アンタッチャブル (お笑いコンビ)
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アンタッチャブルは日本のお笑いコンビ。通称「チャブル」「アンタ」。プロダクション人力舎所属。
主な持ちネタは漫才だが、「エンタの神様」(日本テレビ)では漫才のネタをベースにしたコントをやっていた。また、フリートークやリアクション芸もこなし、バラエティ番組で活躍している。先輩のアンジャッシュや後輩の北陽、ドランクドラゴンより売れるのが遅れたが、2003年のM-1グランプリ敗者復活戦で全国にその存在を知らしめ、翌2004年の同グランプリで見事優勝してブレイクを決定づけた。決まり文句は「あざーっす!(ありがとうございますの意味)」・「いやいやいや」など。
早いテンポでのボケ・ツッコミともに、非常にハイテンションでの漫才を展開して、大人気を博している。特に柴田のツッコミは、キレかかったテンションなのでよく「ぶち切れ漫才」と言われている。
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[編集] メンバー
[編集] 略歴
プロダクション人力舎が運営するタレント養成所、スクールJCAの同期(3期生)。1994年結成。旧コンビ名はある先輩が勝手に考えた“シカゴマンゴ”だったが、本人たちが気に入らなかったため、現在のコンビ名に改名した。コンビ名の由来は、そのころ山崎が好きだった映画『アンタッチャブル』から(ちなみにこれは山崎が独断で決めたため、柴田は当初、“アンタッチャブル”が自分たちのコンビ名だと気づいていなかった。柴田は「シカゴマンゴ」でコンビ名は決まったと思い込み、初ライブに「シカゴマンゴ」の名前が入ってなかったことから「このライブには出られない」と思っていると、スタッフから「アンタッチャブルさん」と呼ばれ、初めて山崎がコンビ名を変えたことに気づいた)。 芸人の同期にはロンドンブーツ1号2号・DonDokoDon・ふかわりょう・ダイノジなどがいる。
1990年代半ばは、「ボキャブラ天国」シリーズに出演。
1990年代後半~2001年には、くりぃむしちゅー、アンジャッシュと3組によるユニット「ゲバルト一族」の、オムニバスライブで人気を博した。
1999年、「爆笑オンエアバトル」に第2回から出演。毎回高得点をマークし、注目を集める。第4回大会を除くすべての大会でファイナル出場をするも、毎回チャンピオンを逃していたが、2004年3月の第6回チャンピオン大会で優勝を果たした。(その年に出場した北見収録では、2004年度1位・歴代2位・自己最高の541KBを獲得)
2003年のM-1グランプリ決勝では、敗者復活戦を勝ち上がって最終決戦にまで残った(結果は3位)。そのパワフルな漫才の技量が話題となり、以来、お茶の間の人気者となる。そして、最有力優勝候補と言われた翌2004年のM-1グランプリでは見事に優勝を飾り(東京の芸人としては初の優勝であった)、賞金1000万円を手にした。そこから出たギャグが山崎が言った『謙虚芸人』。所属事務所の人力舎はこの優勝賞金をあてこみ、事務所をリフォームした。その後の特番で事務所に取られた金額を差し引いた600万円を2人で分けた額300万円が柴田に渡されたが山崎には過去のお礼や借金などでくりぃむしちゅー有田の書いた領収書と300枚の10,000と書かれた紙の束を渡される(これはあくまでギャグであり、その後控え室でこの時司会を務めた木村祐一から現金で300万円を渡された。)。
また、このときの賞金は借金返済に充てたと思われていたが、賞金をもらう前から細々と返済しており、賞金をもらってから葉巻を吸うなど贅沢をするようになったことを、笑いの金メダルで暴露される。
2004年10月から「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」にレギュラー出演(ただしプレゼンをしない週もあり)し、見事「Qさま!!」判定を5個獲得。その特典として2005年5月26日からさまぁ~ずと2週間だけ司会を交代した。又、同番組で「ダメQ」判定を5個獲得してしまい、その罰ゲームとして偽ヤクザの宴会に参加するというドッキリにかけられた。
2004年にドリームワークスアニメーションの映画マダガスカルの日本語吹替え版に2人そろって声の出演。声優としての評価も高い。
2005年4月から「いきなり!黄金伝説。」にレギュラー出演。この番組内では4回(2007年4月現在)伝説を行った。1回目「旬のマグロを1匹食べ尽くす旬なコンビ」、2回目「にんにくだけで10日間生活するコンビ」、3回目「人気芸人節約バトル 1ヶ月1万円生活 最強No.1コンビ決定戦」、4回目「1週間クリームシチューだけで生活するコンビ」。
[編集] 特徴・エピソード
- 芸風については、トーク番組などで褒められると山崎は手を横に振りながら後ろを向き「いやいやいやいや」と乗せられるリアクションを取ることが多い。それに対し、柴田は当初ツッコんでいたが、のちに揃って「いやいやいやいや」と言うようになった。また、ネタを披露する際に客席から拍手が出ると「気を使わなくて良いですよ」などと言うことがある。
- M-1グランプリ2003の敗者復活で勝ち残れるとは思っておらず、その前日二人は別々のところで徹マンをしていた。なお、敗者復活決定時、おぎやはぎの小木は本人ら以上に喜び、最終決戦進出決定後には入ってはいけないのに出演者控え室に入ってきてしまったらしい。
- M-1グランプリ2003では最終決戦で1票も入らず3位に終わったが、審査委員長の島田紳助から「来年は本命じゃないかと思うくらい凄かった」と賞賛を受けた。なお、島田紳助は優勝者インタビューの際の大会総括でも「人力舎は地味な漫才やるコンビばかりだと思っていたけど、やつらは凄い」とコメントを残している。
- 何気ない言葉のイントネーションを少し変えて、面白くする事があり、「M-1グランプリ2004」では「だけど~?」の一言で観客から拍手が起るほどの笑いを誘った。ビートたけしからは「アンタッチャブルの言っている事は面白くないんだけど、何か面白い。」と言われている。山崎も雑誌のインタビューで「『笑っちゃったけど、面白くねえよな』といわれるのが理想」と言っていた。
- 略歴にも少し書かれているが、「M-1グランプリ2004」が開催された当初(予選)の頃は、所属事務所の人力舎はあまり期待をしていなかった。しかし、いざ決勝進出が決まると急に優勝を期待し始め、ついにはM-1決勝の2日前に賞金を当てにして事務所の改装工事が行われた。しかしその反面、M-1決勝のネタ合わせに事務所の稽古場を使わせて貰いたい、という二人の要望は受け入れなかったらしい(しかたなく二人は近所の公園でネタ合わせをしたらしい)。
- ロンドンハーツのコーナー「タレコミ奉行」で、山崎が合コンで女の子に無理やり自分の乳首を触らせていた事が分かり、番組内で罰を受けた。
- ネタ作りではまず、柴田がツッコミを先に作り、山崎がそれに合わせてボケを考えるという不思議なネタ作りをする。このことはロンドンハーツのコーナー「カミングアウト温泉」や「アメトーク」でも明らかにされている。実際、TBSラジオのJUNK「アンタッチャブルのシカゴマンゴ」では、「ツッコミ先行宣言」というコーナーがあり、柴田がツッコミを発表しボケの部分を聴取者から募集しているコーナーが存在する。
- 伊集院光との交流が深く、「ゲームwave(テレビ東京)」や「伊集院光 深夜の馬鹿力(TBSラジオ)」など伊集院の深夜番組に準レギュラーとして頻繁に出演し、伊集院と息の合った掛け合いを見せた。その伊集院光とは現在も親交が厚く、伊集院主催の若手芸人野球チームの合宿には、当日の深夜にJUNK「アンタッチャブルのシカゴマンゴ」の放送があったにも関わらず参加した(2006年08月10日放送より)。その際に、伊集院の「ラジオはあくまで生放送で」(「草野球という私事で、本来は生放送の番組を録音放送で代替させてはならない」)という意向と両立させるために、合宿所の近くにあった茨城放送のスタジオとTBSラジオを繋いで番組を生放送するという「離れ技」も行った(茨城放送が同番組をネット受けしているわけではなく、そもそも同番組はこの地域では放送されていない。茨城放送ではニッポン放送の「ナインティナインのオールナイトニッポン」が同時間帯に放送されていた)。また、急遽スタートしたJUNK 交流戦スペシャル(クール途中で終了となった金曜JUNK「極楽とんぼの吠え魂」の代替番組)では、第1回放送で伊集院と緊急共演した。
- カンニング竹山隆範との共演や絡みが多い。竹山が出てきたときの山崎のリアクションは大抵、「なぁんだ、竹山さんか!」である。仲の良さから「コーヒー買ってきて」などと竹山に頼むこともあるらしいが、竹山から「俺ら(相方である中島忠幸も含めて)お前らの年上で先輩だからね」とJUNK放送中に釘を刺される。
- 若槻千夏とユニットを組み「チナッチャブル」名義でCDをリリースしている。
- 山崎がかなりの大顔なのに対し柴田はかなりの小顔のため、番組内で出演者やゲスト等に2人の顔の大きさについてコメントされることがある(2人とも身長は同じ168cmであるため比較がしやすい)。山崎曰く「本当なら身長が2mなきゃいけない」とのこと。
- くりぃむしちゅーとの仲が良い。特に有田哲平と山崎は親友で、有田が多忙となった現在、ぐるナイの人気コーナー「かぶっちゃYa~yo!」には有田に代わって山崎が同コーナーに出演するようになった。
[編集] 出演している番組
[編集] テレビ
- いきなり!黄金伝説(テレビ朝日系)
- クイズプレゼンバラエティー Qさま!!(テレビ朝日系)
- 未知の世界を撮りたい 驚き(秘)映像ハンター!ドリームビジョン(日本テレビ系)(2007年4月17日~)
- 美味紳助(テレビ朝日系)(2007年4月23日~) ※準レギュラー
- 虎の門(テレビ朝日系)
- ブルブルアンタッチャブル、ぷるぷるアンタッチャブル(朝日放送)
- お台場お笑い道(フジテレビ721)
- たまッチ!(フジテレビ系)※不定期
- 頂きアンタッチャブル(テレビ朝日)※不定期
[編集] ラジオ
- JUNK木曜「アンタッチャブルのシカゴマンゴ」(TBSラジオ、2005年4月7日放送開始)
[編集] 過去に出演していた番組
[編集] テレビ
- 爆笑オンエアバトル(NHK総合テレビジョン)6代目チャンピオン オンエア回数20/22 ゴールド&プラチナバトラー認定
- ゲームwave(テレビ東京)
- アドレな!ガレッジ(テレビ朝日、一時期準レギュラー)
- アイドル道(フジテレビ739)
- リチャードホール(フジテレビ)
- あざーっす!(東京放送)
- トバ子シリーズ(トバ子のカケラ、トバ子のハナイキ、トバ子ろんぶす!、トバ子のおゆうぎ)(テレビ静岡)
- パンピーの法則(関西テレビ放送)
- テレつく!(日本テレビ系列)
- 限界アンタッチャブル(テレビ朝日)
- お台場湾岸テレビ(2006年、フジテレビ)
- うまッチ!(フジテレビ系)
- MR.レッドゾーン(フジテレビ系、単発)
- お母さんは泣いてるぞ(日本テレビ、単発)
- 伊東家の食卓(日本テレビ系、準レギュラー)
- 歌スタ!!(日本テレビ系)
[編集] ラジオ
- 月曜JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力・・・ブレイク前に、よくゲスト出演していた。
- 伊集院光 日曜日の秘密基地(TBSラジオ)※準レギュラー
- イキナリ!水曜「アンタッチャブルのたなからぼたもち」(東北放送ラジオ)
[編集] 出演
[編集] テレビCM
- ケーズデンキ
- 東洋水産 赤いきつねと緑のたぬき
- カプコン モンスターハンター ポータブル
- カゴメ 野菜で体内環境正常化(山崎のみ)
[編集] 映画
- ドクター・ドリトル(日本語吹き替え版)
- マダガスカル(日本語吹き替え版)
[編集] PV
- NICOTINE「DON'T ESCAPE FROM REALITIES」(2006年)
[編集] CD・DVD
- 勝利の花びら / ハルハラリ MHCL-783/4(初回限定盤)、MHCL-785(通常盤)- テレビ東京系アニメ『ケロロ軍曹』の6代目エンディングテーマ・『ケロロとギロロの地球(ペコポン)侵略ラヂオ』のエンディングテーマ曲(勝利の花びら)、『うまッチ!』『スーパー競馬』エンディングテーマ曲(ハルハラリ)。2006年5月10日発売。ただし、若槻千夏と「チナッチャブル」名義。発売元はソニー・ミュージックダイレクト。
- 柴田英嗣 「だまって俺についてこい」 2006.2.1 on sale[初回盤] CD+DVD TKCA-72990 \1,500 (tax in) 日本テレビ系オーディション番組「歌スタ!!」の収録中に生まれた、柴田と堂島孝平の組み合わせ。初回盤はCD+DVD(PV収録)の2枚組。発売元は徳間ジャパンコミュニケーションズ。
- 「できませんはいいません」 DVD (2005/04/06) ASIN B0007OE0XC
[編集] 外部リンク
爆笑オンエアバトル 年間チャンピオン | ||
5代目(2003年) アンジャッシュ |
6代目(2004年) アンタッチャブル |
7代目(2005年) タカアンドトシ |
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