本国有鉄道（国鉄）が設計・製造した新幹線車両。国鉄分割民営化後は東日本旅客鉄道（JR東日本）が保有する。
 
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[編集] 概要
1982年（昭和57年）の東北新幹線・上越新幹線の開業に合わせて1980年（昭和55年）に登場した。100系よりも登場年が早いにも関わらず、系列・形式番号が大きいのは、登場当時、東北・上越新幹線系統の車両は百の位が偶数、東海道・山陽新幹線系統の車両は百の位が奇数になるように付番したからである。
先頭車は、0系に似た「丸目丸鼻」と100系に似た「流し目」（シャークノーズ、ロングノーズ）の2種類の前面形状がある。後者を200・2000番台として区別する場合もある。200番台は225もしくは226形中間車からの改造車、2000番台は新製車である。
車体塗装はクリーム色をベースに窓の部分に緑色の帯を配した。この色使いは、寒冷地を走るので雪解けの新芽のイメージから選んだとされている。登場当時には「緑の疾風（はやて）」の愛称があった。
デザインは0系をベースとしているが、車体下部まで一体のボディーマウント構造とし機器をボディー内に配置することで耐雪・耐寒性を向上させた。ただしこの構造を0系同様鋼製車体とした場合重量がかさむ事からアルミ合金製となった。主回路制御にはサイリスタ連続位相制御を採用し、0系のタップ切替制御から進歩している。
この系列では、日本の鉄道車両で初めて運転台にディスプレイによるモニタ支援装置を装備した。9.6kbpsのFSK（Frequency Shift Keying）モデム伝送によるもので、5行ほどのドットによるカタカナ・アルファベット・数字のみの表示であった。
[編集] 車体更新工事
1999年（平成11年）頃より、E2系への置き換えと並行して、K編成の一部については延命工事を実施した。車体塗装は白と青のツートーンでその境に「200系を表す」とされる緑色の帯が入るE2系に準じたものに変更した。
2004年（平成16年）3月には延命工事未施工のF・H編成の定期運用を終了した。F編成は臨時列車等に充当されることがあり、最近では上越区間の「Maxとき・たにがわ」（E1系使用列車）の代走運用に入った事例がある。H編成については臨時列車として上越区間に乗り入れるため16両から12両に短縮したが、1年で編成解消となった。K編成は、原色編成も含めて主に「やまびこ」（仙台以南のみ）、「なすの」、「とき」、「たにがわ」で使用していた。
[編集] 編成の種類
2006年現在、K編成（10両）とF編成（12両、臨時列車のみ）が、東北新幹線の仙台以南の「やまびこ」・「なすの」、上越新幹線の「とき」・「たにがわ」として運用されている。
- E編成…12両編成、0系タイプの前面形状。東北新幹線・上越新幹線開業当初の編成。210km/h走行対応。1993年（平成5年）にF編成化改造またはG編成への組み換えで消滅した。
- F編成…12両編成、0系タイプの前面形状だが、一部は100系タイプである。240km/h走行対応。30台・40台の番号の編成はE編成を240km/h対応改造した。2007年4月末をもって全廃となる予定。
- 主に東京-盛岡間の「やまびこ」で使われていた。2004年3月13日のダイヤ改正で定期運用を終了した。2007年現在は新潟新幹線車両センターにDS-ATCを搭載するF19編成が残るのみであるが、4月末をもってF19編成も廃車されることが決定した。尚、この編成は3月25日に燕三条駅にて車両展示会が行われた[1]。F8編成は両先頭車が100系タイプの改造車であったが、2005年度中に廃車、そののち新幹線総合車両センターで解体された。F編成の100系タイプ先頭車はH編成と違い、車体側面の塗装にストライプを追加していない。
- F80編成…12両編成、0系タイプの前面形状。240km/h走行対応。F17編成を改造。長野オリンピックの臨時輸送用に長野新幹線乗り入れのための発電ブレーキ容量増大、電源周波数50Hz/60Hz切替え装置搭載。時刻表には「200系車両で運転」の注釈があった。2004年6月18日付で廃車。200系による長野乗り入れ可能車両は消滅。
- F90台編成…12両編成、0系タイプの前面形状。245km/h走行および上越新幹線下り上毛高原-浦佐間275km/h走行対応、トランスポンダ搭載、1、12号車のパンタグラフ撤去。1997年（平成9年）3月に500系が最高300km/hでの営業運転を開始するまで、日本の営業列車として最高速度での運転を行っていた。2004年4月～6月にかけ廃車。
- G編成…10両編成→8両編成、0系タイプの前面形状。2つのグループがあり、G20台（新潟配置）は半室グリーン車・ビュッフェなし、G40台（仙台配置）は全室グリーン車・ビュッフェあり（ただし非営業）という違いがあった。例外はG45編成（新潟配置）で、一時期グリーン車が組み込まれていなかった。最高速度が210km/hのままだったため、このグループから廃車が始まり、2000年（平成12年）までに全廃された。
- H編成…16両編成→12両編成、100系タイプの前面形状。登場当時の前面形状は他編成と同じだった。当初は2階建車両1両組み込みで13両、後に更に1両組み込んで16両編成となる。速達「やまびこ」を中心に使用された。245km/h走行対応。東北新幹線の歴史上唯一の貫通16両編成である。上越新幹線には乗り入れができなかった。
- 2004年3月13日のダイヤ改正で定期運用を終了した。2階建車両にはグリーン席及び個室を連結していた。また、カフェテリアを連結していて、さらには「トレインマッサージ」も営業する列車もあった。
- その後、2階建車両を含む中間車8両が廃車になり、2階建車両248形と249形が消滅。一部車両はグリーン車非連結の平屋建て12両編成2本（新H4編成・H5編成）に組み替えられ、市販の時刻表で「グリーン車なし 12両」と表記される列車に運用した。H4編成は、2005年（平成17年）5月28日付で廃車された。H5編成も2005年8月28日付で廃車されH編成は消滅した。
- 2006年現在定期運用に使用される唯一の200系編成である。自動解結装置等は2004年3月13日改正でK編成による連結運用が無くなった事で使用していない。前述したが一部は延命工事の対象となった。最後までオリジナル塗装だったK30編成とK31編成のうち、K30編成が2004年6月までに廃車された。K31編成も同時期に廃車の予定であったが、震災時の臨時運用でF19編成や他のK編成とともに充当したほか、脱線事故で使用不能となったK25編成の代役としてE2系が1本落成するまでの間使用した。その後新幹線総合車両センターに運ばれ、廃車となった。山形新幹線開業から秋田新幹線開業までは8両編成だったが10両化の際に編成番号がK1～K11がK21～K31に改められ、12両編成から2両抜いて10両とした編成にはK41～K51を付番した。新潟県中越地震で脱線したK25編成は2005年3月25日付けで廃車した。光前頭が外された状態で新潟新幹線車両センター内に留置されているが、JR東日本では、事故の教訓を残すためK25編成の一部を福島県白河市の総合研修センター内に保存するとしている。なお、2007年5月中旬には1編成をオリジナル塗装に変更する予定。
[編集] 営業列車の脱線
2004年10月23日17時56分頃（JST）に発生した新潟県中越地震により、東京発新潟行の「とき」325号（200系K25編成・10両編成）が時速約200kmで走行中、長岡駅の手前約5km、滝谷トンネル先の地点で10両中8両が脱線。日本国内の新幹線史上初の営業運転中の脱線事故となった（詳細は上越新幹線脱線事故を参照のこと）。
[編集] 外部リンク
| 現行路線 |
|---|
| 東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線（長野新幹線）／ミニ新幹線 ： 山形新幹線・秋田新幹線 |
| 東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線 |
| 整備新幹線 |
| 北海道新幹線・東北新幹線・北陸新幹線・九州新幹線 |
| 基本計画線 |
| 北海道新幹線・北海道南回り新幹線・羽越新幹線・奥羽新幹線・中央新幹線・北陸・中京新幹線 |
| 山陰新幹線・中国横断新幹線・四国新幹線・四国横断新幹線・東九州新幹線・九州横断新幹線 |
| 未成線 |
| 成田新幹線 |
| 現行列車 |
| はやて・やまびこ・なすの・とき・たにがわ・あさま／新幹線直行特急 ： つばさ・こまち |
| のぞみ・ひかり（ひかりレールスター）・こだま・つばめ |
| 廃止列車 |
| あさひ・あおば |
| 営業用車両 |
| 0系・100系・200系・300系・400系・500系・700系・N700系・800系・E1系・E2系・E3系・E4系 |
| 試験用車両 |
| 1000形・951形・961形・962形・WIN350・STAR21・300X・FASTECH 360 S・FASTECH 360 Z・軌間可変電車 |
| 事業用車両 |
| 911形・912形／ドクターイエロー・East i |
| 車両形式・記号 |
| 車両形式・編成記号 |
| 車両基地・車両工場 |
| 新幹線総合車両センター・盛岡新幹線車両センター・新潟新幹線車両センター・長野新幹線車両センター・山形車両センター・秋田車両センター 東京第一車両所・東京第二車両所・三島車両所・浜松工場・名古屋車両所・大阪第一車両所・大阪第二車両所・大阪第三車両所 博多総合車両所・川内新幹線車両センター |
| 元となる計画 |
| 日本の改軌論争・東海道新線・弾丸列車 |
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