JR東日本651系電車
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651系電車(651けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の交直流特急形車両。 1990年(平成2年)、第33回鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。
JR東日本651系電車 | |
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651系(2005年7月撮影、北千住駅) | |
営業最高速度 | 130km/h |
設計最高速度 | 160km/h |
編成定員 | 426人(普)+33人(グ)=459人※1 240人(普通車のみ)※2 |
全長 | 21100(21500)mm |
全幅 | 2900mm |
全高 | 3520mm |
編成重量 | 246.5t※1 139.6t※2 |
軌間 | 1067mm |
電気方式 | 直流1500V 交流20,000V(50Hz) |
編成出力 | 120kW×16=1920 kW※1 120kW×8=960 kW※2 |
制御装置 | 界磁添加励磁制御 |
ブレーキ方式 | 回生ブレーキ 抑速ブレーキ |
保安装置 | ATS-P、ATS-SN |
備考 |
※1は基本編成 |
目次 |
[編集] 概要
常磐線で使われていた485系の置き換え用として、1988年(昭和63年)~1990年(平成2年)、1992年(平成4年)に川崎重工業で製造された。
大きな特徴はブレーキ機構の改良で、滑走検知装置の搭載で制動距離の短縮を実現したことにより在来線特急列車としては初めて最高速度130km/hでの営業運転を実現した。130km/h運転区間は上野~日立間である。130km/h対応の特急車としては九州旅客鉄道(JR九州)の783系が先に登場したが、783系が130km/h運転を開始するのは1990年からである。
運転台にはブラウン管式のモニタ装置が設置された。これは現在のTIMSに繋がる技術である。
交直流電車であるが交流は50Hz区間のみの対応で、仙台まで運用される為耐寒構造ではあるものの、降雪量が少ない地域であることから耐雪構造ではなく、常磐線での使用に特化した車両となっている。主回路制御には界磁添加励磁制御を採用し、主電動機はMT61形、歯車比は783系と同一の3.95である。加えて回生ブレーキも装備するが、いずれも日本の交直流電車としては初の採用である。その後登場した交直流車はVVVFインバータ制御に移行した為、界磁添加励磁制御の採用例は本系列が唯一である。
車内照明の供給電源は従来系列と同様に電動発電機(MG)からであり、このためにデッドセクション通過時は通常は直流電源、電源供給が絶たれた際は蓄電池により点灯する予備灯兼用の照明を除いて消灯する。
LED表示式のヘッドマークや間接照明の採用など外装・内装にも工夫が凝らされ、このあと次々と登場する自由なデザインの車両の嚆矢となり、白色を基調とした外装から登場時には「タキシードボディ」という愛称が与えられた。
基本7両編成と付属4両編成が各9本の計99両が勝田車両センターに配置されている。
登場時から常磐線の特急「スーパーひたち」にのみ使用されていたが、2002年(平成14年)12月のダイヤ改正から勝田止まりの列車を「フレッシュひたち」に名称変更している。それまで「フレッシュひたち」専用であったE653系と異なり、普通車はドアが各車2ヶ所で乗降がスムーズに行えるためか、その後E653系から「フレッシュひたち」の運用を持ち替えた列車や、夜間の上野~土浦間の「フレッシュひたち」といった通勤特急列車にも使われる。本系列を運用する列車はグリーン車を連結するため、時刻表上でも容易に判別できる。
常磐線以外では、臨時列車で吾妻線の長野原草津口へ運転された実績がある他、団体列車として日光線日光まで入線した事がある。
2000年(平成12年)より、座席の交換やAVサービスユニットの撤去、半間接照明への変更など内装面を中心とする更新工事が施行されたが、外観については目立った変更はない。
2007年(平成19年)3月18日より、全列車全車両完全禁煙化。
[編集] 形式
[編集] モハ651形
界磁添加励磁制御装置を搭載する電動車。モハ650形とユニットを構成し、基本編成6号車と付属編成10号車に連結する。
[編集] モハ651形100番台
界磁添加励磁制御装置を搭載する電動車。モハ650形100番台とユニットを構成し、基本編成3号車に連結する。車椅子対応で、仙台方の客用ドア幅を拡大し、その直後の座席は一人掛けとされている。
[編集] モハ650形
パンタグラフ・主変圧器を搭載する電動車。モハ651形とユニットを構成し、基本編成5号車と付属編成9号車に連結する。
[編集] モハ650形100番台
パンタグラフ・主変圧器を搭載する電動車。モハ651形100番台とユニットを構成し、基本編成2号車に連結する。
[編集] クハ651形
電動発電機(MG)・空気圧縮機(CP)を搭載する仙台方の制御車。基本編成7号車に連結する。
[編集] クハ651形100番台
MG・CPを搭載省略した仙台方の制御車。付属編成11号車に連結する。
[編集] クハ650形
MG・CPを搭載する上野方の制御車。基本編成1号車と、付属編成8号車に連結する。付属編成にはカード式の公衆電話を設置する。
[編集] サロ651形
グリーン車で基本編成4号車に連結する、本系列唯一の付随車。登場時は定員33名で、喫煙席と禁煙席との間に仕切りが設けられていたが、グリーン車全席禁煙化に伴い、仕切りは撤去の上空きスペースを上野方に移動。2004年(平成16年)夏に、この空きスペースに座席を設置し定員が36名になった。また当初は衛星放送受信サービスが行われていたが、1997年の衛星の更新によりサービスが不可能となったため屋上アンテナドームおよび座席液晶モニタは撤去された。そのほかにもオーディオパネルなどを設置していたが、撤去された。2001年のリニューアルでは、座席構造を変更した。.
[編集] 運用パターン
- ※基本編成+基本編成(14両)と付属編成+付属編成(8両)での運転は定期列車では行われていない。
[編集] 関連項目
- JR東日本の在来線電車 (■国鉄引継車を含む全一覧 / ■カテゴリ) ■Template ■ノート
- 常磐線
- レール7…かつて放映されていたテレビ東京の番組。1989年頃から1991年の番組終了まで、651系がオープニングを飾っていた。LEDヘッドマークに番組ロゴを表示していたのが話題になった。
[編集] 鉄道模型
Nゲージ鉄道模型として、関水金属(KATO)が製品化している。
[編集] 外部リンク
カテゴリ: ブルーリボン賞 (鉄道車両) | 日本の電車 | 東日本旅客鉄道