チューリップ賞
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チューリップ賞 | |
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距離 | 芝・外1600m |
開催地 | 阪神競馬場 |
グレード | JpnIII |
条件 | 3歳牝馬(混合)(指定) |
1着賞金 | 4,000万円 |
負担重量 | 馬齢重量(54kg) |
創設 | 1994年3月12日(重賞格上) |
特記 | 上位3着(収得賞金0の馬は2着まで)までに桜花賞への優先出走権 |
チューリップ賞(チューリップしょう)は、日本中央競馬会 (JRA) が阪神競馬場の芝1600mで施行する中央競馬の重賞 (JpnIII) 競走である。競走名はチューリップから。
目次 |
[編集] 概要
1984年に阪神競馬場の4歳(現3歳)牝馬限定の馬齢の芝1600mの桜花賞指定オープン特別競走、チューリップ賞として施行されたのが始まり。上位2着までに入賞した競走馬には桜花賞の優先出走権が与えられた。
1991年は阪神競馬場の改修工事により中京競馬場の芝1700mで施行、1994年には重賞競走に格上げ、重賞昇格に伴い桜花賞の優先出走権は上位3着までに変更、GIIIに格付けされたが、京都競馬場の改修工事による振替開催により再び中京競馬場の芝1700mで施行、更に翌年には桜花賞のトライアル競走に指定、更に指定競走に指定され地方競馬所属の競走馬も出走可能になったが、阪神・淡路大震災の被害による阪神競馬場の復旧工事の影響で京都競馬場の芝1600mで施行された。
2004年からは外国産馬の活躍による出走資格の見直しの一環により、外国産馬が桜花賞に出走可能になった事に伴い、混合競走に指定、外国産馬の出走が可能になった。
桜花賞トライアルで最初に施行される競走で、桜花賞と同コース・同距離で行われる為、有力馬の多くがこの競走をステップに桜花賞へ向かう。
出走資格は、サラ系3歳(旧4歳)のJRA所属の牝馬の競走馬及び、JRAに認定された地方所属の牝馬の競走馬(5頭まで)。
負担重量は、馬齢で54キロである。
総額賞金は7,600万円で、1着賞金4,000万円、2着賞金1,600万円、3着賞金1,000万円、4着賞金600万円、5着賞金400万円と定められている。
上位3着まで入賞した外国産馬以外の競走馬には桜花賞の優先出走権が与えられているが、2007年より外国産馬にも優先出走権が与えられることが決定した。
現在の優勝レイは桃色地に黄色文字で、地にはレース名にちなんでチューリップの模様が描かれている。
[編集] 歴史
- 1984年 阪神競馬場の4歳(現3歳)牝馬の馬齢の芝1600mの桜花賞指定オープン特別競走、チューリップ賞として施行。
- 1991年 阪神競馬場の改修工事により中京競馬場の芝1700mで施行。
- 1994年
- 阪神競馬場の4歳(現3歳)牝馬の馬齢の芝1600mの桜花賞指定オープンの重賞(GIII)競走、チューリップ賞として新設。
- 桜花賞優先出走権取得条件を上位3着までに入賞した競走馬に変更。
- 京都競馬場の改修工事による振替開催により中京競馬場の芝1700mで施行。
- 1995年
- 桜花賞のトライアル競走に指定。
- 指定競走に指定。
- 2001年 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走資格が「4歳牝馬」から「3歳牝馬」に変更。
- 2004年 混合競走に指定。
- 2007年 ICSCの勧告により、格付けをJpnIIIに変更。
[編集] 歴代優勝馬
[編集] オープン特別
施行日 | 優勝馬 | 性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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1984年3月11日 | ウラカワミユキ | 牝3 | 1:37.8 | 松永昌博 | 松永善晴 |
1985年3月10日 | アイノサチ | 牝3 | 1:38.1 | 増井裕 | 土門健司 |
1986年3月9日 | レイホーソロン | 牝3 | 1:36.9 | 村本善之 | 小林稔 |
1987年3月15日 | マックスビューティ | 牝3 | 1:38.2 | 田原成貴 | 伊藤雄二 |
1988年3月13日 | シヨノロマン | 牝3 | 1:37.2 | 武豊 | 庄野穂積 |
1989年3月12日 | ヤンゲストシチー | 牝3 | 1:36.8 | 本田優 | 清水出美 |
1990年3月11日 | アグネスフローラ | 牝3 | 1:36.4 | 河内洋 | 長浜博之 |
1991年3月10日 | シスタートウショウ | 牝3 | 1:44.1 | 角田晃一 | 鶴留明雄 |
1992年3月15日 | アドラーブル | 牝3 | 1:38.5 | 村本善之 | 小林稔 |
1993年3月13日 | ベガ | 牝3 | 1:36.8 | 武豊 | 松田博資 |
[編集] 重賞格付け以後
回数 | 施行日 | 優勝馬 | 性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1994年3月12日 | アグネスパレード | 牝3 | 1:43.8 | 河内洋 | 長浜博之 |
第2回 | 1995年3月11日 | ユウキビバーチェ | 牝3 | 1:35.1 | 松永幹夫 | 新井仁 |
第3回 | 1996年3月2日 | エアグルーヴ | 牝3 | 1:34.2 | O.ペリエ | 伊藤雄二 |
第4回 | 1997年3月1日 | オレンジピール | 牝3 | 1:37.7 | 河内洋 | 山内研二 |
第5回 | 1998年3月7日 | ダンツシリウス | 牝3 | 1:36.9 | 四位洋文 | 山内研二 |
第6回 | 1999年3月6日 | エイシンルーデンス | 牝3 | 1:35.1 | 野元昭嘉 | 野元昭 |
第7回 | 2000年3月4日 | ジョーディシラオキ | 牝3 | 1:39.7 | 武幸四郎 | 松田国英 |
第8回 | 2001年3月3日 | テイエムオーシャン | 牝3 | 1:35.3 | 本田優 | 西浦勝一 |
第9回 | 2002年3月2日 | ヘルスウォール | 牝3 | 1:35.2 | M.デムーロ | 森秀行 |
第10回 | 2003年3月8日 | オースミハルカ | 牝3 | 1:35.9 | 安藤勝己 | 安藤正敏 |
第11回 | 2004年3月6日 | スイープトウショウ | 牝3 | 1:35.5 | 池添謙一 | 鶴留明雄 |
第12回 | 2005年3月5日 | エイシンテンダー | 牝3 | 1:35.3 | 武幸四郎 | 武邦彦 |
第13回 | 2006年3月4日 | アドマイヤキッス | 牝3 | 1:36.5 | 武豊 | 松田博資 |
第14回 | 2007年3月3日 | ウオッカ | 牝3 | 1:33.7 | 四位洋文 | 角居勝彦 |
[編集] 本競走からの桜花賞優勝馬
オープン競走創設年から桜花賞のトライアル競走として施行されているが12頭が桜花賞で優勝をしている。
回数 | 施行日 | 馬名 | 性齢 | 着順 | 備考 |
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1987年3月15日 | マックスビューティ | 牝3 | 1着 | 第48回優駿牝馬優勝 | |
1990年3月11日 | アグネスフローラ | 牝3 | 1着 | アグネスフライト・アグネスタキオンの母 | |
1991年3月10日 | シスタートウショウ | 牝3 | 1着 | - | |
1992年3月15日 | ニシノフラワー | 牝3 | 2着 | 第26回スプリンターズステークス優勝 | |
1993年3月13日 | ベガ | 牝3 | 1着 | 第54回優駿牝馬優勝 | |
第1回 | 1994年3月12日 | オグリローマン | 牝3 | 2着 | 元地方笠松所属・オグリキャップの半妹 |
第5回 | 1998年3月7日 | ファレノプシス | 牝3 | 4着 | 第3回秋華賞優勝・第25回エリザベス女王杯優勝 |
第6回 | 1999年3月6日 | プリモディーネ | 牝3 | 4着 | - |
第7回 | 2000年3月4日 | チアズグレイス | 牝3 | 10着 | - |
第8回 | 2001年3月3日 | テイエムオーシャン | 牝3 | 1着 | 第6回秋華賞優勝 |
第10回 | 2003年3月8日 | スティルインラブ | 牝3 | 2着 | 史上2頭目の牝馬三冠馬 |
第14回 | 2007年3月3日 | ダイワスカーレット | 牝3 | 2着 | - |