コザ市
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コザ市はかつて沖縄県の沖縄本島中部にあった市で、2003年に山梨県南アルプス市が誕生するまで日本で唯一のカタカナの市名だった。また沖縄県内の市、沖縄本島中部では唯一海に面していない自治体だった。
もともとは「越来(ごえく)」という地名であったが、第二次世界大戦後、駐留軍が“Koza(コザ)”と呼び始めたのがきっかけで、1956年6月に越来村をコザ村と改名した。コザという名は戦後に米軍が一時的に設置した胡差(こざ・Koza)市が元となっており、隣接する美里村の古謝(こじゃ・Koja)と、越来村の胡屋(ごや・Goya)が混同されたのではないかと言われている。翌7月に市に昇格し、以後、沖縄本島中部の中心都市として発展。1974年4月1日に美里村と合併し、沖縄市となり、コザ市は消滅した。市役所は胡屋に置かれ、合併後はそのまま沖縄市役所となり、のちに行われた住居表示で仲宗根町となった。
目次 |
[編集] 沿革
戦前の越来村は畑の多い農村だった。
- 1945年9月 地方行政緊急措置要綱により胡差(こざ)市となる。(同年末で廃止)
その後、畑だったところに嘉手納基地などの米軍基地が次々と建設され大きく一変する。
- 1956年6月13日 越来村をコザ村と改称する。
- 1956年7月1日 市に昇格、コザ市となる。
- 1970年12月20日 コザ十字路付近で交通事故を契機に車両焼打ち事件が発生(コザ暴動)。
- 1974年4月1日 隣の美里村と合併し沖縄市となり、コザ市は消滅した。
[編集] 隣接していた自治体
- 石川市(現在のうるま市、1666年までは同じ越来間切で、以降1945年まで美里間切→美里村の一部だった)
- 美里村(現在の沖縄市)
- 恩納村
- 読谷村
- 嘉手納村(現在の嘉手納町)
- 北谷村(現在の北谷町)
- 北中城村
[編集] 現在の“コザ”
合併後、沖縄市となりから「コザ」の名が消え(字名や町名に「コザ」の文字は使われていない)、市役所だけでなく警察署・郵便局・裁判所支部などの公共機関や道路案内標識の表示が次々と「コザ」から「沖縄」と変更した(道路標識は最初「沖縄市」と表示したが、1980年代以降「沖縄」に変更した)。しかし、混乱を防ぐため現在でも県税事務所はコザの名称が使用されているほか、銀行や商店などの民間企業の支店などはコザの名称が使われている。高等学校名にも残っている。こうして市の中心部は今でも「コザ」の名称で親しまれており、その地へ行く場合「沖縄市へ行く」というよりも「コザへ行く」という人が多く、「沖縄市コザ」と使う人はまずいない。また「コザ」は「胡屋」あるいは「古謝」の転訛であると言われるが、交差点(十字路)は「胡屋(ごやじゅうじろ)」と「コザ(こざじゅうじろ)」が別々に存在し、古謝という地名も健在である。
合併後、沖縄市だけでなく沖縄本島中部の中核都市と発展し人口が県都那覇市に次いで2番目に多く、1980年代半ばには10万人を突破した。また嘉手納基地や嘉手納弾薬庫など多くの米軍基地を抱え、現在でも市の北西部の多くが基地となっている。しかし旧美里村を中心に返還されているところもあり、跡地に住宅が建てられ、市の人口も旧コザ市よりも旧美里村が上回るようになった。かつて市の中心部にあった裁判所や保健所が旧美里村域へ移転していった。
[編集] 教育
- 大学
かつて国際大学が南桃原付近にあったが、1972年に沖縄大学の一部と統合し宜野湾市に沖縄国際大学を設置したため廃止された。
- 高等学校
- 沖縄県立コザ高等学校
- 沖縄県立球陽高等学校(1989年に開校したが、1970年代までは同敷地内に私立中央高校があった。)
- 沖縄県立美来工科高等学校(2005年に中部工業高校から校名変更)
- 中学校
- 沖縄市立コザ中学校
- 沖縄市立安慶田中学校
- 沖縄市立越来中学校
- 沖縄市立山内中学校
- 小学校
- 沖縄市立コザ小学校
- 沖縄市立中の町小学校
- 沖縄市立安慶田小学校
- 沖縄市立越来小学校
- 沖縄市立室川小学校
- 沖縄市立諸見小学校
- 沖縄市立山内小学校
- 沖縄市立島袋小学校
- 北谷町立北谷小学校(北谷町との市町境に接しているところに設置されている)
[編集] 交通
- 道路
- 沖縄自動車道
- 国道329号(国道330号と交わる交差点が「コザ十字路」)
- 国道330号(国道329号と交わる交差点が「コザ十字路」、県道20号と交わる交差点が「胡屋十字路」)
- 沖縄県道74号沖縄嘉手納線(主要地方道)
- 沖縄県道85号沖縄環状線(主要地方道・一部国体道路)
- 沖縄県道23号沖縄北谷線(主要地方道・国体道路)
- 沖縄県道20号線(国道330号と交わる交差点が「胡屋十字路」)
- 沖縄県道24号線
- 沖縄県道26号線
- 22番・こどもの国宮里線(琉球バス交通)
- 23番・具志川線(琉球バス交通)
- 27番・屋慶名(大謝名)線(琉球バス交通・沖縄バス)
- 30番・泡瀬東線(東陽バス)
- 31番・泡瀬西線(東陽バス)
- 52番・与勝線(沖縄バス)
- 60番・泡瀬循環線(東陽バス)
- 61番・前原線(沖縄バス)
- 62番・中部線(琉球バス交通)
- 63番・謝苅線(琉球バス交通)
- 75番・石川北谷線(琉球バス交通)
- 77番・辺野古経由名護東線(沖縄バス)
- 80番・与那城線(沖縄バス)
- 90番・知花(バイパス)線(琉球バス交通)
- 111番・高速バス(琉球バス交通・沖縄バス・那覇バス・東陽バス4社共同運行)
- 113番・具志川空港線(琉球バス交通) 沖縄南IC以南は沖縄自動車道利用
- 123番・石川空港線(琉球バス交通) 沖縄南IC以南は沖縄自動車道利用
- 180番・屋慶名(首里駅・国場経由)線(沖縄バス) 沖縄南IC以南は沖縄自動車道利用
- 223番・具志川おもろまち線(琉球バス交通)
- 227番・屋慶名おもろまち線(琉球バス交通・沖縄バス)
- 263番・謝苅おもろまち線(琉球バス交通)
- 290番・知花おもろまち線(琉球バス交通)
[編集] 主要施設
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