名鉄3300系電車 (3代)

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3300系編成（2005年12月撮影）

3300系電車（3300けいでんしゃ）は、名古屋鉄道の通勤形車両である。

なお、本項では同じコンセプトで製造された3150系電車についても記述する。

[編集] 概要

[編集] 3300系

3300系・3150系電車（鳴海駅にて撮影）

2004年に登場した、名古屋本線系で初のステンレス車両である。厳しい空間的制約により地上設備の強化が行えず、列車の増発や増結が困難な名鉄名古屋駅を通る路線において、混雑の緩和とクロスシートを好む利用客の要望を両立させる解決策として、先に小牧線で就役した300系で採用された転換クロスシートとロングシートを扉間ごとに交互に配置する構成になっている。つり革は、これまでの名鉄通勤車と異なりパイプを通して吊されている（これまでの車両は天井に金具を付けて直接吊していた）。扉間の窓は座席（クロス・ロングとも8名分）にほぼ合致する大型2連固定窓で、車端部も上部内折れ開閉式の大型窓である。冷房装置は名鉄初の集中型1基搭載となった。これらの装備は、車体構造を除き2200系一般車とも共通である。なお、将来のワンマン運転化にも対応できるように準備されている。

3ドア・4両固定編成で、IGBT 素子によるVVVFインバータ1C2M×2群制御を採用している。M車（電動車）は1M方式で、3500系・3700系のMMユニット方式と異なり6000系と同様のMTユニット方式に戻った。従って両先頭車は3150系と同一の機能・構造となっている。純電気ブレーキを採用し、回生率を向上させている。運用は3500系・3700系と共通で、3500系や3700系、3100系との混結が可能である。

種別・行先表示装置はLCDである。また、前面非常扉の位置は300系よりもやや中央寄りに、前照灯・標識灯も窓下に移っている。

3100系との混結（後ろ4両が3300系）（2007年1月14日、須ヶ口駅にて撮影）

3301Fの車番は豊橋寄りが「3301」で、岐阜寄りが「3401」と、直近に引退したばかりの車両の車番がそのまま転用されている。なお、旧3301Fは影も形もなくなったが、イモムシのニックネームでおなじみだった旧3401Fは今も舞木検車場で眠っている。

2005年度に2次車の4編成16両が増備され、5編成20両が在籍した。なお、2次車では運転室直後の折り畳み式補助いすが2200系と同様の肘掛け付きのものに変更されている。　　　　　　　　　　　　　　

車体外板を広告などで装飾するいわゆるラッピングの対象車両となることもある。2006年には、同年に行われた花フェスタ記念公園の催事に名鉄が協力し、3月6日より7月8日までの期間に3302Fの車体外板に同園のバラをイメージした装飾を施した。9月には同じ3302Fに中京競馬場の装飾がなされていた。

また、夜の中部国際空港発金山行の全車一般車特急で運用されることがある。ただし、この運用は3500系や3700系と共通で運用するため、その確率は5/44と非常に低い（3500系は34編成、3700系は5編成が在籍している。）。

なお、2006年8月頃から、モ3405のインバータ装置が東芝IGBTのものに交換されている。

[編集] 3150系

3150系電車（2006年8月26日、東名古屋港駅にて撮影）

2004年に登場した、3300系の2両バージョンである。運用は3100系と共通である。1C2M×2群制御で、4編成8両が在籍している。3300系はもちろん、やはり3500系や3700系、3100系との連結も可能で、混結となることも多い。

2005年 1月29日のダイヤ改正までは、暫定で本系列のみ2+2の4両で犬山・知多系統の急行に充当されていた。また、翌2006年 4月29日のダイヤ改正までは2200系の一般車増結として運用に就くことがあった。今後は快速特急ミュースカイを除く全特急の一部特別車化と本形式自体の増備に伴い、1600系や2200系の増結車として特急運用に就く機会が日常化する可能性がある。

2007年 3月に登場した2次車（3155F～3159F）は、車内がオールロングシートに、手すりの色がピンクからライトパープルにそれぞれ変更されている。