トヨタ・ウィンダム
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トヨタ・ウィンダム | ||
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製造期間 | 1991年 – 2006年 | |
販売ディーラー | カローラ店 | |
同クラスの車種 | 日産・ローレル 日産・セフィーロ 日産・スカイライン ホンダ・インスパイア ホンダ・セイバー 三菱・ディアマンテ マツダ・ミレーニア |
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初代 | ||
ボディタイプ | 4ドア ハードトップ | |
エンジン | 3VZ-FE型 V6 3.0L 200PS 4VZ-FE型 V6 2.5L 175PS |
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駆動方式 | FF | |
変速機 | 4速フロアAT | |
全長 | 4780mm | |
全幅 | 1780mm | |
全高 | 1390mm | |
車台が共通の車種 | セプター | |
2代目 | ||
ボディタイプ | 4ドア ハードトップ | |
エンジン | 1MZ-FE型 V6 3.0L 210PS 2MZ-FE型 V6 2.5L 200PS |
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駆動方式 | FF | |
変速機 | 4速フロアAT | |
全長 | 4845mm | |
全幅 | 1790mm | |
全高 | 1395mm | |
車台が共通の車種 | カムリ(グラシア) マークIIクオリス アルティス(ダイハツ工業) |
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3代目 | ||
ボディタイプ | 4ドア セダン | |
エンジン | 1MZ-FE型 V6 3.0L 215PS | |
駆動方式 | FF | |
変速機 | 5速フロアAT | |
全長 | 4865mm | |
全幅 | 1810mm | |
全高 | 1455mm | |
車台が共通の車種 | カムリ アルティス(ダイハツ工業) |
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ウィンダム (WINDOM) とは、かつてトヨタ自動車が販売していた高級乗用車。
目次 |
[編集] 概要
ウィンダムは、トヨタ自動車のセダン型普通自動車である。当時のディアマンテの大ヒットに刺激を受け1991年9月にデビュー。(10系・20系はピラードハードトップ)。また、初代の発売当時はバブル期で3000ccオーバーの高級車が売れていた時代であったが、当時はトヨタ店→クラウン・トヨペット店→マークII・オート店→チェイサー・ビスタ店→クレスタがそれぞれ存在したのに対し、カローラ店には3000ccクラスのセダンがなかったため、ラインナップの穴を埋める意味もあった模様である。前輪駆動レイアウトの高級セダンで海外ではレクサス・ESとして販売されている。発売以降カローラ店の最上級車種であったが、2006年(平成18年)1月末をもって日本国内での販売を終了。
尚、2006年2月に新型レクサス・ES(ES350)が発表されたが、日本への投入予定は今の所無い。
[編集] 歴史
[編集] 初代(1991年-1996年)VCV10・VCV11
前身はカムリ・プロミネント(V30系)。カムリの車台をベースに作られたピラードハードトップ型。セルシオ(UCF10系)の弟分に当たるモデルで、ボディーの大きさは当時のクラウン(S140系)とほぼ一緒。しかし、全高を抑えたピラードハードトップのため、非常にスタイリッシュなプロポーションであった。サイドビューはプロミネントの前後を伸ばした感じであり、全長に対してホイールベースが短いので前後オーバーハングの長い、いかにもアメ車的な印象であった。ボディ同色グリルとプロジェクター式のヘッドランプを左右で4灯装着していることで、特徴あるスポーティーなルックスを演出。リヤビューは打ってかわってエレガント。幅を目一杯使った横長のコンビネーションランプはセルシオをイメージさせた。また、エンジン下にサブフレームを介すことでエンジン振動を抑え、静粛性も良くなっている。 エンジンは当初「3VZ-FE」型V型6気筒2958cc、グレードは当初「3.0」「3.0G」のみであった。
1993年(平成5年)8月の改良でカムリ・プロミネントV6 2500を吸収する形で「4VZ-FE」型V6 2496cc(VCV11)「2.5」が登場した。
1994年(平成6年)8月にマイナーチェンジを実施、「2.5」グレードに装備を充実させた「2.5G」グレードの追加、ヘッドランプ・フォグランプ・テールランプ の意匠変更、センターアームレストの変更などがあった。また、1995年(平成7年)には「2.5」グレードをベースとした「2.5レクスター」(LEXTER)という特別仕様車を設定した。
駆動方式は前輪駆動のみ。カムリ・プロミネントで設定のあった4WSもウィンダムには設定は無い。
なお、輸出仕様「レクサスES300(VCV10L)」は2.5リッターエンジンの設定は無く、3リッターエンジンのみの設定であった。
TV-CMには歴代通して特にタレントの起用は無いが、初代・2代目には実在のレクサスES300オーナーが出演していた。初代は91年、92年、93年、95年にそれぞれ放映し、バリエーションに富んでいた。キャッチコピーも「レクサスES300 日本名ウィンダム」「Are You WINDOM?」という海外主体車である事をアピールする内容であった。
当時ダークグリーンマイカ(6M1)がイメージカラーだった関係上、VCV10系はダークグーリンマイカが圧倒的に多い。
[編集] 2代目(1996年-2001年)MCV20・MCV21
1996年(平成8年)8月21日発売開始。初代と同様にカムリ(XV20系)の車台をベースに作られたピラードハードトップ型。エクステリアのイメージは初代のものを色濃く残している。サイドビューは一見して区別が付かない。より一層切れ長になったヘッドライトには、当時普及始めだったマルチリフレクター式ハロゲンが採用され、さりげなくメッキが施されたラジエターグリルと相まって、零れんばかりの輝きを放つシャープなルックスに変貌。リヤコンビネーションランプはセルシオ(20系)と同様なレンズ配置により、やや幅の狭いセルシオルックになった。 このモデルからGグレードにナビゲーションシステム(マルチAVステーション(EMVではない))やスカイフックTEMS(Toyota Electric Modulated Suspension)などが標準装備になった。エンジンはアバロン(MCX10)に搭載されていた「1MZ-FE」型V6 2994cc(MCV20)と新開発の「2MZ-FE」型V6 2496cc(MCV21)を搭載する。
グレードは「3.0G」「3.0X」「2.5G」「2.5X」のほか、99年のマイナーチェンジ以降は、黒で統一した室内と専用アルミホイールなどで差別化をした「クルージングエディション」がGグレードに追加された。駆動方式は前輪駆動のみ。
この代も、輸出仕様「レクサスES300(MCV20L)」は2.5リッターエンジンの設定は無く、3リッターエンジンのみであった。
1999年(平成11年)8月にマイナーチェンジを実施、ヘッドランプを従来のハロゲン式からディスチャージヘッドランプ(オートレベリング機能付き)への変更や、フロントバンパーやラジエターグリル、テールランプの意匠、ナビゲーションシステムのメディアをCDからDVDへの変更などがあった。
99年、00年、01年には3.0Gと2.5Gをベースにアメリカのブランドコーチ(COACH)の革をシートに施した特別限定車「コーチエディション」を発売。専用ボディカラーのスパークリングゴールドメタリックの設定やメッキ仕様のアルミホイールになるほか、契約者にはコーチブランドのボストンバックや携帯電話のストラップ等が贈呈された。00年と01年には「コーチクルージングエディション」も兼ねて発売された。それ以前には、3.0Xをベースにパール+シルバーの専用ツートンボディカラー、純正の黒革シート、ムーンルーフを装備した「ブラックレザーパッケージ」も限定販売された。
TV-CMは96年、97年、99年と放映され、うち97年は歴代で初めて日本人が登場した。
先代同様、独特な雰囲気をもつ高級セダンとして、ある程度のヒットを飛ばした。
[編集] 3代目(2001年-2006年)MCV30
2001年(平成13年)8月21日発売開始。カムリ(CV30系)と共通の車台を使用する。この代よりクラウン、マークII、セルシオ、カムリと同様ドアサッシのあるセダン型となり、1代目と2代目の決定的な識別点となった。ホイールベースは50mm延長、全高もほぼ50mm高くなり、特にリヤシートの居住性が増して頭上空間のゆとりに向上が見られた。全幅は1810mmとなり、クラウンマジェスタはおろか、セルシオに迫る大きさを手に入れた。新型発売にあたって、チラシ広告では「細部まで磨かれたレクサスクオリティ」と称して、品質の向上もアピールした。
エクステリアはそれまでの「低く長く」から「高く長く」と大きく変化し、ピラードハードトップ特有のウィンダムのスタイリッシュさに見慣れてしまった層からは相当な野暮ったさを感じる要因となった。ホイールベースの延長に対し全長は2代目とほぼ変わらないので、前後のオーバーハングが削られたことになる。それでも、全長に対してホイールベースの比率は大きく、前後オーバーハングの長い特徴的なフォルムは維持されている。ボディに厚みが増したことによりルックスの表情も大きく変化し、彫りの深さと曲面を多用した彫刻的な造形が表現された。リヤビューも大きく変化した1つで、それまでのセルシオルックから一転、シャープさとスポーティーさを両立した大胆な構えとなった。サイドウィンドのグラフィックは170系アリストと共通するものがあり、レクサスブランドの証を表現したと言える。1代目と2代目と比較すると明らかに一回り大きく変化したので車格感が大幅に増し、それまでのマークⅡ以上クラウン未満という印象が覆された。その豊満で大味なプロポーションは「造形美」ととるか「野暮」ととるかの賛否両論に別れた。
インテリアは独立3眼メーターを筆頭とし、ゲート式のシフトレバーを採用することでスポーティーな印象となった。シフトレバー部分からドアトリムまで緩やかに繋がる木目調パネルは流麗の一言で、包み込まれる感じが一層向上した。リヤにはエアコン吹き出し口の追加や60mm広がったセンターアームレストを採用することにより、同乗者の快適性も考慮。シートはボリュームアップすると共にヒップポイントを上げ、むち打ち症対策のWIL コンセプトに対応することで快適性と安全性の両面を確率した。さらに、リヤシートにはヘッドレストを3名分備え、北米方式の3点支持式チャイルドシートCRSも装着できる固定アンカーを装着し、カーテンシールドエアバックと相まって安全性の高さは揺るぎない。一定のスピードでこれまで以上にゆったりと開くカップホルダーや灰皿、プッシュオープン式のコートフック、サンバイザーと独立したバニティランプの採用により、細部のおもてなしも向上。オートエアコンは左右独立温度コントロールが可能となるなど、インテリアの居心地の良さはエクステリアと同様、大きく変化した。
エンジンは2.5リッターが廃止となり従来の「1MZ-FE」型V6 3リッターエンジンのみになる。グレードは「3.0G」「3.0X」。2代目同様、GグレードにはマルチAVステーションとスカイフックTEMSの進化系A∞TEMSが標準となる。 最上級グレードのG-リミテッドエディションには、木目調+本革巻きのステアリングホイールとシフトレバーノブ、電動リヤサンシェード、クルーズコントロール、TRC、VSCが追加装備され、外観には専用エンブレムを装着した。また、室内を黒で統一したブラックセレクションを全グレードに設定、価格は据え置きでクールな室内が選べるようになった。特別仕様車や限定車の販売はなかった。
トランスミッションが4速ATから5速AT(5 Super ECT)になる。駆動方式は前輪駆動のみ。
輸出仕様となるレクサス・ESの名称は、当初は「1MZ-FE」型V6 3リッターエンジン搭載の「ES300」(MCV30L)のみであったが、その後北アメリカ・中南米・韓国・台湾向けが「ES330」となり、「3MZ-FE」型V6 3310ccを搭載(MCV31L)、東南アジア・オセアニア・中東向けが「ES300」となり、従来通り「1MZ-FE」型V6 3リッターエンジン(MCV30L)を搭載している。
このモデルの最初のカタログには、ウィンダムの背景に2001年(平成13年)9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件によって破壊された世界貿易センタービルが写っていたが、事件後すぐにカタログが改変され、そのページは背景が差し替えられた。これもトヨタのイメージ上の問題であろう。
2003年(平成15年)7月23日にカムリとともに一部改良を実施、DVDボイスナビゲーション付きマルチAVステーションを最新型へ変更しカセットからMDに変更。さらに、G-BOOK(情報ネットワークサービス)にも対応可能とした。さらに、TRCとVSCが3.0Gにセットオプションとして追加された。カタログに大きな変更はなく、室内写真のナビゲーション部分を最新型に差し替えた程度である。
2004年(平成16年)7月6日にカムリとともにマイナーチェンジを実施、前後外観パーツの意匠変更、快適装備の追加をした。ヘッドランプは伝統のプロジェクター式に変更(オートレベリング機能付き)、さらにフォグランプを丸型に変更しメッキリングが奢られた。また、ラジエターグリルの外枠がメッキ化し、横バーが3本から5本となり繊細さが増した。なお、ボンネットに輝くCIマークの位置はこれまでより若干下がり、ラジエターグリルとの調和を図った。フロントバンパーは黒い格子からボディ同色の横バー1本となった。これらの変更により、前期型に見られた少々大味過ぎたルックスに明確な締まりと存在感を確立した。リヤコンビネーションランプはプロジェクター風の丸目4灯へ変更。ガーニッシュには細いメッキモールがさりげなく奢られた。室内はよりリアルな木目調パネルとなり、色は年配層にも受けるように暗めのものから明るめのものへと変更され上質感が一層増した。黒統一室内のブラックセレクションは赤木目調パネルのままとなる。センタークラスターは黒い樹脂からガンメタリック樹脂へと変更した。3.0GのみセットオプションだったTRCとVSCは3.0Xにも設定が拡大され安全性に貢献した。任意の声を発することでボイスナビゲーションやオーディオ、携帯電話のハンズフリーを設定・操作してくれる音声認識機能も搭載、されにこれらに対応したステアリングスイッチも追加され、現行車種に劣らない装備や外観となった。
TV-CMは3代目登場の01年のみので、放映期間もごくわずかだった。
[編集] 3代目の販売不振
2001年8月から発売されたこのモデルは、人気のあった初代、2代目よりもかなり販売台数が落ちた。
その主な理由としては、
- 日本市場では大型FFセダンが敬遠される傾向があった上に、2代目の販売主力の2.5リッターモデルがカタログ落ちしたこと
- ベースとなっているカムリ同様北米市場を最優先にスタイリングした微妙に腰高感のある大柄なスタイリングで20系まで受け継がれてきた美しさに磨きがかからなかった
- レクサス導入までの微妙な時期のモデルチェンジであった
- セダン型乗用車需要が低迷傾向であった
点などが挙げられる。
3000ccだけになったウィンダムは、同社の高級乗用車「クラウン」が大胆なモデルチェンジを2003年(平成15年)末に行い、価格に差がなくなったため人気が落ち、さらに2004年(平成16年)に同社から9代目「マークII」の後続モデルとなる高級乗用車「マークX」が発売されたため、ウィンダムの人気は絶望的となった。
2005年(平成17年)に入ると、月販100台を割り込むなど販売不振が深刻化。さらに、この年の8月30日に新高級車ブランドであり、ウィンダムが生まれたきっかけになったレクサス店が開業。2006年(平成18年)2月にモデルチェンジしたカムリ(ACV40系)と統合する形で生産終了となり、日本でのレクサスESとしても発売されないことが決定した。
[編集] エンジン
【VCV10】
3VZ-FE型 V6 排気量:2958cc 最高出力:200ps(147kw)/5800rpm 最大トルク:28.0kg・m(275Nm)/4600rpm
【VCV11】
4VZ-FE型 V6 排気量:2496cc 最高出力:175ps(129kw)/6000rpm 最大トルク:22.8kg・m(224Nm)/4800rpm
【MCV20】
1MZ-FE型 V6 排気量:2994cc 最高出力:210ps(155kw)/5400rpm 最大トルク:29.5kg・m(289Nm)/4400rpm
「改良後に215ps(158kw)/5800rpm 30.5kg・m(299nm)/4400rpm 」となる。
【MCV21】
2MZ-FE型 V6 排気量:2496cc 最高出力:200ps(147kw)/6000rpm 最大トルク:25.0kg・m(245Nm)/4600rpm
【MCV30】
1MZ-FE型 V6 排気量:2994cc 最高出力:215ps(158kw)/5800rpm 最大トルク:30.5kg・m(299Nm)/4400rpm
(参考)
【VZV20(カムリプロミネント)】
1VZ-FE型 V6 排気量:1992cc 最高出力:140ps(103kw)/6000rpm 最大トルク:17.7kg・m(174Nm)/4600rpm
【 VZV21(レクサスES250)】
2VZ-FE型 V6 排気量:2507cc 最高出力:158ps(116kw)/5800rpm 最大トルク:21.0kg・m(206Nm)/4600rpm
【MCV31L(レクサスES330)】
3MZ-FE型 V6 排気量:3310cc 最高出力:230ps(169kw)/5600rpm 最大トルク:33.1kg・m(325Nm)/3600rpm
[編集] 車名の由来
英語で「勝つ」と言う意味の「WIN」と、「状態」を意味する「DOM」を組み合わせ、「勝っている状態」と言う意味を込めて作られた造語。 一部ユーザー間では「常勝」という意味に取られている。