Grand Theft Auto: San Andreas
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ジャンル | アクション |
対応機種 | プレイステーション2、PC(Windows)、Xbox |
開発元 | Rockstar North |
発売元 | Rockstar Games(米国) カプコン(日本国内) |
人数 | 1人 |
メディア | PS2 DVD-ROM1枚組 PC DVD-ROM1枚組 Xbox DVD-ROM1枚組 |
発売日 | PS2 北米版:2004年10月26日 欧州版:2004年10月29日 豪州版:2004年10月29日 日本版:2007年1月25日 北米版SE:2005年月日 PC(Windows) 北米版:2005年6月7日 欧州版:2005年6月10日 豪州版:2005年6月10日 北米版SE:2005年9月21日 Xbox 北米版:2005年6月7日 欧州版:2005年6月10日 豪州版:2005年6月10日 ※「SE」はセカンドエディション |
価格 | PS2日本版:7,329円(税込) |
対象年齢 | CERO:Z(18歳以上のみ対象) BBFC:18 ESRB:M(再販版:AO) OFLC(オーストラリア):MA 15+ (アップデート版:RC、再販版:MA15+) OFLC(ニュージーランド):R18 PEGI:18+ USK:18+ |
Grand Theft Auto: San Andreas(グランド・セフト・オート・サンアンドレアス)は米国Rockstar North社が開発し、Rockstar Games社が発売したゲームソフト。本作はGrand Theft Autoシリーズ第5作であり、Grand Theft Auto IIIシリーズ第3弾にあたる。2004年10月26日にPS2北米版が発売され、その後もWindows版、Xbox版と様々なプラットフォームで発売され、2007年1月25日、PS2日本版が発売された。
日本語版は、CEROの審査では「Z(18歳以上のみ対象)」であり購入規制の対象となる。そのため、原則として18歳未満は購入することができない。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
アメリカ合衆国サンアンドレアス州ロスサントスに住んでいたギャングスター、カール・ジョンソン(CJ)は、ギャング同士の抗争の最中、弟の死を切っ掛けに日々の重圧から逃れるべくリバティーシティへ向かう。5年後、兄から母が何者かによって殺害されたという一報を受け、故郷ロスサントスへ戻るが、汚職警官フランク・テンペニーによって殺人犯に仕立て上げられてしまう。また故郷は薬物と汚職に塗れ、所属していたギャング団「グローブストリート・ファミリーズ」も抗争による衰退と分裂の果て、かつての姿を失っていた。CJはファミリーを立て直すため、そして自らの自由を手にするために様々な任務につく。
[編集] 概要
舞台は1992年のアメリカ西海岸の架空の州、「サンアンドレアス」。州の中には「ロスサントス "Los Santos"」、「サンフィエロ "San Fierro"」、「ラスベンチュラス "Las Venturas"」の3つの都市がある。(サンアンドレアスとはモチーフとなっているロサンゼルス、サンフランシスコ、ラスベガスの都市を並行して走っているサンアンドレアス断層から来ていると思われる)本作の主人公はカール・ジョンソンという名の黒人。
[編集] ゲームシステム
フィールドサイズは前作『Grand Theft Auto: Vice City』の約5倍と広大。繁華街は勿論、山岳地帯、砂漠、住宅地、高速道路、農村が追加され、移動可能フィールドの拡大に合わせてストーリーパートも充実し、より重厚なドラマが展開される。ゲームエンジンなどのシステムが前作と異なり新規開発のシステムを採用、その結果ゲーム各部の作り込みもさらに進化。これにより、移動のシームレス化が可能となった(従来のシステムでは、他の”島”に移動する際にデータロードが必要)。そして、前作よりも中に入れる建物が増え、経営するだけではなくその物件がストーリーに影響するなどどの要素が追加された。そのため、広範囲、高密度を実現した「究極の『GTA』」とまでいわれている。また、達成度を100%にする為に要する時間も前作の倍以上といわれる。PS2版は2人プレイ可能。
[編集] 乗り物
- 新たな乗り物として自転車やカート、バギー、白バイ、タンクローリーやトレーラー等の大型自動車、ブルドーザーやダンプカー、ミキサー車等の重機、トラクターやコンバインなどの農業機械、ホバークラフト、旅客機、大型航空機、戦闘機、列車(線路上を走るため直進・後退のみ)等が追加され、さらに特殊な乗り物として、背部に装着して空を自由に飛びまわる「ジェットパック」も存在する。また、サンアンドレアスには4つの乗り物の学校(自動車、バイク、船舶、ヘリ・飛行機)があり、それぞれ与えられた課題をクリアすることで(ただ単に走り回るだけでも)運転・操縦のスキルが上昇するシステムが追加された。なお、自転車に乗った状態で垂直に飛び上がる「バニーホップ」も可能である。
[編集] プレイヤー
- プレイヤーキャラは着せ替えに加え、身体にタトゥーを入れたり、床屋で髪形を変えたりすることもできる。これらによりセックスアピールの値が上下し、街の人々の評価や後述のガールフレンドからの評価も変化する。加えて体脂肪量・筋肉量・スタミナの概念が追加され、食べ物を食べたりジムで体を鍛えたりすることで体型にも変化が出る。筋肉の多寡はそのまま素手の攻撃力の大小に比例し、体脂肪の多寡は運動性(走るスピード、ジャンプ力)に関連する。ただし、体脂肪がまったくないと空腹時に体力が減少する。また、従来のシリーズでは海などの水中に落ちるとワンミス扱いとなっていたが、本作は泳ぐことも可能になり(潜水を含む)、加えて壁などへのよじ登り(ジャンプが届く範囲内まで)や、道場で習得することにより、グラウンドパンチなどの特殊な格闘攻撃ができるようになった(ただし、追い討ち系統の攻撃はPS2日本語版においては削除されている)。
- 加えて、新たなゲームエンジンの採用により、細部の操作性も進化した。例えば、従来のシリーズでは車に乗り込む際にドアを一旦開けたらそのまま乗り込むしかなかったが、本作ではドアを開けた後にその動作を直前でキャンセルすることができる。また、車等の上に乗った際、武器を素手又はメリケンサックにしている状態で攻撃ボタンを押すと、その乗り物を足で踏みつけるアクションが追加されている。なお、本作では一定以上の高さから落下すると残り体力の量に係らず即死となる。
[編集] 武器
- 今作の大部分の武器は使用回数を重ねるごとにスキルが上昇し、一定のレベルに到達すれば、連射速度・装填速度・命中率の向上や二丁拳銃も可能になる。新規の火器類においては、サイレンサー付き拳銃、短銃身ショットガン、熱追尾式ロケットランチャーが追加され、特殊なカテゴリにはカラースプレー、消火器、パラシュートなどが追加された。このうち、ディルドー(バイブレーター)と花束は、ガールフレンド(後述)にプレゼントとして渡すこともできる。
- また、ナイフを持っている状態で相手の背後から忍び寄ると、頚動脈を切り裂いて一撃で殺害する「ステルス・キル」が発動する。
[編集] サンアンドレアスにおける手配レベル
グランド・セフト・オートの世界の一つ、サンアンドレアスでも犯罪を犯せば警察、SWAT、FBI、果ては軍隊まで追い掛け回される。また日本版では銃器などで人を撃つと手配レベルが必ず1に上昇する為、厳しくなっている。 今作から手配レベルが2以上でも人気の無い場所に行って一定時間が経てば手配が1ずつ下がるようになった。
手配レベル1
★☆☆☆☆☆
警官が警棒で攻撃してくる。また拳銃を持っている警官がいる場合は拳銃で攻撃してくる。 人気の無い場所でなおかつ警官に追いかけられていなければ自然に解除される。
手配レベル2
★★☆☆☆☆
警官がパトカーや白バイで出動する。 特に白バイは走行スピードを調節しながら拳銃を撃ってくる為、やっかいになっている。 警官は拳銃で攻撃してくる。 希にショットガンを持った警官もいる。
手配レベル3
★★★☆☆☆
警官がパトカーに乗って本気で体当たりしてくる。 ヘリが登場してきてそこからSWATがロープを伝ってサブマシンガン系のマイクロSMG(イングラム)で攻撃してくる。 バリケードも張り主人公を追い詰める。
手配レベル4
★★★★☆☆
陸上からもSWATが出動して主人公を追い詰める。 SWATはサブマシンガン系のマイクロSMGで攻撃してくる。 パトカーも異常な速度で主人公を追い詰める。 また航空機で空に逃げたとしても、戦闘機が追いかけてきてミサイルで攻撃してくる。 ヘリも2機登場する。
ここからは先は一定条件を果たした場合に上がる。
手配レベル5
★★★★★☆
FBIが出動して主人公を追い詰める。 FBI車は硬く、車との体当たり戦では重量級の車を使わない限り大破してしまう。 さらにFBI捜査官はSMG(MP5)で攻撃してくる。 また周りの警官も多い。
手配レベル6
★★★★★★
軍隊が出動する。 軍用トラックや戦車が現れ、戦車は立ちふさがる車を強制で爆破させ、軍用トラックは立ちふさがる車を一瞬で吹き飛ばす性能を持つ。 また軍人自体も強化されアサルトライフル系のM4で攻撃してくる。 対策を立てておかないと逃げ切る事は殆ど不可能である。
[編集] その他の要素
- サブミッション
- 本作では、従来の救急・消防・処刑ミッション等に加え、運送ミッション・泥棒ミッション・列車輸送ミッション・採石場ミッション・ポン引きミッション(PS2日本語版では削除)等、多くの新しいサブミッションが追加されているが、従来のシリーズに登場していた殺戮ミッションは削除されている。
- ミニゲーム
- ミニゲームでは、ダンスやバスケット、ビリヤード、テレビゲーム、トライアスロンに加え、超高層ビルや上空からのスカイダイビングもできるようになった。また、ガールフレンドと付き合うこともできるのでいままでと比べると自由度が格段に増している。因みにカジノで遊ぶことも出来、かなり本格的である(ルーレット、ブラックジャック、ビデオポーカーなど。これによる借金もちゃんとある)。
- その他
- カーラジオでは、2パックなどのヒップホップを始めオルタナティブロックやハウスミュージック、その他カントリーミュージックなどが楽しめる。
- 本作では従来の隠しパッケージシステムにあたるものとして、ギャングタグペイント(LSで100箇所)・写真撮影(SFで50枚)・蹄鉄集め(LVで50個)・牡蠣集め(SA全域で50個)の4つが用意されており、それぞれコンプリートすることにより特典(賞金と戦闘機や戦車が実家の近くに出現。)がある。
[編集] 登場人物
日本語名は日本語版に準拠。斜体 は英語名、カッコ内は声優。
[編集] 主な登場人物
- CJ Carl "CJ" Johnson (Chris "Young Maylay" Bellard)
- 主人公で、本名はカール・ジョンソン。名前の"CJ(シージェイ)"は愛称から来ている。弟ブライアン Brian の死を切欠に全ての重圧から逃れるためロスサントスを離れ、リバティーシティのジョーイ・レオーネの下で5年間犯罪で生計を立てていたが、兄スウィートから母ビバリー Beverly が何者かに殺害された一報を受け、故郷ロスサントスに戻る事になる。帰郷早々、汚職警官テンペニーから警官殺しの濡れ衣を着せられてしまい、また、自分が所属するギャンググループ「グローブストリート・ファミリーズ Grove Street Famillies」を立て直そうとするも、仲間の裏切りに遭い逆にロスサントスから追い出されてしまう。その後、囚われのスウィートを救い出すために各地を転々としながら徐々に権力と地位、そして人脈を獲得していく。
- スウィート Sean "Sweet" Johnson (Faizon Love)
- CJの兄で、本名はショーン・ジョンソン。かつてロスサントスで最大の勢力を誇ったギャンググループ「グローブストリート・ファミリーズ」のリーダー。CJがリバティーシティに居た間、グローブストリート・ファミリーズを切り盛りしていた。CJと同じく仲間の裏切りに遭い、重症を負って警察病院に収容されてしまう。長期に渡ってテンペニー、トレノらに人質として利用されるが、CJの奮闘によって無事ロスサントスに帰還する。成功したCJから外の世界で生きていこうと誘われるがこれを断り、CJを諭してグローブストリート・ファミリーズを盛り上げることに心血を注ぐ。
- ケンドル・ジョンソン Kendl Johnson (Yo-Yo)
- CJの妹。シーザー・ビアルパンドとは恋人の関係にあるが、兄スウィートとはその事で顔を合わせる度に言い争いをしている。兄達には、アウトローの世界ではなく、法に則った社会の中で暮らして欲しいと願う。ギャング間の抗争よりは不動産経営に興味があるらしい。
- ライダー Lance "Ryder" Wilson (MC Eiht)
- 本名はランス・ウィルソン "Lance Wilson"。古くからのグローブストリート・ファミリーズのメンバー。身長が低いことにコンプレックスを持っている。重度のヤク中で、麻薬組織ロコ・シンジケートとも繋がりがあり、ビッグ・スモークと結託してCJ達を裏切った。サンフィエロのピア69にてロコ・シンジゲートとの取引現場をCJ達に襲撃され、ボートで逃走を試みるも、CJにボートごと爆破されて死亡。
- ビッグ・スモーク Melvin "Big Smoke" Harris (Clifton Powell)
- 本名はメルヴィン・ハリス "Melvin Harris"。ライダーと同じく古参のグローブストリート・ファミリーズのメンバー。CJ達とは少し離れた所に住んでいる。大喰らいで太っている上、ヤク中。権力と大金を手にするためにファミリーを売り、CJ達を罠にはめた張本人。裏切った後は悠々自適な生活を送っていたが、CJ達からの復讐を恐れて地下に潜る。ロスサントスの暴動の最中、単身アジトに乗り込んだCJとの戦いで死亡。
- オージー・ロック Jeffrey "OG Loc" Cross (Jonathan Anderson)
- 本名はジェフリー・クロス "Jeffrey Cross"。グローブストリート・ファミリーズに所属する自称「ギャングスター」だが、スウィート達からはギャングとは認められていない。お調子者で、TPOをわきまえず自作のラップを披露したがる。様々な罪(車泥棒、駐車違反など)によって服役していたが、CJの帰郷と同時期に出所。当時は保護観察中で、社会復帰の一環としてファーストフード店で衛生技術者(掃除係)として働かされていた。スウィートやスモークから将来のために大学に入ることを勧められたが、ラッパーとしての人生を歩む決意をする。その後はマッド・ドッグのライムブック(いわゆるネタ帳)を手に入れ、それを元に成り上がるが、マッド・ドッグの依頼を受けたCJにCM撮影を妨害され、再び捕らえられて全てを失うことになる。服役中にフレディという男と同性愛の関係にあったらしい。ちなみにラップのセンスは最低。
- シーザー・ビアルパンド Cesar Vialpando (Clifton Collins Jr.)
- 混血のスペイン人で、ヒスパニック系のギャンググループ"Varrios Los Aztecas"のリーダー。また、車を改造したりレース等を行う事を趣味にしているローライダーでもある。肌の色が違う事、またケンドルの彼氏であるということから、当初CJとの関係はあまり良くなかったが、その後は互いに認め合い、相棒としてCJと付き合っていくことになる。
- フランク・テンペニー[C.R.A.S.H.] Officer Frank Tenpenny (Samuel L. Jackson)
- ロスサントス市警の警官で、C.R.A.S.H.のメンバー。様々なギャングから裏金を巻き上げている、いわゆる悪徳警官であり、ビッグ・スモークにスウィートとCJを罠に嵌めるよう唆した張本人。CJの妹ケンドルをゴミと言い放つなど、彼らを侮辱している。汚職を追求しようとしたC.R.A.S.H.メンバーのラルフ・ペンデルベリー "Ralph Pendelberry" を隠蔽のため殺害し、その濡れ衣をCJに着せて、スウィートを人質に取って利用し続ける。後に、側近的存在のプラスキーやヘルナンデスをも犠牲にするが、ついに彼の汚職はロスサントス中に知れ渡ることになり、彼が訴追されなかったことを受けて、市内で大規模な暴動が勃発。事の顛末を知るCJの始末にも失敗し、逃走を企てるも、乗り込んだ消防車ごと高所から落下して死亡。
- ちなみに、"C.R.A.S.H."とはCommunity Resources Against Street Hoodlums(暴力団犯罪課)の略称である。
- エディ・プラスキー[C.R.A.S.H.] Officer Eddie Pulaski (Chris Penn)
- ロスサントス市警の警官。C.R.A.S.H.のメンバーでテンペニーの相棒だが、実態は子分のような扱いである。人種差別主義者であり、ヒスパニック系や黒人に対してはあからさまな差別言動を繰り返す。テンペニーにCJの始末を任されるが失敗し、逆にCJに消されてしまう。
- マッド・ドッグ Madd Dogg (Ice T)
- 一時は大人気の売れっ子ラッパーであったが、マネージャーのアラン・クロフォード "Alan Crawford" を車ごと海に投げ込まれて殺害された上に、虎の子のライムブックをも盗まれてしまい(いずれもCJが実行犯である)、仕事が立ち行かなくなったことによってその地位を失う。ラスベンチュラスで自暴自棄になり自殺する寸前のところをCJに助けられる。その後は、CJがライムブックを取り返して彼のマネージャーとなったことで再び売れっ子に返り咲き、ついにはゴールドレコードを受賞する。
- カタリーナ Catalina (Cynthia Farrel)
- シーザーの従姉妹。感情の起伏が非常に激しく、侮蔑的で乱暴者。またヒスパニック系であるためスペイン語訛りの雑言を吐く。CJとともにレッドカウンティを駆け回りながら強盗をこなしていく内に恋人関係(カタリーナからの一方的な宣言による)になるが、あるミッションを境にCJから『III』の主人公クロードに乗り換え、共にリバティーシティに向かうことになる。だがその後も、電話で開口一番「ブタ!」と叫んだり、クロードとの性行為中に電話してくるなど、CJに対して嫌がらせの電話を何度かかけてくる。『Grand Theft Auto III』にも登場。
- トゥルース The Truth (Peter Fonda)
- フリントカウンティ郡の農場で麻薬の栽培、生産、販売を行っているヒッピーの老人。そういった仕事柄のため、様々な方面に人脈を持っている。テンペニーに脅され、麻薬の横流しを強要されていた。時折、常人には理解できない意味不明な言動を発するが、あながち間違っていないことも。
- ウージー Wu Zi Mu ("Woozie") (James Yaegashi)
- 本名は"ウージームー Wu Zi Mu"。チャイニーズマフィア「トライアド」の一つ「マウンテン・クラウド・ボーイズ "Mountain Cloud Boys"」のボス。各地で賭博場やカジノを経営している。レッドカウンティで行われている非合法レースイベントでCJと知り合い、その後は良好なビジネスパートナーとして付き合っていくことになる。盲目であるが、他の感覚を鍛えているため、視覚に頼らない範囲ならば常人同様に行動する事が出来る。悪路をカーレースで走破したり、敵ギャングを車上から銃撃したり、果ては聴覚以外の感覚が及ばないはずのテレビゲームでCJを負かすなどの離れ業などもこなしてみせる。また、その他のことも部下がしっかり補っている。例えばウージーが部下とポーカーをやるとき、目が見えないため、部下が逆イカサマをして、ウージーが必ず勝利するようにしている。
- ゼロ Zero (David Cross)
- サンフィエロでラジコンショップを経営している28歳の青年(童貞)。CJとはトゥルースを通じて知り合った。同業者であるバークレー "Berkley"(玩具店「トップファン "Top Fun"」のオーナー)とは、科学コンクールでゼロが彼を下して以来の因縁が深く、常につけ狙われている。そのため、互いに本物の武器を搭載したラジコンで抗争し合っている。所謂オタクであり、電気機器に関する知識は広く深い。カリギュラズカジノの金庫破りにおいてもCJに協力したが、作戦中に無線連絡をバークレーに盗聴され、そのことがCJにばれてしまい作戦終了後にCJに殴られる。
- マイク・トレノ Mike Toreno (James Woods)
- 麻薬組織ロコ・シンジケート "Loco Syndicate"を取り仕切っている男。アメリカの「敵」と戦っている。DEAやFBIに各国のスパイ等、様々な者からつけ狙われている。正体は政府のとある機関(恐らくはCIA)の職員。サンフィエロにおけるCJとの戦闘で死亡したかと思われたが、事も無げに生存しており、服役中のスウィートを人質に取ってCJに滅茶苦茶な無理難題を押し付ける。
- ケン・ローゼンバーグ Ken "Rosie" Rosenberg (William Fichtner)
- 本作でのあだ名はロージー "Rosie" 。かつてトミー・ベルセッティの顧問弁護士であったが、1992年の時点では薬物の濫用によって弁護士の資格を剥奪されている。ボーンカウンティ郡のフォートカーソン医療センターにてコカイン中毒のリハビリを受けていた。退院後にかつての盟友トミー・ベルセッティに連絡を取ったが取次いで貰えず、レオーネファミリーとシンダッコファミリーの利害関係の調整に基づき、カリギュラスカジノのマネージャーとして同施設の管理を任されていた。このため、ラスベンチュラスのマフィア抗争においては中立的な立場にいる。『Grand Theft Auto: Vice City』登場時より大分禿げてきている。臆病であり、おだてられるとその気になる。
- サルバトーレ・レオーネ Salvatore Leone (Frank Vincent)
- リバティーシティでマフィアを仕切っているレオーネファミリーの首領。レオーネファミリーの息がかかったカリギュラスカジノを訪れるためサンアンドレアスへ来訪。彼の息子ジョーイ・レオーネの元で一時働いていたCJとは面識がある。本作でCJがシンダッコファミリーとの抗争で手助けしてくれたため信頼していたが、その直後にCJによってカリギュラスカジノを金庫破りされ、逆に手酷い裏切りを受けてしまう。後の妻マリアとはこのときの滞在で知り合うことになる。『Grand Theft Auto III』『Grand Theft Auto: Liberty City Stories』にも登場。
[編集] その他の登場人物
- ジミー・ヘルナンデス[C.R.A.S.H.] Officer Jimmy Hernandez (Armando Riesco)
- ロスサントス市警の新人警官で、ヒスパニック系。巡回を3年務めた後にC.R.A.S.H.に配属されたが、着任早々、テンペニー、プラスキーの命令で同課の先輩警官ラルフ・ペンデルベリーの殺害を実行する破目になる。チーム内では下っ端であり、テンペニーとプラスキーにこき使われている。3人の中では最も真人間に近く、テンペニーの汚職を密告したことで彼の始末の対象となり、テンペニーに背後からシャベルで殴られて気絶し、気が付いてプラスキーに襲い掛かったところを射殺される。CJは彼のこの行動のお陰で命拾いをすることになる。
- ジェスロ Jethro (John Zurhellen)
- ガソリンスタンド「ズーマー "Xoomer"」で働く整備士。サンフィエロへ渡る以前は相棒のドウェインとともにバイスシティのボートヤードで船舶の整備をしていた。CJとはトゥルースを通じて知り合い、ガレージ経営に誘われる。CJが車を何台も駄目にしているのを聞いて、ドライビングスクールを紹介する。
- ドウェイン Dwaine (Navid Khonsari)
- トゥルースの友人で、ジェスロの相棒的存在。移動ホットドッグ店「アレックス・ホットドッグ」の一店舗を営む。かつてはジェスロとともに船舶の整備をしていた。CJと知り合ったのちはサンフィエロでのガレージ経営に協力する。
- ラン・ファ・リー Ran Fa Li ("Farlie") (Hunter Platin)
- トライアドの御大。話し掛けても"ウー"などといううなり声や咳払いだけで、何故か喋ろうとしない。部下はその咳払いだけでリーの言いたい事が分かり、代わりに部下がCJに対して代訳を行う。ウージー、CJとともにフォードラゴンズ・カジノの共同経営者となる。
- スージームー Su Xi Mu ("Suzie") (Richard Chang)
- ウージーの部下。CJのカリギュラズカジノ金庫破りをサポートする。
- ジジー・B Jizzy B (Charlie Murphy)
- ロコ・シンジケートの一員で取引の仲介役を行っている人物。また、サンフィエロ一のポン引きでもあり、サンフィエロで成人向けのクラブ「プレジャードーム "Pleasure Dome"」を経営している。同施設内にいたところをCJに襲撃され、逃走を図るが殺害される。
- ティーボーン・メンデス T-Bone Mendez (Kid Frost)
- サンフィエロのヒスパニック系ギャンググループ「サンフィエロ・リファ」の頭目で、粗暴な男。ロコ・シンジケートのメンバーでもあり、同組織において用心棒をしている。サンフィエロのピア69での取引をCJ達に襲撃され、CJとシーザーに蜂の巣にされ死亡。
- ジョニー・シンダッコ Johnny Sindacco (Casey Siemaszko)
- リバティーシティの有名なイタリア系マフィア「シンダッコファミリー」のボスの息子。カリギュラスカジノ経営のための運営資金をサルバトーレから借り、中立的な運営役としてローゼンバーグをマネージャーとして据えた。トライアドの経営するフォードラゴンズ・カジノで偽チップを使用していたため捕獲され、CJによってトラウマを刻まれてしまう。精肉工場にてCJと再会した際の精神的ショックで心臓発作を引き起こし死亡。
- ビーダップ Mark "B-Dup" Wayne (The Game)
- 本名はマーク・ウェイン。グローブストリート・ファミリーズの一員であったが、金のために麻薬の売人に身を落とす。薬を与える代わりに自分のアパートでビッグベアを奴隷のように扱っている。
- ビッグベア Barry "Big Bear" Thorne (Kurt Alexander, aka Big Boy)
- 本名はバリー・ソーン。かつてグローブストリート・ファミリーズの中核を担っていた人物だが、バラスがロスサントスを牛耳ってからは一介の麻薬中毒者に成り下がり、ビーダップの奴隷になっていた。CJとスウィートによってビーダップの呪縛から逃れ、ファミリーに戻る。
- エメット Emmet (Eugene Jeter Jr.)
- CJに武器の使い方を教えてくれる老人。ロスサントスの銃器取扱業者で、Seville Boulevard Familiesの一員。扱っている武器は旧式のものが多く、仲間から「博物館の銃より古い」などと憎まれ口を叩かれている。
- リース Old Reece
- CJの行きつけの床屋の店主。ライダー曰く「ボケてて手先が危ない」そうだが、仕事振りは確か。序盤のミッションで選択する髪型によってライダーのセリフが変化する(ただし、ある程度髪型を選択するためには事前に金を稼ぐ必要がある)。
- ケント・ポール Kent Paul (Danny Dyer)
- 著名な音楽プロデューサー。彼がマネージャーを務めるイギリスのバンドグループ「ガーニング・チンプス "Gurning Chimps"」のメンバー、マッカーと砂漠の中央で立ち往生していたところをCJに助けられる。CJに車で送られる際に吐き気をもよおし、車を停めさせて外で嘔吐してしまう。ケン・ローゼンバーグとは旧友の関係。『Grand Theft Auto: Vice City』にも登場。
- マッカー Maccer (Shaun Ryder)
- イギリスのバンドグループ「ガーニング・チンプス "Gurning Chimps"」のメンバーで、リードボーカルを務めている。CJに車で送られる際に尿意をもよおし、車を停めさせて立小便をする(ちなみに、この最中に彼を轢き殺すと死体が延々と尿を出し続ける)。人がいようと、どんな所であろうと、全く気にせず自慰行為に走るという迷惑な性癖の持ち主。
- マリア Maria Latore (Debbie Mazar)
- ラスベンチュラスのカリギュラスカジノで働く若い女性。サンドイッチをサービスする際にサルバトーレと知り合う。『Grand Theft Auto III』『Grand Theft Auto: Liberty City Stories』にも登場。
- クロード・スピード Claude Speed
- カタリーナがCJから乗り換えた新しい彼氏。レッドカウンティでストリートレースに参加していたが、CJにレースで敗れた後はカタリーナとともにリバティーシティへ向かう。9年後にカタリーナと決別、彼女を葬り去る、『Grand Theft Auto III』の主人公その人であるが、本作でもやはり無口であり、もちろん声優もいない。
[編集] ガールフレンド
本作では、6人のガールフレンドと付き合うことができ、それぞれ仲を深めることによって種々の特典がある。
斜体 は英語名。
- デニス・ロビンソン Denise Robinson (Heather Alicia Simms)
- グローブストリートに住むギャングメンバーの黒人少女。ロスサントスのギャンググループ「バゴス」のアジトに潜んでいたところを放火されて殺されかけるも、その場にいたCJに助け出され、その出会いをきっかけに付き合うことになる(実は放火の実行犯もテンペニーに指示されたCJ自身である)。スリルのある人生を求めており、ドライブバイ(車上射撃)が趣味。命の恩人(?)であるCJに対する愛情が深すぎるため、ロスサントスのどこにいてもデートの誘いの電話を掛けてくる。なお、彼女は後に『Grand Theft Auto: Liberty City Stories』において、ラジオに出演してCJに対する想いを述べている。
- ヘレナ・ワンクスタイン Helena Wankstein (Bijou Philips)
- ガンマニアの白人女性。レッドカウンティ郡のブルーベリーにあるアミュネイションの屋外射撃場で銃を乱射している。付き合い始めると、実家の倉庫に置いてある火器を使用することができる。優男が好みで、相手のファッションにこだわりがある。
- ミシェル・カンヌ Michelle Cannes (Vanessa Aspilaga)
- サンフィエロのダウンタウンで車の修理工(整備士)を営んでいる白人女性。車の運転が大好きで、午前中はドライビングスクールにいる。付き合い始めると、経営している車工場で車をタダで修理してもらえる。いわゆるデブ専。
- ケイティ・チャン Katie Zhan (China Chow)
- サンフィエロで働くアジア系の女性看護師。どういうわけかゴルフ場で太極拳の練習をしている。付き合い始めると、病院で無料で傷の手当をしてもらえるうえ、体力ゼロで収容されても武器を没収されなくなる。マッチョな男性が好みで、つまらない男とはデートしない。
- バーバラ・シュタンバート Barbara Schternvart (Danielle Lee Greaves)
- ティエラロバダ郡のエル・ケブラードスにある警察署で働いている黒人女性警察官。付き合い始めると、警察に逮捕されても武器を没収されず、また保釈金を支払うことなく釈放される。バツイチで2人の子持ち。デブ専。
- ミリー・パーキンス Millie Perkins (Orfeh)
- ラスベンチュラスのカリギュラスカジノの元締めの白人女性。とあるミッションでカリギュラスカジノ内部へのカードキーを手に入れるために近づくことになる。男好きで特としたこだわりもないが、性的嗜好が特殊。
[編集] 登場ギャング・マフィア
- グローブストリート・ファミリーズ Grove Street Families
- バラス Ballas
- ロスサントス・バゴス Los Santos Vagos
- バリオス・ロス・アステカ Varrios Los Aztecas
- マウンテンクラウドボーイズ Mountain Cloud Boys
- サンフィエロ・リファ San Fierro Rifa
- ダナンボーイズ Da Nang Boys
- シンダッコファミリー Sindaccos
[編集] ホットコーヒー "Hot Coffee"
ガールフレンドとのデートを重ねると別れ際に「コーヒー」に誘われるようになるが、通常では建物の外から音声のみが聞こえるシーンであるところを、ソフトウェアパッチ「Hot Coffee MOD」を使用することで性的な描写を閲覧できることが発覚。これにより、当該性的描写は初めからゲームプログラムとして組み込まれていた事実が成立し、米国では社会問題となった。なお、当該描写が閲覧可能なNA版やUK版のオリジナル版は現在販売されておらず、PS2日本国内版においては、当然のことながら当該描写が削除されている。
[編集] ラジオ局・サウンドトラック
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[編集] 日本語版について
[編集] 発売に至るまでの経緯
本作の日本国内版発売は当初2005年秋の予定であった。しかし、性的シーン疑惑などがきっかけで本シリーズについての規制論争が活発となり、SCE等のハードメーカーが自主規制基準を強化と発表したため暗礁に乗り上げた。
どのハードから発売されるか未定となり、発売予定日も2006年1月末に伸びたが、予定されていた1月を過ぎた時点でも公式な発表が全くない状態が続く。しかし、2006年5月29日にカプコンの辻本憲三社長が「まだ検討段階」と前置きした上で、米国で問題となっている性的描写部分を削除し、ゲーム業界団体の審査を経た上で、2006年末にプレイステーション2向けに発売するとの見解を述べた。
2006年11月に入り日本語版の発売日などの情報が発表された。同月10日には日本語版公式サイトもオープン。
そして2007年1月25日に発売した。価格は7,329円(税込)で、ハードはプレイステーション2、。 日本語版のみの追加要素は無い。早期購入特典はストーリーが始まる直前の物語を描いたイントロダクションDVD。約20分の内容となっている。 このイントロダクションDVDはスペシャルエディションの特典DVD内の「SAN ANDREAS:THE INTRODUCTION」に日本語訳をつけたものである。
スペシャルエディションの特典DVDにはこの他にロックスターゲームスが手がけた「SUNDAY DRIVER」というドキュメンタリー映画も収録されているがこれは日本版の特典DVDでは省かれている。
CEROの審査によると、「Z(18歳以上のみ対象)」であり購入規制の対象となる。そのため、原則として18歳未満は購入することができない。 また、テレビCMのメーカーロゴ(カプコン)の前にも、ほんの一瞬だけだが、CERO審査マークと、いわゆる「グロテスクな表現を含む旨の注意喚起ステッカー」の画像とともに、「18歳未満の方には販売しておりません。」という表記がはっきりとなされている。
[編集] 従来の作品との仕様変更・相違点
ゲームラボ12月号によるとSCEによる修正要求箇所は60箇所にも上り[要出典]、これに伴いロックスターゲームス社は様々な調整を行った。なお、カプコン公式サイト[1]によれば変更・削除された点は以下の通りである。なお、ゲーム中の達成度は問題なく100%になるとされている。
- 一般人殺害を目的とするストーリーに直接関連のない2人プレイ用ミッション(2件)の削除
- 性的描写の含まれる、ストーリーに直接関連のない職業ミッション(ポン引きミッション)の削除
- 人を倒しても、お金が出ない
- 倒れている人の生死にかかわらず、追撃をすることができない
- これにより、通常使用可能であった踏みつけや格闘技のグラウンドアタック・下段蹴りも削除された。
- 銃(スナイパー、サイレンサー含む)などで人を撃った瞬間、手配レベルが1に上昇する。
- その他上記の表現を含むシーン等の変更及び削除
- 所謂「ホットコーヒー」の場面で、Windows版等ではMODを使用しないまでも建物の外からの様子(音声のみ)を窺えたが、日本語版では音声を含む該当シーンの全てが削除されている。
- 頭を撃つと首が飛んだり、コンバインで人間を収穫するとバラバラになる等の表現の削除。
- ミッション"Reuniting the Families"で、逃走中に警官がヘリのローターでバラバラにされるシーンを削除
- ミッション"Gone Courting"におけるCJとカタリーナのやり取りのシーンを削除
- ミッション"Body Harvest"でテンペニーがマリファナを吸引するシーンを削除
- ミッション"555 We Tip"におけるホテルのボーイ、"Architectural Espionage"におけるカメラを持った旅行者など、ミッション中にて危害を加える対象の一般人を、ギャングメンバーおよびその関係者に変更
- 採石場の死体を処理するミッションの削除
また、日本語翻訳版攻略本もこれらに沿って該当記事が削除され、空白になっていたりイラストに挿げ替えられたりしている。
[編集] 外部リンク
- Rockstar Games Official Site
- ロックスター・ゲームズ 日本公式サイト
- Grand Theft Auto: San Andreas Official Site
- グランド・セフト・オート・サンアンドレアス日本版公式サイト
- Cluckin' Bell(クラッキンベル)
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