よしもと新喜劇
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よしもと新喜劇(よしもとしんきげき)は、毎日放送で毎週土曜日12:54から放送されているコメディ番組である。放送期間は20年以上にも及ぶ長寿番組の一つでもある。
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[編集] 概要
吉本新喜劇所属のタレントによって行われているコメディ劇のうちなんばグランド花月で公開録画されているものを示す。
過去の出演者の中には、間寛平、今田耕司、東野幸治、藤井隆、山田花子など多くのお笑い芸人をテレビ界に輩出し、テレビ番組では、松竹新喜劇と並ぶ喜劇の双璧を為していた。なお、最近テレビ界に輩出した芸能人ではレイザーラモンHG(住谷正樹)がいる。
近畿地方のほか、東海・中国・四国・九州地方など主に西日本地域で長年放送されており、放送時間が土曜日の昼過ぎということもあって、学校から急いで帰宅し、親子で食事をしながら見る子供も多く、ここでの劇中で使われる言葉がテレビを通じ、子供達の間で流行語となるほどの人気が出た。
1997年から、この番組の全国版として「超!よしもと新喜劇(後に「超コメディ60!」としてリニューアル)」が東京のスタジオからゴールデンタイムで放送された。しかし、笑いのツボの違う東京向けにアレンジされていたために、関西ではウケが悪く、結局短期間で終了することとなる。
朝日放送(ABC)で、毎週日曜日に放送されているものは「日曜笑劇場」と呼ばれている(2004.10~放送中『なにわ人情コメディ 横丁へよ~こちょ!』)。かつては、これとは別になんば花月で公開録画した「お笑い花月劇場」も土曜の午後に放送していた。(この頃は毎日放送はうめだ花月からの公開録画だった)
現在は、オープニングは、お約束のテーマソングで舞台の緞帳(どんちょう)が上がるのを映しながら、出演者とその役柄が高速でスクロール(役者の名前と顔を一致して覚えてもらうために、舞台に役者が初めて出てきたときも名前が再度表示される)。緞帳が下りながらのエンドロールとして、スタッフの一覧。以前と比べると、CMの挿入時間が若干長くなっている。1990年代後半には、本編終了後に島田珠代などが進行する「玉手箱」のコーナーや、舞台終了後に、芸人2人がフリートークするコーナーがあった時期もある。今でも、一連の放送完了後、不定期にイベントや劇団員募集の告知は行われている。 現座長は内場勝則,辻本茂雄,石田靖,吉田ヒロ,小籔千豊(2006年2月28日付で座長就任)の5人であり、その中から1名が作家と相談しつつ台本を作成する方式を採っている。
なお、収録日から2週間程度の間を置いてテレビ放送されるのが基本であるが、特番などによって放送日が収録日から1か月以上あとになった場合、4本の撮り溜め(ストック)を放出するために「調整週」としてテレビ収録・放送が行われないこともまれにある。
現在は、CSのGAORAでも放送されているので、受信・視聴できる環境であれば、全国各地で視聴することが出来る。
字幕放送を実施している。(笑い)と(拍手)の部分は人の顔と手の形を施した独自の表示をしている。
大阪・千日前なんばグランド花月がハイビジョン化工事(期間:2007年2月22日~同年3月17日)のためそのまま放送された。
2007年3月18日(放送日予定:同年4月7日)から、なんばグランド花月のハイビジョン化工事の完了により毎日放送・中部日本放送の地上デジタルテレビジョン放送ではハイビジョン放送(画面サイズが16:9)で放送されるようになった。他の系列局でも順次地上デジタル放送開始と同時にハイビジョン放送される予定。
[編集] 経歴
元々は1959年の毎日放送テレビ開局時に放送された特別番組「吉本ヴァラエティ・アチャコの名月赤城山」がこの番組の源流である。毎日放送と吉本興業が提携を結び、うめだ花月で上演された吉本新喜劇を定期的に放送することになったもの。
やがて、大正製薬がスポンサーに付き、「サモン日曜お笑い劇場」の名前で日曜正午から45分間に渡り放送される。裏番組のABCテレビ「スチャラカ社員」を視聴率で追い抜き、看板番組となる。やがて「○曜お笑い劇場」の名で地方局にも番組販売されるようになるが、中京地方では当時のネット局である名古屋テレビや中京テレビではなく、長い間東海テレビで土曜の正午から放送されていた(名古屋テレビへ移行後、すぐに腸捻転解消がありCBCに再移行)。また、広島地区でも広島ホームテレビではなく、広島テレビで放送されていたが(1973年頃は土曜日の正午に放送されていた)、腸捻転解消で中国放送に移行した。ほとんどの系列局では日曜正午にこの番組ではなく、キー局・日本教育テレビ(NETテレビ・現在のテレビ朝日)の「大正テレビ寄席」を放送していた。そのためか、このような現象が生じたようである。
1975年、いわゆるテレビネットの腸捻転解消が起こり、毎日放送のキー局がTBSテレビに代わると、放送時間が日曜16時45分からに変更されるが、やがて大正製薬がスポンサーから降りることで現在の一時間枠となり、「花月爆笑劇場」と番組名を改称。火曜22時から土曜12時にそれぞれ放送時間枠を移行し、現行の「よしもと新喜劇」のタイトルに変更して現在に至る。
[編集] 主な出演メンバー
出演者は毎回違う。
[編集] NGKメンバー
- 青野敏行
- 秋田久美子
- 浅香あき恵
- 伊賀健二
- 五十嵐サキ
- 池乃めだか
- 井上竜夫
- 井村勝
- 烏川耕一
- 内場勝則
- 宇都宮まき
- 川畑泰史
- 桑原和男
- 小米良啓太
- 小籔千豊
- 島木譲二
- 島田一の介
- 末成由美
- たいぞう
- たかおみゆき
- 高橋靖子
- チャーリー浜
- ぢゃいこ
- 中條健一
- 辻本茂雄
- 中田はじめ
- なかやまきんに君
- 中山美保
- 西科仁
- 平山昌雄
- 未知やすえ
- 安尾信乃助
- 山田亮
- 吉田ヒロ
[編集] ルミネtheよしもとメンバー(元NGKメンバーのみ)
※ルミネオープン時にNGKから拠点を移したメンバー
※現ルミネ、元NGKメンバー
[編集] 不定期出演
[編集] 現在未出演
- 帯谷孝史(99年、借金問題により退団)
- 出渕誠(=レイザーラモンRG)(06年お正月SPを最後に退団)
- 住谷正樹(=レイザーラモンHG)(出渕誠同様退団)
- 中西喜美恵(結婚後、2003年より不妊症治療のために休業中)
- 森内紀世(川畑泰史夫人。育児のため。)
- 清水キョウイチ郎(06年病死)
[編集] 放送局・放送日時
地域 | 放送局 | 系列 | 放送時間 | 遅れ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | MBS毎日放送(製作局) | TBS系 | 土曜 12時54分~13時54分 | - | - |
青森県 | ATV青森テレビ | 土曜 10時15分~11時15分 | 不明 | ※1 | |
山梨県 | UTYテレビ山梨 | 金曜 25時15分~26時15分 | 3~4週遅れ | - | |
福井県 | FTB福井テレビ | フジテレビ系 | 土曜 14時55分~15時55分 | 約1ヶ月遅れ | - |
中京広域圏 | CBC中部日本放送 | TBS系 | 土曜 12時00分~13時00分 | 1週遅れ | ※2 |
岡山県・香川県 | RSK山陽放送 | 日曜 12時54分~13時54分 | 8日遅れ | ※3 | |
広島県 | RCC中国放送 | 土曜 13時00分~14時00分 | 2~3週遅れ | ※4 | |
徳島県 | JRT四国放送 | 日本テレビ系 | 土曜 12時00分~13時00分 | 1週遅れ | ※5 |
愛媛県 | ITVあいテレビ | TBS系 | 土曜 12時54分~13時54分 | 通常同時ネット | ※6 |
福岡県・佐賀県 | RKB毎日放送 | 日曜 25時13分~26時13分 | 不明 | ※7 | |
熊本県 | RKK熊本放送 | 土曜 13時00分~14時00分 | 約1ヶ月遅れ | - | |
大分県 | OBS大分放送 | 土曜 12時00分~13時00分 |
4週遅れ | - | |
鹿児島県 | MBC南日本放送 | 土曜 12時00分~13時00分 |
3~4週遅れ | - | |
- | GAORA | CS | 木曜 22時00分~23時00分 |
半年遅れ | ※8 |
- ※1 最近は別番組が入ることが多い。
- ※2 『晴れ・どきドキ晴れ』枠に内包。腸捻転時代は東海テレビ・メ~テレで放送。
- ※3 特番等の影響で放送しないことも時折発生する。
- ※4 1日で2週分を放送することもある。
- ※5 徳島県内ではMBSでも視聴できる。
- ※6 2006年6月末時点ではRCCと同様2~3週遅れ。
- ※7 2007年2月に、MBSで2006年の夏頃に放送されたものが番組表等で確認されたため、半年以上遅れの可能性がある。
- ※8 再放送あり。
[編集] 備考
- NGK(なんばグランド花月)での公演から約1ヶ月後に、テレビで放送される。
- GAORAでは、過去の新喜劇作品の再放送も行われている。
- 在京キー局は、腸捻転解消前のNET・東京12チャンネル、腸捻転解消後のTBSでもネットされた実績がない(少なくとも毎日放送と同時刻には。またかつて朝日放送制作の「お笑い花月劇場」はTBSにネットされたことがあったが、短期間で打ち切りとなっていた)。また東日本のJNNの局でも過去も現在もネット局は少数に留まっている。関西のお笑い自体になじみが薄いためである。超!よしもと新喜劇が視聴率低迷に喘いだのもこれが原因となった。
- 過去には、北陸放送や長崎放送、琉球放送などでも放送されたが、途中打ち切りとなった(長崎放送では2006年4月現在、レギュラー放送は打ち切りとなっているが、日曜日の午後に不定期で放送されている)。
- 最近のネット局数は、「新喜劇」と同じく土曜に放送されていて、徐々にネット局数を増やしている「王様のブランチ」(TBS他16局でネットだが、関西では地上波で放送されていない。)を下回っている(2007年1月現在で、地上波のみ)。ちなみに「新喜劇」も「ブランチ」もネットしていないJNN系列局は、IBC岩手放送、山陰放送、テレビ山口、テレビ高知、宮崎放送である(2007年1月現在)。
- 中国放送では長年土曜日の午後に放送されていたが(腸捻転時代も系列外の広島テレビが土曜午後に放送、中国放送では朝日放送制作の「お笑い花月劇場」を同じく土曜午後に放送していた。同番組は腸捻転解消後は広島ホームテレビへ移行)、2003年10月に「王様のブランチ」第2部のネットを開始するため日曜日午後に放送時間が移動した。しかし、時間変更に対して苦情が多数寄せられたことや「ブランチ」第2部の視聴率が芳しくなかったこと(第2部ネット局がTBS・山陽放送(2007年3月31日まで。)など5局だけなのがそれを物語る)から「ブランチ」第2部はわずか2ヶ月半で終了している(その後2004年4月3日から今度は第1部をネットするようになり、こちらは現在も放送中)。「ブランチ」第2部打ち切り後もしばらくは日曜日午後に放送されていたが、2004年4月3日から土曜日午後に放送時間が戻された。いかにこの番組が広島県内の視聴者に定着していたかが伺える話である。
- また、以前は朝日放送制作の「日曜笑劇場」も広島ホームテレビにネットされていたこともあったが、作品により同時ネットだったり、土曜午後に遅れネットだったり、非ネットだったりした。但し、ここ数年は視聴率が芳しくないことや適切な放送時間を確保できないこともあってかネットされていない。2006年10月現在、広島ホームテレビでは「日曜笑劇場」の枠で、テレビ朝日制作の「Sunday!スクランブル」がネットされている。
- 愛媛ではあいテレビ開局前テレビ愛媛が水曜深夜に放送していた。
- 山陽放送では長年両備グループがスポンサーとなっている。その山陽放送では同時ネットだったが「王様のブランチ」フルネットに伴い一週遅れの14:00からになり、その後16:00からに変更になった後、2007年4月から現在の枠へ至る。土曜16:00からの枠だった頃は、ゴルフ中継など全国ネットのスポーツ中継や単発特番が組まれた場合、放送時間を30分~2時間早めるか日曜午後に振り替えて放送され、それでも枠がない場合は休止になっていた(その場合、休止分は祝日で休止になるローカル番組の穴埋めで放送されていた)。
- 2003年から1年間週遅れながら土曜正午枠に復帰していた。その際、辻本茂雄が出演している場合、香川・岡山地区では山陽放送での新喜劇を含め3局(NHK「バラエティー生活笑百科」とOHK「快傑えみちゃんねる【キー局・関西テレビより5日遅れ】」)で彼を見られるというトリプルブッキング状態になっていた。無論これは地元局の編成の都合によって生じたものになっている。
[編集] スタッフ
- プロデューサー : 岸本孝博(MBS)、野山雅史、新田敦生(吉本興業)
- アシスタントプロデューサー : 覚野公一(吉本興業)
- ディレクター : 斎藤克、木谷綾子
- 舞台監督 : 池田美博
- SW (スイッチャー) : 前田昌彦
- CAM (カメラマン) : 寺岡憲一
- MIX (ミキサー) : 後藤田利彦
- PA (パブリックアドレス) : 斉藤元彰
- SE (サウンドエフェクト) : 丸山千津子
- VTR : 上田重樹
- 照明 : 辻本満(吉本興業)
- ビデオ編集 : 牧原保
- CGタイトル : 西川育世
- CGイラスト : 吉田弘典
- 吉田ヒロの本名でオープニングCGは彼のイラストを元に制作されたもの
- スタッフ協力 : トラッシュ、アーチェリープロダクション、スタッフユニオン、アンカー、つむら工芸、すくらんぶる、大槻衣裳、浪原靴店、長野かつら
- 制作協力 : アイ・ティ・エス
- 製作著作 : 毎日放送、吉本興業
[編集] エンディングテーマ曲
- 「エクスタシー」(唄:吉本新喜劇オールスターズ 放送開始当初~1996年3月
- 「エクスタシー~OSAKA」(唄:YSPオールスターズ 1996年4月~2002年3月)
- 「エクスタシー2002」(唄:YSPオールスターズ 2002年4月~現在)
[編集] 外部リンク
[編集] 脚注
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