ティラノサウルス・レックス
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?ティラノサウルス・レックス | |||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||
Tyrannosaurus rex | |||||||||||||||||||||||||||||
人間と比較したティラノサウルスの大きさ |
ティラノサウルス・レックス (Tyrannosaurus rex)は、白亜紀後期(8500 - 6500万年前)に生存した肉食恐竜で、獣脚類の一種。漢字表記は「暴君竜」。ギガノトサウルス、スピノサウルス、カルカロドントサウルスなどと並ぶ地球上に存在した最大の肉食恐竜のひとつであり、後述する獣脚類最強論争でも筆頭に挙げる人の多い種である。肉食恐竜のみならず、恐竜全体の代名詞ともいえる存在であり、ジュラシック・パークなどの、恐竜をテーマにした各種作品において、最大の脅威として描かれる事が多い。
略称でよくT. Rex(ティー・レックス)と呼ばれる。本項では学名の略記の習慣に従い、T. Rexと略記する。
目次 |
[編集] 概要
名前は、この種の学名をカタカナ表記したもの。ティランノサウルスと表記されることもある。属名Tyrannosaurusの意味は "暴君のトカゲ"、種の名前rexは、"王"の意味である。恐竜類一般にいえることだが、現存のトカゲ類とは進化上の子孫関係にはない。
他の獣脚竜と同様に上下の顎には鋭い歯がびっしりと並んでおり、生きた動物を襲って、獲物の肉を自由に食いちぎることができたと想像されている。その噛む力は少なくとも3トン、最大8トンに達したと推定される。T.rexの歯は他の肉食恐竜より大きく、最大で18cm以上にも達する。また、全ての食物の骨が噛み砕かれていたことから驚異的な顎の力を持っていたと考えられる。ヴェロキラプトルなどが爪を武器として用いていたのとは対照的に、T. rex は強大な顎と歯のみを武器として使用していた。
体重と比べて前足は異常に小さく指が2本あるのみで、何に使っていたのかはよくわかっていない。但しかなり重いものも持ち上げられることがわかってきている。逆に頭部は非常に大きい。学者の中には、進化の過程で骨格の前方部分が重くなったので前足を短くして軽くしたと考える者もいる。
最近では幼体には羽毛が生えていたのではないかと考えられている。また、かつては単独行動しているように考えられたが、近年では家族または同属種間での、さまざまな世代で構成されたT.rexたちのが団体生活していたのではないかと言われるようになった。これは、とても歩けないような骨折と治癒のあとがある個体が観察され、狩りができない期間、仲間がエサを運んでいた可能性があることから類推されている。
成体は鈍重で早く走れなかったとされるが、幼体は比較的早く走れた可能性が指摘され、ライオンのように足の速い個体が獲物を追い詰め、大型の成体が止めを刺すというライオンのような役割分担がなされていた可能性がある(ライオンは雄は巨体のため走る速度が遅いため、小柄で素早いメスが主に狩りをし、相手の個体が激しく抵抗したときにオスも参加して止めを刺す)。 ただし、世代で役割分担は危険性があることは確かである。
[編集] 発見
T. Rexの化石は非常に貴重で、2001年の時点では20しか発見されておらず、そのうち完全なものは3体のみである。
1892年、エドワード・ドリンカー・コープは脊椎の一部を発見しマノスポンディルス・ギガス(Manospondylus gigas)と名付けた。
二つ目の化石は1900年ワイオミング州でアメリカ自然史博物館学芸員のバーナム・ブラウンによって発見された。 この標本はコープに師事していたヘンリー・フェアフィールド・オズボーンによって1905年にディナモサウルス・インペリオスス(Dynamosaurus imperiosus)と名付けられた。
三つ目の化石もブラウンによって1902年にモンタナ州で発見され、同じくオズボーンによって、ここで初めてティラノサウルス・レックスとして記載された。
ディナモサウルスとティラノサウルスはオズボーンによる1905年の同じ論文の中で記載・命名されている。 1906年にオズボーンが両者は同じ属であるとして統一したが、その際ディナモサウルスではなくティラノサウルスが有効名とされたのは、たまたま論文中で先に書かれていたのがティラノサウルスだったためである。
1900年に発見された元ディナモサウルスはイギリスのロンドン自然史博物館に、1902年に発見された模式標本は現在ペンシルバニア州ピッツバーグにあるカーネギー自然科学博物館に保管されている。
1990年代に発見された T. Rexの非常に保存状態のよい全身骨格化石は、発見者のスーザン・ヘンドリクソンにちなんでスーと名付けられた。 スーはオークションで10億円で落札され、イリノイ州シカゴ市にあるフィールド自然史博物館に展示されている。
1996年、日本で初めてティラノサウルス科の歯の化石が発見された(福井県)。白亜紀前期の地層からであり、ティラノサウルス科のアジア起源説がある。
2000年6月にはサウスダコタ州にてマノスポンディルス・ギガスと思われる化石が発掘された事から、コープのつけたマノスポンディルス・ギガスという名前の方が優先権があるのではないかと言う論争もあったが、2000年1月1日に発効した国際動物命名規約第4版に定められた規定により、動物命名法国際審議会が強権を発動してTyrannosaurusを「保全名」としたため、T. Rexという名称が失われることはなかった。
2007年4月、ノースカロライナ州立大学などの研究チームがティラノサウルスの骨のタンパク質を分析した結果、遺伝的に末裔がニワトリである証拠を得たとした。
[編集] 系統関係図
- 恐竜 dinosaur
- 竜盤類 Saurischia
- 獣脚類 Theropoda
- テタヌラ類 Tetanurae
- コエルロサウルス類 Coelurosauria
- アルクトメタターサリア類 Arctometatarsalia
- ティラノサウルス類 Tyrannosauridae
- アルクトメタターサリア類 Arctometatarsalia
- コエルロサウルス類 Coelurosauria
- テタヌラ類 Tetanurae
- 獣脚類 Theropoda
- 竜盤類 Saurischia
[編集] ティラノサウルス属
ティラノサウルス科の中で、ティラノサウルス属 (Tyrannosaurus) として 現時点で広く認められているのは本種のみである。 ただし、タルボサウルスをティラノサウルス・バタール(T.bataar)として、またダスプレトサウルスをティラノサウルス・トロスス(T. torosus)としてティラノサウルス属とする説もある。
モンゴルで発見されたタルボサウルスは、その大きさと形態がティラノサウルス・レックスによく似ているため、亜種かティラノサウルスそのものではないかとも言われるが、実際にはタルボサウルスのほうが前肢の比率が小さい。 古生物学のジャーナルActa Palaeontologica Polonicaの記事(外部リンク参照)によれば、Philip J. Currieと Jřrn H. Hurum、Karol Sabathは系統解析をもとにタルボサウルスとティラノサウルスは別属と考えるべきであるとしている。但し、この差異は生息していた環境の違いによるものであり両者は同属である、という説も根強いことは事実である。
[編集] ティラノサウルス・レックス
本種。
[編集] 生態に関する議論
[編集] 姿勢
ティラノサウルスの姿勢は、当初はいわゆるゴジラ形(カンガルーが2足で立ち上がったときの形)と考えられていたが、力学的研究の結果、冒頭の図のようなものであると修正された。
[編集] 温血動物説
温血か冷血かについては決定的な結論はでていないが、ティラノサウルスは羽毛恐竜で知られるコエルロサウルス類の一種で、鳥類とも比較的近縁である事から恒温動物であるとの見方が有力である。
[編集] 羽毛恐竜説
詳細は羽毛恐竜を参照。 1990年代中頃から議論の的となっている。
- 成長するとその大きさで体温を保てるともされるため、羽毛があったのは子供だけともいわれる。
[編集] 捕食か腐肉食かその両方か
非常に強力な捕食生物(プレデター)だと思われていたが、詳細に検討するとそうも言いきれない特徴もある。
[編集] 腐肉食生物(スカベンジャー)説
- わずかな数ではあるが、化石を分析すると、高速で疾走する方向から長距離を歩く方向に進化する傾向があるといわれている(脛骨がやや短く、大腿骨が長くなる方に進化したようだという。しかし単なるアロメトリーだという意見もあるし、実際には下脚部の相対的長さは、相当長く現代のいくつかの足の速い捕食動物を上回る。また、歩く適応は見られないともする学者もいる)。
- 脳の嗅球が非常に発達しており、嗅覚が非常に優れていたと考えられることも腐肉食生物の特徴と見ることができる(しかし、嗅覚が鋭いということは捕食生物としても有利であるため、腐肉食生物であると決定づけることはできない)。
- 大型の躯体も、他の腐肉食生物を獲物から追い払うときに有効だったのではないか、と推理する学者もいる。
- 歯の形状が、ハイエナのように骨を噛み砕くのに適している。(しかし、ハイエナは優秀なハンターである。)
- 当時の環境は、今とは比べるまでもなく草食動物に快適で数が多くティラノサウルスは腐肉に困らなかった。(しかし、肉食動物と草食動物の比率は現代と比べて大差がない。)
- 古くは、ローレンス・ランベが提唱し(アルバートサウルスであるが、いずれにせよ大型獣脚類が狩人とする説には否定的)、アメリカ人古生物学者ジャック・ホーナーが提唱。
[編集] 捕食生物(プレデター)説
- T.rexは恐竜の中で数少ない立体視ができ、対象までの距離を正確に判断できる種である。この能力は生きた生物を襲う際に有利に働く。また、視神経はとても太いと予測される。
- エドモントサウルスやトリケラトプスの化石には、ティラノサウルスに噛み付かれた後も治癒・生存していたことを示すものがある。
- 当時の生態系において、1t以上の体重を持ち、トリケラトプスを殺すことのできる恐竜は、現状ティラノサウルスのみしか発見されていない。アメリカ合衆国のトリケラトプスの割合は8割を占めていたようで(トロサウルスの化石が混入されている可能性もある)、彼らを殺すことのできる恐竜が存在しないかぎり、腐肉のみで生きていくのは相当厳しいとみられている。
- 非常に発達した三半規管を持つ。これは、頭や目を追いかける獲物に固定するためだったとされている。
- ティラノサウルスは成長期の時期に非常に速いスピードで成長し、高代謝であったとされる。腐肉のみでその高代謝を維持できるとは考えにくい。
- そもそも、大型化が腐肉食に有利な点が少ない。むしろ総合的にはマイナスである。これは、現代の生態系でも腐肉食の傾向を示す捕食動物がどちらかと言えば、小型種が多いという事で証明される。
- 主に腐肉を食べるとされるハゲワシには飛翔能力がある。腐肉食動物は広範囲を移動できる手段がなければならない。ティラノサウルスにそのような移動手段はないだろう。
- 現代でスカベンジャーとされる陸上動物は大抵、優秀なハンターである。ハイエナやジャッカルの狩りの成功率は非常に高い。また、ハゲワシなども狩りをすることはあると言う。
ただ、これらは化石から得られる証拠を推理したに過ぎず、真実はよくわからない。
[編集] プレデターでもスカベンジャーでもあった説
現在、この説が最も受け入れられている。 そもそも、大型獣脚類がスカベンジャーでしかないと言う説は繰り返し立てられていて、今に始まった事ではなく、新説でもなんでもない。 こうした説は、立てられるそのたびに生態系への理解がないと批判されている。 なぜなら、現代の生態系では完全な腐肉食者も捕食者も存在せず、ハゲワシの類でもたまには狩りをすると言われている。 現在、この手の議論(どっちかでなくてはならないというような)は、無意味なものと考える古生物学者は多い。
[編集] 速く走れたか
ティラノサウルスの足の速さは未だに論争中である。下に、現在ある代表的な説を挙げる。
[編集] ハッチソンの説
現在の有力説は、ハッチソンが2002年に発表した生体シミュレーションによってはじき出された速度である。ハッチソンはティラノサウルスの限界速度は時速18~40kmで、走るのは極めて困難であり、歩行速度の限界が時速18kmのため、妥当な最高速度を時速18km前後とした。また、1000kgが二足歩行恐竜の走れる限界の体重と発表した。親子による狩り説はこの推計速度を元にした説である。
後に足跡化石から、体重1t~2tの獣脚類が時速40km程のスピードを出せたことが解ってきたため、走れる限界の重さは1000~2000kgと訂正した。2002年に発表されたこの論文は、各方面から厳しい指摘があったが、マスコミが大きく取り上げたためあたかも定説のように言われている。しかしこの論文はいくつかの間違いがあり、指摘も多い。当初から指摘を受けているのは、腱などの結合組織の弾性の無視と静力学的な動かないモデル(次元を一個落としたモデル)であり、ある意味で非常に致命的なミスである。
そもそも走る行為に必要なのは、柔軟な膝と足首の弾性であり、腱を無視して語ることはできない。腱による弾性が地面から得られる力を、どれだけ効率よく地面に返せるかが走行のポイントで、これがなければ、いちいち筋肉によってエネルギーを生み出さざるを得ないので、効率が悪い。また、ハッチソンが検証した伸筋群は通常、陸上動物の場合、筋膜などの結合組織の弾性力が筋繊維の力を上回るという重要な事実がある。また、ティラノサウルス類の特徴であるアルクトメタタルサル構造は弾性を向上させるので、ティラノサウルスは走るのに、適応しているという見方も根強い。もしかすれば、当初、8割必要と言われた筋肉量を大幅に減らせる可能性すらある。
また、具体的に時速40kmが限界である根拠が不明瞭である。静力学的なモデルで走れないことを証明したが、モデル自体動かない物なので、速度の決定要因が不明瞭である。速歩でこれ以上の速度(象の急ぐときの歩行)を出せるのはないかとの指摘もある。さらに、鳥類に近いことから骨も同様に軽量化されてた可能性もある。この説の通りなら、4トン近くまで軽量できると言う。
実のところ、現在の測定技術では、運動中の筋張力は測定不可能である。このため、運動科学のいくつかの研究は仮説の域を出ない。一連の大型恐竜の運動性の限界説(ティラノサウルスの他に、竜脚類は計算上歩く事も立つ事もできないと発表された)は単に、生物の運動力学における解明力がまだ浅いために生まれたものだろう。このことは、マーチン・ロックレイ博士が2002年の論文発表時に述べていたことで、彼はこの論文がBBCニュースを飾ったその日のうちに生体シミュレーションの不完全さを指摘している。
最新の情報では、BBCの恐竜番組でハッチソンは「ティラノサウルス の最高速度は30~40km」と述べている。05年に作成されたモデルは02年の物と異なり、動くモデルである。
- 親子による狩り説
- 最近の研究によるとティラノサウルスは群れで狩りを行っていた可能性がでてきた。その際、足の速い子供が強力な顎をもつ親の近くに誘導させていたという説がある。この説では、成体のティラノサウルスの速さは時速10km強と考えられている。ただし、あごの力は3tと非常に強力で、現在生息するクロコダイルの500kg~1tをしのぎ、トラックや鉄格子も砕いてしまう。そこで比較的体重が軽く、時速30km位で走ることのできる子と、速くは走れないが強力なあごをもつ親が協力して狩りをしていたのではないかというものである。
- ただしティラノサウルスの成長期前の成長が遅く、10年で300kg程度にしかならないこと、また、身軽さももっている(体重約1t)と考えられる成長期には急速に大きくなってしまうことにより、子供が狩りに役立つ時期は非常に短いと考えられ、一部で疑問視する声もある。走行時の足跡化石が発見される日を待つしかない。
[編集] 長距離を歩く方向に進化する傾向にあったとする説
上に書いてある通り、ティラノサウルスの足は高速で疾走する方向から、長距離を歩く方向に進化する傾向があり、あまり速くはなかったという説がある。その推定速度は、時速15~34kmである。その速さでもトリケラトプスやトロサウルス等の角竜を追いかけるのには十分であった。しかし、現生の大型動物のほとんどが人間より速いことを考えると、速く走れないと考えるのは早計とも一部の科学者が指摘している。
また、長距離を歩く方向に進化する傾向にあったとする説自体にも異論がある。長く歩くことに特化した生物の代表に人間と象が挙げられる。それらは、真直ぐに伸びる膝と太い足首を持ち、さらに固くバネのきかない足首を持つか、蹠行性である。これらの条件は足を一本の棒として振り子運動させることに適している。しかし、ティラノサウルスには該当しない特徴である。また、ティラノサウルスは、ティラノサウルス科の中で相対的に下腿部が大腿部より短いだけで、実際には下腿部の長さの比率は非常に大きいことは無視できない(ライオンを上回り、馬よりやや劣る)。さらに、コペンハーゲン大学のPer Christiansen は四肢骨の長さの比率からティラノサウルスは時速47kmで走れたと推定していて、あまりにも人によって見解が様々であり結論は出ない。
また、一般に、小型生物が速度を保ち大型化するとき、完全な相似形にはならないとされている。これを、アロメトリーによる相対成長と言い、幾何学的相似形による成長とはことなる。つまり、全く大きさの異なる生物どうしで、脚の長さ比率を比べるのは力学的に無意味といえる。これは、現生のサイや象を、一回り小さい牛などと比べてみてもあきらかで、サイや象がそれほど下脚部の比率が大きくなくても、牛などに比べても、速さに、遜色はない。ティラノサウルスの相対的な大腿骨の長さの増加は、単に大型化したからではないかともみられる。
[編集] アークトメタターサルは俊敏性を増した?
ティラノサウルス類は、脚の速い恐竜類オルニトミモサウルス類の特徴の一つアークトメタターサルを持っていた。これは第三中足骨が、第二、第四中足骨によって挟み込まれ、上端が押しつぶされる形態のことを言う。 近年の研究によると、可動性もあり第三指骨および中足骨に負荷が加わると、靭帯の働きにより第二、第三中足骨が真ん中に纏められ、負荷を一直線に纏め、俊敏性を増すのに役立ったと考えられる。 また、従来この形態は共通先祖から受け継いだ物と思われていたが、収斂進化による物とわかる。 また、靭帯の損傷も、かなり防げるようになると推測される。
[編集] 論争について
ティラノサウルスの速さが未だに論争中である最大の原因は、ティラノサウルスの速さを示す足跡化石が見つかっていないためである。(足跡そのものは発見されているが、歩幅がわからない物である。) もう一つに、現代動物から見て走るのにはあまりに大きい体躯を持ちながら、足の速い恐竜の特徴(脚の形態は、ダチョウに似たオルニトミモサウルス類に酷似している。)を併せ持っていることが挙げられる。 そのため、下は時速18kmから上は時速70kmまで、実に様々な説がある。
[編集] 『最強』論争
長い間一般の恐竜ファンのみならず専門家の間でも、ティラノサウルスこそ最大最強の獣脚類であると思われていた。然し近年になってスピノサウルスの全長がティラノを2m程度上回っている(ただし体重は軽い)ことが判明し、更にギガノトサウルスやカルカロドントサウルスなどの発見によって、ティラノは最大級の獣脚類ではあるが唯一最大の獣脚類ではないということが明確となった。現実にはこれらの恐竜達は時代も生息地域も違うため直接的な検証は出来ないが、ティラノサウルスが史上最強でないにせよ同時代の北米の王者であったことは間違いないとされる。ファンの間では獣脚類最強をめぐって論争がある。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- Acta Palaeontologica Polonica
- 動物命名法解説