天保異聞 妖奇士
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天保異聞 妖奇士 | |
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テレビアニメ | |
原作 | 會川昇、BONES |
監督 | 錦織博 |
アニメーション制作 | ボンズ |
製作 | 毎日放送 ANIPLEX bones |
放送局 | TBS系列 |
放送期間 | 2006年10月7日 - 2007年3月31日 |
話数 | 全25話 |
漫画 | |
原作・原案など | 會川昇、BONES |
作画 | 蜷川ヤエコ |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載誌 | ヤングガンガン |
発表期間 | 2006年 - 連載中 |
巻数 | 既刊1冊 |
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『天保異聞 妖奇士』(てんぽういぶん あやかしあやし)は、BONES・毎日放送制作のテレビアニメ。
目次 |
[編集] 概要
- 日本で2006年10月7日(一部系列局は10月14日)から2007年3月31日まで放送。毎日放送製作・TBS系列にて。
- 『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ、『鋼の錬金術師』等、近年の人気アニメ枠である毎日放送土曜6時枠・通称「土6」のアニメ作品(土6という言葉は既に公式のようで、CM・雑誌等でも使われている)。
- 2006年11月14日からはCS放送:ANIMAXでも放送されている。
- 放送時間:毎週火曜日22:30~23:00(リピート放送あり:本放送より約1ヶ月半遅れ)
- インターネットTV、Gyaoでも2006年11月よりストリーミング配信が開始された。
- 毎日放送のレギュラー番組で初めて、地上デジタル放送のデータ放送を番組連動式として配信している。
- 本作では各話を表す言葉を「説○○」(○○のはなし)という(○○の中には漢数字が入る)。最終回のみ、「幕が下りてからまた幕が上がるまでの間」という意味の「幕間(まくあい)」という言葉で示される。
- 「土6」枠のアニメ作品は、『ガンダムSEED』シリーズや『鋼の錬金術師』等ではCD,DVD売上やグッズ売上など高水準のセールスを維持していたが、前番組『BLOOD+』からは視聴率・グッズ売上共に低迷する一方で、本作においてもその状態が続いていた。この結果、当初本作は4クール1年を予定していたが、2クール短縮の打ち切りとなった。ラスト3話が短縮版の結末となる。2007年4月からは同時間帯で『地球へ…』の放送が予定されている(アニメ枠自体は維持)。
- ビデオオリジナルストーリーの製作が発表された。
- 2007年4月14日からTOKYO MXにて再放送される。
- 放送時間:毎週土曜日22:00~22:30
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
時は天保14年。マシュー・ペリー提督の黒船が来る10年前。異界から来たと思われる、骨肉を持った獣「妖夷(ようい)」。それに立ち向かうは「蛮社改所(ばんしゃあらためしょ)」と呼ばれる組織のメンバー達、「奇士(あやし)」と呼ばれる者だった。
[編集] 登場人物
[編集] 蛮社改所
[編集] 奇士
- 竜導往壓(りゅうどう ゆきあつ) 声優:藤原啓治 / 進藤尚美(少年時代)
- 本作の主人公。39歳。幼名を爽也(そうや)といい、その当時に現世とは別の場所である「異界」に迷い込んだ際、森羅万象各々の持つ漢字を取り出しそれに秘められた真の意味を引き出すことで己が力とすることが可能な、「漢神」(あやがみ)という能力を得る。
- 町の人間からは「ゆき」と呼ばれる。左腕には、浮民の証である入れ墨が彫られている。生来は旗本の人間だったが異界から戻って以降は何をしても満たされず、また異界に連れ戻される恐怖心から結果的に全てを失ってしまう。浮浪者同然の生活をしていたが、漢神の能力を買われて蛮社改所に加わることとなった。過去に親友の雲七を殺めてしまい、罪悪心から漢神の能力で雲七を作ったが、それに関しての記憶は彼が自分にしか見えないと発覚するまで封じられていた。
- 性格は暗そうに見えて、内面は明るい。説五によると15年前は用心棒の浪人で、喧嘩・博打・女に手を出していた。長い睫毛、大きな目、乱れた頭髪、色気のある着物の着こなしが特徴。
- 結構食欲旺盛らしい。
- 小笠原放三郎(おがさわら ほうざぶろう) 声優:川島得愛
- 20歳の若さにして蛮社改所のリーダーを務める。内田弥太郎の下で算学を学んだ優秀な蘭学者であり、甲骨文字などにも造詣が深い。冷静沈着で的確な判断力を持つが、鳥居に近い旗本・小笠原貢(おがさわら みつぐ)の養子となることで蛮社の獄を免れた経緯から、自身の主張を押し殺して鳥居の指示を仰いでおり、友人である加納政之進を斬らなければならなくなるなど、鬱屈した生活を送っている。ただ、単なる堅物なタイプではなく、字は上手いが絵は下手だったり、剣術は好きではないが腕は立つという面も持つ。
- 実在の人物であり、幕末に浦賀代官となった小笠原甫三郎がモデルと思われる。
- 江戸元閥(えど げんばつ) 声優:三木眞一郎
- 今は存在しないが徳川家より古くから江戸を守っていたと言われる、前島聖天の神主。27歳。表に出る時は何故か女装をすることが多い。蘭学者達から押収した大砲などを使い、射撃の腕を活かして戦う。蛮社改所の面々中、最も妖夷の肉を好んで食べる。酒と女に関しては奔放な性格をしており、吉原遊廓では一目置かれる存在。愛称は「江戸元」。鋭いように見えるが、妖夷に化かされて泥の酒を飲まされたり、出番に乏しい回ではアビと共に飲んだくれるような一面も見せる。
- 表向きの仕事として、下町でところてんのぼてふりに扮している。射撃の腕はここでも活かされており、路上から二階で皿を持って待つ客の所へ「天突き」でところてんを飛ばし、少しも零さず乗せられるほど。
- 自分を縛る前島聖天に祀られている地の神に対する好奇心から西の者とも通じている。
- 宰蔵(さいぞう) 声優:新野美知
- 歌舞伎小屋に生まれた14歳の少女。歌舞伎一座を生業としていた家を継がせる為、父親に男児として育てられた。それ故か男性的な言動が目立つ。
- 妖夷との戦闘時には、歌舞伎道具の扇子を主に使用して戦う。また、舞踏用の巫女服の姿になり、妖夷が好むとされる「神に捧げられた舞踏」(何故かフィギュアスケートに似ている)を舞うことで妖夷を誘き出し、自分自身に惹き付けることができる。
- 幼い頃は父親に可愛がられていたものの、年を重ねる毎に女性特有の体つきとなっていく宰蔵に対し、「スラッとした、夢に出てくる様な若衆」が好みであった父親は、次第に歯牙にも掛けなくなってしまった。やがて芝居小屋周辺が火事に見舞われた際、宰蔵は火の手が迫っている事を父親に知らせる為に芝居小屋へ駆け付けたが、舞台上で同一座の若い男性役者に惚れ込んでいる父親の姿を目撃してしまい、愕然とする。宰蔵が火事の報告も忘れてその場から逃げ去った事で、父親は火事場から逃げ遅れて帰らぬ人となった。この出来事が奇士となった後の宰蔵自身のトラウマや、説八~説十に出現した妖夷「無慈儺(むじな)」による被害を本格的に生んだ要因となってしまう。自分の名である「宰蔵」の「宰」の字に罪という意味が宿っていることに苦しむが、小笠原放三郎によって俗説であったと判明。本当の意味は「王を補佐する」であった。
- 吉原では奇士の中で一番人気の様子。話数が進むにつれ、表情のデフォルメ化等、ギャグ担当キャラクターの一面を覗かせる様になってきている。
- アビ 声優:小山力也
- 奇士の中で唯一、素手で戦う術を持つ男性。24歳。「山(サン)の民」の出身の巨漢。古代の獣の骨を削り出して作った「槍」を武器に持つ。また料理の腕にも長けており、妖夷の肉を鍋料理・焼肉・干物などに仕上げるのは彼の専門。かつて妖夷を神と崇めていたが、妖夷に姉をさらわれたのをきっかけに山の民を抜けた(「神隠し」を参照)。その真相を知った後も、山の民には戻らず奇士を続けている。
- ちなみに、アビという名はエミシの言葉で火山を意味する。山の民の知識を用い、表向きの仕事として、猫の蚤取りを生業としている様子。
[編集] 奇士以外の者
- アトル 声優:折笠富美子
- メキシコで文明を築いたアステカ人の血を受け継ぐ、「メシカの民」の褐色の肌の少女。13歳。テキサスに移住するも戦争(テキサス独立戦争か)に巻き込まれ、一族は全滅。メキシコに留まった支倉常長使節団の末裔から日本の話を聞いており、日本に「自分の国がある」と希望を抱いて巨馬の雪輪と共に、海を渡る。しかし、漸く渡りついた日本でも、異国人であるが故に故郷と同様に差別を受けてしまうが、使節団の末裔から聞いたことのある日本語を必死に思い出しながら、ほぼ独学で日本語を学び、旅で出会った見世物小屋の一座で働く事に。その際、肌の色を隠す為に白塗を施し、本名ではなく「亜馬(おうま)」と名乗っていた。
- 後に、竜導往壓を初め奇士達と出会うが、当初、雲七を「ディアブローマ」と呼び、その親友として付き合っていた竜導往壓を共に嫌悪していた。しかし、雪輪(ケツアルコアトル)の起こした事件を切欠に奇士達とも和解し、現在は江戸元閥の薦めで吉原に身を寄せている(嬉野花魁曰く「預りもの」なので、客は取ってはいない)。
- 現在では、「ここに居ろ」と居場所を示してくれた竜導往壓の存在を気に掛けている。
- 雪輪(ゆきわ)
- アトルが連れている巨馬。「雪輪」の名は、額の白い輪のような模様から。アトルからはケツアルとも呼ばれている。かつてテキサスでアトルの一族が虐殺された際に絵画から飛び出た、異国の神とされるケツアルコアトルの普段の姿。本体は羽の生えた巨大な蛇のような姿で、全身を高速回転させて攻撃する。鳥居に捕らえられ、アソベの血を受けたことで本体に戻り暴走を始めるが、雲七と融合することで沈静化。再び雪輪の姿に戻り、雲七と意識を共有するようになった。
- ちなみに、雪輪の姿に戻った後も全身を高速回転させて光る円盤と化すことが可能で、事ある毎にアトルや往壓を乗せて飛んでいる。また、雪輪のままで翼を生やした姿となって飛行することも可能である。
- 雲七(くもしち) 声優:うえだゆうじ
- 本名は七次(しちじ)。竜導往壓とは馴染みの博打打ち。「雲七」という名の由来は、竜導往壓とつるんでいた時分に、「あんたが“竜”で俺は“雲”」という馴れ合いの言葉遊びから来た渾名。常に賽子(サイコロ)を持ち歩き、突然現れては消えていく神出鬼没な人物。その実、竜導往壓とアトルにしか見えない幽霊のような存在であり、アトルからは「テスカトリポカ」や「ディアブローマ」と呼ばれていた。その正体は、竜導往壓が15年前に意図せずに七次を殺めてしまった際、自分の犯した罪による自責の念により、知らず知らずの内に漢神の力を使って生み出した「雲」という字に「自分の記憶の中の七次」と「罪の記憶」を封じて、それを七次の亡骸に移したことによって具現化した、七次本人とは全く別の存在であった。
- 河鍋狂斎(かわなべ きょうさい) 声優:高山みなみ / 40年後・星野充昭
- 実在の人物。狩野派の絵師[1]。天保14年時点(14歳)では、甲斐周三郎(かい しゅうざぶろう)という名前の少年である(ただし本人はすでに「狂斎」と名乗り、周囲からもそう呼ばれている)。土井利位が藩主を務める古河藩の藩士の家に生まれた為に、刀一式も一応は差している。絵師になるべく日々修行中の身であり、吉原には浮世見物という名目で入り浸っている。
- 初登場の説十三冒頭では、40年後の彼がある有名な西洋人と話していた。師匠と行った日光で竜(駁)を目撃し、また玉兵の話から奇士の存在を知って興味を覚え、強い好奇心からも奇士の仕事に顔を突っ込むようになる。言動からはその反骨精神や、観察力が伺える。
[編集] 南町奉行所
- 鳥居耀蔵(とりい ようぞう) 声優:若本規夫
- 実在の人物。老中首座水野忠邦の懐刀で、天保の改革の推進者。南町奉行として、「蛮社の獄」を始め様々な謀略事件を引き起こした。鳥居耀蔵甲斐守の「耀」と「甲斐」から「妖怪」とあだ名されるほど忌み嫌われており、洋学者を排除するも自身は海外情勢などに精通している身でもある。作中では何らかの思惑を持っており、往壓が妖士になることを条件に蛮社改所の設立を許可した。また、遊兵を多数従えている。
- ちなみに、担当声優の若本は本作と同じく天保年間が舞台で會川昇が脚本の『大江戸ロケット』でも、鳥居を演じることになっている。
- 花井虎一(はない とらいち) 声優:西村朋紘
- 実在の人物。蘭学者であり、同じ尚歯会であった彼が仲間を讒言したことにより、蛮社の獄が始まる。その後、鳥居の部下として暗躍した。作中では他の面々より、やや小心者らしく描かれている。
- 本庄辰輔(ほんじょう たつすけ) 声優:佐々木誠二
- 実在の人物。またの名を本庄茂平次(ほんじょう もへいじ)。元長崎の役人で、長崎会所と高島秋帆を讒訴するための情報を鳥居に流したことにより、彼の部下に取り立てられた。個人的に異国や異界といった此処ではないどこかに憧れる人を嫌っているため、奇士を目の敵にしている。また後には剣豪・井上伝兵衛(いのうえ でんべえ)を暗殺した報復に、護持院ヶ原で敵討ちに遭った。その顛末は歌舞伎や小説の題材として有名。
- 松江ソテ(まつえ ソテ) 声優:津田匠子
- 実在の人物。本庄の親戚筋に当たる女性で、鳥居の命により本庄と共に教光院事件などの探索を行った。劇中では鳥居の部下として、花井や本庄と行動を共にする。ニナイと同じように妖夷と交わったことがあるらしく、その時に産まれたのが遊兵らしい。そのため、雲七や異界を見ることができる。
[編集] 西の者
- 朱松(あかまつ) 声優:内田直哉
- 西の者のリーダー格で、左頬に十字の傷がある男。漢神を操る事が出来る。
- 巌見(いわおみ) 声優:野島裕史
- 西の者の一人。印旛沼で暗躍していた。
- 丹生谷(にうや) 声優:高橋研二
- 西の者の一人。宰蔵と同種の舞を舞うことができる。
- 光月(こうげつ) 声優:大原崇
[編集] その他
- 跡部良弼(あとべ よしすけ) 声優:土師孝也
- 実在の人物。水野忠邦の実弟。作中では勘定奉行。蛮社改所の直接の上司であり、鳥居とは対立している。
- 阿部正弘(あべ まさひろ) 声優:浜田賢二
- 実在の人物。後に幕府の老中首座として黒船来航に対処した。作中では弱冠25歳で寺社奉行のエリートであり、跡部と組んで蛮社改所を設立した。
- 土井利位(どい としつら) 声優:佐藤正治
- 実在の人物。下総国古河藩(現在の茨城県古河市)の藩主で幕府の老中。大坂城代を務めていたとき大塩平八郎の乱を鎮めた。水野忠邦とは上知令を巡って対立しており、反水野派の旗頭となっている。蘭学に理解が深く、日本で始めて顕微鏡で雪の結晶を観察した人物でもある。小笠原放三郎に目をかけている。
- 水野忠邦(みずの ただくに)
- 老中首座として天保の改革を推進した。鳥居耀蔵を重用したが、後に裏切られて失脚する。その後、一時復権した際には逆に遠山景元の讒言により鳥居耀蔵を失脚させた。作中では何度か姿を見せたが、一度も顔を出すことはなく、台詞もなかった。
- 内田弥太郎(うちだ やたろう) 声優:有本欽隆
- 実在の人物。またの名を内田五観(うちだ いつみ)といい、号は宇宙堂。伊賀者同心出身。高野長英に蘭学を学び、和算・天文・地理・航海・測量に通じた蘭学者となった。後に明治政府に出仕し太陽暦への改暦の責任者となった。脱獄した高野長英を匿ったとも言われる。作中では、小笠原放三郎・花井虎一・加納政之進の蘭学の師匠。
- たえ 声優:久川綾
- 央太の母親で、彼の奇行を心配する。往壓と所帯を持つという望みを抱いていたが叶わず、央太と共に下総に渡る。
- 央太(おうた) 声優:西村ちなみ
- 異界に魅せられた少年。住んでいた村が深刻な不作になり、山神に生贄として捧げられる。だが実際は、不作の時に娘(央太の姉)を殺してその肉を食らって以来、その味を忘れられずにいた父が央太をも食らおうとする為であった。逃げ出した央太はそれ以降、母と共に浮民となる。
- 篠(しの) 声優:井上喜久子
- 往壓の昔馴染で雲七とは恋仲だった。雲七が往壓に殺されたことに立腹し、彼を追っている。たえ同様に息子がいる。
- 玉兵(たまへい) 声優:いずみ尚
- 岡っ引きの親分。往壓が浮民と知って以来、彼を捕らえようと追い回すがいつも逃げられてしまう。奇士の面々の素性に詳しい(とはいえ作中で断片的に語られた程度)。いけ好かない性格で、日頃から町人から袖の下をせしめている他、お調べなどと理由を付けては吉原にタダで入り込んでいる。
- 村沢新三郎(むらざわ しんさぶろう) 声優:小野坂昌也
- かつて宰蔵が居た歌舞伎小屋の花形役者。かつて宰蔵の父とは舞台上で肌を重ねるほどの仲だったが、火災の際に自身は辛くも助かるも、本来美しかった顔に酷い火傷を負ってしまう。
- 五郎太(ごろうだ) 声優:陶山章央
- 宰蔵の古い知人で、仕込み扇子などを調達してくれる人の良い人物。商売柄から全国各地との交流が深く、マスラオのことも知っていた。
- 遠山景元(とおやま かげもと)
- 実在の人物。「遠山の金さん」として知られる江戸町奉行。作中では鳥居の政敵として、名前のみ言及されている。現在は町奉行から大目付に昇進(権限が大幅に縮小した為に実質は左遷)している。
- 加納政之進(かのう せいのしん) 声優:三宅健太
- 小笠原放三郎の友人で、一緒に内田弥太郎に蘭学を学んだ。後に砲術家の高島秋帆に弟子入りするが、海外への憧れを本庄辰輔に利用され、高島を無実の罪で獄に落とすきっかけを作ってしまう。そのため本庄を深く憎み、仇討ちをしようとした。
- 嬉野花魁(うれしの おいらん) 声優:篠原恵美
- 吉原でアトルを自分付きの禿として匿っている太夫。職業柄、男のあしらい方には慣れており、肝も太い。
- 市野賢了(いちの かんりょう) 声優:てらそままさき
- 吉原に詰めている火付盗賊改方。(蝶の妖夷による)遊女殺しを捜査していたが、思いを寄せていた清花が蝶の妖夷に寄生されていると気付く。清花を救うべくアトルに斬りかかるも、刃は彼女を庇った清花の背に。だが、「愛」ゆえか彼自身も妖夷化。往壓に武士として刀で倒され、遊女殺しの犯人にされた(公に妖夷の所為とは言えないため)。
- 清花(きよはな) 声優:千葉紗子
- 場末の遊女で、蝶の妖夷に寄生される。アトルを庇って市野に斬られたことにより蝶の妖夷と同化、吉原の外に飛び立とうとするが、陽光を浴びながら消滅した。
- ニナイ 声優:東山麻美
- アビの姉で、彼が山の民を抜ける原因となった人物。アビは妖夷にさらわれたと思っていたが、実は山の民に嫌気が差して自ら妖夷の嫁となった身であった。現在は異界に住んでいる。
- マスラオ 声優:浪川大輔
- 蓬莱村でからくりを操る機の民。山の民時代のアビとは古き民同士、暮らす土地を共有したこともある間柄。宰蔵の仕込み扇子は彼の細工によるものである。ニナイの姿を偶然目撃し、その所在を奇士達に教えた。
- ※ 本来は『機巧奇傳ヒヲウ戦記』の登場人物。本作には青年時の姿でのクロスオーバー登場となった。
- 成川美信(なりかわ) 声:田中正彦
- 山崎屋の主。平田国学に傾倒。
- 米吉(べいきち) 声:千葉一伸
- 山崎屋の用心棒。ブーメランのような刀剣を使う。不作で村ごと逃げ出し山を登っていた所に、山の民と出会ってしまう。突如出現した於偶に自分以外を殺されてしまい、ニナイが産み落とした涙孥を手土産に山崎屋に入る。成川と共に鳥居の暗殺計画を実行するが失敗、逃亡を計るも仲間共々殺された。
- お徳 声優:松岡洋子
- 竜導往墮の母親。老いのために若干痴呆を患っているが、往墮が帰ってきた時は大きくなった我が子であると一目で看破。幼名の爽也ではなく、往壓と呼んだ。
- 養子の竜導往壓 声優:藤原啓治(二役)
- かつて竜導往壓が実家を出た後、家督を継がせるべく母方の親戚筋から養子として迎えられた男性。気弱な性格をしている。土方歳三に名と脇差をそれぞれ譲った後、姿を消した。後に往壓本人との会話を経て覚悟を決め、竜導家に戻ることを決心する。
- 土方歳三(ひじかた としぞう) 声優:野沢雅子
- 実在の人物。後に結成される新選組の副長となる運命だが、作中ではまだ武士に憧れる少年。養子の竜導往壓と偶然出会い、その名と脇差を受け継いだ。脇差が妖夷化した際、箱館戦争での自身の最期を垣間見たが凹まず、果敢に生きる決心の下、江戸を去っていく。ちなみに、作中に登場した奉公先は松坂屋の前身「いとう呉服店」と思われる。
- 川村修就(かわむら ながたか) 声優:梁田清之
- 実在の人物。新潟奉行。お庭番出身。
- 明楽(あけらく) 声優:川原慶久
- 川村の部下。新潟沖での捕物中、殺生石の力を加えられた狼の死体と融合、妖夷・西牙となってしまう。以来、妻と同じ火薬の匂いがする女達を襲っていた。
- 岡田図書(おかだ ずしょ) 声優:江原正士
- ある藩の勘定方。財政難のため鎖国で禁じられた外国との貿易に当たる朝鮮産の竹売却を余儀なくされたため、切腹させられる。その最期は、アトルにこの世の不条理を改めて実感させることとなった。竹島事件で切腹させられた石見浜田藩士、岡田頼母と松井図書がモデル。
- 太作(たさく) 声優:三戸耕三
[編集] 用語説明
- 奇士(あやし)
- 蛮社改所に所属し、各地の怪異事件の噂を集め、諸国に潜む妖夷を倒す者のこと。奇士は一度妖夷を喰うと、それ以外のものでは舌を満たすことが出来なくなり、以降ずっと妖夷を倒し喰い続けることになる。
- 前島聖天(まえじましょうてん)
- 蛮社改所の本部が置かれている場所。江戸元閥が神主を務める。奇士たちはここで集会を開き、妖夷の肉を喰ったり、燻製に加工したりしている。江戸城の真下にあり、そこへの入り口は江戸中いたるところに隠されている。ここに眠る地の神の正体は、関東より北の民の血を啜ってきたムカデの妖夷であった。
- 漢神(あやがみ)
- 往壓の特殊能力。人や物の名前に使われている(もしくはその意味に含まれている)漢字から、その由来となった事象を取り出し、具現化することが出来る(例:「父」→斧、「往」→鉞)。
- 妖夷(ようい)
- 異界から、人間の業と共に出現する怪物。幽霊の類ではなく骨肉を持つ。倒された後は、奇士によって喰われる。妖夷の肉は一度食べると病みつきになり他の食べ物では満足できなくなってしまう。山子やケツアルコアトルのように特定の神の姿が実体化する例もあり、また山の民、海の民、機の民などの古き民からは神としてあがめられている。
- 浮民(ふみん)
- 事実上の歴史には無い架空の設定。貧困な為に家を無くした者や流浪の身になった者のこと。寄場に収容されることを義務付けられ、ここから抜け出した者は「はぐれ浮民」と呼ばれる。なお、2回抜け出し捕まると入れ墨を入れられ、3回抜け出すと斬首となる。
- (物語の舞台となる天保の改革の時代には、ほぼ同様の史実として「流民」が存在し、収容されていたことから見て、浮民は単なる架空の存在ではなく、史実の流民と同様の存在だと考えて問題ないと思われる)
- 異界(いかい)
- 往壓、アトル、狂斎が見たというこの世でない世界。『異界』とは往壓がつけた名で正式な名称があるのかどうかは不明。赤を基調とした世界で花が咲いていたり鯉のような魚が泳いでいる不思議な空間。一部の国学者は日本神話「国譲り」における幽世であると考えている。
- 殺生石の欠片(せっしょうせきのかけら)
- 本来は那須にある九尾の狐が変化したとされる石だが、劇中では日光街道沿いに点在する妖夷を活性化させる石。
- 西の者(にしのもの)
- 謎の仮面の集団。目的などは不明だが、札や漢神を使う能力を持っている。その正体は後南朝の末裔であった。
- 草薙の剣(くさなぎのつるぎ)
- 三種の神器の一つ。熱田神宮に奉納されているが、作中では南北朝期の混乱の中で後南朝側に持ち出されていた、ということになっている。また作中では、竜のみを傷つけることが出来て、人を傷つけることはない、という設定になっている。
[編集] 漢神一覧 (五十音順)
- 愛(あい)
- 後ろをふりむいて立つ人の形に、心を加えた字。後(過去)にひかれるという意味。出せる武器は不明。
- 芥(あくた)
- 「介」(鎧を表し「隔てる」という意味)が含まれており、攻撃を防いだ。
- 神火(あび)
- 山の民の言葉で、火山を表す。この文字の象徴は『炎』。その炎で妖夷を攻撃する事が出来る。また設九では、アビ自身が所持していた槍に炎を付加させて攻撃をするという応用攻撃を見せた。この漢神は当初、往壓の意思とは関係なく発現した。
- 異(い)
- 両手を高く挙げた鬼を表す字。ニナイが石に封印していた自分の名。
- 往(おう)
- 甲骨文にある往の字は、王位を象徴する儀器である鉞(まさかり)の形に、足を表す字を加えた字形から成り、王の出工の際する呪いの儀式を示す。それに、ぎょうにんべんを加えたものが「往」である。往壓はギギから漢神を取り出そうとしたが失敗し、霧散してしまった。そこで自分の名、往壓の「往」から鉞を取り出し武器とした。
- 倛(ぎ)
- 「偽り」という意味を持つ文字。この文字からは漢神を出す事は出来なかった。
- 偶(ぐう)
- 動かない姿の神像を示す字から成る。偶像の事を意味する。
- 雲(くも)
- 往壓が殺めてしまった雲七に吸い込まれた文字。元々は「云」という文字だけで雲という意味を持っていた。巨大な雨雲に隠れた竜の尾、竜尾をかたちどった文字が「云」であり往壓の「俺が竜で、おまえが雲」というのは両方の文字に竜が共通しているのでそれを洒落て言っているのだと思われる。
- 宰(さい)
- 最古の漢字字典「説文解字」においては、針で自らを裁くという意味で罪人を示していたとされるが、近年の甲骨文字の研究により本来は王を補佐する宰相という意味であることが判明した。その字形は神に捧げる肉を切り分ける『祭祀刀』を象ったものである。
- 士(し)
- 鉞の刃の部分を下にした形。その大きいものが「王」である。「王」「士」共に、身分を示す儀器である。出せる武器は不明。
- 爽(そう)
- 人の正面を表す「大」に胸の左右に入れた墨の文様を表わす字。婦人が亡くなった時、その屍に悪霊がつく事を祓うために、朱で墨を入れたと言う。往壓の幼名、爽也の「爽」から全身に付ける結界として使われた。
- 父(ちち)
- 「父」の象形文字は、斧を持つ手の形である。指揮権を持つ人を表し、父親の権威という意味を持つ。二本の斧を武器とする。
- 鳥(とり)
- 鳥居耀蔵から取り出された、鳥の全身像を表した象形文字。鳥の形をした乗り物となり、妖夷と戦うために妖士たちが乗った。
- 貘(ばく)
- 草間に日が沈む意味を持つ「莫」に、獣偏を加えた字が「獏」である。西の者達が殺生石の力を使い、「莫」の漢神に狢(むじな)を合体させた為に、巨大な妖夷「獏」が生まれた。日本では、悪夢を好んで食す妖怪として登場するが、この妖夷の登場時には、長い鼻(の様な器官)を使って妖夷の「元」になっているエネルギーを吸い込み、封印されていた(もしくは倒された)妖夷を呼び出した。
- 駁(はく)
- 馬に爻(こう)を加えた字。奇獣の名でもある。往壓が「爻」の漢神を導き出し、雪輪と合体して駁竜という霊獣になった。竜のような姿をしているが、顔は人間に近い。
- 道(みち)
- 敵将の首を歩いている様子を表した文字。
- 流(りゅう)
- 「流」は、二水の間に人の倒れた姿を加えた字から成った。古来、川が氾濫すると多くの犠牲者が出た事から、人が浮流する事を意味するという。往壓はこの漢神から二本の水柱で鰻の怪を倒した。
- 竜(りゅう)
- 頭に針のような角が生えた蛇を表す。針の鞭のような武器を出す。
- 列(れつ)
- 首を切る刀と、斬られる首を示す。敵兵の首を斬り並べる様子を表したもの。
[編集] 妖夷
- 山子(やまこ)
- 象のような体を持ち、仮面のような顔を持つ妖夷。元は陸奥の農村で信じられていた山神が実体化したもの。その肉体には央太の父親が取り込まれている為、漢神「父」を持っていた。
- 列甲(れっこう)
- 戦がなくなり不要とされた武具が妖夷化したもの。家宝の鎧が売られたと騒ぐ武家のご隠居が呼び出してしまった。
- 棋棋(ぎぎ)
- 見世物小屋の人形が遊兵と合体し、妖夷化したもの。「偽り」を意味する名の為、漢神を実体化できない。
- 遊兵(あそべ)
- 南町奉行所が使役している河童のような妖夷。ソテが風呂で卵から孵している。登場の度に暴走しては、被害を大きくしてしまうことが多い。
- ケツアルコアトル
- アトルの愛馬、雪輪の欄を参照。
- 豊川狐(とよかわぎつね) 声:勝生真沙子
- 芝居町に現れた妖夷。狐なので化けることが得意。女の姿をして女芝居の豊川一座として活動している。座頭(ざがしら)として宰蔵の前に姿を現す。雲七によると稲荷の化身で、他にも無数の狐が存在する。芝居町で奇士達を襲ったが、左前足を斬られる。斬られた左前足は、奇士達に美味しく食べられてしまった。
- 狐(きつね)声:山崎バニラ
- 豊川狐の配下。「説零」のナレーションを担当した山崎バニラが演じている。
- 無慈儺(むじな)
- 色々な面の妖夷。元々は宰蔵が持っていた面が妖夷化した。人に取り憑き別のものになりたいという願望を喰らう。宰蔵に取り憑いて共に舞いながら芝居町に向かっていたが、往壓の説得で解き離れて集合体となったところを、宰蔵の漢神に倒された。
- ろくろ首(ろくろくび)
- 日光街道で竜導と放三郎が最初に倒した妖夷。小泉八雲の小説に登場する、いわゆる「抜け首」の方のろくろ首。元は寺の住職、すなわち人間だったらしい。ろくろ首には首が抜けている間に首から下の身体を隠されると元に戻れなくなるという伝承があり、それに従って事を運んだ往壓達は、見事倒すことに成功した。
- 「こんな顔」の怪
- 二段構えで人を脅かすのっぺらぼう(小泉八雲の『怪談』を参照)と同じような妖夷だが、こちらは顔が腰まで垂れ下がっている。
- 鰻の怪
- 川に住んでいる巨大な鰻。人に化けて鰻を釣るならこの川には主がおり、五尺ほどの鰻が釣れたら川に返して欲しいと言っては、川の深みにはまった所で餌にしていた。無数の鰻に変化することもできる。
- 茶釜(ちゃがま)
- 空を飛ぶ茶釜の妖夷。西の者が獏を出現させたのと同時に、大量発生した。
- 獏(ばく)
- 西の者達が日光東照宮の宝塔に眠っている徳川家康を封じ込め、「莫」という字に狢を加え「獏」になり、殺生石の力で現れた。
- 花変(かへん)
- 清花の隣室に遺体として置かれていた、蝶が好きな遊女の想いが妖夷化したもの。遊女に取り憑き、蛹のように骨や肉が区別できなくなるほどに体内を溶かして成長していきながら、最終的には背中に大きな傷跡を残して孵化する。取り憑かれた遊女には蝶の彫り物が浮き出て、妙に色気が出る。火付盗賊改の市野が清花の背中を斬ってしまった際には、清花自身が蝶の妖夷となり、市野も蝶の妖夷と化した。
- 於偶(おうぐ)
- アビの姉、ニナイをさらったジャミラ似の妖夷。山崎屋でニナイと共に現れた。
- 涙孥(るいど)
- ニナイと於偶の間にできた妖夷。ニナイ曰く妖夷そのものは異界に住み続けることはできないため、この世へと産み落とされた。背中から肉が露出しており、山崎屋や雇われの浪人達はそれを食べていた。肉を食べるのは問題ないが、本体が傷付けられると於偶が出現する。
- 金士(かなし)
- 竜導家の脇差が妖夷化したもの。『往』と似た鉞の型をしているが色は黒く、紅い眼と思われる物質が付いている。頭部は『ガメラ2』に登場したレギオン似。他の武器を妖夷化して取り込む能力を持っている。巨大化後は頭部がカブトムシ、胴体がムカデのような姿となる。
- 西牙(せいが) 声:川原慶久
- 西洋から取り寄せられた犬の死体が西の者達によって殺生石の力を加えられた後、明楽と融合することで、コウモリの羽のような腕を持つ姿(『BLOOD+』の翼手似)へと変貌した。能力や作中の説明から、犬の死体は吸血鬼の類と思われる。
- 赫水(しゃくすい)
- 酒を飲むと暴力的になる父親をもつ娘の徳利が妖夷化したもの。外見はかわいらしい姿をしているが、水や酒を取り込んで巨大化する。娘の「酒によって豹変する父親を見たくない」という気持ちに反応するように酒蔵を破壊して回っていた。放三郎は酒-ヨッパライ-大トラ…という連想から水虎(すいこ)であると考えていた。
- 蛙の妖夷
- 西の者達が因幡沼の人達を妖夷化したもの。
- 祇影(ぎえい)
- 印旛沼での事件で再び現世に絶望したアトルが生み出したアカエイの妖夷。元閥いわく西洋のレヴィアタンに相当する海竜らしい。
[編集] 備考
放送開始直前の、2006年9月30日17時30分よりキャイーン司会で、一足早く「妖奇士」の情報がわかる特別番組「天保異聞 妖奇士 説零(ぜろのはなし)」を放送した(静岡放送・中国放送は、10月7日17時30分より放送)。
また、番組放送後3ヶ月後の2007年1月5日・6日にはTBS・MBSと東京都域の独立UHF局TOKYO MXにて、ナビゲーション特番「天保異聞 妖奇士 ナビ ~奇士5人衆vs妖夷 壮絶バトル七番勝負!~」が放送された(余談ではあるが、本作の前番組である『BLOOD+』のナビゲーション番組が関東ではTBSではなく南関東の独立U局で放送されたという例はあるが、TBSと独立U局双方で、しかもTBSでの放送数時間後に独立U局で放送されるというのは非常に希有な例と言っていい)。
漢神など、劇中に登場する漢字の由来は漢文学者・白川静の説に基づく。企画の竹田菁滋は、このアニメを通じて子供たちに漢字の意味などを知ってほしいと、2006年12月19日付産経新聞の文化欄で語っている。製作陣の高い志にも関わらず、江戸時代の売春宿とも言える遊郭を舞台にしたり、カニバリズムを想起させる中毒性の強い妖夷の肉を食べるという設定が全日帯アニメにふさわしくないといった批判もある。[2][3]
児童層には理解し辛い漢字の由来や若年層への配慮に欠ける多少難解な内容から、商業面は苦戦を強いられたためなのか、打ち切りが決定した。また、3月にはTOKYO MXの公式サイト上で放送予定上に本作の再放送が行われるという案内がなされた。番組終了直後、しかも打ち切りとなった番組が別の局、しかも独立U局で直ちに再放送されるこれもきわめて異例の事態となった。もっとも先述のナビゲーション特番を放送したこと、また放送される枠には本作同様にアニプレックスが製作し、MBSでも放送された『地獄少女 二籠』を放送していた、ということも少なからず関係していると見る向きもある。
[編集] 主題歌
オープニングテーマ
- 『流星ミラクル』(説一~説十二) 作詞・作曲:水野良樹、編曲:WESTFIELD、歌:いきものがかり(Epic Records)
- 『LONE STAR』(説十三~) 作詞・作曲:永友聖也&久保田光太郎、編曲:キャプテンストライダム&久保田光太郎、唄:キャプテンストライダム(Yeah!Yeah!Yeah!Records)
エンディングテーマ
- 『Winding Road』(説一~説十二) 作詞・作曲:岡野昭仁、編曲:ak.homma.&ポルノグラフィティ、歌:ポルノグラフィティ(SME Records)
- 『愛という言葉』(説十三~) 作詞・作曲:紗希、編曲:紗希&Ikoman、唄:紗希(Palm Beach Inc.)
[編集] スタッフ
- 企画:竹田菁滋(毎日放送)、北川直樹(アニプレックス)、南雅彦(BONES)
- 原作:會川昇、BONES
- 監督:錦織博
- 助監督:宮尾佳和
- キャラクターデザイン:川元利浩
- ゲストキャラデザイン:川上暢彦(説一~説十八・説二十一)、亀井治(説十一)、逢坂浩司(説十六・説十八)、山本尚志(説十九・説二十)
- コンセプトデザイン:草彅琢仁
- プロップデザイン:山本尚志(説一~説十二・説十九・説二十)、福地仁(説十一・説十二・説十五~説十八・説二十)、金田尚美(説十七・説十八)
- 異界デザイン:山形厚史
- 漠神デザイン・画面効果設計:ねこまたや
- 戦闘設計:横山彰利(説一~説十二)
- 美術デザイン:成田偉保(草薙)、金平和茂(草薙)
- 美術監督:佐藤豪志(草薙)
- 色彩設計:岩沢れい子
- 撮影監督:大神洋一(アニメフィルム)
- 編集:小野寺桂子
- 音楽:大谷幸
- 音楽制作:アニプレックス
- 音楽協力:ソニー・ミュージックエンタテインメント
- 音楽プロデューサー:篠原廣人(ソニー・ミュージックエンタテインメント)、木村唯人(アニプレックス)
- 音響監督:三間雅文(テクノサウンド)
- 音響制作:テクノサウンド
- 音響制作担当:中島朋子(テクノサウンド)
- 音響効果:倉橋静男(サウンドボックス)
- 録音:山田富二男(トライスクルスタジオ)
- 録音助手:藤林繁(アオイスタジオ、説一~説十)、蜂須賀英幸(アオイスタジオ、説一~)
- 録音スタジオ:アオイスタジオ
- 時代考証:山村竜也
- 題字・劇中揮毫:森大衛
- 狂斎の絵:山形厚史(説十三~説十五)
- 参考文献:白川静著『字通』(平凡社)
- 協力:認定NPO法人文字文化研究所、人間文化研究機構国立歴史民俗博物館、ワープステーション江戸
- 企画協力:夏目公一朗(アニプレックス)、勝股英夫(アニプレックス)、田口浩司(スクウェア・エニックス)、東山敦(電通)
- 編成:藤井睦子(毎日放送)
- 宣伝:安藤ひと実(毎日放送)、柴田亜矢、高橋祐馬
- 宣伝協力:外村敬一(ソニー・ミュージックエンタテインメント)
- 宣伝プロデューサー:山本和子
- アシスタントプロデューサー:淀明子
- 文芸:清水恵
- 設定制作:前田友紀
- 制作事務:中村真樹子
- 制作デスク:米内則智、天野直樹
- プロデューサー:南雅彦(BONES)、丸山博雄(毎日放送)、大山良(アニプレックス)
- アニメーション制作:ボンズ
- 製作:毎日放送、ANIPLEX、bones
[編集] サブタイトル
- 妖夷、来たる
- 山の神堕ちて
- 華江戸暗流
- 生き人形
- ひとごろしのはなし
- 竜気奔る
- 竜は雲に
- 狐芝居
- 面と怨
- 弥生花匂女神楽(やよいはなにおうむすめのかぐら)
- 日光怪道
- 駁竜(はくりゅう)、月に吠える
- 地獄極楽風聞書(じごくごくらくふうぶんがき)
- 胡蝶舞(こちょうまい)
- 羅生門河岸の女(らしょうもんがしのおんな)
- 機の民(きのたみ)
- 幽世(かくりよ)
- 漂泊者の楽園(ひょうはくしゃのらくえん)
- 三人往壓(さんにんゆきあつ)
- 不忍池子守唄(しのばずのいけこもりうた)
- 星夜に果つ(せいやにはつ)
- 帰ってこないヨッパライ
- 印旛沼古堀筋御普請(いんばぬまふるほりすじごふしん)
- 後南朝幻想(ごなんちょうげんそう)
- ヒトハアヤシ
[編集] 作品の変遷
MBS・TBS系列 土曜18:00枠(土6) | ||
---|---|---|
前番組 | 天保異聞 妖奇士 | 次番組 |
BLOOD+ | 地球へ… | |
TOKYO MX 22:00台前半 | ||
地獄少女 二篭 | 天保異聞 妖奇士(再放送) | - |
[編集] メディアミックス
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- スクウェア・エニックス発行『ヤングガンガン』の2006年9月15日発売号から、漫画版の連載が開始されている。作画を担当するのは蜷川ヤエコ。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
[編集] 脚注
- ^ 妖怪画でも有名であることから登場したと見られる(『地獄少女』のアバンタイトルに用いられている)。
- ^ また未成年者の宰蔵やアトルの飲酒シーンがあったが、このシーンの直後に「二十一世紀ではお酒は二十歳になってから。」などといった注意書きがなされている。
- ^ 2007年3月10日放映の第22話「帰ってこないヨッパライ」の本編において「竹島は朝鮮の領土」ととれる発言を登場人物が行っていたことが放送直後からネットで話題となった。ただしこの当時「竹島」と呼ばれていた島が当時から現在に至るまで朝鮮(韓国)領とみなされている鬱陵島を指すことは史実であり、時代考証的には間違いではない。また、その直後に当時の竹島と今の竹島は別物である旨を花魁の視聴者への説明という形で明言している。脚本を書いた會川昇は、放送当日に発売されたアニメージュ4月号のインタビューにおいて、この題材を用いたのはこの世の不条理を表現する例として天保年間に実在した竹島事件をモデルにしただけで、現在の日韓関係へ言及する意図はないという旨を述べている。
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