皇室
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皇室(こうしつ)は天皇および皇族の総称。天皇と内廷皇族を家族とする天皇家と皇太子以外の皇位継承権をもつ男性皇族の家族である宮家で構成される。具体的には天皇を中心にその后である皇后、先帝の后である皇太后、太皇太后、また皇太子をはじめとした男性皇族である親王、王、さらには生まれながらの女性皇族である内親王、女王がある。親王妃、王妃は親王、王の正配となることをもって、皇族とされる。上皇、法皇および法親王は現在の皇室典範には規定がない。
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[編集] 皇室の構成
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[編集] 天皇家
[編集] 内廷皇族およびその家族
[編集] 秋篠宮家(今上天皇所生の直宮家、宮家筆頭)
[編集] 常陸宮家(昭和天皇所生の直宮家)
[編集] 三笠宮家(大正天皇所生の直宮家)
[編集] 寛仁親王(三笠若宮)家
※宮家ではないが、独立した会計を営むため別の家として記載
[編集] 桂宮家(三笠宮家より独立)
※独身で宮家を創設したため、家族はない。
[編集] 断絶が決定している宮家
[編集] 高円宮家(三笠宮家より独立)
※現在の皇室典範の規定では、男子がない高円宮家は継承が認められず、断絶が決定している。
[編集] 日本の皇室と外国の王室の違い
日本の皇室はたとえばイギリス王室のウィンザー朝、タイ王室のチャクリー王朝のような王朝の名前を持たない。また、天皇、皇族は苗字を持たない。これは、歴史的に日本が王朝の交代を経験しなかったものによる。
[編集] 皇室の活動
[編集] 宮中の公務
- 日本国憲法第6条と日本国憲法第7条により、天皇がおこなうものだが、皇族に対してのみ摂政、もしくは国事行為臨時代行をおき、代行させられる。新年祝賀、親任式、認証官任命式、勲章親授式、信任状捧呈式の儀式として行われる。
- 一般参賀
- 天皇・皇后主催の社交の会。毎年,春と秋の2回,赤坂御苑において催される。
[編集] 宮中祭祀
[編集] 行幸、行啓
[編集] 国際親善
- 各国のの王室との関係は親密である。取り決めによってそれぞれの王室に不幸があった場合、半旗を掲げることと、服喪することがになっている。
- 天皇の国事行為の一つである「各国大使の信認」にさいしては、皇室の馬車での送迎を認めている。馬車を使用した場合、東京駅(東京駅改装中に付、現在は明治生命本店前)から皇居までの道のりになる。自動車での送迎も可能であるが馬車を希望する大使が多いと言われる。皇室の馬車による送迎は各国親善に役立っているという(宮内庁ホームページ)。
[編集] 国民との関わり
[編集] 皇室行事
- 昭和天皇以降、全国への「巡幸」が開始され、以降皇室による社会福祉や教育など社会的な活動として、いわゆる「ご公務」が行われる。
- 主に式典の主賓としての列席及び祝辞、弔辞、開会または閉会の「お言葉」として挨拶をするなどが代表的な活動といえる。
- 更に、医療・社会福祉施設・児童施設への訪問や戦没者などへの慰霊碑などへの参拝も積極的に行われている。
[編集] 一般参賀
- 新年の一般参賀は正月に皇居において天皇はじめ皇族が7回、長和殿に「お出まし」として姿を現し、国民の参賀を受ける。
- 又、天皇誕生日にも同様、一般参賀が行われる。
[編集] 歌会始
[編集] 勤労奉仕
- 宮内庁では、自主的な意思に基づく奉仕によって国民による皇居の清掃活動への参加を受け付けている。
- 主に希望者は複数名からなる団体として申し込みをし、清掃活動を行うことができる。
- 多数応募がある場合は抽選となる。主な内容は除草、清掃、庭園作業などである。
- 毎年、学校関係の団体、地域の婦人会など多くの申し込みがある。
- 1945年の敗戦直後に有志「皇国(みくに)奉仕団」が皇居の荒れ様に心を痛めて始めたのが興りといわれる。
- 以前は勤労参加者には、天皇皇后及び皇太子・同妃より会釈を賜る(面会と挨拶伝達)と共に、以前は恩賜のタバコが授与された。
- 今日では会釈とともに、菓子が授与されている。
[編集] 皇居参観
- 宮内庁では、事前の予約に基づき、皇居はじめ京都御所、仙洞御所、桂離宮などの参観を許可している。
[編集] 皇室の伝統文化
[編集] 皇室に関係する法律
- 日本国憲法
- 皇室典範
- 国事行為の臨時代行に関する法律
- 皇室経済法
- 皇室経済法施行法
- 宮内庁法
[編集] 皇室に関係する行政機関等
- 宮内庁 - 皇室関係の事務等
- 皇宮警察本部 - 天皇及び皇族の護衛等
- 皇室会議 - 皇室の重要な事項を合議、皇族も議員として参加
- 皇室経済会議 - 皇室経済に関する重要な事項を審議、皇族も議員として参加
- 掌典職 - 宮中祭祀を担当