ホンダ・オデッセイ
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ホンダ・オデッセイ | |
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ボディタイプ | 5ドア ミニバン |
駆動方式 | FF 4WD |
初代 | |
製造期間 | 1994年~ 1999年 |
フロント | |
リア | |
日の丸リムジンタクシー | |
エンジン | F22B L型4気筒SOHC 2156cc 145PS J30A V型6気筒SOHC VTEC 2997cc 200PS |
全長 | 4750mm |
全幅 | 1770mm |
全高 | FF:1645mm 4WD:1660mm |
車両重量 | 1470kg~1570kg |
姉妹車、OEM | いすゞ・オアシス |
車台が共通の車種 | ホンダ・アコード/いすゞ・アスカ ホンダ・アコードワゴン ホンダ・アスコット ホンダ・ラファーガ ホンダ・インスパイア ホンダ・セイバー ホンダ・レジェンド |
同クラスの車種 | トヨタ・エスティマ 日産・ラルゴ マツダ・MPV 三菱・シャリオグランディス |
2代目 | |
V6 プレステージ | |
製造期間 | 1999年~ 2003年 |
エンジン | F23A L型4気筒SOHC VTEC 2253cc 150PS J30A V型6気筒SOHC VTEC 2997cc 210PS |
全長 | 4770mm~4835mm |
全幅 | 1795mm~1800mm |
全高 | FF:1630mm 4WD:1655mm |
車両重量 | 1570kg~1760kg |
車台が共通の車種 | ホンダ・ラグレイト ホンダ・アコード/いすゞ・アスカ ホンダ・アコードワゴン ホンダ・トルネオ ホンダ・インスパイア ホンダ・セイバー ホンダ・レジェンド |
同クラスの車種 | トヨタ・イプサム トヨタ・エスティマ 日産・プレサージュ 日産・バサラ マツダ・MPV 三菱・シャリオグランディス |
3代目 | |
前期型 | |
後期型 | |
製造期間 | 2003年~ |
エンジン | K24A L型4気筒DOHCi-VTEC 2354cc 160PS |
全長 | 4770mm |
全幅 | 1800mm |
全高 | FF:1550mm 4WD:1570mm |
車両重量 | 1600kg~1690kg |
車台が共通の車種 | ホンダ・エリシオン ホンダ・アコード ホンダ・アコードワゴン ホンダ・CR-V ホンダ・インスパイア ホンダ・レジェンド |
同クラスの車種 | トヨタ・イプサム トヨタ・エスティマ 日産・プレサージュ マツダ・MPV 三菱・グランディス |
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オデッセイ(ODYSSEY)は、本田技研工業のミニバン型の乗用車である。
目次 |
[編集] 概要
1994年10月20日に初代モデルが発売され、現行型は3代目。ホンダのクリエイティブ・ムーバー(生活創造車)の第一弾として発売された初代から現在までヒットを続けており、ホンダの基幹車種のひとつに位置付けられている。
アコードのプラットフォームを用いて開発。経営が下降していたホンダを景気回復させるほどの大ヒットとなり、トヨタ・エスティマと共にミニバンブームの火付け役となった。北米ではいすゞ自動車にオアシスとしてOEM供給していた。
乗用車ベースのミニバンとして、セダン同等の運動性能を持ち、なおかつセダンよりも広い室内空間を売りにしている。また、床が低いので乗降性が他の車種に比べて楽である。後席ドアは他のミニバンで一般的なスライドドアではなく、一般的なセダン型乗用車と同様の前ヒンジドアを採用している。
初代から採用されている3列目シートの床下収納が特徴。3代目モデルでは電動格納式(一部グレードに標準装備・オプション)となる。
カスタムカーのベースとして人気があり、最近では3代目モデルをベースに所ジョージがプロデュースした「ファミリーコブラ」なるモデルもつくられている。(モチーフはシェルビー・コブラで、エアロパーツが市販化される予定。)
[編集] 歴史
[編集] 初代(1994-1999年)
- 1994年10月20日 登場。エンジンはF22B型直4・2200ccエンジンで6-7人乗り。当時の工場設備で製造可能な最大サイズをオデッセイのサイズとした。アメリカでも発売され、イエローキャブに採用される。トランスミッションは当時の流行であったコラムシフトを使用しウォークスルーを可能にした。
- 1995年 RJCカー・オブ・ザ・イヤー受賞。
- 1996年1月 一部変更で96モデルへ。セレクターレバーの改善・セカンド/サードシート上をガラストップとしたサンシャインルーフを設定。・最高級モデルとしてLエクスクルーシブを追加
なお、前期型には廉価グレードの「B」があったが、マイナーチェンジでグレード整理により消滅。マイナー後は下位グレードから「S」、「M」、「L」になる。また、「ナビスピリット」と「ファインスピリット」が追加された(後者は二代目でも追加)。また、MC前は大型スピードメーターのみでタコメーターは付いていなかったが、MC後にタコメーターが装備され、ドアミラーも黒のみだったが、これを機にボディ同色となった。キーコンセプトは「しあわせづくり研究所」。CMキャラクターはアダムス・ファミリーを起用した。
日の丸自動車グループの日の丸リムジンではワゴンタクシーとして採用された(現在、初代と3代目が混在)。ニューヨークでもオデッセイのワゴンタクシーが走っていた。
[編集] 2代目(1999-2003年)
- 1999年12月3日、フルモデルチェンジ。エンジンは先代後期型と同様だが、V6は200馬力から210馬力となる。トランスミッションは2300ccは4速AT、V6・3000ccは5速AT。シフトレバーはコラム式からインパネに移動、Sマチック付きのゲート式に変更された。それぞれ6-7人乗り。中国やオーストラリアなどでも発売された。この型はアメリカではオデッセイとして発売されず、代わりとしてより大型な現地生産車(日本名「ラグレイト」)がオデッセイとして発売された。
- 2000年8月、「L」と「M」の中間に「MQ」が追加。「L」と同様の同色ロアスカートやMDプレーヤーを装備。
- 2001年11月、スポーティーモデルの「Absolute(アブソルート)」を追加。サスペンションのセッティングなどを一部変更し走りの仕様へと仕上げた。
後期型はメーターが自発光式メーターに変更となった。キーコンセプトは「THEATER ODYSSEY (シアター・オデッセイ)」。
ホンダの「大ヒットした車の二代目は売れない」というジンクスにはまってしまったようで、このモデルは初代ほどヒットしなかった。
[編集] 3代目(2003年-)
- 2003年10月17日、フルモデルチェンジ。低床プラットフォームにより、ミニバンとしては異例の立体駐車場に入庫可能な1550mmに全高が収まる。車名ロゴが初代から継続されていた「ODYSSEY」から「Odyssey」に変更された。エンジンは初代(後期型)・先代と続いた「プレステージ」のサブネーム(※2006年にエリシオンプレステージで復活した。)とV6とを廃止し、アコードワゴンに搭載されているK24A型DOHC・i-VTEC2400cc(標準:160ps、アブソルート:200ps)の2種類。この型から6人乗りは無くなり、7人乗りのみになる。変速機はアブソルートと標準タイプの4WDは5速AT、標準タイプのFFは7速マニュアルモード付CVTとなる。ライトも最近のホンダお得意の「鋭い目」になっている。また、上級グレードにはオプションでアコードワゴンに採用されている電動式リアテールゲートが装備でき、電動格納3列目シートはLに標準装備されていた。
- 2005年10月に特別仕様車の「M・Aero Edition」が発売された。これは、ベーシックグレードである「M」をベースに、人気グレードのアブソルートの外装が装備される他、アブソルートの専用色であるブラック・アメジストパールを含め計6色を選択することができる。
- 2006年4月13日にマイナーチェンジを実施。外装・内装のデザイン変更となり、リア部は大幅に変更され、テールランプはLED式となり、ドアミラーはMC前はドアに付いていたが、MC後は初代、2代目同様の部分に設置され、ドアミラーウインカーが標準化された。新色の追加などに加えて、グレードは「S」に代わり初代前期型以来に「B」の名称が復活、「M」に特別仕様車の「Aero Edition」に相当する「エアロパッケージ」の追加などが行なわれた。また、「Absolute」に18インチタイヤが装備された。
キーコンセプトは初期が「NEXT PROPORTION (ネクスト・プロポーション)」、マイナーチェンジ後は「NEXT PROPORTION Goes Next 」。イメージキャラクターは前期型がミラ・ジョヴォヴィッチ、後期型がユマ・サーマン。
[編集] グレード構成
- 2400cc(160ps、7速マニュアルモード付CVT、4WDは5速AT)
- B
- M
- M Aero Package
- L
- 2400cc(200PS、4WDは190ps、5速AT)
- アブソルート
[編集] エンジン・トランスミッション
- エンジンはかつての直4・2300cc、SOHC方式のVTEC(V6・3000ccは2004年5月13日に発売されたエリシオンに搭載される為廃止となったため、直4のみ)から2400ccとなり、全車DOHC方式に変更され、i-VTECが搭載された「K24A」型を採用した。アブソルートは200PS(5速AT)、標準グレードは160ps(7速マニュアルモード付きCVT)であり、エンジンはアコードワゴン(現行型)と同様である。
[編集] エンジン
[編集] 初代
- M/C前 F22B 直4・SOHC 16バルブ 2156cc 145PS
- M/C後 F23A 直4・SOHC VTEC 16バルブ 2253cc 150PS
J30A V6・SOHC VTEC 24バルブ 2997cc 200PS
[編集] 2代目
- F23A 直4・SOHC VTEC 16バルブ 2253cc 150PS
- J30A V6・SOHC VTEC 24バルブ 2997cc 210PS
[編集] 3代目
- 標準グレード:2400cc K24A
直4 DOHC 16バルブ・i-VTEC(2.354L 内径×行程:87.0×99.0)
- 参考スペック:118kw(160ps)/5,500rpm 218Nm(22.2kgm)/4,500rpm
(4WDは216Nm(22.0kgm))
(B、M、Mエアロパッケージ) - アブソルート:2400cc K24A
直4 DOHC 16バルブ・i-VTEC(2.354L 内径×行程:87.0×99.0)
- 参考スペック:147kw(200ps)/6,800rpm 232Nm(23.7kgm)/4,500rpm
(4WDは140Nm(190ps)、227Nm(23.2kgm))
(アブソルート)
[編集] 車名の由来
- 「長い冒険旅行」という意味の英語で、ギリシャ神話のオデュッセイアを語源とする。
[編集] CMソング
- 初代
- Marc Shaiman「It's An Addams!」(アルバム「ADDAMS FAMILY VALUES」、VOLCANO CPCB-5029)
- 2代目
- 細川俊之・伊武雅刀等がナレーションを担当。
- CMオリジナル「Shake a Tail Feather」(原曲は、Ike & Tina Turner)
- トム・ジョーンズ「IT'S NOT UNUSUAL(よくあることさ)」、(マキシシングル、Polydor POCY-1002)
- TOKU「Do-Re-Mi (ドレミの歌)」、(マキシシングル、Sony Records SICP-284)
- 3代目
- ナレーションは野村義男が担当している。
- DREAMS COME TRUE「This Is It! You're The One! I Knew It!(うれしい!たのしい!大好き!)」(アルバム「LOVE OVERFLOWS - ASIAN EDITION -」、Universal Music UPCH-9138)
- DREAMS COME TRUE「LOVE LOVE LOVE - English Version」(アルバム「LOVE OVERFLOWS - ASIAN EDITION -」、Universal Music UPCH-9138)
- DREAMS COME TRUE「WINTER SONG - DANCING SNOWFLAKES VERSION -」(マキシシングル「JET!!!SUNSHINE きくきくセット」、Universal Music UPCH-5349/50)
[編集] オデッセイを使用したドラマ
- 14才の母(日本テレビ系、2006年9月-12月)
- 相棒(テレビ朝日系列)、2007年1月10日分放送に登場。
- シルバーメタリックの3代目Mタイプが犯人の車両として登場した。多摩ナンバーのレンタカーで、ホンダのエンブレムはテープで隠された(水曜夜9時枠は日産自動車がスポンサーのためであるが、日産車以外登場することは稀なくらいこの枠では登場しない)。