機動戦士ガンダムSEEDの登場人物
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機動戦士ガンダムSEEDの登場人物(きどうせんしガンダムシードのとうじょうじんぶつ)では、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する、架空の人物を列挙する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] アークエンジェルクルー
[編集] アーノルド・ノイマン
地球連合軍の士官で、階級は曹長、後に少尉。『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の登場人物(声:千葉一伸)。
- 個人データ
ナチュラル、誕生日:コズミック・イラ46年6月9日、星座:双子座、年齢:25歳→27歳、血液型:AB型、身長173cm、体重65kg、階級 : 曹長→少尉(ここまで地球連合軍)→三尉(オーブ軍)→一尉
- 経歴
ザフトのG兵器強奪作戦の際に生き残った数少ないアークエンジェルの正規クルーの一人で、操舵手を務める。
普段は副長のナタル・バジルールの陰に隠れて目立たないが、判断力と実行力を兼ね備えた有能な軍人である。
操舵の技量は相当なもので、アークエンジェルが海面の敵モビルスーツから船体下面に攻撃を受けた際には、主砲の射線確保のため、全長400m以上にも達するアークエンジェルを重力下でバレルロールさせるという荒技をやってのけている。
アークエンジェルが連合軍から離反した後も行動を共にし、停戦まで操縦桿を握り続けた。
ブリッジにおいては艦長のマリュー・ラミアス、副長のナタル・バジルールに次ぐ階級であり、ブリッジ要員のまとめ役となることも多かった。
ちなみに、GBAで発売されたゲームではなぜか「ナタルに思いを寄せている」という設定が追加されており、彼の告白を成功させるというイベントまで用意されていた。一部のファン間ではノイマンとナタルは非公式ではあるが『デキている』との話もある。
機動戦士ガンダムSEED DESTINYでは、14話から登場。再びアークエンジェルの操舵手を務める。
34話では、突如前方から現れたミネルバによる攻撃を、船体を90度ロールさせて回避するなど、その神懸り的な操舵技術は健在であった。アークエンジェルを不沈艦たらしめている元勲の一人と言っても過言ではない。
事実、第3次スーパーロボット大戦αではナタルが抜けた後はアークエンジェルのサブパイロットになる(ただし、覚える精神コマンドはナタルと同じ) 目次へ移動する
[編集] カズイ・バスカーク
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:高戸靖広)
- 個人データ
ナチュラル、誕生日:コズミック・イラ55年8月25日、星座:乙女座、年齢:16歳、血液型:B型、身長159cm、体重61.5kg、階級 : 二等兵
ザフトによるヘリオポリス襲撃に巻き込まれ、アークエンジェルへと身柄を拘束される。人手不足のためブリッジにて通信を担当していた。
第八艦隊との合流時にサイ達が残るのを見て残るなどやや優柔不断なところがあるが、地球連合軍のオーブ侵攻の際、自らの意思で艦を降りることを決意した。 彼はそのことで臆病者だと思われることを恐れて(また、そう思われても仕方ないとも感じて)最後まで逡巡していたが、サイの励ましを受け艦を降りた。 それ以降の消息は不明。
適度に猜疑心が強く、また臆病。ぼそりと自分の懸念を口にすることで、周囲を不安がらせる事がある。
完璧超人、あるいは極端に醜い人間ばかりの『SEED』作中にあって、ある意味では最も人間らしいキャラといえる。
今のところ作中で明確に確認できるプラント以外でのコロニー生まれのコロニー育ちである。 目次へ移動する
[編集] キラ・ヤマト
- 詳細はキラ・ヤマトを参照
『機動戦士ガンダムSEED』の主人公(声:保志総一朗)
中立コロニー「ヘリオポリス」の学生だったが、クルーゼ隊によるコロニー襲撃の際、地球連合軍が極秘に建造していたストライクガンダムに偶然乗り込み、ジンを撃退。
以後アークエンジェル所属のモビルスーツパイロットとなる。
[編集] コジロー・マードック
『機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の登場人物(声:中嶋聡彦)。地球連合軍での階級は曹長。アークエンジェルクルーからは「曹長」と呼ばれ、親しまれている。
アークエンジェルの中で、整備を担当する。性格はいわゆる職人気質であり、その口の悪さをナタル・バジルールにたしなめられることもあった。
個人データが判明しているキャラでは、アークエンジェル内で最年長でもある。
宇宙要塞アルテミスでアークエンジェルがユーラシア連邦に占拠された際には冷静な判断、対応をしている。
続編の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にも登場。再びアークエンジェルの整備士として活躍することとなる。キラに対しては「坊主」と呼びかけて親しい関係を築いていたようだが、アスランに対しては「ザフトの小僧」呼ばわりだった。
[編集] サイ・アーガイル
[Ssigh Argyle]『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:白鳥哲)。
- 個人データ
ナチュラル、誕生日:コズミック・イラ54年7月20日、星座:蟹座、年齢:17歳、血液型:O型、身長170cm、体重63kg、階級 : 二等兵
- 経歴
ザフトによるコロニー襲撃に巻き込まれ、アークエンジェルに避難し、人手不足のためブリッジにてCICを担当することになる。のちに、オペレーターに席を移す。フレイ・アルスターの婚約者でもある。地球降下後、フレイはキラに復讐心を抱くようになりキラを甚振る為婚約は破棄された。キラへの対抗心から自らストライクを操縦できることを証明しようとするが、ナチュラルの彼が操縦できる訳もなく失敗する。その後キラがイージスガンダムとの戦いで相打ちとなり行方不明になった時に、フレイはサイと縁りを戻そうとしたが、その独りよがりなフレイの考えをサイは拒否している。
フレイの一件もあり、一時的にキラとの間に確執が生まれていたが、再会後に和解。その後も自らの意思で艦に残り、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦 までの激戦を戦い抜いている。
彼がストライクを操縦しようとした描写があったため、その経験からゲーム『連合VS.Z.A.F.T.』シリーズでパイロットとして登録され操縦できる設定に変わっている。
髪の色に合わせているのか、ややブラウンがかかった眼鏡を愛用している。ヘリオポリス六人組の中では最年長であるためか、最も落ち着いた性格で、友人達のなだめ役に回る事が多い。婚約者を寝取ったキラに対しても、生死不明になったときは本気で心配し、彼との再会の後も、自分の嫉妬心を抑えて静かに話し合う事ができた。トールを失って悲嘆にくれるミリアリアを支え、激昂してディアッカを刺殺しようとする彼女をなだめ、アークエンジェルを降りるかどうかで逡巡するカズイを励まし、自分の意志で決めろと優しく諭す。SEED世界の中でも屈指の人格者といえよう。なお続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』には登場していないためその後はどうしているかは不明。
『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』ではフレイから婚約を破棄された後もキラに対して対抗心を見せず(ストライクに乗り込もうとする描写もない)、アンドリュー・バルトフェルドとの決戦後に塞ぎ込んだキラを気遣うなどあくまでキラの友人という立場に徹しており、アムロ・レイから「君のような友人がいればキラは大丈夫」と太鼓判を貰っている。
[編集] ジャッキー・トノムラ
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物で、地球連合軍の下士官、階級は軍曹(当初は伍長)。(声:渋谷茂)
- 個人データ
ナチュラル、誕生日:コズミック・イラ47年7月4日、星座:蟹座、年齢:24歳、血液型:O型、身長179cm、体重73kg、階級 : 伍長→軍曹
- 経歴
ザフトのG兵器強奪作戦の際に生き残ったアークエンジェルの正規クルーの一人。
初めはコパイロット(副操舵士)として配属されたが、ザフト軍の攻撃によって減少したクルーの穴を埋めるためにCICに異動、索敵担当となった。
[編集] ダリダ・ローラハ・チャンドラII世
地球連合軍の下士官で階級は軍曹。『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の登場人物(声:鳥海勝美)。
- 個人データ
ナチュラル、誕生日:コズミック・イラ47年1月11日、星座:山羊座、年齢:24歳→25歳、血液型:B型、体重62.5kg、階級 : 伍長→軍曹(ここまで地球連合軍)→一曹(オーブ軍)→三尉
- 経歴
ザフトのG兵器強奪作戦の際に生き残ったアークエンジェルの正規クルーの一人。CIC電子戦担当。
ザフト軍用のソナーをアークエンジェルで使用できるよう改造するなどの電子工学のスペシャリストでもある。
臨時に艦の手伝いをするようになったサイ・アーガイルらの面倒を見るなど、気さくな一面もある。
機動戦士ガンダムSEED DESTINYでは、14話から登場。アークエンジェルのオペレータ担当。
[編集] トール・ケーニヒ
[Tolle Koenig]『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:井上隆之)。
- 個人データ
ナチュラル、生年月日:コズミック・イラ55年4月11日、没年月日:コズミック・イラ71年4月17日、星座:牡羊座、年齢:16歳、血液型:A型、身長163cm、体重59kg、階級 : 二等兵
- 経歴
ヘリオポリスに住むキラ・ヤマトの同級生。ミリアリア・ハウとは恋人同士である。
コーディネイターという身分が知られ銃を向けられるキラを庇ったりするなど、コーディネイターであるキラにとって、数少ないナチュラルの親友の一人であった。
ザフトによるコロニー襲撃に巻き込まれ、アークエンジェルに避難し、人手不足の中副操縦士を担当することになる。
後に、スカイグラスパー2号機のパイロットに志願。オーブ連合首長国近海における初陣ではストライクガンダムを援護し、ブリッツガンダムを牽制するなどして活躍した。しかし、2回目の出撃においてストライクを援護しようとした際、イージスガンダムが投擲したシールドがコックピットを直撃し戦死した。
スーパーロボット大戦Wにおいてにコルを仲間にした場合は戦線離脱するものの生存する。
[編集] トリィ
アスラン・ザラが子供時代にキラ・ヤマトにあげたお手製のロボット。外見は鳥の形をしていて、色は緑調である。鳴き声は「トリィ」。(声:進藤尚美)
幼年学校卒業にともなって、アスランがコペルニクスからプラントへ帰る際にキラへ贈った。「トリィ、トリィ」と鳴き、鳥のように飛び回る。
飛行するための原理は、翼で飛行をしているとは思われるが、宇宙空間での飛行が確認されているため詳細は不明である。(宇宙空間には空気が存在しないため、揚力が発生しない)
飛行するロボットは作るのが難しく、ましてやそれが鳥の形をしているというので、当初アスランは作れないと言った。しかし、コーディネーターとしての明晰な頭脳とロボット工作の巧みな技術により、短期間で仕上げてしまった。
ハロのように、言葉を話す・電子ロックを開錠する・体内に貴重品を保管するというような機能はないが、人の言葉は理解できる模様。また、SEED第28話では、アスランが近くにいることに気付いてモルゲンレーテ社の工廠から飛び出し、当時敵対していたアスランとキラの再会を仲介したこともある。その他に、SEED最終話で宇宙空間に漂流していたキラの元へ飛んで行ったり、「SEED DESTINY」では、ラクスを狙撃しようとした刺客の存在を鳴いて知らせるといった活躍も見せた。
[編集] ナタル・バジルール
- 個人データ
アークエンジェルの乗組員であったが、艦長以下が戦死したため同艦の副長兼CIC(戦闘指揮所)の統括を務める。代々続く軍人家系の出身で、本人も優秀な戦闘指揮官。任務遂行を最優先とする典型的な軍人で、 キラが独断でラクスをAAから逃がした一件に際して行われた軍事法廷(但し形だけ)では、検察側に就いている。(ちなみに弁護はフラガ)。 この一件ではまだ若い士官ながら軍法にも非常に精通していることが明らかとなった。また、SEED第一話目における部下との会話から、 少年兵の存在や彼らが戦闘に参加することに否定的でないことが分かり、この点もキラを戦闘に参加させることに葛藤を抱き続けたラミアスと対照的である。
人間的な判断が多い艦長のマリュー・ラミアスとは、対立が絶えなかったが、内心ではどこか認めているところもあった。
アラスカ基地到着後、転属しドミニオンの艦長となり、アラスカから逃亡したアークエンジェルの討伐任務を受ける。かつての同僚を敵に回すことに躊躇いを感じながらも、任務遂行を優先し見事な戦術を披露、たびたびアークエンジェルを追い詰めた。
しかし、ドミニオンに同乗していたムルタ・アズラエルの、コーディネイターを滅ぼすために手段を選ばない行動に疑念を抱き、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦でのアークエンジェルとの戦闘で戦闘不能となった艦から全クルーを退艦させ、全身を銃で撃たれながらもアズラエルをブリッジに拘束した。最後はアークエンジェルに未来を託し、アズラエルを道連れにアークエンジェルが放ったローエングリンにより散華した(このシーンはムウの撃墜と並んで、名場面として挙げる視聴者も多い)。
DESTINYにてキラやマリューの回想に何度か登場しており、彼女の死はアークエンジェルのクルー、特にキラとマリューに影響を与えたと思われる。
余談だが、「スーパーロボット大戦J」では、同じ声優が演じながら、性格的に対極に位置するであろうキャラクターであるミスマル・ユリカと競演。ユリカとの戦闘時には、ナデシコを「目障りな艦」と発言してアズラエルに「私情が入っている」と突っ込まれるなど、原作ではあり得ないユニークな台詞を見ることができる(ちなみに、「第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ」では逆にアズラエルが同じ声優である獅子王凱が駆るジェネシックガオガイガーに対して「あのライオンロボが気に入らない」と一方的な敵意を見せてナタルがツッコミを入れる逆のパターンになっている)。またαナンバーズにいた頃、行方不明になったカガリを探そうと皆が申し出る中、一人だけ軍の任務を優先させてしまう場面の際、前線指揮官のアムロ・レイから「軍規ばかりに囚われていたら、人はついて来ないぞ!」と柔軟な思考が出来ないところを指摘されるなど、指揮官としてはまだ未熟である一面が見られる。 また「スーパーロボット大戦W」ではドミニオン撃墜時に叢雲劾に助けられてともに脱出、生存することになる。 GBAソフト『友と君と戦場で』では、マリューが心労で倒れた際に艦長代行を勤めるが、その生真面目すぎる性格が災いし、食事から書類、仕事に至るあらゆる面でクルー達からは不評の声が上がる。ムウに対し恋に近い淡い感情を抱いている、ノイマンに思いを寄せられ(プレイヤーの行動次第で)それを受け入れるなど、意外な描写もなされている。 『SDガンダム GGENERATION DS』ではあるルートでジェリド・メサがアズラエルの方針に反発して反旗を翻した際にジェリドに加勢する事を決めたシーマ・ガラハウにハッパをかけられてドミニオンごとアズラエルに反旗を翻す事になる。
en:Natarle Badgiruel・zh:那塔莉·巴吉爾錄
[編集] フレイ・アルスター
- 詳細はフレイ・アルスターを参照
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。
ヘリオポリスがザフトの攻撃を受けた際にシェルターに逃げ込んだが、それをアークエンジェルが救助したことからサイ・アーガイルらと再会し以降行動を共にするが・・・。
[編集] マリュー・ラミアス
- 詳細はマリュー・ラミアスを参照
地球連合軍の女性士官。
アークエンジェルの副長として、G兵器受け取りのためスペースコロニーヘリオポリスに寄港中、ザフトの襲撃に遭い、正規クルーをほとんど失ったアークエンジェルの艦長代理を務める事となる。(声:三石琴乃)
[編集] ミリアリア・ハウ
- 詳細はミリアリア・ハウを参照
『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の登場人物(声:豊口めぐみ)。
ザフトによるコロニー襲撃に巻き込まれ、アークエンジェルに避難し、CICを担当することになる。のちに、オペレーターに席を移す。
[編集] ムウ・ラ・フラガ
- 詳細はムウ・ラ・フラガを参照
地球連合軍の士官。
ガンダムのパイロット候補生と共に輸送艦にてヘリオポリスに入港したが、ザフトの襲撃のため輸送艦が撃沈されてしまい、自らの乗機メビウス・ゼロと共にアークエンジェルに搭乗する事になる。
[編集] ロメロ・パル
- 個人データ
ナチュラル、生年月日:コズミック・イラ48年9月17日、星座:乙女座、年齢:23歳、血液型:AB型、身長161cm、体重66kg、階級 : 伍長→軍曹
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物で、地球連合軍の下士官、階級は伍長。
アークエンジェルのオペレーター。オーブ本国における戦闘からは、CICに席を移す。
[編集] 地球連合軍
[編集] ウィリアム・サザーランド
地球連合軍の士官、階級は大佐。ブルーコスモスのメンバーでタカ派の筆頭。(声:稲葉実)
ザフトのアラスカ攻撃の際、基地守備隊の指揮を執る立場にありながら、事前にほかの将校と共に脱出している。地球連合軍上層部の多くは反コーディネイター組織ブルーコスモスの傀儡と化していたが、中でもサザーランドはブルーコスモスの盟主ムルタ・アズラエルと親密な会話を交わしたり、アガメムノン級宇宙母艦「ドゥーリットル」艦長としてブルーコスモスの意を受けた核攻撃隊(ピースメーカー隊)を率いるなど、同組織の中でも上位クラスに位置していたと考えられ、地球連合軍大佐という階級(肩書き)以上の役割を果たしていたようである。
最期はデュエルガンダムのグレネードをドゥーリットルの艦橋に受け、戦死。
アラスカ基地にて、マリューらアークエンジェルクルーの査問会議で彼らを糾弾する。この査問会での彼の発言・論理は、一見すると筋が通っているように見えるが、実際はそうではない。小説版にてその詳しい説明がなされている。(一例:サザーランドは「アークエンジェルは味方の多大な犠牲に支えられて本部に帰還したが、肝心のストライクガンダムを失っている。これでは犠牲になった味方が浮かばれない」と発言しているが、本当に味方の犠牲を惜しむという割には、本部はアークエンジェルに援軍はおろか補給すら全く送っておらず、ストライクガンダムを破壊されるがままにしていた。アークエンジェルに援軍を送ったのは、デュエイン・ハルバートン提督の第8艦隊のみであった)
[編集] オルバーニ
SEED時点での地球連合理事総長。マルキオ導師を通じてプラントへ和平の為の親書を手渡す。名前だけの登場。
[編集] コープマン
第8艦隊の先遣隊の旗艦モントゴメリィ艦長。階級は大佐。(声:不明)
作中ではアークエンジェルの乗組員に「少佐」と呼ばれる場面もあるが、階級章はウィリアム・サザーランド(大佐)と同じものなので、大佐と考えるのが妥当であろう。どうやら、アークエンジェルの乗組員が知らない間に昇進していた様子(これは第8艦隊司令官のデュエイン・ハルバートンについても言える)。ちなみに少佐の階級章は、ナタル(ドミニオン艦長の時期)やイアン・リー(ガーティ・ルー艦長)のものがそれに当たる。
先遣隊を率いてアークエンジェルに合流しようとするが、合流直前でクルーゼ隊の攻撃を受けて先遣隊は全滅。コープマンも艦と運命を共にした。ちなみに先遣隊はネルソン級1隻(モントゴメリィ)、ドレイク級2隻(バーナード、ロー)というMSに対抗するには圧倒的劣勢な戦力であったが、その時のクルーゼ隊の戦力がそれほど大きくなかったため、それなりに粘って戦っている。
第8艦隊司令官ハルバートンから、アークエンジェルを守るように指示されていたらしく、敵の接近を察知するとアークエンジェルに戦域からの離脱を命令する場面が見られる。この場面から推察するに、任務に忠実な職業軍人だったようである。
[編集] ジェラード・ガルシア
地球連合ユーラシア連邦所属で難攻不落の宇宙要塞アルテミスの司令官。階級は少将。(声:宝亀克寿)
- SEED MSV
MSV戦記には直接登場しているわけではないが、SEED第6話において、ラミアス艦長以下アークエンジェル幹部との会話の内容から、グリマルディ戦線では(ムウと面識こそ無かったが)ムウと同じくビラードという将校の指揮下で参戦していた。主戦場となったエンディミオン基地が同基地に設置されていたサイクロプスにより参戦していた地球連合、ザフト両艦隊もろとも消滅したがムウと共にガルシアも生還した。このことからアルテミスへの赴任は口封じも兼ねたものであったらしい。また基地そのものが消滅したにもかかわらず生還したことから、ガルシアは本来艦長などの艦隊勤務が本職であったらしく、以降の行動も前線復帰が目的と考えられる。
- 機動戦士ガンダムSEED
ヘリオポリスから脱出したアークエンジェルが補給のために入港した際に、大西洋連邦の秘密兵器であるアークエンジェルの識別コードが地球連合に登録されていないことを盾にしてストライクやキラ・ヤマトも含めて国籍不明艦として拿捕を試みるものの、アークエンジェルを追跡してきたクルーゼ隊の奇襲を許してしまい、要塞は陥落。その混乱に乗じてアークエンジェルは逃走する。
ガルシア自身はノーマルスーツを着用していない状態で、司令部に突っ込んだメビウスが引き起こした、至近距離からの爆発に巻き込まれる。
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
要塞の陥落の際爆死したと思われたが何とか生き延びたガルシアは、基地機能復旧までの護衛として傭兵サーペントテールを雇って要塞を防御していたが、そこを訪れたロウ・ギュールのアストレイ・レッドフレームの捕獲をサーペントテールの叢雲劾に要求。
契約外として命令に従わなかった劾をイライジャ・キールを人質にして無理やり戦わせるものの、戦闘のどさくさで人質に逃げられたためレッドフレームの捕獲に失敗したばかりか要塞の防衛戦力であるサーペントテールを失い要塞は宇宙海賊によって再び陥落。連合に雇いなおされたサーペントテールによって救出される羽目になった。
- 機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY
ユーラシア連邦は独自のモビルスーツ開発の実験部隊である特務部隊Xを創設し、ガルシアはその指揮官となる。
スーパーコーディネーターの完成品とされるキラ・ヤマト捜索をその試作品であるカナード・パルスに行わせるが、特務部隊Xは確たる成果も得られぬまま政治的理由によって解散が決定。
自分の保身のためカナードを拘束しようとしたガルシアであるが、それに反発した特務部隊Xはユーラシア連邦より脱走した挙句、ニュートロンジャマーキャンセラーを入手するために大西洋連邦の基地を襲撃し、余計に傷を広げることとなった。
特務部隊X脱走の罪を叢雲劾に擦りつけようとして再び失敗したガルシアのその後は不明である。
- 余談
幾度に渡る失敗と危機からも復活し(SEEDでは明らかに爆死したとしか思えない状態にもかかわらず)同じようなことを繰り返す様はある種の能力と見られ、ファンの間では「不死身のガルシア」と呼ばれることもある。無論、良い意味ではないが、一方で再登場を要望するファンが多い。
[編集] ジョージ・アルスター
大西洋連邦事務次官の肩書きを持つ。娘フレイの乗るアークエンジェルに合流する第8艦隊の先遣艦隊に同乗していたが、合流直前に艦隊はザフト軍の襲撃を受ける。先遣艦隊は全滅し、当人も脱出艇搭乗直前に艦が轟沈したため死亡。父親の死が娘に与えた影響は大きい物と推測される。
実は、穏健派ではあるが反コーディネイター運動を行うブルーコスモスの一員で、事務次官という立場を利用して連合各国にコーディネイターの排斥を呼びかけていた。フレイがコーディネイターを嫌うのも父親である彼の影響によるものという説もある。
また、彼は声がラウ・ル・クルーゼによく似ているため、フレイはラウと始めて会った際思わず「パパ?」と呼びかけてしまっている(フレイにとっては、クルーゼの声がジョージ・アルスターに似ているわけだが)。ちなみに声優も関俊彦氏でクルーゼと同じである。
[編集] ダーレス
地球連合軍の士官、階級については詳しく言及されていないが、階級章によると少将である(ジェラード・ガルシアと同じ)。(声:菅原淳一)
小説版でのみ名前が出る人物で、「オーブ解放作戦」における地球連合軍の旗艦「パウエル」の艦長。艦隊司令官として、作戦全体の指揮も執っていた。
アニメ版では特に目立った描写がないが、小説版では艦に同乗するムルタ・アズラエルの言動に不満を持ちながらも要求に従う人物として描かれている(司令部から、要求に従うように内示を受けていた)。物語後半で登場した、数少ない非ブルーコスモスの地球軍将校といえるかもしれない。
[編集] デュエイン・ハルバートン
表記によってはドゥエイン・ハルバートンとも。これは、彼の名前の英語表記(Duane Halberton)の「Duane」の部分が「デュエイン」とも「ドゥエイン」とも訳されるためで、どちらも正しい。地球連合軍第8艦隊司令官。階級は多くのメディア(アニメ本編や小説など)で准将ということになっているが、階級章は少将である(ジェラード・ガルシアと同じ)。どうやら、アークエンジェルの乗組員が知らない間に昇進していた様子。(声:龍田直樹)
地球連合軍のG兵器開発計画(地球軍のモビルスーツ開発計画)の責任者。マリュー・ラミアスにとっては直属の上司で、かつての教官。
当時の連合の軍人としては珍しく、柔軟な思考と果断な行動力を兼ね備え、また、戦争開始前から機動兵器(モビルスーツ等)の必要性を唱えるなど先見性のある人物で、ラウ・ル・クルーゼをして「知将」といわしめた。
戦艦やモビルアーマーによる物量作戦だけでザフトに勝利することは不可能と考え、対抗のためにG兵器開発計画を強く後押しした。 コーディネイターであるキラ・ヤマトに対しても多少の理解を持っており、また、現場の人間の犠牲をただ数字でしか知らない地球連合の腐敗に憂いを感じている。
軍内に勢力を強めつつあるブルーコスモスについて、ハルバートンがどう感じていたのかは、劇中で特に関係する発言も無かったため、不明。だが彼は上記のようにコーディネイターに対しても比較的寛容であった上、ブルーコスモスと通じていたウィリアム・サザーランド大佐たちに嫌われていたらしいので、ブルーコスモスについても快く思っていなかった可能性が高い。
アークエンジェルの地球降下の際には、ハルバートンの指揮する第8艦隊はアークエンジェルを支援し、追撃してきたクルーゼ隊の攻撃から降下するアークエンジェルを守り抜いている。しかし、この戦闘で第8艦隊は壊滅。ハルバートンの乗る旗艦「メネラオス」も特攻を仕掛けてきたガモフと至近距離での激しい砲撃戦を行い、ガモフを撃沈するも著しい損傷を被った。艦自体が離脱不可能な高度まで降下していた事も相俟ってメネラオスは重力圏からの離脱が不可能となり、ハルバートンは大気圏の摩擦熱で燃え尽きる座乗艦と運命を共にした。
[編集] ビラード
グリマルディ戦線時点でのムウ・ラ・フラガやジェラード・ガルシアの上官。SEEDの第6話の時点で階級は准将(グリマルディ戦線時から降格されていた可能性がある)。
本編では名前だけの登場のみで生死は不明。しかしグリマルディ戦線後のフラガの扱いや、ガルシアとの兼ね合いから、戦死ではなく更迭されてしまったと考えるのが妥当のようである。(ガルシアはグリマルディ戦線時点では少なくとも准将から少将であった可能性が濃厚なので、そのガルシアを指揮下に収めるならビラードも少将以上の階級でなければならない。)
[編集] ホフマン
地球連合軍の士官、階級は大佐。(声:江川央生)
デュエイン・ハルバートン提督の副官。キラ・ヤマトがストライクガンダムに乗ってしまったことに関する件など、ハルバートンとは見解が異なる場合もあるようだが、両者の関係は別に険悪というわけではない。強いて言うなら、ハルバートンとアラスカ司令部の中間的な立場にいるということになる。言動から推察するに、彼もブルーコスモスと特に関係はなかったようである。
最期は上官ハルバートンと一緒に、第8艦隊旗艦「メネラオス」と運命を共にした。
[編集] ムルタ・アズラエル
- 詳細はムルタ・アズラエルを参照
[編集] ブーステッドマン
地球連合軍のブーステッドマンで「生体CPU」と呼ばれており、作中では以下の3名が登場する。
誕生日・血液型・家族構成は一切不明。最終的には戦乱等で身寄りの無くなった子供というのが公式な設定(元死刑囚という設定も同人誌に関連するネット上で散見するがオフィシャルな設定ではない。福田監督がトークで「3人は元死刑囚」と言ったともされている)。また、彼らの名前自体もソロモン72柱の悪魔の名をファミリーネームとするなど本名であるかは非常に疑わしく、『機動戦士Zガンダム』のフォウ・ムラサメのように強化段階で個体識別用に付けられたコードネームという説も存在する。
また彼らがどういった経緯で身寄りがなくなったかについての設定は明らかにされていない。3名とも『装備品』として最後まで人間のように扱われることはなく、また人間として生きることを許されずに死んでいった、作中で最も哀れなキャラクター群である。尤も、自分達が哀れな存在である事の自覚など、無いに等しいが。
[編集] オルガ・サブナック
[Orga Sabnak]強化インプラントStage2。(声:涼平(現・小田井涼平))
- 個人データ
-
- 身長:173cm
- 体重:65kg
- 髪色:黄緑
- 瞳:青緑
- 年齢:10代後半(超再放送では涼平自ら19歳と言っていたが、詳細は不明)
- 趣味:読書
- 階級:少尉
- 搭乗機:カラミティガンダム
3人の中ではリーダー格の存在で、非戦闘時の精神状態は3人の中では最も安定している。 読書が趣味で、ジュブナイル小説を愛読している。アニメでの待機中、また書き下ろしのグッズ絵では非常に穏やかな表情で読書をしている。その為、彼は無類の本好きと窺える。
ちなみに3人とも上司のムルタ・アズラエルを嫌っており、アズラエルが彼らの生命を維持する薬(ブーステッドマンの項を参照)を握っているので、仕方なく命令を聞いているという風であった(戦闘そのものを嫌っていたわけではなく、むしろ後述の通り、好戦的である)。またジェネシスによって負傷した連合兵たちを艦内で薄らと笑いながら見下ろしているシーンもあった。非戦闘時でも、弱い者は見限る性格をしているようだ。
ひとたび戦闘になると好戦的な性格に変貌し、快楽的に戦いを愉しんでいた。敵機との射線上にフォビドゥン、レイダーがいてもかまわず砲撃を加えるシーンもよく見られた。
最期はミーティアドッキングモードのジャスティスとフリーダムの連携攻撃で背後からビームソードで斬られ、機体ごと爆散する。また、ミーティアを連結した2機を相手にしており、いくら機体が軽いとはいえ(もともとカラミティは3機の中で一番軽い)、機動性や火力で遥かに上回る両機を相手に数秒でも持ちこたえることが出来たのは、ある意味彼の技量でもある。
「サブナック」はソロモン72柱の1柱、サブナックに由来すると思われる。
なお、第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へで、この3人のブーステッドマンは、αナンバーズのニュータイプと戦闘すると、特殊な台詞を喋ってくれる。なお、オルガ曰くニュータイプは「勘とセンスだけで戦う奴ら」と認知されている。また、出撃前に3人の上官でありカミーユ・ビダンを執拗に付け狙う、元ティターンズのヤザン・ゲーブルに股間を握られるイベントがある。
[編集] クロト・ブエル
[Crot Buer]強化インプラントStage3。(声:結城比呂)
- 個人データ
-
- 身長:165cm
- 体重:52kg
- 髪色:朱
- 瞳:青
- 年齢:10代後半
- 趣味:ゲーム
- 階級:少尉(同CPUのオルガ・サブナックが少尉であるため、彼も少尉の可能性が高い)
- 搭乗機:レイダーガンダム
待機中は携帯型のシューティングゲームにひたすら没頭していた。アニメでは機械のように無表情にゲームをしていたが、書き下ろしのグッズ絵では楽しそうな表情でゲームをしている。また、匿名でネットゲームの大会に出る等、かなりのゲーマーだと思われる。また他の2人と違い、健康的な肌色をしている。
戦闘になるとオルガ、シャニ同様凶暴さを発揮し、「激滅!」「滅殺!」「瞬殺!」などの物騒な単語を叫びながら破砕球「ミョルニル」を振り回す戦い方が目立った。また、敵に対する攻撃を外した僚友オルガ、シャニを挑発する場面も度々見られた。ジェネシスにより負傷した連合兵を気にも留めずゲームをしたり、敵の驚異的な攻撃に対し子供のように騒いで喜んでいた。以上のことからも分かる通り(クロトに限った話ではなく)、この戦争に関して敵を倒す事をまるでゲームのようにしか考えておらず、アスランからの「お前達はどうして戦っている」という質問にも「そんなこと俺は知らないね。殺らなきゃ殺られる、そんだけだろうが!」と答えたことからも明白である。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦において、母艦であるドミニオンが沈み、帰還できなくなってしまった状態で戦闘を続行した結果、γ-グリフェプタン欠乏による禁断症状のため錯乱状態となり周囲を見境なく攻撃し始める。その中でプロヴィデンスガンダムとの交戦により行動不能に陥ったバスターと遭遇、これに猛攻を仕掛けるが、助けに入ったデュエルがバスターのビーム砲を手に取って迎撃。その一撃を受けてクロトは「僕はね、僕はね……!」と錯乱した言葉を発しながらレイダーと共に四散した。
また、スペシャルエディション鳴動の宇宙では、プロヴィデンスと戦闘する前にバスターのビーム砲に打ち抜かれる描写に変更されている。(描写を変更した理由は不明)
後に機動戦士ガンダムSEED DESTINYにて、ロドニアに存在する地球連合軍の秘密研究所のデータに彼の個人データらしきものも見受けられた事から、彼はここでブーステッドマンとしての調整を受けたようである。
「ブエル」はソロモン72柱の1柱、ブエルに由来すると思われる。
[編集] シャニ・アンドラス
[Shani Andras]強化インプラントStage4。(声:宮本駿一)
- 個人データ
-
- 身長:170cm
- 体重:57kg
- 髪色:薄いエメラルドグリーン
- 瞳:右:紫/左:金
- 年齢:10代後半(恐らく18歳)
- 趣味:音楽鑑賞
- 階級:少尉(同僚のオルガ・サブナックが少尉の為、彼も少尉の可能性が高い)
- 搭乗機:フォビドゥンガンダム
地球連合軍の3人のブーステッドマンの一人。
モビルスーツの「生体CPU」一種の「強化人間」としてフォビドゥンに搭乗する。オルガ、クロトと共に、生体CPUとなる以前の経歴は抹消されているらしく、存在しない。非戦闘時はデスメタル系の音楽をイヤホンから音漏れするほどの大音量で聴いていた。また普段から無表情で寡黙であり、彼の台詞は非常に短く少ない。
オッドアイであり、前髪で隠れた左眼は金色をしている。
その好戦的な性格と共に、強化処置のためと思われる精神の破綻ぶりは3人の中でも際立っており、戦闘中も口数は少ないものの常ににやけながら戦っていた。アイマスクをして音楽を聴きながら寝ていることがあり、視界も聴覚も完全に外から遮断することを好んでいる。また、目の下にクマがあり彼は見るからに不健康そうであるが、身体能力は他の2人よりも遥かに上と思われる。
基本的に僚機を僚機と思わず(これはブースデットマン3人ともに共通する傾向ではあるが)、乗機の特徴であるエネルギー偏向装甲「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」を使用するときも周りを考えようとはせず、曲げたビームが近くで戦うクロトのレイダーをかすめることもあった。
作中ではアスラン・ザラの乗るジャスティスガンダムからダメージを幾度と無く受けていたため、執拗にジャスティスを狙う描写が目立った。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦で、イザーク・ジュールの乗るデュエルガンダムと戦闘になり、フォビドゥンの主武装である誘導プラズマ砲「フレスベルグ」を直撃させ撃破したかに見えたが、被弾直前にパージしたアサルトシュラウドで直撃を免れていたデュエルに接近を許し、ビームサーベルでコクピットを貫かれ一瞬で蒸発してしまう。直後に機体も爆散している。
また雑誌アニメディア上での設定は名前がシャニ・“アンドロス”となっていたが、アニメ本編やその他のメディアでは“アンドラス”となっており、単なる誤植であると思われる。
なお、インド神話において、太陽神スーリヤに「シャニ」という息子がいる。この神は、古代インドにおいて不吉とされた土星の神格化であり、「クルーヴァロカナ(不吉な目を持つ者)」の異称がある。
また、「アンドラス」はソロモン72柱の1柱でもありグリモアなどの魔術書に登場する悪魔アンドラスで、憎悪や敵意を煽動したり、殺戮を煽る非常に破壊的、凶暴な性格の持ち主とされている。
第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へでは、機体が酷似しているデュオ・マックスウェルのガンダムデスサイズヘルカスタムに異常な敵意を燃やしており、デュオと戦闘させると特殊な台詞を喋ってくれる。また、シャニが死亡した際にデュオは「お前の方に死神が憑いていたんだ」という決め台詞を残すイベントがある。
[編集] ザフト軍
[編集] アイシャ
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。「砂漠の虎」の異名を持ったザフト軍の士官アンドリュー・バルトフェルドの恋人。
アニメでは、服が汚れたカガリ・ユラ・アスハに似合うドレスをコーディネートした(第19話)。
アークエンジェルとの戦闘の際、バルトフェルドと共にラゴゥに搭乗。彼をサポートするが、キラ・ヤマトの乗るストライクガンダムに撃破され、彼女は戦死する(第21話)。
実は外伝である『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』ではアンドリュー・バルトフェルド共々奇跡的な生還を果たした事にされていたが、その後本編の公式設定(公式ホームページで)が彼女を死亡扱いとしたため、生還はあくまで外伝のみの設定にとどまることとなった。(帰還こそしたものの、結局回復できなかったという解釈も成り立つ事も付け加えておく。)
アニメ放送時その声はアイシャが登場した第2クールのオープニングテーマソングを歌ったビビアン・スーが担当した。ビビアン・スーは日本語を母語としないこともあり、その発音にはクセがあり、ファンの間ではその声について話題となった。ビビアン・スー自身はあくまでも台湾出身者として演じていると言及しているが、コズミック・イラは 宇宙世紀など他のガンダム世界と異なり英語を統一公用語としていないという設定が存在している為、東アジア共和国出身のコーディネーターと考えられるなら訛りがあるのはむしろ当然といえる。しかしアイシャの出身地に関しては今のところ公式に設定は明らかになっていない。
本放送後に放送された特別編(スペシャルエディション)ではビビアン・スーにかわり平野文が声を担当した。アーケードゲームゲーム「連合VS.Z.A.F.T.」以降からは平野がアイシャの声を正式に担当することとなった。
劇中での活躍から『機動戦士ガンダム』に登場したランバ・ラルの情婦クラウレ・ハモンをモチーフにして生まれたキャラクターと推測される。
[編集] アイリーン・カナーバ
プラントのセプテンベル市出身で、クライン派に属するプラント最高評議会の議員。外交委員を務め、シーゲル・クラインの側近的な存在でもあった。(声:進藤尚美)
フリーダム強奪の際にクライン父娘を反逆者と判断したパトリック・ザラによって拘束されるが、その後、クライン派の手引きによって脱獄。
クーデターを起こしてエザリア・ジュール以下のザラ派を一掃し、その後臨時最高評議会の議長として停戦条約であるユニウス条約を締結したが、ユニウス条約によって発生した問題等の責任をとる形で辞職する事になる。 目次へ移動する
[編集] アスラン・ザラ
- 詳細はアスラン・ザラを参照
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。
ザフトのクルーゼ隊に配備され、新型兵器奪取のためコロニー「ヘリオポリス」に向かうが、その先で幼馴染であり親友であったキラ・ヤマトと再会する。
その後奪取したイージスガンダムに乗り、ストライクガンダムに乗るキラと幾度となく対決することとなる。続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にも登場。
[編集] アンドリュー・バルトフェルド
- 詳細はアンドリュー・バルトフェルドを参照
ザフト軍の士官で、アフリカ方面軍指揮官。「砂漠の虎」の異名を持つ。続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にも登場。
[編集] イザーク・ジュール
- 詳細はイザーク・ジュールを参照
人種:コーディネイター(二世代目)
生年月日:C.E.54年8月8日
星座:獅子座
血液型:O型
年齢:17歳⇒19歳
身長:175cm⇒177cm
体重:66kg⇒56kg
趣味:民俗学・お守り集め
髪色:銀
瞳:薄い青
ザフト軍のエリート兵士。クルーゼ隊の一員として中立コロニー、ヘリオポリスを襲撃し、その際他の仲間と同様にデュエルガンダムを奪取する。 非常に負けん気の強い性格で、地球降下前のストライクガンダムとの戦闘で負った顔面の向こう傷を敢えて治療せず、「臥薪嘗胆」を地で行く執念でストライク撃破を目指した。 また、彼はアスランより年上であるが士官学校時代の成績などでいつも微妙に劣っており、アスランに対して強いライバル意識を持っている。そのためかディアッカと行動を共にすることが多い。 物語が進むにつれ、ニコルは戦死し、ディアッカとアスランは三隻同盟と行動を共にするようになったため、赤服4人のうち最終的にザフト側に残ったのは彼のみということになった。 最終決戦のヤキン・ドゥーエの戦闘では、小隊長として少年兵で構成されるMS隊を率いる姿が描かれ、彼もまた自分の信じるもののために命を賭して戦った。 MS戦では非常に気合の入った鬼気迫る戦闘を繰り広げる。なぜかあまり注目されないが、物語終盤に登場した地球軍の生体CPU3人組のうち2人は彼が撃破している。
続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にも登場。
[編集] エザリア・ジュール
プラントのマティウス市出身でイザーク・ジュールの母親。(声:三石琴乃)
ザラ派に属するプラント最高評議会の議員。ナチュラルを徹底的に見下しており、急進派の先鋒として最高評議会議長となったパトリック・ザラを補佐。一部のファンからパトリックと愛人関係にある、タッド・エルスマンとプラトニックな関係であるなどと言われてる。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の際、ヤキン・ドゥーエに移ったパトリックに代わり、ザフト軍の指揮を執っていたが、終盤の際、クライン派の議員であるアイリーン・カナーバらが起こしたクーデターによって失脚。その後、表舞台に顔を出す事も無くなった。
[編集] オーソン・ホワイト
プラントのセクスティリス市出身でニュートロンジャマーを開発した人物。急進寄り中立派に属するプラント最高評議会の議員。
優秀な基礎物理学・素粒子物理学者であり、Nジャマーによって核兵器を封印する。
このため、国家間の「相互確証破壊」の均衡が崩壊してしまい、加えて極度のエネルギー不足によって電気エネルギーに基づくインフラが壊滅、地球在住の民間人に甚大な数の死傷者を出してしまった。
この件は評議会でも事前に懸念され、敵国とはいえ民間人に犠牲者を出すことに批判の声も出ていた。
その後、核兵器を使ってナチュラルの撲滅を考えるようになったパトリック・ザラが提案したニュートロンジャマーキャンセラーの技術がラウ・ル・クルーゼの陰謀によって地球連合軍に漏洩した事で、ホワイトの発明は相当程度に無力化されてきている。
機動戦士ガンダムSEED DESTINYでも、再選という形で評議会議員に就任している。
[編集] オロール・クーデンブルグ
G兵器奪取のためヘリオポリスを襲撃したクルーゼ隊所属のジンパイロット。アスラン達がG兵器奪取の間、ヘリオポリスから迎撃に出たMAを多数撃破したがムウ・ラ・フラガ搭乗のメビウス・ゼロによって機体は大破しヴェサリウスへ帰投した。その後D型装備のジンでヘリオポリスから脱出しようとするアークエンジェルと交戦、フラガが官制を行ったゴッドフリートMk.71の一撃を受け撃墜される。金髪のリーゼントや他の隊員にくらべてやや目付きが悪いなど、台詞無しのモブキャラだが印象残るキャラであった。フルネームは小説版で明らかに。同じクルーゼ隊のミゲル・アイマンとは同室であった。 目次へ移動する
[編集] シーゲル・クライン
[Siegel Clyne]『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:秋元羊介)。
- 個人データ
コーディネイター、生年月日:コズミック・イラ22年、没年月日:コズミック・イラ71年
- 経歴
シーゲルは、コーディネイター製造が国際的に違法と定められてから6年後のC.E.22年に、北欧のスカンジナビア王国で極秘裏に誕生した。
コズミック・イラ68年、ザフトの最高意思決定機関であるプラント評議会議長に選出される。
ラクス・クラインの父であり、議会穏健派の中心人物。専門は宇宙生命学や天文学。
また持論として、コーディネイターは安定した新たな種などではなく、今後ナチュラルと交雑を続けることで緩慢な消滅を迎えるべき、と考えていた。
このためパトリック・ザラからは政敵と見なされており、ラクスのフリーダムガンダム強奪の際はパトリックの指示により状況証拠のみで指名手配され、さらにはザラ派の特殊部隊に暗殺されてしまう。
もっともプラント評議会議長在任時において血のバレンタイン直後、対戦国中立国問わずニュートロンジャマーを大量に地球に投下し、インフラの崩壊、通信網の破壊、エネルギーの途絶により餓死・凍死による死者が10億人を超えると言う未曾有の大惨事(エイプリル・フール・クライシス)を引き起こすなど、血のバレンタインへの過剰な『報復行為』を行うなど、過激な面も見られた。
[編集] ジェレミー・マクスウェル
姓は異なるが、ラスティ・マッケンジーの父親。化学博士。
開戦初期からザラ派のシンパであり、最初からナチュラルに対し良い考えを持ってはいなかった。
妻と離婚しラスティが母親の方に引き取られたのも、ナチュラルに対する意見や考え方の食い違いによる対立が原因とされている。
[編集] ゼルマン
ザフトの軍人。ガモフの艦長。(声:菅原淳一)
クルーゼ隊の一員としてG兵器強奪作戦に参加し、ヘリオポリスを襲撃。ヘリオポリスを脱出したアークエンジェルを追跡する。アークエンジェルを度々追い詰めるが、あと一歩のところでいつも取り逃がしてしまい、そのことをかなり気にしていた。最期は地球軍第8艦隊と戦闘で、大気圏に突入するアークエンジェルに対してガモフを特攻させるものの、第8艦隊司令官ハルバートンと刺し違える形で戦死。
アークエンジェルには最後まで有効なダメージを与えることができない、アニメ版では死ぬ直前まで名前が出ないなど、不運な人物であった。
[編集] タッド・エルスマン
プラントのフェブラリウス出身でディアッカ・エルスマンの父親。(声:中嶋聡彦)
当初はザラ派よりの中道右派だったが、ディアッカがアークエンジェルに寝返った事を考慮され中立派に設定を変更された。尚、ディアッカの軍への入隊については反対していた。
[編集] ディアッカ・エルスマン
- 詳細はディアッカ・エルスマンを参照
人種:コーディネイター(二世代目)
誕生日:C.E.54年3月29日
星座:牡羊座
血液型:AB型
年齢:17歳⇒19歳
身長:176cm⇒180cm
体重:67.5kg⇒58kg
趣味:日本舞踊
髪色:金
瞳:薄い紫
ザフトのエリート兵士。クルーゼ隊の赤服隊員であり、中立コロニーヘリオポリスを襲撃した際、他の仲間と同様にバスターガンダムを奪取する。 斜めに構えたところがあり、性格は若干軽く皮肉屋。物語中盤での戦闘でバスターガンダムが大破し、捕虜としてAA内に拘束される。そこでは、性格が災いし、恋仲のトールを戦闘で失ったミリアリアにあわやナイフで刺し殺されそうになった。のち、彼もアスランと同じく自らの意思でザフトを離反、三隻同盟と行動を共にすることになる。最終的にミリアリアとはお互いに気になる存在になったようだが、友人とも恋仲ともいえない微妙な間柄のまま物語は終結してしまった。
続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にも登場。
[編集] ニコル・アマルフィ
[Nicol Amalfi]アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空の人物
(声:摩味(DVDスペシャルエディション、連合VS.Z.A.F.T、第3次スーパーロボット大戦α-終焉の銀河へ-では朴璐美))。
人種:コーディネイター(二世代目)
誕生日:C.E.56年3月1日
星座:魚座
血液型:B型
年齢:15歳
身長:165cm
体重:61.5kg
趣味:ピアノ演奏
髪色:緑
瞳:茶
ザフト軍に所属するコーディネイターで父親はプラント最高評議会の一員であるユーリ・アマルフィ、母親はロミナ・アマルフィ。エースパイロットの証である赤服を着用しており、士官アカデミーの成績は三位だった。(判明している詳細なスコアは、モビルスーツ,射撃,ナイフ,情報関係は三位、爆弾処理では一位であった。なお、イザークがこの爆弾処理でニコルに負けたことをアスランの時と同様根に持っているかどうかは不明である。)
趣味はピアノ。いつも楽譜を持ち歩くほどであり、腕前は休暇中でもコンサートを開くほどである。
クルーゼ隊の一員として中立コロニー・ヘリオポリスを襲撃し、その際他の仲間と同様にブリッツガンダムを奪取、以後はそのまま搭乗機としている。
同じクルーゼ隊のアスラン・ザラとは親しき友人であり、最後はキラ・ヤマトが乗るソードストライクの攻撃から、アスランが操縦するイージスガンダムをかばって特攻、コクピットにシュベルトゲベールの直撃を受け戦死したが、最期の瞬間まで優しさを失う事は無かった。シュベルトゲベールが腹部に食い込んだままの彼の壮絶な死の瞬間はアスランとキラに衝撃を与え、二人の間に決定的な暗い影を落とした。穏やかな性格ゆえに同僚のイザーク・ジュールやディアッカ・エルスマンからは侮られていたが、彼の死が結果として隊の結束を高めることとなったのは皮肉と言えよう。
なお、物語前半のアスラン、イザーク、ニコルの関係が、SEED DESTINYにおけるアスラン、シン、ハイネに受け継がれていると見る向きもあり、実際にDESTINYでハイネが戦死した際、アスランがニコルの死とハイネの死を重ね合わせるかのような回想が放映された(下記参照)
ストーリー中盤にて戦死を遂げた後にも、最終回までの間に何度か、アスランによる回想として死亡シーンが流された。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』でもこの傾向は変わらず、アスランらが墓参りに行く姿もみられた。DESTINY最終話でも回想に出ており、本編において重要な人物であったことが伺われる。
また、余談であるが、SEED関連の個人HP、主に小説関連では彼やナタル・バジルール、ムウ・ラ・フラガ(ムウの場合は実際生きていた)が生存するというストーリーを書いているサイトもあり、ニコルやムウ、ナタルの人気の高さを裏付けている。(ニコルの場合はSEED、SEED DESTINYともにアークエンジェルと共闘するというケースである) これに関しては、同じクルーゼ隊のアスラン、イザーク、ディアッカがアークエンジェルと共闘している為の、連想によるものと思われる。ちなみに『スーパーロボット大戦W』ではフラグを立てればキラとの戦闘でブリッツを破壊され、瀕死の重傷を負ったニコルは同じくアスランとの戦闘で瀕死の重傷を負ったトール・ケーニヒと共に叢雲劾に救助されそのままマルキオ導師の下で療養する事になる。その際、トールとはベッドが隣同士であった事からお互いの事を語り合い、ニコルもまた連合とプラントの戦争に疑念を抱く事となる。そしてオーブでアスランがキラの説得を受けた際に自分達が生存している事を2人に明かし、その後キラ達と共闘する事となる。
なお、ザフトには「クルーゼの素顔を知ろうとした者は何故か戦死する」というジンクスがあるのだが、彼はクルーゼの素顔が気になっていたらしく、彼の戦死もジンクス通りという事になる。
[編集] パトリック・ザラ
プラント連合政府唯一の政権与党であり国軍でもある自由条約黄道同盟ザフトの創設メンバーの一人。その前身、黄道同盟の創設メンバーでもあり、プラントの国家主権獲得、国軍たるザフトの建設を主導した中心人物。プラント連合の最高意思決定機関であるプラント評議会初代国防委員長(初登場当時)、後に最高評議会議長。アスラン・ザラの父。(声:有本欽隆)
- 個人データ
コーディネイター、生年月日:コズミック・イラ23年大西洋連邦出身、没年月日:コズミック・イラ71年9月27日
- 経歴
パトリックは元々家族想いであったようだが、ナチュラルに関していい考えを持っておらず、レノアがナチュラルと交友関係を持っている事にも良い考えを示していなかった。これはコーディネイター非合法下の大西洋連邦に生を受けた彼の幼少体験が影響していると思われる。ある時、自身がプラントでテロに遭い、ナチュラルに対し、更なる危機感を抱いたパトリックは、アスランとレノアの身分を隠し月のコペルニクスに移住させる。情勢が悪化し月のコペルニクスも危ないと思い、プラントに戻ってくるようずっと言い続けていた。
開戦後は、政敵であった穏健派のシーゲル・クラインとの対立も深刻化し、情報操作によって自分の都合の良いよう編集した映像を、市民に見せ付け演説を行う事で、市民のナチュラルへの敵愾心を煽り続けている。また、この時より、ザフト軍の指揮官、ラウ・ル・クルーゼとも密談を行い、様々な特殊任務を与えていた。
コズミック・イラ71年4月1日、コンピュータによる予備選別と住民投票によりプラント評議会議長(国防委員長の職も引き続き兼任)に就任。ザフトの最高権力者となる。元々タカ派評議員の急先鋒であった彼だが、これ以降、人類絶滅を目論むラウの働きかけもあり、その思考、行動はさらに先鋭化していく。
評議会の承認なしでの「オペレーション・スピットブレイク」目標変更、自らにとって邪魔な存在の前議長シーゲル・クライン殺害をはじめとする、政敵のクライン派(穏健派)弾圧等が強権的に実行される。
この時点では、既に彼は単なるタカ派政治家の域を超え、ひたすら主戦主義に凝り固まり専横の限りを尽くす独裁者と化していた。その一方、自らはラウをうまく利用していると思っていたが、実際は両陣営共倒れを狙う彼に逆に利用されており、とりわけNジャマーキャンセラーによって核兵器を実用化した事は、結果的に自軍の喉元に刃を突きつけられる自体を招く。
また、こうした一連の暴挙を止めようとした実子アスランにもついには銃を向け、最終決戦においては人類史上空前の大量破壊兵器ジェネシスの発射を実施するに至った。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦においてジェネシスを地球に向けて発射しようとした際、パトリックに諫言しようとしたレイ・ユウキ隊長を撃ち、射線上にいる味方を巻き添えにしてまで発射しようとした。しかしその直後、死に際のユウキ隊長に銃撃され自らも命を落とすこととなった。 最期はヤキン・ドゥーエに突入したアスランに看取られたものの、パトリックはナチュラルへの憎しみに囚われたまま死に、ヤキン・ドゥーエの自爆と同時にジェネシスが発射されるよう仕向けていた。そのことを知ったアスランに、その頑迷さゆえついに唾棄されてしまうこととなった。
パトリックはDESTINYの世界においても、ヤキン・ドゥーエで地球連合と戦った司令官としてナチュラル抹殺を唱える過激な思想を持ったザフト軍脱走兵にはいまだに英雄視されいる。
なお、実はパトリックは、コーディネイター製造が国際的に違法と定められてから7年後、大西洋連邦で極秘裏に誕生した男である。
[編集] ハロ
ラクス・クラインの所有する小型球形ロボットで、ペットのような存在。
発語能力はシンプルで、関西弁や2ちゃんねる用語「オマエモナー」など、限られたボキャブラリーで意思表示をする。
婚約者であり、幼なじみであり、また手先が器用で機械工作が趣味の一つであるアスラン・ザラが、彼女の誕生日など記念の日のたびに色違いをプレゼントし続けた結果、膨大な数になった。
このため、プラント在住時代のラクスの自宅では、屋内外を問わず、これらの大量のハロが跳ねまわっている。色以外にも、その行動にはそれぞれ微妙な個性があり、また、時としてまるで人間的な感情があるように見えることもあるが、製作者であるアスランは否定している。
一方、ハロはかなり高度な非光学センサーを内蔵しているらしく、オーブでラクス、キラらの潜伏先に忍び寄ってきたザフト軍特殊部隊の隠密行動をたちまち察知、有能な番犬のような手柄も立てていた。
なお、ラクスの替え玉であるミーア・キャンベルもハロ(外観がハロと同じロボット?)を所有しており、こちらは、いわゆる“インチキ英語”を口癖としている。誰が作ったのかは不明(少なくともアスランではない)。
ファーストガンダムのハロがアムロ・レイの手製だったのと同様、全てアスランの手作り。
『Zガンダム』のハロ THE IIのように市販されたりはしていない。
また、宇宙世紀(ファースト、Z、ZZ、逆襲のシャア、V)のハロのサイズがサッカーボール大であるのに対し、本作のハロはソフトボールくらいしかない。 これは、スポンサーが若い女性を対象として、ハロにマスコット商品としての訴求効果を発揮させようとしたからである。
ハロを参照。
[編集] フレデリック・アデス
ザフトの軍人。ナスカ級戦闘艦ヴェサリウスの艦長。(声:川津泰彦)
クルーゼ隊の一員として、地球連合軍のG兵器を強奪するためにヘリオポリスを襲撃。その後も度々、アークエンジェルと交戦することになる。クルーゼの片腕として、艦をよくまとめた優秀な艦長である。
最期は三隻同盟の集中砲火を受けて沈没したヴェサリウスと運命を共にした。その時、艦橋から敬礼する姿が印象的であった。
[編集] マーチン・ダコスタ
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:笹沼晃)。
アンドリュー・バルトフェルドの部下で、陸上戦艦レセップスの副官を務めており、バルトフェルドのMS搭乗時には指揮を執っていた。
レセップスの大破後、重傷のバルトフェルドを守っていたが、そこでジャンク屋のロウ・ギュールと出会い、地球連合軍とザフトの戦争が間違っていると確信した。
その結果、クライン派の一人としてザフトを抜けることを決意、以後もラクス・クラインやバルトフェルドを補佐する。
DESTINYでは、デブリ帯で隠されていた戦艦エターナルの管理等をしていた。
コロニー・メンデルを調査後、帰還中長距離強行偵察複座型ジンに跡を付けられエターナルを発見されるという、笑えないミスを犯しているが、ラクスが宇宙に上がったなら必ずメンデルに訪れるであろうと、その動きを完全にギルバート・デュランダルに読まれ、罠を張られていたと見られる。
なお、「ダコスタ」は「ダ・シルバ」等と同様のポルトガル系の名前であり、本来はその発音も表記も「ダ・コスタ」となる。「ダ」はミドルネームであり、読まれないのが普通である。
ジャック・ヒギンズの小説「死にゆく者への祈り」の登場人物であるマーチン・ファロン、マイケル・ダコスタ神父の二人から名前をとったのかもしれないといわれている。
[編集] マシュー
G兵器奪取のためヘリオポリスを襲撃したジンパイロットの一人。ミゲル、アスラン、オロールと共にD型装備でヘリオポリスを脱出しようとするアークエンジェルと交戦するも撃墜される。しかし今際の際にはなったミサイルがヘリオポリスのメインシャフトを破壊、ヘリオポリス崩壊の直接的原因となった。コーディネーターには珍しく黒人系。
[編集] マルコ・モラシム
インド洋周辺を制圧下に置くモラシム隊の隊長。「紅海の鯱(シャチ)」の異名を持つ。(声:竹村拓)
密閉された潜水艦の中でサイフォン式のコーヒーメーカーを使用するという、漢の中の漢。ザフト随一の頑固者であり、同じくザフト随一の謎である仮面の男ラウ・ル・クルーゼの事をあまり良く思っていなかった節がある。また、妻子家族を「血のバレンタイン」で失っており、地球連合、ナチュラルへの憎しみは人一倍強いようだ。
モラシム隊の規模は不明だが、カーペンタリア基地所属であることとグーン隊やディン隊等を擁することを鑑みると、比較的規模の大きな隊であることが容易に想像できる。
クルーゼの挑発にそれと知りつつ乗り、アークエンジェルに肉迫した。アデン湾ではディン(SEED22話)に、インド洋ではゾノ(SEED23話)に搭乗して、アークエンジェルを二度に渡って苦しめたのだ。だがそれらの戦闘によってハンスら部下もボズゴロフ級の旗艦クストーも全て喪い、自身はストライクガンダムとの死闘の末に撃墜されて公式には戦死とされた。
しかし一部にはリーアム・ガーフィールドのワークスジンを救助したはねくじらに蘇らせられて赤道連合のシンガポール軍に入隊して活躍したとか三隻同盟に合流したとかいう、壮大な物語を描こうとする熱狂的なファンもいるようである。また、小説版には名前が登場していないが、彼が乗っていると思われる機体は登場している。
名前の由来は、SEEDの監督福田己津央氏が思い付きの設定をポンポン持って来る事に設定制作の下村敬治氏が困り果て、下村困る→シモムラコマル→マルコ・モラシムとなった事が、彼の名前の由来となっているらしい。が、本人曰く、マルコ=困るは違うらしく、ネットで見て初めてそう言われていることに気づいたという。
なお、ホビージャパン連載の『SEED MSV戦記』にもモラシムは登場している。
C.E.70年4月1日、彼は試作水中用MSジン・フェムウスを駆り、部下の可潜MSジン・ワスプらとともに、ジェーン・ヒューストンの所属する地球連合海軍第21ASW(対潜水艦戦)艦隊の駆逐艦全艦を撃沈した。
[編集] ミゲル・アイマン
[Miguel Ayman]ザフト軍クルーゼ隊所属のエースパイロット。(声:西川貴教)
プラント生まれのコーディネイター。アスラン・ザラ達の2期上にあたり、「赤服」といわれるトップ10ではないものの、それらに勝るとも劣らない撃墜数を誇る。生来の洒落者で、アスラン、ニコルがクルーゼ隊に着任した際はニコルのモノマネをするなどして2人を呆れさせている。陽気で気さくな兄貴分的性格の持ち主であることが伺われる。一方で、口が悪くナチュラルをかなり見下した発言をすることもあった。
搭乗機のカスタマイズが施された改良型のジンが与えられた際には、自身のシンボルカラーであるオレンジ色で機体を染め上げ、これを愛機とした。この夕日に照らされたようなオレンジ色の塗装(ミゲルが尊敬するハイネ・ヴェステンフルスの機体にあやかった)と、高機動性を生かした一撃必殺を身上とする戦闘スタイルから、”黄昏の魔弾(たそがれのまだん)”の異名で知られる(余談ではあるがおそらくこの「魔弾」というのは声優である西川貴教の楽曲「魔弾~Der Freischutz~」を意識したものと推測される)。しかしこの機体は、ザフト軍の補給基地の守備にあたっていた際に、基地破壊の依頼を受けた叢雲劾との戦闘により機体は損傷、後日のヘリオポリス襲撃には通常のジンで出撃となる。
ヘリオポリス襲撃において、アスラン達のG兵器奪取を援護するため通常型のジンで出撃するが、キラ・ヤマトが操縦するストライカーパック未装備のストライクによって機体は撃破、かろうじて脱出している。その後別の特火重粒子砲装備ジンに乗り換えて再度出撃し雪辱戦を挑むが、ソードストライクの攻撃により機体を真っ二つにされ、戦死。(この際、他の2機の僚機もアークエンジェルの主砲で撃墜された)。もし彼が慣れ親しんだ愛機で出撃していたなら、あるいはSEEDの歴史は大きく変わっていたかもしれない。
母と弟がおり、物語終盤におけるパトリック・ザラの演説を不安かつ悲しげに見ていた姿が印象的。室内には軍服姿と私服でくつろぐミゲルの写真が置かれており、幸せな家庭環境であったとおぼしい。民間人である彼が軍に入った理由は、年の離れた病気の弟の治療費の為らしい。登場期間は非常に短いが、『ガンダムSEED MSV』展開などの中で様々なエピソードや設定が加えられており、ファンからの人気も高い。ゲーム『スーパーロボット大戦W』ではなんと最後まで生存して終盤にシホ・ハーネンフースらと共に専用のジンを駆ってスポット参戦する。この時一緒にスポット参戦する面々の中で原作で死亡しているのはミゲルだけであり、この参戦もある意味彼の人気故と言える。
ちなみに彼はクルーゼの素顔を見たらしく死亡したのはそのためだ、と言われている。
[編集] メイラム
アークエンジェル強行偵察のため出撃したバルトフェルド隊バクゥパイロットの一人。砂漠でのバクゥの機動力を生かしキラ・ヤマトのストライクガンダムを翻弄するが、至近距離でアグニ砲の直撃を受け爆散、隊内で最初の犠牲者となった。
[編集] ユーリ・アマルフィ
ニコル・アマルフィの父親。プラント最高評議会の議員。(声:千葉一伸)
クライン派であったが、ニコルを失った後、好戦的なザラ派へ傾いた。工学エンジニアとしても知られ,モビルスーツの設計局や工場が集中するマイウス市の代表。Nジャマーキャンセラーを開発してもいる。
[編集] ラウ・ル・クルーゼ
- 詳細はラウ・ル・クルーゼを参照
ザフト軍の士官でクルーゼ隊の隊長。普段は素顔を仮面で隠している。ムウ・ラ・フラガとはただならぬ因縁がある。
ちなみにザフトには彼の素顔を見た(見ようとした)人物は死ぬ、というジンクスがある。
[編集] ラクス・クライン
- 詳細はラクス・クラインを参照
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。
シーゲル・クラインの娘であり、プラント内ではアイドル的存在として、国民からかなりの人気を得ている。アスラン・ザラの許婚でもあった。
続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にも登場。
[編集] ラスティ・マッケンジー
[Rusty Mackenzie]ザフト軍の兵士。(声:私市淳(「スペシャルエディション」のみ))ザフトのトップガンの証である赤服を着ている。アスラン・ザラ達とは同期。
クルーゼ隊の一員として中立コロニー、ヘリオポリスを襲撃、G兵器を奪取するはずだったが、機体に乗り込む前に銃弾を受け戦死した。
プラント最高評議会議員の過激な急進派ジェレミー・マクスウェルの息子で、姓が違うのは両親が離婚し、母親方に引き取られたためである。
また多くの場面でストライクの強奪に失敗となっているが、クルーゼ隊がパイロットに特定のMSの強奪を指定していたかどうかは疑問である。
- 個人データ
- 生年月日:コズミック・イラ54年、没年月日:コズミック・イラ71年1月25日
[編集] ルイーズ・ライトナー
プラント最高評議会議員の一人で、ユニウス市出身。アスランの母、レノアとは親友関係にあった。開戦当初、ナチュラルとの問題に関しては、穏健派よりであったが、自身の出身地でもあるユニウス市のプラントに核を打ち込まれ、親友のレノアが血のバレンタインの犠牲者となってしまった事で、急進派へと転換している。が、オペレーション・スピッドブレイク後は、中立派へと傾きつつあるようで、機動戦士ガンダムSEED DESTINYでも、再選された形で最高評議会議員に就任している。
ギルバート・デュランダルの死後、オーブ連合首長国との和平会談における代表を務め、記者会見の際に、首長としての成長を遂げたカガリ・ユラ・アスハと握手を交わしている。
[編集] レイ・ユウキ
ザフト軍特務隊FAITHの隊長。アスラン達、訓練校時代の教官でもあった。オペレーション・スピットブレイクの失敗とフリーダムの強奪をアスランに伝えた
パトリック・ザラが、ジェネシス第3射を地球に向けて発射しようとした際、パトリックに諫言したがその直後撃たれる。
既にパトリックが個人的な私怨のみで行動しているのを悟ると、最後の力を振り絞って彼を射殺し、ジェネシス第3射から地球を守った。
ラウ・ル・クルーゼのことを懐疑的に見るなど、人をかなり正確に評価できる模様。
[編集] レノア・ザラ
[Lenore Zala] アスラン・ザラの母で、ユニウスセブンに在住。息子のアスランとは仲が良かった。
ナチュラルであるカリダ・ヤマトとも友人関係にあり、よく自らが作った野菜を提供していた。
ユニウスセブンにて農業(一説によるとキャベツの品種改良研究)を営んでいたが、ブルーコスモスの陰謀によって引き起こされた血のバレンタインの犠牲者となってしまった。
彼女の死がアスランにザフトへの入隊を促す結果となってしまう事になる。
[編集] オーブ連合首長国
[編集] アサギ・コードウェル
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:松本さち) M1アストレイのテストパイロット三人娘の一人であり、三人のリーダー格と言われている。
オーブ崩壊後はクサナギに乗艦するが、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦のなか、ジュリが撃墜されたのに気を取られた隙に、ビームを機体に受け死亡する。
小説版ではアスラン・ザラやカガリ・ユラ・アスハと共にヤキン・ドゥーエ内部へ突入するが、ザフト兵との銃撃戦の際に撃たれ、カガリに看取られて命を落とした。 機体番号は211
[編集] ウズミ・ナラ・アスハ
『機動戦士ガンダムSEED』に登場する国家、オーブ連合首長国の代表首長及びアスハ首長家の当主。(声:大川透)
カリスマ的な指導者であるとされ、「オーブの獅子」と呼ばれる(自分でも呼んでいた)。
キラの両親とは何らかの縁があったと思われ、彼らからカガリを託され、彼女の養父となる。
その後は、彼女を為政者としての目線、国民としての目線の両方から学ばせるという教育方針をとり、ウズミの旧知の仲で元大学教授であるサイーブ・アシュマンのもとに預けたりしていた。また、時には頬を赤く腫れあがるほど打つ事もあり、厳しくも優しく彼女を育てた。
ヘリオポリスでの地球連合軍のモビルスーツ制作の責任を取って辞任、代表首長の座をホムラに譲るが、その影響力は衰えを見せず依然として指導者の立場にあった。
パナマ陥落後の地球連合軍の参戦要請に対して代表に再就任し、中立維持を宣言、マスドライバーとモルゲンレーテ社を狙う地球連合軍と交戦する事になる(オーブ解放作戦)。最終的にオノゴロ島は陥落し、カガリたちをクサナギに乗せて宇宙に飛び立たせた後、自身はモルゲンレーテ社、マスドライバー施設であるカグヤを自爆させその命を絶った。そのオーブの理念を命を賭して守り抜いた生き様は、カガリのみならず、キラ・ヤマトなど多くの人間に影響を与えた。戦後においてもアマギ一尉らアスハ首長家派のオーブ軍人などからは英雄視されている。
あくまで平和主義者だが、完全な非武装主義者でもない。「守る力があるならそれを使うべきだ」というややタカ派の思考も持ち合わせた人物と言える(ただし、単語の用法的には、武装容認=タカ派ではない)。
しかし一方で、このウズミの行動に対して否定的な見解を持つ人間も多々存在している。シン・アスカのように、“ウズミは政治的理念を最優先させ国民を無為に犠牲にした”、あるいは“理念と心中させた”と考える被災オーブ国民は少なくない。
また、オーブ五大氏族の一人ロンド・ミナ・サハクは「国とは国民の事であり、国家の理念を守るため国民を犠牲にしたウズミは間違っている」とウズミの行動に対し極めて否定的である。太平洋戦争末期の大日本帝国陸海軍のような玉砕、集団自決を連想させる振る舞いでもあったため、その意味での批判も多い。そもそもウズミやその指導下にあるオーブのあり方・理念・思想は、独善的な鎖国主義、または中世的な封建主義に見受けられ、同時にアメリカ的な戦後民主主義下での現実主義的思考を差し引いても、その戦争指導の稚拙さは甚だしかった(旧日本軍にシンパシーを感じる視聴者からもウズミは支持されていない)。この点において、シン・アスカは一部の視聴者の代理人であった。また、連合軍の侵攻によりオーブが追い詰められて、マスドライバーやモルゲンレーテを自爆をさせ自らも命を絶ったが、無謀ともいえる連合軍との武力衝突の決断をしておきながら大多数の国民を見捨てる形で(しかも多額の税金が投じられたインフラも道連れにして)自殺するのは一国の代表首相として無責任であると指摘する視聴者もいる。
加えて、ウズミには、
- 当時大西洋連邦所属艦であったアークエンジェルに対し、艦載機ストライクガンダムのデータの提供と、オーブ国産モビルスーツの開発にそのパイロットを協力させることを条件に、オーブ国内での同艦の修理と補給を認めた。(これはウズミの要望と言うよりオーブの軍事面を担当するサハク家からの要望で仕方なく認めたとも考えられるが、それも最大限好意的解釈をした憶測でしかない。当時M1アストレイはいまだナチュラルが完全に操縦できるレベルでは無かった自国の弱みを解決したかったからだとなれば、なおさらである)
- 半国営企業であるモルゲンレーテ社がコスモグラスパーの連合との共同開発や、優秀な兵器を堂々と海外に、それも当時ザフトと緊張関係にあった地球連合に輸出している。(ただし機動戦士ガンダムSEED ASTRAYの設定ではモルゲンレーテ社はサハク家寄りの勢力でありこの事はサハク家がいつもの様に極秘裏に推し進めた可能性もあるが、サハク家のせいだからよい、という論理は到底成り立つはずもない。大型機動兵器の国際共同開発を全く知らなかった、というのも苦しい言い分である。)
- その一方でサハク派に内密にMS、アカツキを開発させ、さらに隠匿していた。
…等といった、法律上の意味における「中立」からは明らかに逸脱した行動も見られる。このことから、ウズミの唱えた中立とは法律上の「中立」ではなく、あくまで政治的な中立であると考えるほかない。しかし、この政策を固持するあまり、物量で圧倒的に勝る大西洋連邦と正面切って軍事衝突するなど、合理性と柔軟性に欠けるウズミの姿勢には批判も寄せられ、ファンの間でもウズミの政治に対しての賛否は分かれている。
もっとも、法律上の「中立国」は限定戦争状態を前提として定められているので、例外的な事態である世界規模の大戦のなかでは、法律上の「中立国」を維持する事が極めて困難であることも理解しておかねばならない。実際、中立国を宣言しつつユダヤ人を匿った第二次世界大戦中のスウェーデン王国の様な例も見られる。
[編集] エリカ・シモンズ
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:柳沢三千代)
オーブ連合首長国の在住者で、アストレイ及びM1アストレイの主任設計技師。
コーディネイターであるが、周りにはそれを隠している。また、一児の母でもあるようだ。
DESTINYではオーブに帰還をしたアークエンジェルの修復のためにスタッフと共にアカツキ島の地下施設へ駆けつけたり、オーブを攻撃されるのを見たカガリにキサカ、アマギと共にウズミの遺言とMSアカツキを託す。
その立場上ASTRAYシリーズでも重要人物として登場し、ジャンク屋組合のプロフェッサーと親友だった事などが描かれている。
オーブ国内に於ける立場としては元々彼女の勤めるモルゲンレーテ社に関わりの深い五大氏族サハク家寄りの立場を取っていたが、自国戦力の強化の為には手段を選ばないロンド・ミナ・サハクらの方針に常々疑問を持っていた事、更にはオーブ陥落後国家元首の地位をアスハ首長家から奪取せんとの野望を抱くロンドから、自分にカガリ暗殺の命令が下されていた事を傭兵叢雲劾より知らされた事をきっかけにサハク首長家と決別しアスハ首長家寄りに転向した。因みにロンドのカガリ暗殺計画はエリカの意見を尊重した劾の手によって防がれている。
[編集] カガリ・ユラ・アスハ
- 詳細はカガリ・ユラ・アスハを参照
オーブ連合首長国の前代表ウズミ・ナラ・アスハの一人娘。 ヘリオポリスでのザフト軍の襲撃の際にキラ・ヤマトと出会う。また、キラ・ヤマトは双子の弟である。
[編集] キクチ、カノウ
第二次ヤキンドゥーエ戦に参戦していたM1アストレイのパイロット。 同戦線ではジェネシス第三射を阻止すべくヤキンドゥーエに突入するカガリを護衛、両名共にヤキン内に侵入した。パイロットスーツ姿のみの登場で性別は不明、男性兵士用であるブルーのパイロットスーツであることから男性と思われる。
ちなみに小説版ではアサギがこの役を勤めている。
[編集] ジュリ・ウー・ニェン
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:佐藤ゆうこ)
M1アストレイのテストパイロット三人娘の一人。欠陥のあったM1アストレイのOSを完全なものとするためにレッドフレームを使いこなすロウ・ギュールに対して『マリーン』の偽名で接触。
その際にロウを気に入り、彼がオーブに来てからは積極的にアタックするが、結局はロウの仲間の山吹樹里に気を使って身を引くことになる。
オーブ崩壊後はクサナギに乗艦するが、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦のなか、敵のビームを機体に受け戦死。
実はヤキン・ドゥーエ攻防戦後,機動戦士ガンダムSEED ASTRAYの登場人物ロウ・ギュールらと再会する話が『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』で描かれる予定だったのだが、本編で戦死してしまったために実現する事は無かった。
機体番号は213 目次へ移動する
[編集] ティリング
[編集] ホムラ
ウズミ・ナラ・アスハの弟で、カガリ・ユラ・アスハの叔父。
ウズミの代表首長辞任後に代表の座についたが、その実権は依然ウズミ前代表にあった。
なお、通常時からウズミの補佐役をしている描写などがある。
小説版での描写から、オーブ開放作戦後は地上に残り戦後処理にあたった模様である。
[編集] マーナ
カガリの侍女。機動戦士ガンダムSEED DESTINY時でのセリフから、セイラン家への結婚に対してあまり好感情は持っていないと思われる。
[編集] マルヤマ
オーブ解放戦争に参戦していたM1アストレイパイロットの一人。階級は一尉。 同戦線にて地球連合軍のストライクダガーに撃破される。名前と搭乗MSのみの登場。
[編集] マユラ・ラバッツ
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:倉田雅世) M1アストレイのテストパイロット三人娘の一人。
オーブ崩壊後はクサナギに乗艦するが、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の最中、ゲイツと相打ちになり三人の中で最初に死亡する。
機体番号は212 目次へ移動する
[編集] リュウタ・シモンズ
エリカ・シモンズの息子。ハーフコーディネイター。脱出したクサナギに子供が乗っており、この子がそうだと思われるが乗艦理由は不明。
[編集] レドニル・キサカ
オーブ陸軍第21特殊空挺部隊の一等陸佐(一佐)。(声:千葉一伸)
オーブ崩壊後は陸軍将校の身でありながらオーブ軍宇宙艦隊の宇宙戦艦「クサナギ」の艦長として三隻同盟の一翼を務める。
ウズミから厚い信頼を受けており、カガリが国を飛び出したときは、護衛を兼ねて自身の故郷へと連れて行った。
*この行為は、“現役の”オーブ軍人が反ザフトのレジスタンスに参加するという事に他ならない。万が一、キサカ一佐がザフトに捕らえられて身元がばれれば、「オーブは(連合の要請に従い)G兵器開発に協力するだけでなく、レジスタンス訓練のための軍事顧問まで派遣した」とみなされ、プラントがオーブを「準」連合加盟国とみなす危険を抱えていた。
その時の弓矢を持った扮装から一部では「ランボー」とも呼ばれている。出身地はタッシル。
続編『SEED DESTINY』にも登場。ギルバート・デュランダルのロゴス打倒宣言に呼応した東アジア共和国軍に同行し、ジブラルタル基地へ潜入した。この際、基地からの脱走を図って撃墜されたアスラン・ザラとメイリン・ホークを救出し、アークエンジェルに連れ帰っている。
小説版によると、この時脱走者が出たという無線での傍受後、撃墜の確認及びその機体搭乗員の救助に向かった。これは脱走兵から基地内部やザフト軍の機密を入手するのが目的であった。ところが、救助した内の一人がアスラン・ザラだったので驚いたという描写で書かれている。
その後ザフトによるオーブ侵攻時はカガリにアカツキを託し、自身もバルトフェルド専用ムラサメに搭乗するなどしてカガリを政治面や軍事面などで補佐している。
[編集] 明けの砂漠(レジスタンス)
[編集] アフメド・エル・ホセ
アフリカの反ザフトレジスタンス「明けの砂漠」の若手メンバー。カガリに好意を抱いていたが、若さゆえの無謀さからバクゥに無茶な追撃を仕掛け、乗っていたバギーをバクゥに蹴り飛ばされ死亡。
[編集] サイーブ・アシュマン
アフリカの反ザフトレジスタンス「明けの砂漠」のリーダー。ウズミとは旧知の仲である。アフリカに降下してきたアークエンジェルと共同戦線を張る。以前は大学教授であった。機動戦士ガンダムSEED DESTINYにも、FINAL PLUS に登場。連合側はもちろん、ザフト側にも加担していなかったようである。
[編集] その他
[編集] アル・ダ・フラガ
ムウ・ラ・フラガの実父。(声:三戸耕三、スペシャルエディションでは関俊彦)
代々続く資産家の当主。妻の影響を受けたムウを嫌い、ユーレン・ヒビキに、次世代コーディネイターの研究への支援と引き換えに、自らのクローンを生み出すことを依頼する。(現在のところ二人のクローンの存在が確認されているが、そのほかに成功例・失敗例あわせて何人存在するのかは不明である)
そうして生まれたラウに家督を継がせようとした。しかし、クローンゆえに寿命が長くないとわかると、ラウを捨てて、改めてムウに跡を継がせようとする。
その後、捨てられたラウが屋敷に火を放ち、逃げ遅れたアルは死亡した。ムウがおぼろげながらに記憶するところによると、「傲慢、横暴、疑り深い」ということである。自らのクローンを生み出した経緯ひとつを見ても、ムウの評するとおりの人物である。
一方で、ラウとレイは(少なくともラウに関してはナチュラルでありながら)ザフト軍のトップガンとして活躍し、ムウは「エンデュミオンの鷹」と称され地球連合軍のエースパイロットとして名を馳せた。したがって、彼らの遺伝子のオリジナルであるアルがナチュラルとして極めて優秀な人物だったことは確かである。 目次へ移動する
[編集] マルキオ導師
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物(声:中井和哉)
盲目のナチュラル。地球連合・プラント双方からの信頼があり、ジャンク屋ギルドを国際的な組織として認めさせるなど、その影響力はかなりのものである。
普段はオーブ近海の孤島で孤児たちと共に暮らしている。大戦の終結後はキラとラクスの2人を迎え入れ、一緒に暮らしていた。
実は連合の外交官の肩書きを持っており、連合とザフトの対立が深くなり民間の渡航も厳しく制限されている中、なぜキラとともにプラントのクライン邸にいたかというと、連合事務総長オルバーニの親書「オルバーニの譲歩案」をプラント最高評議会に提出するために外交官特権で渡航したからである(プラント評議会は提出されたこの「譲歩案」を即刻却下している)。
ところで、「導師」とは、主として宣教に携わる僧侶のことを指すが、マルキオが何という宗教の導師であるのかは不明。他にも彼のような「導師」がいるのかも不明。
オーブではステロタイプ化された小さな修道院のごとき建物に子供達を住まわせていたが、彼の人物的背景の殆どは依然謎に包まれているのが現状である。
[編集] ジョージ・グレン
ジョージ・グレンは『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。
人類初のコーディネイターのためファーストコーディネイターと呼ばれる。(声:堀秀行)。
わずか17歳で MITの博士課程を修了。オリンピックで銀メダルを取得、アメリカンフットボールのスター選手にして、海軍のエースパイロットでもあった。
その他、理工学の分野でも若くして様々な業績を挙げ、世界中から万能の天才として注目される。しかし木星探査出発の際、宇宙からの通信で、自分が遺伝子操作を受けた人間である事を告白。遺伝子操作の詳細なマニュアルを世界中に公開した。これをきっかけとして、一般にもコーディネイターが誕生するようになり、長きにわたるナチュラルとコーディネイターの争いが始まった。
「コーディネイター」や「ナチュラル」という名称は自らを「ナチュラルに生まれたものではなく遺伝子をコーディネートされ生まれた」という発言から流布したものでジョージ自身が命名したというわけではない。
コーディネイターの登場により宇宙飛行士への道を閉ざされたナチュラルの少年によって射殺された。その少年がブルーコスモスの洗脳を受けていたという説もある。
一部のファンからは「彼の告白が世界を混乱に陥れたのではないか?」とする声もあり、ジョージ・グレンの行いを批判するファンもいるが、それは、彼がコーディネイターをそう名付けた理由等について、一般に明確に説明しなかったジョージ本人の失態が原因といえる。一方、ナチュラルの進化を促進するのが自分の役割と考えている節もあり、ナチュラルとコーディネイター間の対立自体想定の範囲内であった可能性も指摘される、現にジョージの支持者はその殆どがナチュラルであり、ジョージ・グレン友の会というかなり規模の大きい支持団体も存在している。
- 個人データ
- コーディネイター、誕生日:コズミック・イラ-16年4月1日
- 経歴
- 『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』シリーズ
暗殺されたジョージ・グレンの脳は脳死に至る前にジョージ・グレン友の会によって冷凍保管され、保管装置は『GGユニット』と呼ばれていた。
GGユニットはコズミック・イラ71年にジャンク屋ロウ・ギュールたちの手にわたり蘇生され、補給艦リ・ホームのメインコンピューターと接続されホログラム艦長「キャプテンGG」となった。この事実は一般的にはまったく知られていない。(知られたら世界規模の大騒動になる上、ロウ達がブルーコスモスに付け狙われる事になるので存在を隠している。)
このときにコーディネイターとそう名付けた理由等についてロウたちに話している描写が登場している。
- なお、「スーパーロボット大戦W」では、木星つながりで「機動戦艦ナデシコ」の木星連合と接触し、彼等に「ゲキ・ガンガー3」のアニメディスクを渡したことになっている。しかもそれは、彼等との接触による緊張から、間違って渡してしまったということである。
[編集] ユーレン・ヒビキ
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。キラとカガリの実の父親。(声:柳沢栄治)
最高のコーディネイター(スーパーコーディネイター)創造のため、「人工子宮」を制作。
妻ヴィアに宿った自らの双子の子供(受精卵)の片方(キラ)を実験体としてしまう。
しかし、実験の成功(キラの誕生)直後、ブルーコスモスの襲撃を受け生死不明となる(おそらく妻ともども死亡したと思われる)。
最初は人類の進歩や幸福のためを思って遺伝子研究に取り組んでいたようだが、次第に自己中心的な功名心のための研究となっていき、人工子宮の生体サンプルとして扱った多くの胎児の命を平然と犠牲にしている。人工子宮研究の研究資金と引き換えに、アル・ダ・フラガの依頼でそのクローンのラウ・ル・クルーゼを生み出した。
ちなみに同じクローンであるレイ・ザ・バレルはユーレンが生み出したかどうか不明である。(レイが誕生した時、ユーレンは既にテロで死亡していた可能性があるため。ただし、レイの正確な誕生年は不明なので、キラより年上~同年くらいであればユーレンが生み出した可能性はある。)
カガリと同じような金髪と金眼であり、カガリの容姿は彼の遺伝要素が強いと思われる。
[編集] ヴィア・ヒビキ
『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。(声:桑島法子)
夫ユーレンと同じく遺伝子研究所に勤務する研究者で、キラとカガリの実の母親。
カガリはヴィアの胎内から産まれたが、キラは受精卵の段階で母胎から取り出され人工子宮内で育成された。
「最高のコーディネイター(スーパーコーディネイター)」を創造しようとする夫ユーレンが我が子を実験体としたのは、子供や人類のためではなく単なる研究成果の証明に過ぎないことを見抜き、「(実験は)あなたのため!?」と言って非難する。
ブルーコスモス襲撃の際、キラとカガリを実妹夫婦であるヤマト夫妻に預ける。
その後何があったのかはアニメでは説明されていないが、おそらく夫と共にブルーコスモスに殺害されたと予想される。 なおキラとカガリはヤマト夫妻に連れられてメンデルを脱出しオーブへ亡命したため、難を逃れた。
キラと同じ茶色の髪と紫の瞳であり、キラの容姿は彼女の遺伝要素が強いと思われる。
[編集] ヤマト夫妻
キラ・ヤマトの育ての親。夫ハルマ・ヤマト(声:松本保典)と妻カリダ・ヤマト(声:井上喜久子)。
カリダはキラとカガリの実母、ヴィア・ヒビキの妹でブルーコスモス襲撃の間際にヴィアからキラとカガリを託されメンデルから脱出した。
その後キラは自分たちの手元で育て、カガリはアスハ家へと託した(ヤマト夫妻、ヒビキ夫妻とアスハ家との関係は不明。尚、ユーレンとウズミが学友だったという説も一部にあるが、正式な設定ではない)。
コペルニクス在住時には、仕事で留守がちなアスランの母レノアに代わって彼の面倒をよく見ていたようである。そのためアスランの初恋の人はカリダであり、彼女が作るロールキャベツが好物だったようだ。
カリダはレノアと親友でよく相談に乗ってもらっていたこともあり、コペルニクスからプラントに移住したかったようだが、ハルマがコーディネイターとナチュラルがプラントより共存していたオーブを選び、ヘリオポリスに移住することになった。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY時にはカリダが序盤に登場。マルキオ導師の孤児院の手伝いなどをしながらキラの様子を見ていた模様である。
ラクス・クラインとの関係は良好でありアニメではその描写が登場をする。