浦和駅
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浦和駅(うらわえき)は、埼玉県さいたま市浦和区高砂一丁目にある東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
現在は高架化工事中で、高架線上にある1面1線の京浜東北線南行ホーム、地上にある1面1線の京浜東北線北行ホーム、及び宇都宮線・高崎線(線路を共用)の島式ホームが並ぶ3面4線構造となっている。ホーム間の連絡は跨線橋ではなく地下通路を用いるが、現在は工事中のため乗り換え通路はかなり入り組んでいる。
駅西口改札上を東北貨物線が走っているが、ホームがないため、同線を走行する湘南新宿ラインは通過する。
宇都宮線・高崎線上り(3番線)は当駅~赤羽間が10km以上あるため、ラッシュ時や3分前(特急発車後など)に上り電車が出発したという時は、当駅で2分程時間調整を行う。
京浜東北線南行ホームにはエスカレーターとエレベーターが設置されている。また、西口と乗り換え通路を結ぶエレベーターも設置されている。
[編集] のりば
1 | ■京浜東北線 | 赤羽・上野・東京・品川・横浜方面 |
2 | ■京浜東北線 | 大宮方面 |
3 | ■宇都宮線・高崎線 | 赤羽・上野方面 |
4 | ■宇都宮線 | 大宮・小山・宇都宮・黒磯方面 |
■高崎線 | 大宮・熊谷・高崎・前橋方面 |
[編集] 発車メロディー
- ■京浜東北線:『希望(ゆめ)のまち』(ショートバージョン)
- ■京浜東北線:『希望(ゆめ)のまち』(通常バージョン)
- ■宇都宮線・高崎線:『スプリングボックス』
- ■宇都宮線・高崎線:『すすきの高原』
- 『希望(ゆめ)のまち』は、さいたま市の市歌である。
[編集] 高架化工事
線路によって浦和の町は長く東西に分断され発展にばらつきが見られる様になったため、線路の高架化と駅周辺再開発が実施される事となった。
高架工事は1線ずつ東側へずらす方法で、以下の順序に行われる。
- 京浜東北線の東側に高架建設用の用地確保。また、南側の東北列車線と貨物線の間の保守側線を撤去し、列車線と京浜東北線のホームと線路を西へ移設するための線路切り替え。東側に用地を捻出。
- 京浜東北線東側に高架線路とホーム半面を建設。
- 京浜東北線南行(1番線)を高架線に移設し、旧南行線上に残りのホームと高架線路を建設。
- 京浜東北線北行(2番線)を高架線に移設(京浜東北線完成)し、旧北行線上に高架線路とホームを建設。
- 東北列車線上り(3番線)を高架線に移設し、旧上り線上に高架線路を建設。
- 東北列車線下り(4番線)を高架線に移設(東北列車線完成)し、旧下り線上に高架線路を建設。
- 東北貨物線南行を新設の高架線に移設し、北行線との間にホームを設置(5番線、6番線の新設)。
完成後は、10両対応ホーム1面と15両対応ホーム2面の計3面6線を有する高架駅となり、貨物線を走行する湘南新宿ラインも停車させる予定である。各ホームにはエスカレーターやエレベーターも設置され、長年の懸案であったバリアフリー化に関しても大幅な改善が見られる事になる。
高架下には幅員25mの東西自由通路が建設されて駅の東西を結ぶ他、3ヶ所に幅員8mの自転車・歩行者専用道路が建設される。駅南側で鉄道と交差する都市計画道路田島大牧線も幅員25mに拡幅され、歩行者・自動車両方にとって東西の交通が円滑になる事が期待されている。また、東口駅前に関しては駅前広場の地盤を現在よりも下げる事で田島大牧線との土地の高低差を緩和し合わせて高架下の高さを確保する予定である。
当初は高架工事完成が2008年(平成20年)度、貨物線ホーム設置が2009年(平成21年)頃の予定だったが、2006年(平成18年)2月20日のさいたま市議会に於いて、既存ホーム高架化が2010年(平成22年)度、東北貨物線ホーム完成が2012年(平成24年)度に、それぞれずれ込む見通しである事が明らかになった。
2007年(平成19年)1月14日に京浜東北線南行(1番線)が高架へ切り替えられた(順序の3番)。また、コンコースとホームを結ぶエスカレーターとエレベーターの使用を開始した。その1番線跡地には京浜東北線北行(2番線)から東口へと通じる連絡通路が新設された。なお、西口と乗り換え通路を結ぶエレベーターは東北列車線新ホーム完成まで引き続き設置される。
[編集] 駅周辺
当駅周辺でも特に駅西側は埼玉県やさいたま市の行政機関、各政党の県支部、新聞社、国の出先機関などが集まる埼玉県の行政の中枢であると共に、さいたま市内では大宮駅周辺に次ぐ規模の商業地区でもある。
繁華街の多くは、昭和50年代から先行して再開発された西口に偏っているが、現在は東口でも再開発工事が進められ、商業施設と公共施設が入居する駅前施設建築物(パルコ、シネマコンプレックス、さいたま市立中央図書館(仮称)など)、地下公共駐車場、交通広場などを整備中である。また、西口の南地区も再開発が進められ、既に駅南側を横断する田島大牧線より南側の開発が終了している。同道路よりも北側の駅前一等地についても商業・業務施設を中心とした再開発の構想があるが、現在のところ具体化していない。
[編集] 東口
- 市立北浦和図書館東高砂分館
- パルコ(平成19年度開業予定)= 東口再開発地区
- 浦和CATV
[編集] 西口
- 官公庁
- 西口再開発地区
- 西口周辺
- 浦和中郵便局
- エフエム浦和(REDS WAVE)
- イトーヨーカドー(浦和店)
- ユザワヤ
- センチュリーシティ・浦和ロイヤルパインズホテル
- 市民会館うらわ
- 浦和東武ホテル
- レッドボルテージ(Jリーグ・浦和レッズのオフィシャルショップ)
- 国道463号(旧中山道・県庁通)
- 国道17号(中山道)
[編集] 利用状況
2005年度の乗車人員は1日平均73,633人で、埼玉県内では大宮駅、川口駅に次いで第3位である。これは宇都宮線、高崎線全線の列車停車駅でも第4位の利用者数で、京浜東北線内では鶴見駅に次ぐ22番目の利用者数にあたる(根岸線区間除く)。ただしこれは改札を出入りする人数であり、改札内乗り換えの数は含まれない。
[編集] 歴史
- 1883年(明治16年)7月28日 開業。日本鉄道が現在の東北本線・高崎線にあたる鉄道の一部である上野~熊谷間を開業した際に開設された。当時の駅は上野、王子、浦和、上尾、鴻巣、熊谷のみで、浦和駅は東北本線で最も古い駅の1つである。
[編集] その他
[編集] 「浦和」が付く駅名
「浦和」の名に方角を冠する駅は、東西南北の全部が揃っている(東浦和駅・西浦和駅・南浦和駅・北浦和駅)。因みに、全国の鉄道駅で方角と地名のみの組み合わせで四方揃っているのは浦和だけである。
地名以外の名称が含まれている事例を含めると、他に仙台(東仙台駅・西仙台ハイランド駅(臨時駅だが現在停車する列車はない)・南仙台駅・北仙台駅)がある。また、3方向は新宿(東新宿駅・西新宿駅・南新宿駅)や船橋(東船橋駅・西船橋駅・南船橋駅)などがある。浦和駅と中浦和駅・武蔵浦和駅・浦和美園駅を含めると、浦和の名が付く駅が8つ存在する一方で、旧浦和市域で浦和の名の付かない駅は与野駅のみであり、9駅中8駅に同じ地名を付している点で特徴的である。
「浦和」の付く8駅はすべて旧浦和市内にあったが、さいたま市発足後の浦和区内にあるのは浦和駅と北浦和駅のみで、他の6駅は浦和区外となっている(東浦和駅・浦和美園駅は緑区、西浦和駅は桜区、南浦和駅・中浦和駅・武蔵浦和駅は南区)。
[編集] 中・長距離列車の通過
[編集] 長距離・優等列車
1985年3月14日以前は、東北本線・信越本線・上越線の長距離列車や優等列車は急行列車(当時は「はるな」)1往復が停車するだけであった。特急列車も停車せず、日本で鉄道が走っている県庁所在地駅で特急が停車しない駅の1つでもあった(他には大津駅や特急そのものがなかった奈良駅や徳島駅があった)。
しかし、1985年3月14日のダイヤ改正により急行列車の格上げ列車が主体である各「新特急」の一部が停車する様になってからは解消されている。現在も特急「草津」「草津白根」「水上」「あかぎ」「ウィークエンドあかぎ」の上野発着の列車が停車する。但し、2007年1月15日現在でも高崎線の特急「あかぎ」の最終列車である12号と15号は通過する。
また、この他に特急列車ではないが、特急車両を使用した座席定員制の下り列車として「ホームライナー鴻巣」と「ホームライナー古河」が夕方から夜間に掛けて運転されている。両列車共、当駅は上野駅を出て1つ目の停車駅である。これらの列車は特急「あかぎ」が通過する深夜帯も当駅に停車する。
[編集] 中距離電車
1982年11月15日以前は、東北本線・高崎線の中距離電車(普通列車)も朝夕ラッシュ時のみの停車で、朝のラッシュ終了時に上りの急行列車(当時は「ゆけむり」と「草津」の併結運転)が停車し、その次の普通列車からは夕方のラッシュ時まですべて通過していた。そのため、大宮・赤羽両駅の駅名標には「浦和」の文字はなかった。
1982年11月15日のダイヤ改正ですべての普通列車が停車する様になり、この現象は一旦は解消されたが、1984年に貨物列車の削減が行われ、東北貨物線使用の赤羽駅発着列車(後に池袋駅→新宿駅まで延伸、現在の湘南新宿ラインの原型)が運行開始されると、東北貨物線にホームのない本駅は再び通過駅になってしまい、湘南新宿ラインとなった現在もこの状態が続いている。但し、2012年度の高架化事業完成と同時に東北貨物線にホームが追加されると、この現象は完全に解消される予定である。
[編集] 浦和駒場スタジアムの最寄り駅
Jリーグ一の人気チーム・浦和レッズの本拠地の1つであるさいたま市浦和駒場スタジアムの最寄り駅でもある。駒場スタジアムでレッズの試合が行われる日は極めて多数の乗客が乗降し、駅とスタジアムの間は臨時バスが延べ何十台も発車する。また、埼玉スタジアム2002で行われる日にも当駅から埼玉スタジアム行の臨時バスが発車する。
[編集] バス路線
当駅を発着するバス路線は国際興業バスと東武バスウエストが運行している。
[編集] 西口発着路線(浦和駅西口)
- 0番のりば(臨時)
- 1番のりば
- 2番のりば(東口通り停留所でも利用可能な路線)
- 浦04 明花経由東浦和駅行
- 浦04-2 明花・東浦和駅経由馬場折返場行
- 浦04-3 明花・東浦和駅経由さいたま東営業所行
- 浦05 明花行
- 浦07 明花・円正寺経由南浦和駅東口行
- 美01 市立病院・南台経由浦和美園駅行
- 3番のりば
- 4番のりば
- 浦10 県庁前・中浦和駅・西浦和駅入口経由田島団地行
- 浦11 市役所先回り西堀循環
- 浦11 中浦和駅先回り西堀循環
- 浦11-3 県庁前・中浦和駅・西堀経由南元宿行
- 浦82 市役所・西堀経由西浦和車庫行
- 5番のりば
- 浦12 常盤四丁目経由桜区役所行
- 浦13 常盤四丁目経由大久保浄水場行
- 浦桜13 常盤四丁目・桜区役所経由大久保浄水場行
- 浦桜13-2 常盤四丁目・桜区役所・大久保浄水場経由荒川総合運動公園行
- 浦桜13-3 市役所・桜区役所経由大久保浄水場行
- 6番のりば
- 浦14 大戸・六間道路経由北浦和駅西口行
- 7番のりば
- 8番のりば(東武バスウエスト)
- 浦31 北浦和駅・市営アパート経由市立病院行
- 浦31 北浦和駅・市営アパート経由山崎行
- 岩02 北浦和駅・東下木崎経由宮下行
[編集] 東口発着路線(東口通り)
- 東口通り発着路線
- 浦50 二十三夜・上谷経由南浦和駅西口行
- 浦51 グランド経由北浦和駅東口行
- 浦51-2 中尾陸橋経由さいたま東営業所行
- 浦51-3 グランド経由北浦和ターミナルビル行
- 浦和駅西口発着で東口通りを通る路線
- 浦04 明花経由東浦和駅行
- 浦04-2 明花・東浦和駅経由馬場折返場行
- 浦04-3 明花・東浦和駅経由さいたま東営業所行
- 浦05 明花行
- 浦07 明花・円正寺経由南浦和駅東口行
- 前述の通り、現在東口は駅前広場の整備を行っているため、本来浦和駅東口発着である路線バスは暫定的に東口通り停留所から発着しているが、東口駅前広場が完成すると併せてバスターミナルが設置されるため、そちらに移動する予定である。
[編集] 隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- ■宇都宮線・高崎線
- ■京浜東北線