ルパン三世 カリオストロの城
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『ルパン三世 カリオストロの城』は、漫画家モンキー・パンチ原作の人気アニメ『ルパン三世』の劇場映画第二作である。宮崎駿が初めて監督を務めた劇場映画としても知られている。
監督の弁によれば「大棚ざらえ」で作った作品で、『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』製作当時のアイデアや東映動画時代に培った技術、基本的なアニメーション技術、映画文法を総動員して製作されている。
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[編集] 作品の概要
本作品は、配給収入10億円の成功を収めた前作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』に続く作品として製作された。1979年の半ばから製作が開始されて、同年12月15日に封切られた。
宮崎駿によれば、ストーリーの原型は元祖ルパンシリーズの一話『緑の目の令嬢』と黒岩涙香の原作を江戸川乱歩が翻案した『幽霊塔』が大元になっているという。
当初は鈴木清順ら『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』の脚本家チームが執筆した脚本を元に大塚康生へ監督の依頼があったが、気乗りしない大塚はこの話を『未来少年コナン』で組んだばかりの宮崎駿へ振り、これが宮崎駿にとっては初の映画監督になった。もともと大塚は旧ルパンのキャラクターデザインと作画監督であり、宮崎は後半の作品の演出を高畑勲と共に担当していた。そのためか、劇中のルパン三世が着ているジャケットの色が旧ルパンと同じ緑色となっている。
また宮崎は、アフレコの際にルパンを演じている山田康雄に、ルパンのセリフの十八番である「ふ~じこちゃ~ん」を初めとするおちゃらけたセリフを言わないように指導したという。
後にTVスペシャル第五弾『ルパン三世 ルパン暗殺指令』を監督したおおすみ正秋が同じ指示をした際、山田は「宮崎さんにも同じことを言われたよ」と嬉しそうに語ったという。
- ※大塚康生によれば、アダルトな魅力の旧ルパンを好んでいた山田は、新ルパンに対し、自分のおかげでルパン人気は保たれているという強烈な自負心があったらしく、最初宮崎に指導されたとき「わかってるよ、いつも通りやればいいんだろ」と横柄な台詞をはき捨てたという。しかし、製作段階のフィルムを見た山田は、その出来映えの高さから「先程は失礼なことを言って申し訳ありません。どんな注文でもして下さい」と態度を改めたという(大塚康夫『作画汗まみれ』より)。が、件の「ふ~じこちゃ~ん」は1回だけ出てきている。
作中に登場する新聞(ルモンド)の切り抜きによると、この物語は1968年の出来事である(これはスタッフの書き間違いなどではなく、宮崎駿の絵コンテではっきりと1968年と書かれているため、その意図はともかく宮崎駿の決定であると思われる)。余談だが作品のラストシーンに未来少年コナンの主人公、コナンが登場している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、モナコの国営カジノの大金庫から売り上げ金をどっさり盗み出すことにまんまと成功。追っ手をかわして車で逃走していた。車内で札束に埋もれた二人(よく見ると後部座席に石川五ェ門が埋もれている)は浮かれていたが、ふと盗んだ札束に目を落としたルパンはあることに気がつく。
その札束は精巧に作られた偽札だった。そうと分かるや否や、二人は札束を惜しげもなく道路に撒き散らす。ルパン家の家訓で、贋物に手を出してはならないからであった。さて、その偽札の名はゴート札。史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札で、『本物以上』とまで呼ばれた代物であり、ヨーロッパにある独立国家カリオストロ公国に絡んだものであった。そこでルパンは、次の仕事として、ゴート札の秘密を暴くことを選ぶ。
二人は身元を偽って一見のどかな小国カリオストロ公国に入国するが、路上で純白のウェディングドレスを身につけた少女が悪漢に追われているのに行き会う。そこで二人は車で追跡し、見事悪漢を撃退する(このカーチェイスは後記の通りスティーブン・スピルバーグも大絶賛している)。そして、少女を助けようとするがゴート文字の入った指輪を残し少女は別の連中に連れ去られた。少女はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ(クラリス姫)であった。現在の公国は大公の急逝に伴い、ラザール・ド・カリオストロ伯爵を摂政としてたてており、大公位は空位となっていた。
カリオストロ公国の実質的な統治者となっている伯爵はクラリスを妻として迎えることで大公位を得て、公国を名実共に手に入れ、公国の独裁を狙っていた。再びとらわれの身となったクラリスは、伯爵の居城であるカリオストロ城に閉じ込められてしまう。ルパンは彼女を救出するため、石川五ェ門を呼び寄せるが、ルパンが伯爵の元へ送った予告状のことを聞きつけた銭形警部も、警官隊(なぜか埼玉県警察の機動隊)を引き連れてやってくる。
すでに召使いとして城内に潜入していた峰不二子も含めて、ルパンファミリーが全員集合。カリオストロ城を舞台に、クラリス姫の救出とゴート札の謎をめぐって大混戦が展開される・・・
[編集] 興行収入
前宣伝として前年に公開された劇場版第一作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』をテレビ放送したのが裏目に出てしまい、興行成績としては成果をあげられなかった。これは公開当時は映画館へアニメーション映画を見に行くのはアニメファンだけであったことと、その当時は『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』などSFアニメ全盛時代であったため、アニメファンがヨーロッパの小国を舞台とした古典的冒険活劇を期待していなかったことによると考えられている。
だが、興行的不振は別として、公開当時より評価は高く、アニメーション賞の権威とされる大藤信郎賞を受賞した他、アニメファンの投票によって決定されるアニメージュ誌のアニメグランプリで1位を連続して獲得する人気を得ている。さらに、その後『風の谷のナウシカ』以降の宮崎ブランドの確立により、本作も宮崎作品の原点のひとつとして高い評価を受けるようになった。レンタルビデオ店には必ず置いてある作品のひとつである(店舗によればスタジオジブリのコーナーに置かれているところもある)。しかし、ソフト化当初はテレビ用放送用にカットされたものが使用され(宮崎駿『あれから4年…クラリス回想』徳間書店)、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』などと同様に、ルパンが塔から塔に飛び移るシーンなどがなくなってしまっている[1]。
興業が不振だったもう一つの要因としては、宣伝方針でターゲットが低年齢向けになったことが考えられる。ヒットした前作『ルパンVS複製人間』はポスターや本編にヌードが登場するなど、アダルト層を意識した宣伝方針だった。東宝宣伝部は007シリーズを意識したと語っている。ところが予想に反して、観客層が子ども中心だったため、本作では最初から子ども向けの宣伝方針とする軌道修正が図られた。劇場でしか見られないアダルトな雰囲気の『ルパン三世』に惹かれて、ファンは劇場に足を運んだのにも関わらずである。ターゲット層の違いは、『ルパンVS複製人間』の伴映作がアガサ・クリスティ原作の洋画『ナイル殺人事件』だったのに対して、本作の場合は香港のコメディー映画『Mr.Boo! ギャンブル大将』だったことにも表れている。
[編集] 評価
この作品は、モンキー・パンチによる漫画作品『ルパン三世』の作品世界、登場人物で、登場人物の名前をモーリス・ルブランの『怪盗アルセーヌ・ルパン』シリーズから拝借しつつ、宮崎駿独自の作品世界に見事に換骨奪胎した作品であるといえる。
この作品の映画としての完成度は非常に高いが、当時のコアなルパン三世のファンの間では、従来のイメージと異なる宮崎のルパン解釈に不満が表明された。とはいえこれまで商業アニメのエンターテイメント作品が受賞することが少なかった大藤信郎賞を受賞するなど、アニメ作品としての評価は大変高い。
- なお宮崎はこの「善人ルパン」を描くため、ルパンの年齢をそれまでのイメージよりかなり高く設定し、ファンの知っているルパンよりも人生経験を積んできたのだから当然これまでのイメージと異なっていても不思議ではない、とその描写に説得力を与えようとしている。そのもっとも具体的な例として、物語の冒頭でルパンが自分の駆け出しの頃を回想するシーンに、TV第1シリーズのオープニング映像が使用されている(つまり、この映画の時期はそれよりもかなり後)ことが挙げられる。ルパン役の山田も、この作品でのルパンについての印象をインタビューで問われた際、歳をとった「おじさんルパン」という認識を持って演技したことを示唆している。
特に海外の日本アニメファンの間では熱狂的な人気を誇り、映画監督スティーブン・スピルバーグはカンヌ映画祭で本作品を見て「史上最高の冒険活劇の一つ」と絶賛し、特に冒頭のカーチェイスを「映画史上最も完璧なカーチェイス」と評したといわれている。[2]
原作者のモンキー・パンチによれば、海外のルパン三世ファンの95%は、ファンになったきっかけとして本作を観たことを挙げるという。そのためか「ルパン三世は義賊ではない」と考える彼は、この作品に対し複雑な感情を抱いているようである。とはいえ、モンキー・パンチは「銭形警部の解釈は宮崎さんの解釈が一番正しい」とも語っている(「銭形は凄腕の刑事である」というのが真の設定、作者のイメージであり、原作やアニメ初期においては彼がルパンを追い詰めたり逮捕する事も珍しくなかった。だが、アニメなどにおいて彼は段々ドジでマヌケな引き立て役に成り下がっていった。そんな中、今作の銭形はかなり鋭く描かれていたためである。なお、モンキー・パンチ自身も、原作ではルパンにはめられて下半身素っ裸にされるような銭形を描いていたりする。しかし、自身が監督を務めたルパン三世 DEAD OR ALIVEでは、銭形を凄腕の刑事として描いている)。
一方日本でも評価は非常に高いが、当時同様ファンの間ではこれを称しながらも、より前作を称す声も多い。それだけ第1作と第2作の内容の違いと、両作品のクオリティの高さが伺える。
[編集] 本作品の魅力
本作品は『ゼンダ城の虜』をはじめとする多くの古典的冒険活劇を下敷きにした、捕らわれの姫君を救出するオーソドックスな騎士物語である。また、宮崎監督をアニメに導いたとも言われる長編アニメの古典『王と鳥』を連想させるシーンなども、本作では多く見られる。
独特の重力感を伴う躍動アクションや建築物の崩壊、車、メカ、武器、水の透明感、モブシーン、建物の構造を利用して垂直方向への移動とドラマの進行を重ね合わせた演出など、宮崎監督の持ち味を十分に生かした作品である。登場人物の性格描写も宮崎監督の解釈の下で独自の肉付けがされている。
作中に登場するヒロインのクラリス姫は、宮崎駿の作品に登場するヒロインの典型とされる。清楚でいじらしく、主人公による救出を待つ受動的な立場にありながら、自ら積極的に行動する気丈さと、勇気も持ち合わせる。クラリス姫を島本須美が演じており、彼女は宮崎駿の次回作『風の谷のナウシカ』でも、ヒロインのナウシカを演じている。
劇中に登場する車や銃器類は、ほとんどが実在のものであり、宮崎駿や大塚康生の趣味が生かされている。1970年代の日本の作品としてはほとんど唯一といってよいほど、支配階級であるカリオストロ伯爵のヨーロッパ貴族としての生活ぶりや振る舞いが、本物らしくリアルに描かれている。
公開当時は、「中年の心理をよくぞ描いた」等の話題も呼んだ。ラストシーンでの、クラリスへの銭形の台詞は、ルパン三世シリーズ史上でも名台詞として語られている。「本作では泥棒としてのルパンは全く何も盗まなかった、と思いきや、実はクラリスからとんでもないものを盗んでいった」と鋭く指摘しているこの台詞のシーンはテレビでも何度も紹介され、この映画の各シーンの中でも、相当知名度は高い。
[編集] ルブラン由来の物
本作品ではモンキーパンチの『ルパン三世』ではなく、その元ネタとなったモーリス・ルブランの『アルセーヌ・ルパン』シリーズから借用された固有名詞が出てきている。それが「クラリス」と「カリオストロ」である。
カリオストロはルパンの仇敵の名前「カリオストロ伯爵夫人」から来ており、クラリスは同名の作品に出てくるルパンの恋人で、作品の中でルパンと結婚し、男の子を産むがこの子はカリオストロ伯爵夫人に誘拐されてしまった。ちなみにクラリスはカリオストロ家の人ではなく、デティーグ男爵の令嬢である。なお誘拐された息子は二十数年後を描いた作品『カリオストロの復讐』で好青年になって再登場する。ルパン三世の初期の研究家の間では、ルパン三世はこの人の息子ではないかという説も良くささやかれた(最近ではルパンと大鳥不二子の間の子供の子という説も出てきている)。
なおこの映画クライマックスの美しいシーン、湖の底からローマの遺跡が現れる場面は『緑の目の令嬢』(『青い目の少女』とも)にそっくりのシーンがあるが、時計塔がトリガーではない。また作品中で何度も水が満ちたり抜かれたりしており、映画のように一度抜くと次に湖水で隠すのが大変なようにはなっていない。時計塔のモチーフは先述した通り、涙香・乱歩の『幽霊塔』から来ている。
[編集] 旧ルパンからのアイデア
宮崎監督のこの作品は旧ルパンの集大成と呼んでも良いもので、旧ルパンのアイデアが多く採用されている。
- 服装、愛車
- 当時赤ジャケットの新ルパンが放送されていたにもかかわらず旧ルパンの緑ジャケットで登場する。フィアット500も旧ルパン後半から登場したもの。旧ルパンのエンディングで不二子がバイクに乗るシーンがあるが、それにならって映画での不二子の移動手段は全てバイク。
- 偽札
- 第10話「ニセ札つくりを狙え!」
- 偽札をばらまいて捨ててしまうシーンや、「かつて本物以上と言われた・・・」というセリフがここでも登場する。
- サーチライト
- 初期オープニング、第4話「脱獄のチャンスは一度」
- 黒装束でサーチライトに追われるシーン。ルパン三世の典型的なイメージ。
- TVスタッフに偽装
- 第18話「美人コンテストをマークせよ!」
- この回ではルパンたちがTV局レポーターに偽装して会場に侵入する。乱入者(五ェ門)が大暴れするハプニングでテレビに秘密が映ってしまうのを狙うところなど作戦も同じ。
- 大時計
- 第10話「ニセ札つくりを狙え!」
- 時計塔の凝ったメカもこの回で登場している。大時計の針が侵入者を襲うシーンもある。ラストでやはり時計塔は破壊されてしまうが、崩壊前に時計のメカが突然激しく動き出す演出など共通点が多い。
- ラストシーン
- 第11話「7番目の橋が落ちるとき」
- 銭形とヒロインが逃げるルパンを見送るシーン。
[編集] 登場する武器・乗り物
自動車の中には、現物には存在するドアミラーが描かれていないものが多い。
- シモノフPTRS1941
- 素人が撃つと肩の骨が砕けるといわれるほど高威力高反動な旧ソ連製対戦車ライフル。この武器は数世代も前の兵器であることから、不正規なルートから調達したものと思われる。マグナムすら効かないアーマーを着た敵兵に対し、最終局面で次元が使用していた。
- S&W M19 357マグナム(通称コンバットマグナム)4インチ
- 使い込まれて塗装のガンブルーが剥がれ、銀色になりつつあるがステンレスモデルのS&W M66ではない(次元が使用)。
- ターボチャージャーつきフィアット 500
- ルパンたちの愛車。
- シトロエン 2CV
- クラリスが運転する車。
- ハンバー スーパースナイプ
- カリオストロ伯爵の手下が運転していた車。
- オートジャイロ
- カリオストロ伯爵が操縦(ただし実在のものではない)。
- ブルーバード410型
- 銭形警部のパトカー。
- CMP C60L及びF60L
- 銭形突撃隊用の軍用トラック。
- ルガー1900、ウージー
- 不二子が(他の作品で使用しているブローニングの代わりに)使用。これは当時月刊「GUN」のスイスルガーのレポート中で「不二子に使って欲しい」という記述があり、スタッフがこのリクエストに答えたものだと思われる。なので、ここで使われているルガーはスイスルガー。
- ラインメタル/マウザー・ヴェルケMG34機関銃
- ルパンを撃った銃。ドラム給弾式。城の窓に設置されている。
- シュパーギンPPSh-41短機関銃
- 冒頭でクラリスを追っていた男、及び水兵が使用。
- エルマ・ベルケMP40短機関銃
- カゲが使用。
- ワルサーP38
- 旧ルパンのEDの歌詞でも歌われる、ルパンの愛用拳銃。だが、今作では使おうとして出した時に、ポケットに銃口が引っかかっている間にレーザーで溶かされ、全く活躍していない。
- M24型柄付手榴弾
- 冒頭カーチェイスでクラリスを追う男たちがルパンのフィアットに投擲。
[編集] その他
- 冒頭のカジノ襲撃シーンにて、ボンネットにルパンの犯行声明のメッセージが貼られているが、最初のシーンでは「ごくろうさま」となっているのに、次にアップになるシーンでは「ごくろうさん」に変わっている。
- 映画監督のスティーブン・スピルバーグも絶賛したとされる映画冒頭のカーチェイスシーンが過去に英国の「007」の製作スタッフの眼にとまり、これをヒントにシリーズ第12作「007 ユア・アイズ・オンリー」(1981年)の話中のカーアクションシーンは製作されたという。この問題のシーンで主人公のジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)とヒロイン(キャロル・ブーケ)が逃走に使用した車はシトロエン 2CV である。
[編集] 賞歴
- 第18回毎日映画コンクール・大藤信郎賞受賞
- キネマ旬報創刊85周年オールタイムベスト・テン アニメーション部門1位
- アニメージュアニメグランプリ歴代ベストワン作品1位(1982年~1984年)、2位(1980年下半期、1981年、1985年~1986年)
- 日本のメディア芸術100選アニメ部門選出
[編集] スタッフ
- 原作:モンキー・パンチ
- 監督:宮崎駿
- 製作:藤岡豊
- 脚本:宮崎駿、山崎晴哉
- 音楽:大野雄二
- プロデューサー:片山哲生
- 作画監督:大塚康生
- 美術:小林七郎
- 製作担当:斎藤壽男
- 製作進行:吉田力雄、棚内一彦、岩田幹宏
- 製作協力:テレコム、アニメーションフィルム
- オリジナルサウンドトラック:「ルパン三世 カリオストロの城」
- 連載誌:週刊Weekly漫画アクション、パワァ・コミックス(双葉社刊)
- 配給:東宝
- 製作:東京ムービー新社
[編集] 声の出演
- ルパン三世:山田康雄
- 次元大介:小林清志
- 峰不二子:増山江威子
- 石川五ェ門:井上真樹夫
- 銭形警部:納谷悟朗
- クラリス(クラリス・ド・カリオストロ):島本須美
- カリオストロ伯爵(ラザール・ド・カリオストロ):石田太郎
- ジョドー:永井一郎
- グスタフ:常泉忠通
- 庭師の老人:宮内幸平
- 大司教:梓欽造
- 埼玉県警機動隊隊長:松田重治
- 食堂のウェイトレス:山岡葉子
- 国際刑事警察機構(インターポール)長官:平林尚三
- 日本代表:野島昭生
- イギリス代表:阪脩
- ドイツ代表:寺島幹夫
- ソ連代表:鎗田順吉
[編集] 関連作品
- 『ルパン三世 カリオストロの城』山崎晴哉 / 集英社、1982年(単行本)、2000年(文庫)[ISBN 4086105101]
- 初期シナリオに基づく小説版。
- 『ルパン三世 カリオストロの城 - 再会 -』アスミック、1997年
- プレイステーション用アドベンチャーゲーム。映画の設定資料やムービーも収録されている。
[編集] 参考資料
- アニメック編集部編『カリオストロの城大事典』レポート
- 『アニメージュ』徳間書店、1980年1月号
- 本作の特集号。東宝宣伝部から前作より低年齢向けとして宣伝したとコメント。
- 『アニメージュ』徳間書店、1981年1月号
- 宮崎駿とおかだえみこの対談記事。モーリス・ルブラン作品と江戸川乱歩作品をモチーフにしたこと、中年の意識で描いたことが語られる。
- 『アニメージュ』徳間書店、1981年8月号
- 宮崎駿特集号。宮崎自身による自身の作品暦における位置付けと海外での評価。
- 『ルパン三世カリオストロの城』双葉社、1999年 [ISBN 4575471690]
- ムック型資料集。
- 『作画汗まみれ 増補改訂版』大塚康生 / 徳間書店、2001年 [ISBN 4198613613]
- 本作の作画監督による制作の裏話。山田康雄との裏話など。
- 『スタジオジブリ絵コンテ全集第II期・ルパン三世カリオストロの城』宮崎駿 / 徳間書店、2003年 [ISBN 4198616663]
- 『リトル・ニモの野望』大塚康生 / 徳間書店、2004年 [ISBN 4198618909]
- 東京ムービー新社のアメリカでのプロモーションに本作が使用されたことなど。
- 『キネマ旬報』キネマ旬報社、2004年8月下旬号
- 創刊85周年特集として各ジャンルのオールタイムベストテンを発表。映画評論家による投票で選定。
- 『大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽』実業之日本社、2006年
- 従来、通説とされてきた本作のモチーフと見なされていた旧ルパンのエピソードに関する新事実など。
[編集] 脚注
- ^ やはり存在した90分版カリオストロの城
- ^ 海外では有名な噂で、スピルバーグ自身がインタビュー等で発言したものではないが、北米版のDVDをリリースしたMANGA社は記載するに足ると判断し、DVDパッケージ及びDVDに収録された予告編でこのスピルバーグの発言が言及されている。なおスピルバーグは家族と共に三鷹の森ジブリ美術館を訪れている(三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー・館長ブログ(2007年02月13日)「スティーブン・スピルバーグ監督もご家族と遊びにいらして、愉しいひと時を過ごされ~」)
[編集] 関連項目
- アニメ作品一覧
- アニメ製作関係者一覧
- 黒田清子(紀宮清子)
- 本作のファンであった彼女は黒田慶樹との結婚式で着用する白いドレスのモチーフとして、デザイナーにクラリスの花嫁衣装を例示したという話が報道された。
宮崎駿 監督作品 |
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長編作品 |
ルパン三世 カリオストロの城 | 風の谷のナウシカ | 天空の城ラピュタ | となりのトトロ | 魔女の宅急便 | 紅の豚 | もののけ姫 | 千と千尋の神隠し | ハウルの動く城 | 崖の上のポニョ |
テレビアニメーション |
ルパン三世(第1シリーズ) (一部) | 未来少年コナン | ルパン三世(第2シリーズ)(145・155話) | 名探偵ホームズ(3~5・9~11話) |
宮崎駿 主要参加作品 |
劇場用アニメーション映画 |
ガリバーの宇宙旅行 | 太陽の王子 ホルスの大冒険 | 長靴をはいた猫 | 空飛ぶゆうれい船 | どうぶつ宝島 | パンダコパンダ | パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻 | 草原の子テングリ | 耳をすませば |
テレビアニメーション |
アルプスの少女ハイジ | 母をたずねて三千里 | 赤毛のアン(1~15話) |