井手らっきょ
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井手らっきょ(いで -、1959年12月11日-)はお笑い芸人。本名 井手博士(いでひろし)。たけし軍団員。オフィス北野所属。熊本県出身。血液型はAB型。妻子持ちである。スキンヘッドがトレードマークで、全裸芸(癖)が定番。テレビのバラエティ番組のほか、映画や舞台でも俳優として活躍している。
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[編集] プロフィール
熊本県立第二高等学校卒業、久留米大学商学部中退。特技は野球、ゴルフほかスポーツ全般。
- 俊足で知られ、100m走ベストタイムは大学時代の体育の授業で出した11秒0。その後『ビートたけしのスポーツ大将』の番組中でも11秒89の好タイムを出すなどまさに「芸能界の韋駄天」というほどの走りを世間に知らしめる。同番組の企画で、現役引退後の故・フローレンス・ジョイナー(ソウルオリンピック陸上3冠)と100m走で勝利し、ジョイナー愛用のスパイクを獲得した事がある。
- 「スポーツ大将」のチャレンジ企画でたけし軍団全員が日本ハムファイターズの入団テストを受けるものがあり、一般と全く同じ科目の内容ながら、総合で井手のみが合格ラインに到達した。
- この時は、当時の日本ハムのスカウトから「年齢がもう少し若ければ、採用していたかもしれない」と本気で言われた。
- すぐに全裸になる芸風から、野球同様に、同軍団内そしてリアクション芸人界の「快足 1番バッター」(斬込隊長)としての呼び声も高い。
なお、双子の弟として生まれたが、兄は生後間もなく死去したという。
[編集] 来歴
水谷豊、アントニオ猪木、宮尾すすむ、西城秀樹、田村正和などのものまねで、素人ものまね番組の常連となったことで注目され、1982年に『井手ひろし』の芸名で太田プロよりデビュー。同世代のお笑いタレントとしては双子漫才のポップコーンがおり、当時業界ではこの二組にマンザイブーム後次世代お笑いの期待が寄せられていた。また『笑っていいとも』のレギュラーだった時期もあり、若手の実力派ものまねタレントとして人気知名度とも高かった。
しかし太田プロ所属になった井手を脅威に感じた同じく太田プロ所属、中堅ものまねタレントの片岡鶴太郎が彼のレパートリーを先に披露したり、事務所に圧力をかけるなど“井手潰し”に徹底。その為に活動範囲に行き詰まりを感じ、ストレスから頭髪が脱毛症となる。カツラを常用するようになりつつ芸能活動を続ける中、たけし軍団の草野球に参加中ビートたけしに軍団入りを打診される。その際に思い切って頭髪を剃る事を提案され、ラッキョのような見た目からそのままの命名でたけし軍団の井手らっきょとして生まれ変わった。
その為、『スポーツ大将』初期ではあくまで軍団の助っ人として参加していたが、前述の経緯から剃髪し改名した。『風雲!たけし城』でも初期は同じ理由で参加しておらず、井手らっきょとして以降登場している。尚この移行期の曖昧さを悪用した“カラ出張事件”は『オールナイト・ニッポン』でも取り上げられた。
[編集] エピソード
- 井手ひろしとして活動していた1981年頃、「ズームイン!!朝!」(日本テレビ)の集英社の生コマーシャルをやっていた。同時期のテレビドラマ「ふぞろいの林檎たち」(TBSテレビ)にも、医学部の学生役で出演していた。
- 1986年のコンサートツアーには参加していない。理由は愛人宅を訪れていて連絡がつかなかったためである。「ビートたけしのオールナイトニッポン」でそのまんま東に「サンプラザ井手」という名前で、カラ出張を暴露された。以来、2人の中は険悪になっている。なおオールナイトニッポン放送中に井手とスタジオに電話が繋がり、得意の宮尾すすむや田原俊彦、近藤正臣の物まねで奥さんに弁解をしていた。
- 同年のフライデー襲撃事件にも参加していない。理由は上記同様。
- スキンヘッドに関連するネタやエピソードは非常に多く、軍団がマリンスポーツに挑戦した際には海草をかつらのように頭にかぶる、たけし城などにおいては頭を手拭でこするなどのネタを披露。天才・たけしの元気が出るテレビ!!の「ヘビメタ運動会」においては共演したXメンバーの頭髪が頭に刺さり、「いて!いて!」と悲鳴をあげる(半分以上アクシデントである)などのエピソードも残している。
- 1991年4月6日放送の『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』では、何度も全裸になるため、人間性クイズにおいて、ストリップショー形式の偽字読みクイズに参加させ、ショーが佳境に入ったところでステージに上がり自ら裸になるであろうという井手の行動を想定し、井手の奥さんや両親、生まれたばかりの子供といった井手の親族を登場させるという企画があり、まんまと裸になりストリッパーと腰振りダンスをしていた場面に奥さんらを登場させ、さしもの井手もこの時ばかりは気まずいと思った一瞬であった(この時井手の母は号泣、コメントを求められた父は「息子をつくるときの仕込みに問題があった」とコメントしている。唯一同情的だったのが伯母で、「人様を笑わせるためにここまで身体を張っているのね」と半泣きになりながらコメントしている)
- テレビ朝日の人気クイズ番組「100万円クイズハンター」に、本名の「井手博士」の名前で一般出場(同局の軍団10周年SP特番の企画で、たけし軍団7人が筆記試験と面接を受けた。30問中21点。)。オープニングの時カツラを着けていたが、司会者の柳生博から「脱ぎなさい!なんか、あなたじゃないから!!」と注意を喰らい強制的に外された。途中豪華賞品を獲得したこともあったが「ハンターチャンス」で没収されてしまい、最終的に2品(約13万円分)だけ残って最下位終了。応援団としてスタジオに来場したダンカン、グレート義太夫、ラッシャー板前に野次られていた。エンディングでは「優勝者の応援団」と言って、前出の3名が壇上に上った。その時、ダンカンが最終ゲームの人形が飛び出すビックリ箱ゲームの箱を移動し、柳生に「又、明日お会いしましょぉぉぉぉ!!!!」と、挨拶をしながら力任せに羽交い絞めにされていた。
- 身体能力はとても高いので、一対一の戦いにはとても強い。テレビ東京系の子供向け番組『スーパーマリオスタジアム』で井手がPK戦のキーパー、子供がキッカーという設定でゲームをしたところ、本職真っ青の好セーブを連発。しかし番組制作サイドの想定していたセーブ率を上回り過ぎていたため、当初審判役で出演していたラッシャー板前や松尾伴内がキーパーになり、代わりに井手は審判にまわされた。
- 西城秀樹の声真似はものまね四天王にも勝るとも言われている。
- バラエティ番組『マネーの虎』(日本テレビ)に出演し、元・プロ野球選手による野球塾開校を希望。堀之内九一郎社長が激しく批判するも、井手と共に交渉にあたった元ヤクルト→ロッテの秦真司(2006年まで中日ドラゴンズ一軍捕手コーチ)がその場で実際に素振りをしたところ社長達がとても感動し、「下手な説明よりプロの素振りを見た方がよほど説得力があるよ」と味方に付けたことでマネー成立。小林敬社長から270万円、高橋がなり社長と岩井良明社長からそれぞれ1000万円の投資を受け、2270万円という番組史上最高額のマネー成立を勝ち取った。塾は神奈川県の海老名市に開校予定だったが、建築基準法の関係で井手の出身地の熊本市になった。PBA(プロフェッショナル・ベースボール・アカデミー)という名前で2005年5月28日に開校。
- 同郷のコメディアンばってん荒川を尊敬しており、「将来の夢は熊本に帰り、ばってん荒川になる事」と本気か洒落か判らないコメントを残している。そんな縁あってか、あの人は今!?のレポーター役でばってん荒川にインタビューした際、肥後にわかの舞台に客演する事となった。その内容は、いつものように裸(上半身のみ)になった井手を見て、ばってん荒川扮するお米ばあさんが興奮し、『燃えてきたとばい!』と言って下着姿になり、井手を追いかけ回す・・・というオチで締めくくるものであった。無論、会場は爆笑と拍手に包まれた事は言うまでもない。
- 2006年10月24日に熊本市内の葬儀場で行われたばってん荒川の葬儀・告別式にはたけし、軍団員とともに供花を贈っている。
- 2007年1月1日放送されたビートたけしのお笑いウルトラクイズでは、前回大会チャンピオンとして唐草模様のジャケットを返還する際、ジャケットではなく自分のふんどしを脱ぎ、性器を露出する行為に出る。しかも、そのときに、オフィス北野に移籍したばかりの山本モナがらっきょの性器を目撃するという、バラエティーの洗礼を受けている。
- 2007年3月2日に福岡を拠点とする社会人野球チーム「嘉麻市バーニングヒーローズ」を結成。自身は選手会長を、元力士で元プロ野球選手の市場孝之が監督を務める。
[編集] 主な出演作品
[編集] テレビ番組
- オールスター感謝祭(TBS)
- ちょっくら寄り道 道しるべえ(静岡放送)
- まんぷく井手食堂(静岡放送・ラジオ)
- スーパージョッキー(日本テレビ)
- 笑っていいとも!(1982年、フジテレビ、井手ひろし時代にレギュラー出演。)
- ダウトをさがせ!(TBS系列全国放送・毎日放送制作)
- さむらい探偵事件簿(日本テレビ)
- 姫TV(テレビ朝日)
- アサデス。(九州朝日放送)
- 「ぷっ」すま(テレビ朝日)
- 青い空が好きっ!(山口朝日放送)
[編集] 映画
[編集] 舞台
[編集] ビデオ作品
- パチンコ バトル・ロワイアル(2001年、監督・タガワカンタ)
- パチンコ バトル・ロワイアルII(2004年、監督・石毛栄典)
[編集] テレビアニメ
- GANTZ(鈴木星人)
- HUNTER×HUNTER(ドゥーン)