パリス・ヒルトン
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パリス・ヒルトン(Paris Hilton,本名:Paris Whitney Hilton 1981年2月17日 - )はアメリカ合衆国ニューヨーク出身のファッションモデル、女優。妹のニッキー・ヒルトンと二人でヒルトン姉妹として知られている。
「世界で最も過大評価されている人」(ギネスブック認定)。自称「現代のマリリン・モンロー」。
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[編集] プロフィール
[編集] 生い立ち
ドイツ系・ノルウェー系アメリカ人のヒルトンホテル創業者の曾孫。母親キャシー・ヒルトンは芸能界で子役の経験もあり、歌手のマイケル・ジャクソンと幼馴染である。曽祖父のコンラッド・ヒルトンの元妻のザ・ザ・ガボールと同じ奢侈な生活で有名なので、しばしばメディアに一緒に比べられる。大伯父コンラッド・ヒルトン・ジュニアの元妻はエリザベス・テイラーだったので、ヒルトン一族は昔からスポットライトを浴びていた。ドワイト高等学校中退(後にGEDを修得)。
[編集] セレブリティ
その派手なライフ・スタイルと突飛な言動でタブロイド紙のゴシップ欄を毎日のように沸かせている。「パーティー・ガール」としても有名。某チャリティー・パーティーの入場する際に支払う寄付金30万円を値切ったというエピソードの持ち主で、社交界において悪名を轟かせている。後に寄付金は4倍の120万円を納め、和解している。
映画プロデューサーのリック・ソロモンと交際していた時に撮ったセックス・ビデオがインターネット上に流出したり(この頃地味だったパリスは皮肉にもこの件で一躍有名人となる)、携帯電話がハッキングされプライベートな写真やエミネムらの電話番号が流出したり(後にハッカーは警察に逮捕された)、出演したハンバーガーチェーンのテレビCMが性的だと非難を浴びたり(同CMはアメリカ合衆国の女性歌手、P!NKが自身のPVでパロディにして皮肉っている。)、当時の婚約者がホームレスに大金を与えたことを馬鹿にしたり、スキャンダルが絶えない。これだけスキャンダルの多いセレブは珍しく、常識の欠如した言動は他セレブリティも批判している(ケリー・オズボーン、P!NK、度々不仲が噂される親友など)。
ヒルトンの家系は何十人もの子孫がいるため、親からの遺産は多くて数億円とされる。パリスはヒルトン家の子孫の中では、香水のプロデュースや芸能活動から年収約10億円と、1番稼いでいるとされる。
様々なスキャンダルで非難されながらも、アメリカにおいてはセレブリティに憧れるティーン層を中心に支持を得ている。
[編集] 日本における評価
日本では「情報プレゼンター とくダネ!」(フジテレビ)の海外芸能コーナー「スタ☆まるみえチャンネル」ではほぼ毎回紹介されており、お馴染みの存在。同番組の司会者・小倉智昭からは「金持ちのお嬢さんってだけでしょ」と批判されている。彼女の職業はファッションモデルとなっているが、不特定にしか活動しておらず、あとはイベントへの出席や香水プロデュースなどで稼いでいる。だが、それを同氏は痛烈に批判しており、パリスの紹介がなされる度に苦言を呈している。同コーナーを担当するデーブ・スペクターは「ハリウッドでは、有名人(セレブリティ)ってのも一つの職業ですからね……」と必死にフォローをしている。
[編集] 特徴
子供の様な幼げな喋り方をする。パリス本人は「メディアに本当の自分をさらけ出す人なんていないわ。私もこんな赤ちゃんみたいな喋り方はしないし、全部作っているキャラクターよ」と全てキャラ設定で行っている事だと発言している(真相は不明)。
「わがまま、傲慢」とのイメージが強いが、ファンには優しく接し、サインなどを求められても時間がある限りは応じる(相手がサインを求めていない場合でも「サイン書きましょうか?」と自分から積極的にサインする)。相手が自分の事を知らなかったら「私パリス、パリス・ヒルトンよ」と自分から名乗ることは有名で、自他共に自己顕示欲が強いと言われている。
シューズサイズはサイズ11(日本の標準サイズに置き換えると28.5~29cm)。
[編集] エピソード
- ラスベガスの地元紙「レビュージャーナル」で25年目となる「ベストオブラスベガス」の2006年版で「最悪なセレブ」に選ばれた。[1]
- 愛犬のチワワが、大きくなり過ぎて可愛くないと、母親に育てさせ、別の犬を購入し、これに動物愛護団体が大激怒。某誌の「最悪な飼い主」にも選ばれた。
- ファッションモデルでありながら「ワースト・ドレッサー賞」に毎年上位にランクインしている。[2]
- 映画『蝋人形の館』でラジー賞最低助演女優賞。[3]
- ギャンブル好きが高じ愛車を売却したことがあり、親からカジノ(ヒルトンホテル内にあるカジノも含む)への出入りを禁止された。
- サンダンス映画祭では、創設者であるロバート・レッドフォードに「彼女はパーティー遊びをしに来ているだけだ。サンダンスはもはや手に負えない状況になっている」と批判された。またパリスが1回パーティに参加するだけで、2000万円もの大金がパリスの懐に入ると報じられ(日本ではもう少し多く貰えるらしい)、批判が相次いだ。
- 某パーティー出席の際、小用を我慢できなくなりその場で漏らした事がある。これは彼女が人生で”我慢した”という経験がないということ、転じていかに彼女がお嬢様なのかということを露呈することになった。
- 2006年8月にデビュー・アルバム「Paris」のプロモーションで来日。記者会見では30分、雑誌などの取材では良い態度だったが15分遅刻した。TBSの番組の取材では、プレゼントされた人形を床に投げつけた。その番組を視聴した日本人の目には良くは映らなかったが、海外タレントが『この程度のプレゼントで喜ぶと思われては、舐められる』との意でそういうことをする事がある為、アメリカ人から見れば普通の事だろう。だが渋谷HMVで行われたイベントでは、当初一般人の撮影は禁止だったが、パリス本人が撮影を許可するなど、ファンサービスは怠らなかった。[4]
- チャールズ皇太子に手紙を書き、セント・ポール大聖堂で結婚式をさせて欲しいと頼んだ(だが王室の冠婚葬祭にしか使用できない)。パリス曰く「私はアメリカの王族みたいなものだから」。しかし丁重に断られた。
- 2006年9月、酒気帯び運転で逮捕される。その際、車にはロッド・スチュワートの娘でファッションモデルのキンバリー・スチュアートも同乗していた。これ以前にもスピード違反、当て逃げなどで警察に注意されている。
- このような性格や振る舞いが災いして2006年10月から「パリスお断り」の店が続出している。[5]
- アメリカのコメディアニメ『サウスパーク』の第8シーズン12話「Stupid Spoiled Whore Video Playset」に、同名のキャラクターが登場する。作中のパリスは放送禁止用語を連発し、性的にも無節操で、気に入った子供を2億ドルで親から買い取ろうとしたり、観衆の前でパイナップルを膣内に挿入するパフォーマンスを披露したりするなど、“非常に好ましからざる人物”として描かれている。今まで飼ってきたペットに何度も自殺されており、その原因も彼女を嫌がっての事という設定である(劇中でも犬が1匹、拳銃自殺を遂げている)。作中のパリスは容姿も現実のパリスとほとんど同じなので、“パリスがモデルのキャラクター”ではなく、まぎれもなくパリス本人である。
[編集] 多彩なラブライフ
- シャナン・ドハーティーの前夫リック・ソロモンと付き合っていたが、彼が二人の情事を収めたセックス・ビデオを公に流出させたため、破局(訴訟の末、同映像の販売は許可し、日本でも販売された)。
- 過去に歌手アヴリル・ラヴィーンの夫であるSum 41のデリック・ウィブリー[6]、バックストリート・ボーイズの人気メンバー、ニック・カーター[7]などミュージシャン、俳優のヴィンセント・ギャロとも交際。またギリシアの富豪の家出身のパリス・ラティスと婚約をしていたが、破棄した。その後同じくギリシア大富豪で、メアリー・ケイト・オルセンのボーイフレンドであったスタヴロス・ニアルコス3世と交際するものの破局。NFLルーキーのマット・ライナートと交際したが、破局。
- ブリンク182のトラヴィス・バーカーとクラブでキス写真を撮られている為、現在の恋人は同氏だとされる。[8]
[編集] 語録
- (アメリカ最大のスーパーマーケットの)「ウォルマートはウォールペーパーを売ってると思ってた」
- シンプルライフでの発言
- 「彼氏はいらない、ゲイの男友達が欲しい」「ゲイの人たちは面白いし、オシャレだし、たいていは(ストレートの男性より)セクシーだしね」「ホットでかっこいいオトコはみんなゲイなのよ」
- アメリカのゲイ専門雑誌「OUT」でのインタビューでのコメント、カバーガールも務めた。
- 「だって私はパリス・ヒルトンだから」
- 「私を知らないの?」
- エルトン・ジョン主催のチャリティーパーティで寄付金を求められた際に発言。同パーティ以外でも自分の思うようにしてもらえない時に「私はパリス・ヒルトンなのよ!」という事がある。よく発している為に口癖だと思われている。
- 「世界に私の様な存在はいないわ。10年ごとに、象徴的なブロンドが登場すると思うけど、例えば、マリリン・モンローやダイアナ妃の様な。そして、今の時代は私がその存在。ジェシカ・シンプソンがおバカを演じているように、私もバカを演じているだけよ。私達は頭のいいブロンドなのよ」
- 自身が起した騒動について聞かれたインタビューでの発言。この発言は「本気で“私はバカじゃない”と思っている時点でバカらしい」と嘲笑された。
- 「(店員に向かって)あなた達は私に靴をタダでくれるべきよ。私がその靴を履くことで、雑誌に載って、靴が売れまくるんだから」
- 靴屋の店員に発言。この時はタダで靴を貰った。
[編集] 年表
[編集] 2003年
- 12月
- 当時の婚約者であるリック・ソロモンとのプライベートビデオ(セックスビデオ)が流出。皮肉にもこれで、有名人の仲間入りを果す。後に裁判となりパリスはビデオの販売を許可、「One Night in Paris」と題され発売された(日本でも発売されている)。
[編集] 2004年
[編集] 2005年
- 5月
- パリス・ラティスと婚約。
- ハンバーガーチェーン「カールズJr.」のCMが過激過ぎると苦情が殺到、急遽「ソフト版」に差し替えられたが、放送中止となる。「完全版」が視聴可能な広告主の「カールズJr」のサイトにアクセスが殺到し、話題になる。
- 6月
- 放送中止となっていたCMが放送再開される。
- 芸能界引退宣言(撤回はしていないが、現在も芸能活動を続けている為自然消滅的に撤回された)
- 7月
- パリス・ラティスとの結婚式をセント・ポール大聖堂でしたいと、チャールズ皇太子に手紙を書いたが、断られる(前述)。
- 8月
- パリス・ラティスから貰った4億円の婚約指輪を失くす(後に、この指輪は偽物であった事が発覚)。
- 偽パリス・ヒルトンが出現。
- 「大きくなりすぎた」とチワワを母親に育てさせ、別の動物を購入した為、動物愛護団体から非難される。
- 9月
- 10月
- パリス・ラティスとの婚約解消。
- 「シンプルライフ」の制作中止、FOX側はニコールとパリスの不仲が原因ではないと説明。
- 「ティーン・ピープル誌」で「最もエゴの強いセレブ」に選ばれる。
- 12月
- アメリカのAOL社、「2005年度・最も検索された言葉」の1位に輝く。
- 毛皮反対運動団体の「ワースト・ドレス・セレブ」の1位になる。
- ニコール・リッチーへの悪口が原因で、クラブ『LAX』を出入り禁止になる(LAXの創設者がニコールの以前交際していた相手だったため)
- 「セレブ版サバイバーがあったら1番最初に脱落させたいセレブ」に選ばれる。
[編集] 2006年
- 1月
- 2月
- 失くしていた自身のセックスを赤裸々に語った日記が見つかる。保有者は、返却に24億円で応じると回答、パリスは返却を求めなかった。
- ある男性への接近禁止命令が裁判所から下される。
- 動物愛護団体から小麦粉を投げ付けられる。
- 俳優のヴァル・キルマーとのキス写真流出。
- 3月
- 4月
- 5月
- 6月
- 某駐車場で当て逃げ。
- トイレを我慢できずヘリコプターの操縦士に着陸を命令。「リラックスしたいから」とその家の家族を外出させた為、非難される。
- 「シンプルライフ」がヤラセである事を告白するも、「何を今さら」と呆れられる。
- 婚約者を装ったストーカーが出現。
- 8月
- 9月
- 飲酒運転で逮捕される。それに対しコメントした「なんでもなかったのよ」が反感を買う。2007年1月にロサンゼルス裁判所から罰金390ドル(約4万7000円)のほか3年間の保護観察処分、アルコール教育プログラムを科す判決を受けた。
- 10月
- 元ミス・アメリカ(本当は準優勝だが、ミス・アメリカがミス・ユニバースで優勝した為、繰上げとなってミス・アメリカとなった)の女性タレントのシャナ・モークラーにパリスに夫(元BLINK 182のトラヴィス・バーカー)を取られたと殴られ、パリスは殴り返し、殴り合いとなる。パリスは言葉のやりとりだけだったと殴り合いを否定。
- トラヴィス・バーカーと破局したと報じられるが、デート現場をパパラッチされる。
- 米誌フォーブス(電子版)が行った、有名人のメディアへの露出度調査で、「出過ぎセレブ」の1位になる。
- マリファナ所持疑惑が浮上。パリスの広報は「巻きタバコ」と疑惑を否定(パリスは巻きタバコではない、普通の煙草を購入する姿を何度もパパラッチされている)。
- ニコール・リッチーとの和解が報じられる。
- 自身主演の映画「Pledge This!」のプレミア試写会を映画の出来が悪いからと来場を拒否。
- 「ホラー映画で殺されるところが見たいセレブ」の1位になる。
- エスクワイヤ主催のパーティの入場を禁止され、3度目のパーティ出入り禁止となる。
- タワー・バー(ロサンゼルス)やグラマシー・パーク・ホテル(ニューヨーク)で,素行の悪さから本人および同類の関係者の入店拒否を宣言される。また、エスクワイア・ショーハウスのイベントでも入場お断りを掲げられた。
- 11月
- ヒルトン家の伝記『House of Hilton: From Conrad to Paris: A Drama of Wealth, Power, and Privilege(ハウス・オブ・ヒルトン~コンラッドからパリスまで~富・力・特権のドラマ)』が発売される。
[編集] 2007年
- 1月
- 「クラブ・パリス」からクビを言い渡される。
- 2月
- 3度目のプライベート写真流出。
- ウィーン舞踏会デビューを果す。
- 自動車のヘッドライトをつけずにスピードをあげて走行していたため、警察に止められ、免停処分中だった事が発覚し、愛車である07年製ベントレーContinental GTC コンバーチブルがレッカー移動される。
[編集] 芸能活動
[編集] テレビ
[編集] シンプル・ライフ
2003年からアメリカで放映されたリアリティ・ショー「シンプル・ライフ」では、ゴージャスなロサンゼルスでの生活を後にしてライオネル・リッチーの娘のニコール・リッチーと共に農場生活をした。番組の中で彼女たちは非常識な言動を繰り返し、それがうけて、同じ時間に放映されたブッシュ大統領のインタビュー番組より高視聴率をとった。その後パリスとニコールは絶交してしまうが、番組はシーズン4まで制作・放映されている。
[編集] 映画
- パリス・ヒルトン in ビバリーヒルズの誘惑 - The Hillz(2004年)
- 蝋人形の館 - House of Wax(2005年)
[編集] 音楽
- 2006年8月に「Paris」と名付けたアルバムをリリース(日本盤は通常盤が8月、DVD付き限定盤が9月にワーナーミュージック・ジャパンから発売)。本人は自信を持っていたようだがセールス面では成功していない。
[編集] 脚注
- ^ Worst Celebrity Tourist reviewjournal.com
- ^ 米ワーストドレッサー2004
- ^ 最悪映画の祭典、ラジー賞ノミネートが発表。トム・クルーズも有力
- ^ パリス・ヒルトン来日。デビュー・アルバムを自画自賛eiga.com 2006年8月25日
- ^ [1]
- ^ パリス・ヒルトンが妊娠している可能性も? ゴシップニュース 06月28日
- ^ ニック・カーターとパリス・ヒルトン、破局 2004-07-27 バークス
- ^ パリス・ヒルトン、ブリンク182のトラヴィス・バーカーとの関係は… VIBE-NET.COM 12月21日
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- パリス・ヒルトン - 『海外映画俳優マガジン』内の情報
- Chilax
- パリス・ヒルトン--「パリス・ヒルトン」のフィルモグラフィ -- Paris Hilton
- 「シンプル・ライフ」の公式サイト
- Paris Hilton Fansite
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