ID (クレジット決済サービス)
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iD(アイディ)は、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモのクレジットサービスである。
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[編集] 概要
ドコモの携帯電話(おサイフケータイ)を用いた決済サービスとして2005年12月1日に開始された。尚、2007年1月19日に三井住友カード株式会社が「三井住友カードiD(クレジット一体型)」の取扱を開始した為、この会員であればおサイフケータイを持っていなくても利用する事が出来る。
「iD」の名称の由来は「Identity(存在証明)」と、身分証明を意味する「ID」。レオナルド・ダ・ビンチのインパクトのある絵画(「ウィトゥルウィウス的人間」)を使用した広告展開がなされている。尚、NTTドコモの顧客サービスサイト(My Docomo等)で用いる「My Docomo ID」とは一切関係ない。
iDは、 DCMX mini を除き、iD申込時に指定のクレジットカードに紐付ける形となる。iDの利用代金は、紐付けたクレジットカード利用分に合算した上で請求される。
[編集] iDに対応したクレジット会社
次の各社がiDに対応している(括弧内はサービスの名称)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ北海道 (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ東北 (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ北陸 (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ東海 (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ関西 (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ中国 (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ四国 (DCMX)
- エヌ・ティ・ティ・ドコモ九州 (DCMX)
- 三井住友カード (三井住友カードiD)
- 道銀カード (道銀カードiD)
- あおぎんクレジットカード (あおぎんカードiD)
- いわぎんクレジットサービス (いわぎんカードiD)
- 七十七カード (77 CARD iD)
- 秋田国際カード (あきぎんカードiD)
- 東邦クレジットサービス (東邦クレジットカードiD)
- 大東クレジットサービス (大東カードiD)
- 群銀カード (群銀カードiD)
- むさしのカード (むさしのカードiD)
- 京葉銀カード (京葉銀カードiD)
- 東京クレジットサービス (東京カードiD)
- りそなカード (りそなカードiD)
- 八千代クレジットサービス (八千代カードiD)
- 北陸カード (北陸カードiD)
- 北国クレジットサービス (北国カードiD)
- スルガカード (スルガカードiD)
- 三重銀カード (三重銀カードiD)
- びわ銀カード (びわ銀カードiD)
- ブイアイ (池田カードiD)
- 関西クレジット・サービス (関西カードiD)
- みなとカード (みなとカードiD)
- 南都カードサービス (南都カードiD)
- 紀陽カード (紀陽カードiD)
- ごうぎんクレジット (ごうぎんクレジットiD)
- 中銀カード (中銀カードiD)
- やまぎんカード (やまぎんカードiD)
- 阿波銀カード (阿波銀カードiD)
- 高知カード (高知カードiD)
- 九州カード (KYUSHU iD)
- 熊本カード (熊本カードiD)
- 住信カード (住信カードiD)
- 秋田銀行(2007年4月10日対応開始予定、秋田銀行Only One iD(仮称))
- 群馬銀行 (群馬銀行iD)
- 北國銀行 (北國銀行iD)
- 中国銀行 (中国銀行iD)
- 福岡銀行 (福岡銀行iD)
- 佐賀銀行 (さぎんモテカカードiD)
- 但馬銀行 (たんぎんiD)
- 四国銀行 (四国銀行iD)
- しんきんカード (しんきんカードiD)
- 東北しんきんカード (東北しんきんカードiD)
- 中部しんきんカード (中部しんきんカードiD)
- 近畿しんきんカード (近畿しんきんカードiD)
- 中国しんきんカード (中国しんきんカードiD)
- 四国しんきんカード (四国カードiD)
- 九州しんきんカード (九州しんきんカードiD)
- スミセイカードサービス (スミセイカードiD)
- イオンクレジットサービス (イオンiD、イオンオーソリティiD)
- クレディセゾン (《セゾン》iD、UCカードiD)
- ローソン・シーエス・カード (ローソンパスiD)
[編集] 利用法
iDを取り扱う各社にサービスの利用を申し込んだ後、おサイフケータイにiDサービスを利用する際に必要となるアプリケーション(iDアプリ)と各クレジットカード会社専用のアプリケーション(カードアプリ)をダウンロードすることで利用できる。利用する際にはおサイフケータイをレジ横などに設置されたCAT(INFOX)端末に接続されたR/W(リーダ&ライタ)にかざして決済を行う。
[編集] ショッピング
1回当たりの利用金額が1万円以内の場合、おサイフケータイとR/Wの認証完了次第利用票が印字され、電子マネー同様スピーディーなショッピングが出来る。
一方その利用金額が1万円を超える場合、申込み時に指定した暗証番号を所定のキーパッドに入力し、クレジットカードと同じく原則オンライン(ケースによっては電話承認)で信用承認を取得(オーソリゼーション)するため、スピーディーなショッピングは期待出来ない。
指定のクレジットカードにiD利用代金の請求が合算して行われる場合、iDの利用限度・可能額はそのクレジットカードに準ずるため、1円の超少額決済から超十万円の高額決済まで対応している。
[編集] キャッシング
ドコモグループ各社の DCMX mini を除き、キャッシングを利用する事が出来る。
2006年3月27日より、三井住友銀行設置の一部のATM・@BΛNKでiDによるキャッシングサービスが開始された。これは指定のR/W部にiDをかざすだけで紐付けしたクレジットカードでのキャッシングサービスが受けられるようになるもので、財布(の中に入れたクレジットカード)を忘れても手許のおサイフケータイでキャッシングするといったシーンが予想される。
[編集] 主な加盟店
サービス開始当初は東京都心部(特に三井住友カード東京本社の有る新橋・愛宕周辺)の店舗が殆どであったが、徐々に加盟店は増加し、家電量販店のコジマ全店舗の一部レジで使用でき、ヨドバシカメラ・ビックカメラの全店舗でもiD加盟店になる様に整備を進めている所でもある。コンビニエンスストアでは、am/pm、ローソン、ココストア、ホットスパー及びエブリワンが全ての店舗(一部を除く)に導入している。また、全国のタワーレコードでも利用可能であり、同店のポイントカードの特典が通常より倍増するキャンペーンを行っている(予告なく終了する場合があり)。 一方、ドコモと日本コカ・コーラと地域ボトラーが共同で事業をしているc-mode自動販売機でおサイフケータイ対応の「シーモ2」で、既存の独自の電子マネーによる決済の他にiDでの決済にも対応する旨の発表を2006年4月に発表、同年11月よりサービスを開始した。
2007年2月から、2008年度中までにジャスコなどイオンのショッピングセンター全3,700店舗でSuicaと共にiDが利用できるよう整備を進めている。
2007年10月から、2年間かけマクドナルド全3,800店舗でiDとトルカが利用できるよう整備を進める予定。
なおNTTドコモでは、iDが使用可能な店舗を2006年末までに10万店、2006年度末までに15万店まで増やすことを目標としている。また、DCMX/DCMXmini発表会が行われた2006年4月4日時点でのiD導入決定台数は約32万台である。
[編集] iDに対応したおサイフケータイ
[編集] FOMA
[編集] 9シリーズ
- F903iX HIGH-SPEED
- P903iTV、D903iTV、SH903iTV
- SO903i、SH903i、F903i、P903i、D903i、N903i
- N902iX HIGH-SPEED
- D902iS、F902iS、N902iS、P902iS、SH902iS
- SO902i、F902i、N902i、P902i、SH902i、D902i、SH902iSL、SO902iWP+、N902iL
- D901iS、F901iS、N901iS、P901iS、SH901iS
- F901iC、N901iC、SH901iC、P901iTV
- F900iC
[編集] 7シリーズ
[編集] mova
ドコモグループ各社のDCMX及び DCMX mini は、movaには対応しない。
- SH506iC、SO506iC、P506iC、P506iCⅡ
[編集] 課題点
- VISA等と同義のクレジットカードブランド(クレジットカード発行会社(=イシュア)のサービスではない)なのでこれらと競合する可能性がある。(#類似サービス参照)
- iDを申し込む際にiDに対応したクレジットカードの会員である必要がある。但し、ドコモグループ各社のDCMX 及び DCMX mini の場合はその必要はない。
[編集] 類似サービス
iDと同様のサービスにモバイル決済推進協議会が推奨するQUICPayと三菱UFJニコス(当時・日本信販)が開発したSmartplusがある。これらは利用申込(指定のクレジットカードが必要)を行う際に、おサイフケータイにアプリケーションをダウンロードするか、専用の非接触ICカードを発行するか選べ、どちらも発行手続後に加盟店に設置されたR/Wにかざして決済できるもので、利用代金は申込み時に指定したクレジットカード利用分に合算して請求される。
QUICPayはジェーシービーがイオンクレジットサービスと共同で開発し、当初NTTドコモグループ地域各社で実用化を支援していたが、2005年4月のエヌ・ティ・ティ・ドコモ(中央)による三井住友カードへの出資による資本提携に伴い、NTTドコモは三井住友カードと新たにiDの開発を進める事となり、イオンクレジットサービスはQUICPayではなくiDイシュアとしてジャスコなどイオングループ各店舗をiD加盟店とする方針を2006年3月に打ち出した。
JCBのQUICPayは既存の契約者はQUICPay付カードに切り替えはできず新規に申し込みが必要であるが、三井住友VISAの場合はiD付VISAカードに無料で変更することが可能である。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- iD
- DCMX (株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ)
- 三井住友カードiD (三井住友カード株式会社)
- イオンiD (イオンクレジットサービス株式会社)
- 《セゾン》iD (株式会社クレディセゾン)
- UCカードiD (ユーシーカード株式会社)
- ローソンパスiD (株式会社ローソン・シーエス・カード)
- iD (株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ)
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