笑わず嫌い王決定戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
めちゃ×2イケてるッ! > めちゃ×2イケてるッ!のコーナー > 笑わず嫌い王決定戦
笑わず嫌い王決定戦(わらわずぎらいおうけっていせん)は、フジテレビのバラエティ番組「めちゃ×2イケてるッ!」の中の人気演芸コーナーで、年に1回冬頃に開催されていた。
[編集] 概要
モチーフは「とんねるずのみなさんのおかげでした」の人気コーナー「新・食わず嫌い王決定戦」。2人の芸能人が司会の岡村隆史・矢部浩之とそれぞれ組み(第7回は除く)、それぞれ大好きなお笑い4組と大嫌いなお笑い1組を選び、順番にネタを披露させ、どのお笑いがそれぞれの嫌いな芸人かを当てる。なお本家「食わず嫌い」とは異なり、嫌いな芸人を当てる勝負はそれほど大きな意味を持たず、本当に嫌いなのかどうかも定かではない場合がある。純粋にネタを楽しむことを主眼としたコーナーである。
芸歴30年以上の大御所芸人、最近はバラエティー中心でコントはあまり見られなくなった芸人、知名度はないがこれから期待の若手芸人が一堂に会することから「もうひとつの爆笑ヒットパレード」とも言われるほど業界関係者も注目するコーナーであり、実際にこのコーナーからは劇団ひとり、テツandトモ、ダンディ坂野、レギュラー、カンニング、ホリ、ネゴシックス、長州小力といった芸人が世に輩出されていった。
第1回「笑わず嫌い王決定戦」を開催するにあたって、岡村隆史は石橋貴明に企画説明とその理解を得るために連絡した際に、石橋から「どうぞやってくれ」と快く許可を貰ったことを明かした。2004年FNS27時間テレビ内に放送された第7回では「生・笑わず嫌い王決定戦」と紹介され、ついに本家のとんねるずも出演。スタジオセットも本家「食わず嫌い」の2代目セットと同様の物で収録し、ナレーションも本家と同様に牧原俊幸アナウンサーが担当している。
収録は毎回深夜まで長引き(生放送の第7回は除く)、長時間待たされる出場芸人は相当な緊張に包まれる。
ちなみに最多出場のさまぁ~ずは、なぜかこのコーナーを大会だと思って毎回優勝を目指している。
2005年8月20日に第1回から第8回までの総集編が歴史絵巻風に放送された。(ナレーションは、試食立会人の牧原俊幸)これは同じ牧原アナがナレーションを勤めた1990年放送の深夜番組「カノッサの屈辱」のパロディではないかと思われる。
2002年より毎年2月に放送されるのが恒例になっていたが、2006年・2007年には放送がなかった。
[編集] 対戦結果
対戦カードの名前は矢部チーム vs 岡村チームの順に、芸人は「めちゃイケ大百科事典」に沿って、番組冒頭に紹介された順に表記。しかし第1回と第7回のみ先攻後攻が逆になっている。
[編集] 第1回(1998年6月13日)草彅剛 vs 香取慎吾
<出演芸人>
- 草彅剛
- 嫌いな芸人はせんだ光雄。理由は、とくにえらいと思ったことがないから。
- 香取慎吾
- 嫌いな芸人はダチョウ倶楽部。理由は、寺門ジモンの無駄な肉体が嫌いだから。
草彅剛の勝利。
[編集] 第2回(1999年8月21日)飯島直子 vs 研ナオコ
<出演芸人>
- 飯島直子
- 嫌いな芸人は藤井隆。理由は、本当のオカマではないから。
- 研ナオコ
- 嫌いな芸人はみつまJAPAN。理由は、可愛すぎるから。
研ナオコの勝利。
[編集] 第3回(2000年11月4日、18日)久本雅美 vs 釈由美子
<出演芸人>
- 久本雅美
- 嫌いな芸人は山崎邦正。理由は、本人は可愛いと思っているが可愛くないから。
- 釈由美子
- 嫌いな芸人は鉄拳。理由は、本当はいつもここからを呼びたかったが間違えて鉄拳を呼んでしまったから。
釈由美子の勝利。
[編集] 第4回(2002年2月2日)加藤晴彦 vs ユースケ・サンタマリア
<出演芸人>
- 加藤晴彦
- 嫌いな芸人はくりぃむしちゅー。理由は、くりぃむしちゅーよりもビーフシチュー派だから。
- ユースケ・サンタマリア
- 嫌いな芸人はさまぁ~ず。理由は、大竹のだてメガネが嫌いだから。
加藤晴彦の勝利。
[編集] 第5回(2003年2月15日、3月1日)つんく♂ vs 井筒和幸
<出演芸人>
- つんく♂
- 嫌いな芸人はピンクの電話。理由は、あの声を聞くと音感が狂いそうだから。
- 井筒和幸
- 嫌いな芸人はふかわりょう。理由は、慶応義塾大学卒のボンボン芸人であることが気に入らないから。
つんく♂の勝利。
[編集] 第6回(2004年2月14日、21日)和田アキ子 vs 磯野貴理子
<出演芸人>
- 和田アキ子
- 嫌いな芸人は品川庄司。理由は、品川の顔が不細工だから。
- 磯野貴理子
- 嫌いな芸人は劇団ひとり。理由は、急にジャニーさんとか言ってドキッとさせるから。
この回、さまぁ~ず枠には笑い飯が出演する。さまぁ~ずは裏番組に出演のため、欠席する。
磯野貴理子の勝利。
[編集] 第7回(2004年7月24日(FNS27時間テレビ内放送))石橋貴明・中居正広 vs 木梨憲武・ナインティナイン
<出演芸人>
- 石橋貴明
- 嫌いな芸人は山本圭壱。理由は、女と別れるとき後腐れを残すから。体がケモノ臭い。石橋の奥さん(鈴木保奈美)に嫌われてるから。
- 木梨憲武
- 嫌いな芸人はB-21 SPECIAL。理由は、3人組(トリオ)だから。
ちなみに、ペナルティと山本圭壱の出演の合間にとんねるずが「貴明&憲武」(とんねるず命名前のコンビ名)としてネタを披露した。内容はデビュー当時のギャグ(「時代を先取る、ニューパワー!」等)とものまねのショートコント。これは港浩一がカンペで指示を出したため実現した。 また、さまぁ~ずの三村マサカズが笑い飯のツッコミ役としてアドリブでネタを披露した。トリオ名は「三村飯」。なお、さまぁ~ずは日本テレビ「24時間テレビ 「愛は地球を救う」」のTシャツを持ち込んでコントを行った。
木梨憲武・ナインティナイン組の勝利。
[編集] 第8回(2005年2月19日、26日(お笑い大好きジャニーズ対決))堂本剛 vs 国分太一
<出演芸人>
- 堂本剛
- 嫌いな芸人は次長課長。理由は、血のりが無駄だったから。
- 国分太一
- 嫌いな芸人はアンガールズ。理由は、なよなよしていて友達にはなりたくないから。
堂本剛の勝利。
[編集] 出場芸人の傾向
基本的には劇場や寄席などで活躍していて普段テレビに出てこない大御所芸人、普段テレビで活躍しているがネタをあまり見せない中堅枠。まだ知名度は低いが、これから活躍が予想される若手芸人に分けられる。
またトップバッターは比較的、漫才や吉本芸人、吉本印天然素材出身者が登場しやすい(松本ハウス、藤井隆、雨上がり決死隊、くりぃむしちゅー、FUJIWARA、品川庄司、バッファロー吾郎)。トリはピン芸人が務めることが多い(春一番、みつまJAPAN、なかやまきんに君、ミスターマッスル、マギー審司、レギュラー、山本圭壱、長州小力)。
ここ最近は「M-1グランプリ」・「R-1ぐらんぷり」・「オールザッツ漫才」などで注目を集めた芸人もここに登場することが多い。
さまぁ~ずが出演するのは定番となっている。第2回の初登場から第8回まで出演し、お馴染みとなっているが、第6回は、裏番組と放送時間が重なっていたため出演できなかった。
[編集] エピソード
- 岡村隆史は毎回出場芸人のギャグを真似たり、一緒になってネタに参加することがある(テツandトモの「なんでだろう」、ダンディ坂野の「ゲッツ」、レギュラーの「あるある探検隊」など)。また第8回ではトラジ・ハイジのダンスに参加した。ちなみに、ダンスを踊ったのは堂本剛のほうで、踊る前は不満そうな顔だったのが踊っているうちにどんどん笑顔になっていったのは有名な話。対照的に国分はどんどん不満そうな顔になっていった。
- このコーナーで注目を集めた芸人が、めちゃイケの別の企画に出演した例が非常に多く、それが芸人のブレークを後押ししている。特に「恋のかま騒ぎ」「やべっち寿司」「シンクロナイズドテイスティング」といった若手芸人枠が設けられているコーナーにはよく登場する。
- 逆に2005年の大木こだま・ひびきは、矢部浩之オファーしちゃいましたシリーズ(1月8日放送)に登場し、この時アドリブで発したギャグ「チッチキチー」が強烈なインパクトを放ったことから、笑わず嫌いへの出場につながった。
- 第7回は当初、中居・石橋サイドとなった、ネプチューンに出演の声がかかっていたのだが、本当はFNS27時間テレビ内のマジオネアの出演のために呼ばれていたため出演は無かった。ネプチューンは「B-21と対決」と聞いていたらしく、この日のために新ネタも卸してきていた。
[編集] 参考文献
- めちゃイケ大百科事典(フジテレビ出版刊、2001年)
カテゴリ: めちゃイケ | 番組の企画 | テレビ番組に関するスタブ