埼玉県立熊谷高等学校
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埼玉県立熊谷高等学校 | |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 埼玉県 |
設立年月日 | 1895年6月1日 |
校訓 | 質実剛健 文武両道 自由と自治 |
開校記念日 | 10月6日 |
共学・別学 | 男女別学(男子校) |
課程 | 全日制課程 定時制課程 |
学科 | 普通科 |
所在地 | 熊谷市大原1-9-1 |
埼玉県立熊谷高等学校(さいたまけんりつくまがやこうとうがっこう)は埼玉県熊谷市にある県立の高等学校。男子校である。
目次 |
[編集] 概要
1895年(明治28年)県下の公立校としては旧制一中浦和中学校(現埼玉県立浦和高等学校)に次いで旧制二中熊谷中学校として創設された。戦後、新制埼玉県立熊谷高等学校となった。熊谷空襲の傷跡激しい状況下、行政、地元の産業界と熊谷高校を始めとする教育機関が協同して「県北の雄」熊谷の再建に尽力することになった。その後、「県北の雄 熊谷高校」の名が浸透した。開学以来男子校である。
質実剛健・文武両道・自由自治を校訓に、熊谷~長瀞間40kmのハイキング、遠泳を行う臨海学校など、身体鍛錬も怠らない。また、早くから私服での通学が認められているなど、自由な校風の高校である。硬式野球部が3度夏の甲子園に出場しており、準優勝にも輝いているほか、陸上競技、軟式野球、ラグビー、水泳、弓道、バレーボールなどでも県大会を制している。
出身者は特に埼玉県北部や秩父地方の政治経済の中心を担う人材として活躍し、その活躍の場は日本各地に及んでいる。近年では同窓ネットワーク「熊高会」が全国的、国際的な広がりを見せ、「世界の熊高」というスローガンの下に新時代的な高校像を模索し続けている。
通称は「熊高(クマコウ / クマタカ)」。主に「クマコウ」という略称を用いるが、同市内にある熊谷工業高校との混同を避けるため、特に熊谷市民は便宜的に「クマタカ」と呼んでいる。
[編集] 交通
[編集] 校歌・応援歌
- 校歌(作詞:石坂養平、作曲:山田耕筰)
校歌に関しては当時、山田耕筰と本校の音楽教員であった荒井敬正との間で交流のあったことが幸いして、特別に作曲せられたという経緯がある。他に応援歌として「第一、第二応援歌」等があり、山田耕筰が作曲した明治大学校歌・応援歌「紫紺の歌」を規範としたと言われる。応援歌に関しては六校応援団による「日輪の下に」や熊谷高校応援団披露「勝利の伝統」において生徒は再認識し、部活動応援で生かされることになる。
[編集] 校外交流
特に古くからの関係を持つ埼玉県立浦和高校、川越高校、春日部高校との交流、対抗試合等には多くの関心が寄せられ、また早稲田大学本庄高等学院、慶應志木高校等の埼玉県下有名校に対して同様な意識を維持しながらも、110年の歴史の中で育まれた独自の類い希な熊高文化を誇示している。
新制以降、県外としては東京都立国立高校、神奈川県立小田原高校、福島県立安積高校との交流関係が築かれた時期もあった。近年では熊谷市の姉妹都市として締結されたニュージーランド・インバーカーギル市に所在する Southland Boys' Highschool, SBHS との親密な交流関係を重視している。
[編集] 主なOB・関係者
[編集] 政治・行政
その他、県議、区市町村議を多く輩出。
[編集] 経済
[編集] 学者・研究者
- 服部陽一 - 金沢大学副学長、工学部教授
- 片柳亮二 - 金沢工業大学工学部教授
- 井桁和浩 - ATR(国際電気通信基礎技術研究所)環境適応研究所
- 竹本修三 - 京都大学大学院理学研究科教授
- 樋口忠彦 - 京都大学大学院工学研究科教授
- 桜井至 - アントリム・デザイン・システムズ社技術研究所
- 今村都南雄 - 中央大学法学部教授
- 安田延壽 - 東北大学理学部教授
- 鈴木淳一 - 昭和大学小児外科講師
- 嶋村紘輝 - 早稲田大学商学部教授
- 根岸俊雄 - 大妻女子大学ライフデザイン学科講師
- 横山篤史 - 日本テキサス・インスツルメンツ技術者
- 原口悟 - 東京大学海洋研究所海洋科学特定共同研究員
- 大谷弘之 - 東京工業大学生命理工学部助教授
- 荘司郁夫 - 群馬大学工学部機械システム工学科助教授
- 戸矢学 - 日本文化・神道研究者「古神道・陰陽道論」
- 薗田稔 - 京都大学名誉教授
- 江原淳 - 専修大学教授
- 松本健一 - 麗澤大学教授、日本思想史研究者、司馬遼太郎賞受賞
- 小堀貴亮 - 別府大学専任講師、博士(学術)、観光地理学者
[編集] 法職
- 南雲芳夫 - 川崎公害訴訟等
- 遠山勉 - 日本知的財産協会
[編集] 医師
- 堤治 - 東京大学大学院医学系研究科教授
- 金谷文則 - 琉球大学医学部整形外科学講座教授
- 内山真一郎 - 東京女子医大教授、長嶋茂雄主治医
- 新井達太-東京慈恵会医科大学心臓外科元教授、埼玉県立循環器・呼吸器センター名誉総長
- 大澤三金吾(旧制中学から東京医専)-稲川会副理事長、七代目八木田一家総長
- 押田茂實-日本大学医学部法医学教授
- 富田靖-名古屋大学大学院医学系研究科皮膚病態学教授
- 白倉賢二-群馬大学医学部附属病院リハビリテーション部教授
[編集] スポーツ
- 宿澤広朗 元ラグビー日本代表監督
- 山岸範宏 浦和レッドダイヤモンズGK(現・日本代表GK)
[編集] 音楽
[編集] 俳優・タレント
- 相島一之 - 「新選組」「ショムニ」「富豪刑事」等
- 田中順一 - HONDAのCMや雑誌モデル
- 市川治 - 声優 「機動戦士ガンダム第08MS小隊」「超電磁マシーンボルテスV」等
[編集] 詩歌文芸
[編集] メディア関連
[編集] 芸術・雑
- 弘中又一 - 夏目漱石の小説「坊っちゃん」の主人公のモデルとなった第二中学の教員
- 小林秀三 - 田山花袋『田舎教師』モデル
- 関口照生 - 写真家・コメンテーター
- 須田剋太 - 日本画家
- 嶋崎誠 - ガラス作家:ガラス彫刻コンペティショングランプリ
- 入江悠 - 映画監督
[編集] 教師
- 宮下烈
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 埼玉県立熊谷高等学校
- 熊高祭 - 熊谷高校の文化祭