河口湖 (列車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

ホリデー快速河口湖号（ほりでーかいそくかわぐちこごう）とは、東日本旅客鉄道（JR東日本）が新宿駅・大宮駅～河口湖駅間を武蔵野線・中央本線・富士急行大月線・河口湖線経由で運行する臨時快速列車の名称。

河口湖号（あずさ色）

河口湖号（彩野色）

[編集] 運転形態

新宿駅発着列車と大宮駅発着列車と成り立ちが異なるため停車駅も若干異なる。但し、共に臨時列車であるため、使用車両は限定される。

大宮発着便は主に2006年8月現在183系彩野編成（リニューアル車）特急形電車が使用され、検査時の代走には田町車が主に入るが場合によっては幕張車(あずさ色･東大宮常駐)が使用されることもある。当初は、田町電車区の167系急行形電車アコモデーション改善車が使用された。一方、新宿便は豊田電車区のあずさ色編成が使用されているが、1編成のみの存在のため検査時にはあさま色編成(長野車)が使用されることが多い。

ヘッドマークは、167系時代は青地に黒文字で列車名の書かれたプレートを掲げていたが、特急形電車に移行してから暫くは「快速」の幕が出されているに過ぎなかったものの、2006年 7月1日から専用の方向幕が装備された。

また、同日、ホリデー快速河口湖1号のみ新宿より1号車に指定席が新設された。但し、新宿～大月間のみで富士急行線内では自由席になる。

[編集] 車両

189系電車（旧あずさ色）
189系彩野

検査などでの代走は189系あさま色と国鉄色が代走する。

[編集] 停車駅

新宿駅発着

新宿駅 - 三鷹駅 - 立川駅 - 八王子駅 - 高尾駅 - 相模湖駅 - 上野原駅 - 四方津駅 - 大月駅 - 都留市駅- 都留文科大学前駅 - - 三つ峠駅 - - 富士吉田駅 - 富士急ハイランド駅 - 河口湖駅

大宮駅発着

大宮駅 - 北朝霞駅 - 新座駅 - 東所沢駅 - 新秋津駅 - 新小平駅 - 立川駅 - 八王子駅 - 高尾駅 - 相模湖駅 - 四方津駅 - 大月駅 - 田野倉駅 - 禾生駅 - 赤坂駅 - 都留市駅 - 谷村町駅 - 都留文科大学前駅 - 十日市場駅 - 東桂駅 - 三つ峠駅 - 寿駅 - 葭池温泉前駅 - 下吉田駅 - 月江寺駅 - 富士吉田駅 - 富士急ハイランド駅 - 河口湖駅

[編集] 沿革

富士急行（旧、富士山麓電鉄）へは戦前から準急列車「高嶺」など臨時では国鉄からの乗り入れ列車がいくつか存在し、戦後は1950年（昭和25年）11月から70系電車・80系電車を用いた臨時準急列車「富士」などによって運行が再開された。

1962年新宿駅～河口湖駅間を中央本線・富士急行大月線・河口湖線経由で運行する急行列車として「かわぐち」運行開始

運行当時は、当時中央本線を運行していた急行列車が国鉄キハ58系気動車により運行されていたことからこれに準じた気動車である「キハ58000形気動車」を富士急行側が準備し、下りは急行「アルプス」に、上りは準急「かいじ」と併結する変則的な運行となったが、同年のダイヤ改正で「アルプス」に統一される。
また、利用者自体は多かったことから臨時列車を設定していた。
1968年「かわぐち」定期列車として2往復・季節列車として3往復増発された。

なお、増発分は国鉄所有の電車によるものであったが、その内臨時列車は115系電車によるものであった。また、臨時列車として別に「河口湖スケート」・「かわぐちスケート」等が運行される。
1975年「かわぐち」完全電車化国鉄所有の電車による片乗り入れの形態を取る。
1978年「かわぐち」定期列車2往復に変更
1982年「かわぐち」定期列車1往復廃止。「かいじ」と併結運転となる。
1985年「かわぐち」・「かいじ」とともに季節列車化
1986年急行「かわぐち」・「かいじ」廃止。165系電車による「ホリデー快速ピクニック号」に移行する。

165系電車ホリデー快速ピクニック号

1990年大宮駅発着の「ホリデー快速むさしの号」の運行開始。

なお、この列車の前身として1989年に快速「ホリデーむさしの」号が運転されている。使用車両は田町電車区の185系200番台の７連であった。運用は、田町区から大宮まで回送のうえ、大宮～高尾～(回送)～相模湖～大宮～高尾であった。なお、高尾からは返却回送ではなく、八王子・立川のみ停車の臨時快速新宿行(列車名無し)として運転された。なお、名無し快速を含めて、全区間でグリーン車が自由席として営業されていた。
2001年従来、大宮駅～八王子駅間で運行していた「新幹線リレー号」（169系3＋3連）の名称を「むさしの号」に改称。これに伴い誤乗防止の観点から「ホリデー快速むさしの号」を「ホリデー快速河口湖号」に改称。但し、使用車輌は従来通り田町電車区の167系アコモデーション改善車4連となる。
2002年急行形電車撤退に伴い新宿駅発着の「ホリデー快速ピクニック号」（167系4＋4連または169系3＋3＋3連）を廃止また最終日の12月8日は169系が「ホリデー快速ピクニック号」の運用を離脱することと「ホリデー快速ピクニック号」の廃止の意味合いで「さよならピクニック号」として運行された。
2003年新宿駅発着列車の名称を「ぶらり河口湖号」（169系3＋3連）に変更して運行。急行形電車の廃車に伴い「ホリデー快速河口湖号」の運行車両を183・189系電車に変更
2004年「ぶらり河口湖号」は運行されず、名称を「ホリデー快速河口湖号」に統合して特急形電車にて運行
2006年7月1日ホリデー快速河口湖1号のみ新宿～大月間で新宿寄り1号車に指定席が新設された。それに伴い、指定席車を黄緑、自由席車を水色の側面方向幕で表示するようになった。
2007年3月18日のダイヤ改正で新宿始発の1・3号は停車駅の見直しをし、富士急行線内の、田野倉・禾生・谷村町・東桂・下吉田は通過となった。