舞浜リゾートラインディズニーリゾートライン線
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ディズニーリゾートライン線(-せん、Disney Resort Line)は、千葉県浦安市にある舞浜リゾートラインが運営するモノレールである。
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[編集] 路線データ
- 路線距離(営業キロ):5.0km
- 方式:跨座式モノレール(日本跨座式)
- 駅数:4駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線(直流1,500V)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 保安装置:自動列車制御装置(ATC)併用自動列車運転装置(ATO)
- 車両基地所在地:東京ディズニーシー・ステーション駅~リゾートゲートウェイ・ステーション駅間
[編集] 概要
一般の鉄道路線であるが、実質的にはJR京葉線舞浜駅と東京ディズニーリゾート(TDR)内の各施設を連絡する入園客輸送用途を目的とする。路線は環状の単線で列車は一方向のみに進む。
旅客への案内をはじめ、時刻表(JTBパブリッシング・交通新聞社)、京葉線での乗換案内、国土交通省鉄道局監修「鉄道要覧」などでは、名称は「ディズニーリゾートライン」で統一されている。
1周の所要時間は約12分である。(交通新聞社発行『JR時刻表』より)
全ての駅の全ての出入口が、舞浜リゾートラインの親会社でTDRを運営するオリエンタルランドの所有地内にある。ベイサイド・ステーション駅もTDRパーキング内にあり、公道とは直接接続していない。これは、関連企業やオフィシャルスポンサー以外の者による「ディズニー」を冠した駅名を利用した便乗広告を封じるためとされている。
他のTDR構成施設と同様に従業員のことを「キャスト」と通称しており、駅員のことを「ステーションキャスト」、乗務員のことを「ガイドキャスト」と呼んでいる。
[編集] 運行形態
全列車自動運転が行われ、環状の単線を反時計回りで運行する。
通常のワンマン自動運転では、最前部車両に乗務している運転士が、目視やモニターでホームの状態を監視し、ドアを閉め、発車ボタンを押して列車を発車させる。しかし、当線では最後部車両に乗務する車掌(ガイドキャスト)が、ドアの開閉・安全監視・案内などを担当している。これは、前方を監視し、異常がある場合は非常停止を行うという役割を担っている運転士を乗務させない、珍しい運行形態である。車掌はドアが閉まった後のATO(自動列車運転装置)の発車ボタンを押す作業も担当している。
全ての駅にはホームゲートが設置されているほか、車両のドア・ホームゲートには戸先センサーが取り付けられており、閉まりかけたゲートに物などが触れると一旦開き、再び閉扉動作をする仕組みになっている。また、各駅のホームには一部時間帯を除いて必ず駅員(ステーションキャスト)が配置されており、列車到着時のホームにおける安全監視を行っている。列車到着時に柵やホームゲートに寄りかかっていると駅員から離れるよう注意を受けたりするなど、このような万全の安全対策をとっているのも、運転士がいないという特殊な運転形態を取っているが故のことである。
自動運転であるものの、運転台は両側の先頭車に設置されており、時計回り側(営業運転時の最後尾)は車掌室内に、反時計回り側(営業運転時の先頭車両)は、通常はクロスシートとして乗客に開放している。この座席の前には、マスコンハンドルや計器類がカバーの中に収められている。マスコンは左手ワンハンドルタイプで加速5段、減速7段。信号上の最高速度は54km/h
両先頭車の運転台とも、ATOの故障や地震等の突発事態発生時や、車庫内での車両の転線時に手動運転するために設置されている(入庫するためリゾートゲートウェイ・ステーション駅~東京ディズニーシー・ステーション駅間から車庫へ逆走する際も、通常は運転台は使わず、自動運転で入庫させる)。また通常の営業運転時にも、訓練として反時計回り側の運転台を使用して手動運転が行われる場合がある。その際、先頭クロスシート部は乗客が入れないようにTDRの保安キャスト「セキュリティー・オフィサー」によりガードされるが、その際も、先頭に向かって左側の4席は利用できる(但し、これは訓練運転時の対応であり突発事態発生による手動運転時に同様の対応になるとは限らない)。運転間隔に余裕が取れる時などには、乗務員訓練用の回送列車を走らせる事もある。
各駅コンコースに掲示してある時刻表は、6時台と23時台の時刻以外は掲示が無く、発車案内も現在何分間隔で運行中かの表示しか設置していない。もちろん法令の規定により運転間隔を定めたダイヤグラムは存在するが、混雑状況に応じて随時運行パターンを変更するためにあえて表示をしていない。一般に書店などで販売されている時刻表(交通新聞社)では、6時台と23時台の時刻を除いて「日中は6分間隔・混雑時は3~4分間隔」と明記されているが、実際には、混雑時は3~4分間隔、通常の昼間は6分間隔、朝・夜は更に最高で13分間隔まで長くなる。3分間隔の時は4編成、4分間隔の時は3編成、6分間隔の時は2編成、13分間隔の時は1編成が環状線上で運転している。なお、駅に掲示されている時刻表は閑散期(1~2月)のものであり、それ以外の期間(3~12月)は初電・終電の時刻は掲示してある時刻よりもそれぞれ30分程度繰り上がり・繰り下がりする。
環状運転が基本だが、一部にベイサイド・ステーション駅止まり(15時台・22時台)、東京ディズニーシー・ステーション駅止まり(10時台)の列車があり、これらの列車は到着後車庫に入庫する。また、最終列車の終点はリゾートゲートウェイ・ステーション駅となる。逆に車庫から出庫する列車は全てリゾートゲートウェイ・ステーション駅始発となる。開業当初は入庫する列車は全て車庫の最寄りの東京ディズニーシー・ステーション駅止まりだったが、同駅が乗車ホームと降車ホームで乗降客を分離しているため、次の列車に乗り継ぐ乗客の便宜を図るために、東京ディズニーシーへ向かう乗客が多い10時台の列車を除いてベイサイド・ステーション駅止まりとなった。
前述の東京ディズニーシー・ステーション駅に加え、リゾートゲートウェイ・ステーション駅は混雑防止のため、乗車用ホームと降車用ホームが分離されている。乗車用ホームはどちらも車両から向かって右側に設置されており、ドアは乗車用・降車用が交互に開く仕組みになっている。
[編集] 運賃
運賃は2007年4月1日より大人250円・小児130円の均一運賃(乗車券の印字は「~円区間」)に改定されている。なお開業時より2007年3月までは大人200円・小児100円の均一運賃であった。これは下記の他の乗車券類も同様である。
普通乗車券(パスネットを含む)、回数券類では1周を超えての重複乗車することはできず、入場から一定時間が経過すると出場の際自動改札機の扉が閉まる仕組みになっている。開業当初は「普通乗車券での重複乗車はご遠慮ください」という車内アナウンスも行われていた。
- パスネット
- 開業当初からパスネットに参加しており、「ディズニーリゾートライン・カード」という名称で販売している。自動券売機で販売されるカードについては以前は販売駅毎にデザインが異なっていたが、現在は単一絵柄に統一されている。
- 2007年3月、パスネットとバス共通カード導入事業者は東日本旅客鉄道(JR東日本)などの「Suica」と相互利用するICカード「PASMO」を導入したが、舞浜リゾートラインは千葉都市モノレールや関東鉄道と共に時期は未定ながら遅れて導入する予定である。現行のディズニーリゾートライン・カードはPASMO導入時に廃止する予定であり、既に新しい絵柄のカードの発行は終了している。
- フリーきっぷ
- フリーきっぷは磁気カード式で1日用(大人650円・小児330円)・2日用(大人800円・小児400円)・3日用(大人1,100円・小児550円)・4日用(大人1,400円・小児700円)と4種類があり、販売する4つの駅でデザインが異なる。それぞれ指定日数の間に何回でも利用できる。デザインは下記の通り。
- また、TDRディズニーホテルの宿泊者には、各駅で購入できるフリーきっぷとは異なる独自のデザインのものが、宿泊日数によって無料進呈されている。有効日数によってデザインが異なり、クリスマス期間中は、別のデザインになる場合がある。以前はオフィシャルホテルでも同様のサービスを行っていたが、現在はディズニーホテル独自のサービスとなっている。
- 開業5周年を記念して、2006年7月27日(イエロー)・8月3日(ブルー)・8月10日(パープル)・8月17日(グリーン)・8月24日(ピーチ)の計5日にわたって、腕に着用するリストバンド型1日用フリーきっぷが各日1万個限定で販売された。各日によって色が異なり、改札はこの「色」によって行われた。
- 定期券
- 通勤定期券は、1ヶ月7,500円・3ヶ月21,380円・6ヶ月40,500円、通学定期券は、1ヶ月4,500円・3ヶ月12,830円・6ヶ月24,300円となっている。通学定期券の需要は非常に少ないながらベイサイド・ステーション駅周辺のホテルで実務実習を受けるホテル専門学校の生徒達などに利用されている。定期券類は、リゾートゲートウェイ・ステーション駅の乗車券センターで販売している。
- 回数券
- 各駅で回数券を販売しており、均一制で11枚綴り2,500円(小児1,300円)となっている。
- 障害者割引乗車券
- 障害者割引乗車券は、普通券130円、回数券1,300円となっている。販売はリゾートゲートウェイ・ステーション駅の乗車券センターで障害者手帳を提示するか、または各駅の自動券売機でインターホンによる購入意思表示の後に購入、その後改札に障害者手帳を提示する形になっている。
各駅の券売機・自動改札機は共に東芝製である。券売機は最近のものにしては珍しく、現金またはカードを投入してからでないとタッチパネルが押せない。また全駅全ての自動改札機がパスネットの2枚投入を出来ないようにしているため、残額不足のカードを使用する場合はあらかじめ券売機で切符を購入する必要がある。
[編集] 車両
全長約84mの6両編成(定員537人)が5本(30両)在籍し、編成毎に外装の塗色が異なる。日立製作所製。車両の詳細な仕様は公開されておらず、車両や編成への系列や番号も付与されていないが、車内貫通路上に車両識別用番号が記載されている。編成中における電動車と付随車の比率(MT比)は4M2Tで、電動車は中間車のみで、先頭車は主電動機を搭載していない。編成は第1編成(11号車~16号車)ブルー、第2編成(21号車~26号車)イエロー、第3編成(31号車~36号車)パープル、第4編成(41号車~46号車)グリーン、第5編成(51号車~56号車)ピーチである。営業運転での最高速度は50km/h。
車内は他の鉄道とは一線を画し、鉄道車両としては非常に大胆なデザインになっている。車両の窓やつり革などの形状はミッキーマウスの顔を象っており、ロングシートの座席は中央部分が出っ張った珍しい形状になっている。それ以外にも車内にはTDRのパーク内でも使われているBGMが常に流れるほか、車両に設置されたショーケースにはディズニーグッズが展示されており、各号車で種類が異なる。短距離路線なので網棚は設置されていない。
なお、全般検査が京成電鉄宗吾工場まで陸送して行われるなど、整備・検査の一部については京成グループ各社に委託する場合もある。(京成電鉄(宗吾参道)・新京成電鉄(くぬぎ山)・北総鉄道(印西牧の原)等)
[編集] 運行車両の呼称
各鉄道事業者では、運行車両のことを「電車」もしくは「列車」と呼ぶ。しかし、ディズニーリゾートラインでは、日本において「(特急)専用車両を使用して、特別な料金を徴収して速達する列車」や、快速的な運転をする列車を指す場合が多い「ライナー」という名称を使い、運行車両を「リゾートライナー」(a resort liner)と呼んでいる。たとえば、駅への車両の接近放送では
- まもなく、「リゾートライナー」がまいります。ホームのドアから離れてお待ち下さい。
- The resort liner is now arriving. Please stay clear until the gates open.
と放送している。
[編集] 沿革
- 2004年10月22日、東京ディズニーシーで開業以来初となる大規模な停電が発生した。午後3時40分ごろ発生したこの停電は、復旧のめどが立たず、オリエンタルランド側は午後6時での臨時閉園を決定した。入園客に対しては、入場料金の払い戻し、もしくは次回無料の優待パスポート提供の措置が直ちに行われた。また、合わせて東京ディズニーランドへの入場無料の措置がとられ、東京ディズニーシー・ステーションから東京ディズニーランド・ステーションまでの区間で「ディズニーリゾートライン」が無料で乗車できる措置が取られた。
- 2006年12月13日、リゾートゲートウェイ・ステーションの改札を1億人目の利用者が通過した。記念すべき1億人目となったのは、ディズニーシーへと向かうためにリゾートラインを利用しようとした若い夫婦と小さな女の子の3人家族で、記念品として「パーム&ファウンテンテラスホテル」の宿泊券と、世界で1体しかないリゾートラインキャストの格好をしたミッキーの特大ぬいぐるみなどが贈られた。また特別列車〔使用編成はピーチ〕が1周運転され1億人目のゲストのみ乗車することができた。
- 2007年2月9日、国土交通省関東運輸局に運賃改定の認可申請が行われた。申請内容は、普通旅客運賃(大人)を200円から250円に50円値上げするもの。沿線の集客施設であった「東京ベイNKホール」の閉鎖や、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーへのアクセスの多様化に伴い、輸送人員の減少が進んでいること、昨今の海外情勢から警戒警備などの安全対策を強化しなければならないことなどから、現行運賃の25%値上げを国土交通大臣に申請した。
[編集] 路線図
[編集] 駅一覧
営業キロは、「リゾートゲートウェイ・ステーション駅」から起算
なお、パスネット印字の「MRC」とは「Maihama Resortline Company」の略である。
駅名 | 営業キロ | 接続路線・最寄施設 | パスネット 印字 |
所在地 |
---|---|---|---|---|
リゾートゲートウェイ・ステーション駅 2面1線(特殊型) |
0.0 |
|
MRCA | 千葉県 浦安市 |
東京ディズニーランド・ステーション駅 1面1線(単式ホーム) |
0.6 | MRCB | ||
ベイサイド・ステーション駅 1面1線(単式ホーム) |
1.8 | MRCC | ||
東京ディズニーシー・ステーション駅 2面1線(特殊型) |
3.7 |
|
MRCD | |
リゾートゲートウェイ・ステーション駅 | 5.0 | 上記と同じ | 上記と同じ |
- ※=東京ディズニーリゾートの構成施設ではないもの。
- ◇=公式には「リゾートの施設外には行けない」と案内されている。
駅名は「~ステーション駅」と呼ぶのが正式名称である。
[編集] 乗車券センター
乗車券センターはリゾートゲートウェイ・ステーションの2階、舞浜駅側改札口の外側に位置していて以下の業務を取り扱っている。
- 定期券の販売
- 回数券の販売
- 障害者割引回数券の販売
- フリー乗車券の販売
- ディズニー・リゾートライン・カード(パスネット)の販売
- 領収書の発行
営業時間は9時から20時まで。なお、各種乗車券類の購入にクレジットカードは利用できない。
- 乗車券センターの営業時間外は、障害者割引回数券の自動券売機販売認諾、領収書の発行、ディズニー・リゾートライン・カードの販売を改札窓口で取り扱っている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
東京ディズニーリゾート |
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