海南省
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海南省 | |
略称: 琼 / 瓊 (ピン音: Qióng) | |
省都 | 海口市 |
最大都市 | |
省委書記 | 衛留成 |
省長 | 羅保銘 |
面積 | 33,920 km² (28位) |
人口 (2004年) - 人口密度 |
8,180,000 (28位) 241/km² (17位) |
域内総生産 (2004年) - 一人あたり |
769.4億元 (28位) 9410元 (16位) |
人間開発指数 (2005年) | 0.761 (中) (13位) |
主な民族 | 漢民族 - 83% 黎 - 16% ミャオ族 - 0.8% チワン族 - 0.7% |
地級行政区 | 2 |
県級行政区 | 20 |
郷級行政区 | 218 |
ISO 3166-2:CN | 46 |
公式サイト http://www.hi.gov.cn/ |
海南省(かいなんしょう、英語 Hainan Province)は中華人民共和国最南部の省。海南島と付属の島嶼からなり、省都は海口市。
目次 |
[編集] 地理
中国広東省雷州半島の南に位置する海南島と南シナ海の西沙諸島、南沙諸島、中沙諸島からなる。海南島以外の所属については近隣諸国との領土問題がある。西はトンキン湾を隔ててベトナムとなる。
海南島の北部は亜熱帯、南部は熱帯に属し、バナナ、ココヤシ、コショウなどの熱帯作物の栽培が盛んである。熱帯に属する三亜周辺の海岸は、年中海水浴に適した気候であり、俗に「中国のハワイ」とも言われ、観光業が盛んである。
[編集] 民族
漢民族が大部分を占めるが、リー族(黎族)が130万人住み、ミャオ族(苗族)、回族と続く。
[編集] 言語
漢民族の多くは、閩南語の一種である、海南語を話す。この他に広東語の一種である儋州話、邁話、蛋家話と客家語、北方方言に属する軍話などの中国語の方言も話されている。
タイ語系のリー語、オンベ語(臨高話)、モー語(村話)、他にミャオ語、回輝語の話者も少なくない。
[編集] 主要都市
- 海口市 海南島北部 政治経済の中心地
- 三亜市 海南島南部 リゾート地
- 文昌市 海南島北部
- 東方市 海南島西部
- 瓊海市 海南島東部
- 五指山市 海南島中部
[編集] 歴史
古くから珠崖と呼ばれ、三国・呉の時代に珠崖郡が成立した。唐代の李徳裕、宋代の蘇軾などが流刑され、また、唐代に鑑真が漂着した。
日中戦争中、日本軍が島を占領し、ビルマ独立の志士アウンサンらの軍事訓練がこの島で行われた。1949年に中華人民共和国が成立した際、海南島はまだ中華民国の国民党政権による支配下にあったが、1950年中国人民解放軍の海南島上陸作戦によって中華人民共和国の統治下に入った。
1988年に広東省から海南島並びにその周辺諸島が分離し、海南省となる。同時に省全域が経済特区に指定された。この経済特区は中国最大の面積を有している。これ以来、中国各地から移住が相継ぎ、輸出加工地区として発展した。最近は観光業にも力をいれ、中国各地からの観光客の他、日本からの観光客も訪れる。1人当りの所得は中国では比較的高い。
[編集] 軍事
海南島事件 - 2001年4月1日、海南島周辺上空で米海軍EP-3E電子偵察機が中国軍の殲撃8II戦闘機と空中接触し、中国軍機は墜落、米軍機は救助信号を発して海南島の飛行場に緊急着陸した。