舟渡 (板橋区)
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舟渡(ふなど)は、東京都板橋区の地名。板橋区の最北端に位置している。
周辺には、板橋区坂下・東坂下・新河岸、北区浮間、埼玉県戸田市がある。
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[編集] 概要
舟渡は、板橋区の最北端に位置している。1~4丁目まで有り、工業(特に鉄鋼業・印刷業)が発達している(板橋区立舟渡小学校の校歌は工業中心の歌詞であることからもうかがえる)。
浮間舟渡駅前には、都立浮間公園が広がり、約117,000m²の広大な公園内には、テニスコート、野球場、風車小屋、ジャブジャブ池、水生植物園、バードウォッチング(400~500羽のカモが飛来)など多くの自然や池がある。水と緑に囲まれた「公園都市」にふさわしい。
町の北側には一級河川である荒川・戸田橋緑地、があり、その広大な河川敷にはサッカー場、打ちっぱなしゴルフ場、野球場などがある。また、川を挟んで向こう側(北側)は、埼玉県戸田市である。南側には新河岸川が流れており、舟渡は川に挟まれた地域となっている(河川に囲まれていることが工業地帯として発展した一因と考えられる)。そのようなことがあるため、かつてこの地域は湿地帯であり(西側の新河岸地区も同様)、今後大地震が起きた際に液状化が考えられる地域でもある。さらに、津波が起きた際町全体が海抜10メートル未満のため洪水する可能性がある(洪水した場合もっとも低い場所で水深は5~10メートルとされている)。そのため、更なる防災対策が望まれている。
町内にある浮間舟渡駅には、JR埼京線(各駅停車)が乗り入れている(ただし、浮間舟渡駅の正式な所在地は北区である)。駅前のロータリーには国際興業バスの終点・始発停留所であるバス停があり、多くのバスが発着している。町の北区よりには、五街道の一つ中仙道(国道17号線)が通っている。
浮間舟渡駅より、東京駅から約32分、新宿駅から約17分、池袋駅から約12分、赤羽駅から約5分、更には大宮、さいたま新都心からも30分程度という交通の便の良さから、近年では工場の跡地などに中・高層マンションが建ち始めている。町は比較的閑静で、上で記したように浮間公園や荒川河川敷など多くの緑や娯楽施設があり、交通の便もよいために人気が高い。その結果舟渡地域の地価は毎年上がっている。当然東側の浮間地域もこの限りではない。
[編集] 地名の由来
「戸田の渡し」本項目右の写真参照。 その当時荒川(その頃は現在の荒川ではなく、川幅は狭く、急なカーブが多くみられていて、浮間公園の池、浮間ヶ池を通り現在の岩淵水門に接続して隅田川に流れていた。しかし度々洪水して深刻な被害をもたらしていたため工事が行われ現在の荒川となった)には、橋が架かっておらず(現在は、戸田橋が架かっている)、戸田・舟渡間を行き来するのに渡し舟を使っていたことから「渡し舟」→「船を渡す」→「船渡」→「舟渡」となったと考えられている。しかし、他にも昔海で舟渡に船着場があり戸田ではなく更に奥の武蔵浦和辺りから渡し舟を出していたという説もごく少数であるが存在する。よって、どれが事実かは断定できない。
[編集] 名所
- 板橋区、北区、戸田市周辺では浮間公園が有名な名所だ。遊戯施設なども多く、休日には多くの人が訪れる。
公園の道の脇に植えてある木はソメイヨシノで、1968年に植樹が行われた。桜の季節になると、200本もの桜が美しく咲き、大勢の花見客で夜までにぎわう。また、毎年この時期になると「桜まつり」も開かれ、こちらも盛り上がる。
また、釣りが出来る公園として釣り目当ての人も多くいる。しかし、一部の人のマナーが悪く(特に若年層)投げ釣りをしたり、ルアーをそのまま置いていったりしている。 - 年に1回(8月)戸田市(対岸)主催の戸田橋花火大会と同日、同時刻に開かれるいたばし花火大会は東京でも10号玉が打ち上げられるとして有名だ(墨田は量・板橋は大きさなどと呼ばれている)。
- 荒川市民マラソンのスタート地点でありゴール地点でもある、舟渡3丁目の荒川河川敷。毎年2万人を超す参加者が訪れ、フルマラソンを楽しんでいる。
- あまり知られてはいないが、4丁目に架かっている舟渡大橋は数々のテレビドラマで使用されている。
[編集] 歴史
- 1930年(昭和05年)現在の荒川完成
- 昭和20~30年頃 埼玉県戸田町(現・戸田市)の一部約0.2平方キロメートルが板橋区に編入され舟渡4丁目が誕生。
- 1951年(昭和26年)8月 第一回いたばし花火大会が開催される
- 1953年(昭和28年)9月 舟渡3丁目に板橋区立志村第六小学校の分校が開校(現在の舟渡小学校の前身)
- 1954年(昭和29年)10月 舟渡町会が蓮根町会より独立し誕生
- 1956年(昭和31年)4月 舟渡保育園が開園
- 1960年(昭和35年)4月 板橋高等職業訓練校(現・都立中央・城北職業能力開発センター板橋校)が開校
- 1966年(昭和41年)5月 舟渡町地番整理(舟渡1・2・3・4丁目ができる)
- 1967年(昭和42年)7月 都立浮間公園-開園
- 1985年(昭和60年)9月30日 日本国有鉄道 埼京線(現在はJR東日本管轄) - 開業
- 1988年(昭和63年)4月 浮間公園にて、第一回舟渡桜まつり 開催
- 1998年(平成10年)5月 荒川河川敷において、第一回東京荒川市民マラソン 開催
- 2002年(平成14年)4月 板橋区のいきいき寺子屋事業として学校開放協力会「舟っ子クラブ」が設立
- 同年7月 浮間舟渡駅前再開発ビル「アイタワー」(地上30階建)が完成する。
同時に医療法人社団明芳会 板橋中央総合病院附属 アイ・タワークリニック、板橋区立にりんそう保育園も開業
[編集] 交通
[編集] 鉄道
[編集] 路線バス
舟渡地区を運行するバス系統及び停車する舟渡地区の停留所は次の通り
- 国際興業バス
- 東練01・高02系統(浮間舟渡駅~東武練馬駅/高島平駅) 停留所:浮間舟渡駅・舟渡一丁目・舟渡町・舟渡小学校・舟渡四丁目・グランド前
- 池21系統(池袋駅西口~高島平駅) 停留所:舟渡町・舟渡小学校・舟渡四丁目・グランド前
- 浮舟02系統(浮間舟渡駅~ときわ台駅) 停留所:浮間舟渡駅・舟渡一丁目・舟渡町・舟渡小学校
- 浮舟01-3系統(浮間舟渡駅~西台中学校) 停留所:浮間舟渡駅・舟渡一丁目・舟渡町・舟渡小学校・舟渡四丁目
- 赤06系統(赤羽駅西口~浮間舟渡駅) 停留所:浮間舟渡駅
- 荒川市民マラソン時のみ(浮間舟渡駅~荒川河川敷)
[編集] 地域
[編集] 行政
- 舟渡地域センター (舟渡3-19-8 TEL 03-3558-4193)
- 舟渡地域センター舟渡ホール (舟渡1-14-5 TEL 03-3969-5722)
[編集] 教育
- 板橋区立舟渡小学校 住所:東京都板橋区舟渡3丁目6番15号 TEL 03-3969-8405 FAX 03-3967-8917
- 舟渡保育園
- 東京都立中央・城北職業能力開発センター 板橋校 (旧・都立板橋技術専門校)
- 板橋区立にりんそう保育園
[編集] 医療・福祉
- 医療法人社団田島厚生会 舟渡病院
- 医療法人社団明芳会 板橋中央総合病院附属 アイ・タワークリニック
- 舟渡いこいの家
- 特別養護老人ホーム ケアポート板橋
[編集] その他の公共施設
- 舟渡斎場
- 板橋舟渡郵便局
[編集] 主な店舗
- ファミリーマート 舟渡三丁目店
- am/pm 板橋舟渡店
- ローソン 舟渡一丁目店、舟渡二丁目店
- バーミヤン 浮間舟渡店
- マクドナルド 浮間舟渡駅前店
- ドムドム 浮間舟渡店
- マルエツ 浮間舟渡店
- 松屋 浮間舟渡店
- ブックオフ 浮間舟渡駅前店
- ブックスページワン 浮間舟渡店
- ドラッグストア一本堂 浮間舟渡店
[編集] 主な企業
- アトミクス
- 新日本製鉄
[編集] 舟渡に架かる橋
[編集] 学区域
舟渡地区には中学校がないため、板橋区立志村第五中学校が旧学区域とされている。 学校選択制が始まったが他の中学校に進学する生徒は比較的少ないようだ。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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