八幡浜市
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八幡浜市(やわたはまし)は、愛媛県の南西部に位置し、四国一の規模を誇る魚市場をもつ市である。ウンシュウミカンの銘柄産地としても知られる。2005年3月28日、西宇和郡保内町と対等合併し、新しい八幡浜市となった。
目次 |
[編集] 地理
佐田岬半島の付け根に位置し、天然の良港として古くから栄えてきた。平地が極めて乏しく、傾斜地はかんきつ類の園地として利用されている。
[編集] 歴史
明治時代には、四国のマンチェスターと称されたほど、産業が興り、四国で一番早く電燈が灯ったのも、愛媛県下で最初の銀行が開業したのもこの地であった。当時は、銅山もあった。
市町村合併、変遷については西宇和郡の項参照の事。
[編集] 行政
市長は高橋英吾。
[編集] 経済
[編集] 農業
- 自称「日本一のみかん産地」として、ウンシュウミカンを中心とした生産であり、山頂近くまでみかん園が広がっている。「三つの太陽」に育てられるといわれるように、太陽、海面の照り返し、石垣(白い石垣)の照り返しによりたっぷりと日の光を浴びて育つ。ここ数年は、さらにマルチ栽培も普及しており、これを加えて「四つの太陽」と呼ぶことも多い。
- 西宇和青果農業協同組合のエリアであるが、同農業協同組合では、伝統的に共同選果場(共選)ごとに、ブランド名をつけて出荷しており、八幡浜市内では特に「日の丸」、「真穴」、「川上」などのブランド名が全国的にも通っている。
- しかし、2005年には柑橘類が雪焼けなどの被害にあい、被害額は10億円を超える。
[編集] 水産物
- 八幡浜港は、宇和海に面し、さらに佐田岬半島をはさんで瀬戸内海にも近いことから漁業が古くから発達し、しかも水産物市場を有し、近隣の漁港からも鮮魚が集まってくることに加え、八幡浜市から南の宇和海沿岸部は養殖漁業も盛んであり、多種類の魚貝類の取引がなされる。水揚げされた魚介類は、京阪神方面をはじめとして各地に陸送される。トロール漁業の基地でもある。しかし、宇和海では既に魚が獲れなくなっており、高知県沖へと出漁している。ただ、根こそぎ魚を獲る漁法については水産資源管理の面から問題も多い。
[編集] 工業
- 造船業 造船所が2社ある。
- 明治時代には製糸業が興り、大工場があり、「四国のマンチェスター」とも称された時期があったが、時代の流れとともに閉鎖された。
- そのほか食品加工(かまぼこ、じゃこ天、果実缶詰等)、製紙、酒造など。
[編集] 小売業
- かつては商業都市として商業は隆盛を誇ったが、地盤沈下が著しい。
- 1997年に小売販売額で、2002年に卸売・小売合計販売額で、東隣の大洲市に抜かれている。かつては、小売販売額では大洲市の後塵を拝したものの、卸売販売額では大洲市に勝っていた。しかしながら、2002年には小売販売額で肉薄され、小売も含めた総額では大洲市に23%も差をつけられ、劣後している。(商業統計調査による)
- 商店街も屈指の長さを持つアーケード街があり、商店街組合でも八日市等のイベントに取り組んでいるが、ショッピングセンター等が立地し、大規模な駐車場を擁し、南予一円から買い物客を集めている大洲市にはかなわない状況である。商店街も端が見渡せるほど歩行者も少なく、閉店している店も少なくない。
[編集] 金融業
- 産業都市として古い歴史を有するため金融機関は多く、預貸金残高では大洲市になお勝っている。
[編集] 電力
[編集] 情報通信業
- 市の補助金などの制度により市の中心部に最近、東京に本社をおくアルファグループ株式会社(ジャスダック3322)の子会社、株式会社アルファライズが誘致されコールセンターを開業している。
[編集] 本社を置く企業
[編集] 教育
[編集] 高等学校
[編集] 中学校
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[編集] 小学校
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[編集] 交通
[編集] 道路
八幡浜市で国道197号と、国道378号とが交わっている(一部重複区間あり)ように、交通結節点である。また、九州方面と結ぶフェリーへの乗換地点でもある。ただし、平地に乏しいことから交通が集中し、市街地が密集し拡幅整備も困難であることから、結節点であるフジ八幡浜店前の交差点をはじめとして、人口4万人の規模としては信じられないほどの交通渋滞が慢性化している。
これを解消するため、地域高規格道路・大洲・八幡浜自動車道の整備が進められている。 なお、現在市内には高速道路のインターチェンジはなく、松山自動車道に乗り入れるには大洲市まで出る必要がある。
[編集] 高速道路(自動車専用道路)
- 大洲・八幡浜自動車道
- 八幡浜道路(建設中)
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- 郷IC(仮称)
- 八幡浜IC
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- 名坂道路(建設中)
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- 八幡浜IC
- 保内IC
[編集] 一般国道
[編集] 都道府県道
- 愛媛県道25号八幡浜宇和線
- 愛媛県道26号八幡浜三瓶線
- 愛媛県道27号八幡浜港線
- 愛媛県道28号長浜保内線
- 愛媛県道234号大洲保内線
- 愛媛県道235号野佐来八幡浜線
- 愛媛県道248号瀬田八多喜停車場線
- 愛媛県道249号八幡浜保内線
- 愛媛県道250号舌間八幡浜線
- 愛媛県道252号双岩停車場和泉線
- 愛媛県道255号鳥井喜木津線
隣(市町村合併により八幡浜市の一部となった)の西宇和郡保内町とを結ぶ県道八幡浜保内線・須田トンネルはその工事経過から俗称「丸投げトンネル」といわれている。
[編集] 鉄道路線
- 四国旅客鉄道(JR四国)予讃線:千丈駅 - 八幡浜駅 - 双岩駅
[編集] 港湾
[編集] 隣接している自治体
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
旧八幡浜地域
[編集] 名所・旧跡・観光スポット
- 諏訪崎 自然休養林
- おさかな牧場シーロード八幡浜
- 水産物市場 やわたはま海鮮朝市
- 愛宕山公園
- 四国山
- 金山出石寺
- 大島海浜公園
[編集] 祭り・イベント
[編集] 名産
[編集] 名物料理
旧保内地域
[編集] 名所・旧跡・観光スポット
- 平家谷、そうめん流し、平家谷レクリエーション広場
- 三島神社
- 高徳寺
- 二宮敬作出生地跡、記念公園
- 前田山記念公園
- 富澤赤黄男記念公園
- 川之石の町並み・・・旧白石和太郎邸洋館、愛媛蚕種など
- 琴平公園
- もっきんろーど
- 八幡浜ちゃんぽん店めぐり
[編集] 名産
[編集] 出身有名人
- 井上昌己(シンガーソングライター)
- 瞬火・招鬼・狩姦(和装ヘヴィメタルバンド陰陽座のメンバー。前者二人は実の兄弟)
- 大木凡人(タレント)
- 加戸守行(愛媛県知事。八幡浜高校出身)
- 二宮清純(スポーツジャーナリスト。八幡浜高校出身)
- テル(どーよ。お笑いタレント。八幡浜高校出身)
- 馬淵史郎(高知・明徳義塾高野球部監督)
- 山部太(東京ヤクルトスワローズ-投手。八幡浜工業高校出身)
- 林美智子(女優)
- 宮本真希(女優)
- 宮本益光(バリトン歌手)
- 前原巧山 (幕末の技術者) 幕末、技術情報の乏しい時代に図面のみで蒸気船を製作。国産初の蒸気機関の開発者
- 二宮敬作 (幕末の医学者、シーボルトの高弟)保内町磯崎の生まれ
- 二宮忠八(ライト兄弟よりも早く、わが国初の模型飛行機によるプロペラ飛行実験を成功させた)
- 朝汐太郎 (初代) (大相撲の大関)
- 前田山英五郎(大相撲の第39代横綱。保内町出身)
- 駿河進(温泉掘削で実績を持つ、特殊プラント工業株式会社代表取締役。1億人の大質問!?笑ってコラえて!内「日本列島職人の旅」にも紹介されたことがあるが、八幡浜市に温泉掘削問題で損害賠償を求められたこともある)
- 二宮城光(空手家)(国際空手道円心会館・館長。八幡浜高校出身)
- 松井計(作家。2001年「ホームレス作家」がベストセラーになる。八幡浜高校出身)
- 水口栄二(オリックスバファローズ-内野手。愛媛県立松山商業高等学校出身。保内町出身)
関連有名人
[編集] その他話題
- みかん栽培農家のために小学校には農繁休暇という制度がある。季節の話題として毎年のように、マスコミが取材に訪れる。
- みかん収穫期には農家への住み込みアルバイトがある。
- 八幡浜市内には多数のちゃんぽん提供店が存在。
- 商工会議所青年部が、八幡浜ちゃんぽんメジャー化プロジェクトを立ち上げた。
[編集] 外部リンク
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