巻誠一郎
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巻誠一郎(まき せいいちろう、1980年8月7日-)は、熊本県宇城市(旧下益城郡小川町)出身のサッカー選手である。熊本県立大津高等学校出身。ポジションはFW。Jリーグのジェフユナイテッド市原・千葉に所属。また、2005年からサッカー日本代表にも選出されている。
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[編集] 経歴
大津高校から駒澤大学へ進み、2トップのコンビを組んだ深井正樹(現・アルビレックス新潟)と共に数々の栄冠を手にする。2001年のユニバーシアード夏季大会(北京)の日本代表に選出され、チームの優勝に貢献した。
2003年にジェフユナイテッド市原(当時)に入団。2004年シーズンまでは後半に投入されることが多かったが、2005年シーズンは先発FWの主軸として定着。Jリーグで自身初の二桁得点をマークし日本代表にも初招集され、東アジア選手権大会に出場。飛躍の年となった。
2006年には、サプライズとも言えるドイツワールドカップ本大会の日本代表に選出。グループリーグのブラジル戦に先発出場した。
W杯終了後はジェフの監督であったイビチャ・オシム監督が代表監督に就任。ジーコ時代の代表メンバーが大幅に入れ替わる中で、引き続き代表選出を果たす。その現実を憂い、川淵三郎キャプテンがメディアの前で名指しで「下手」と罵しったことがある。今も代表ファンからの批判はあるが、2007年3月24日のキリンチャレンジカップ、ペルー戦で中村俊輔からのフリーキックを得意のヘッドで合わせ、オシム体制7試合目にして待望の初得点を挙げた。
[編集] プレースタイル
「小兵」の多いジェフのなかで、身長184cmの高さから繰り出すヘディングはチームにとって大きな武器であるが、「利き足は頭」という意味深な言葉があるほどその頻度は高い。時折、腰から下の低い位置にきたボールにもヘディングで突っ込む。本人によると、最後の最後までボールを目で追うことができてミートしやすいからだそうだ。しかし、後方からの難しいボールにジャンピングボレーシュートを決めたりと、決してヘディングだけの選手ではない。
GKと交錯しながらも足を伸ばしてシュートするなど、持ち前の「諦めない姿勢」を前面に押し出した「泥臭い」プレーが持ち味。相手を恐れず身体を張る姿に、同僚の選手などからは「点も取れるし、潰れ役にもなってくれる」と信頼を得ている。前線からの積極的な守備にも目を見張るものがあり、FWの選手としては出色の運動量で攻守に活躍する。
2005年シーズンは得点能力の高さでも注目を集め、一時、ガンバ大阪の大黒将志(現在セリエA、トリノFCに所属)に次ぎ、日本人得点ランク2位に浮上した(最終的に2005年シーズンは12得点、得点ランキングでは10位タイ、日本人では3位タイ)。
[編集] 所属チーム
- 2003年 - 現 在 ジェフユナイテッド市原/ジェフユナイテッド市原・千葉
[編集] 経歴
- 初出場 2003年3月22日対東京ヴェルディ1969戦(市原臨海競技場)
- 初得点 2003年8月2日対浦和レッドダイヤモンズ戦(国立霞ヶ丘競技場)
[編集] 代表歴
[編集] 出場大会など
[編集] 試合数
- 国際Aマッチ 18試合 4得点(2005年 - 2007年)
年度 | 試合 | 国際Aマッチ | |
---|---|---|---|
出場 | 得点 | ||
2005年 | (20) | 3 | 0 |
2006年 | (19) | 14 | 3 |
2007年 | (1) | 1 | 1 |
通算 | 18 | 4 |
[編集] 背番号
- 13(ユニバーシアード夏季大会 北京大会 2001年)
- 18(ジェフユナイテッド市原・千葉 2003年 - 現在)
- 9(日本代表 東アジア選手権 2005年)
- 16(日本代表 アメリカ遠征 2006年)
- 36(日本代表 アジア杯予選・キリンカップ 2006年)
- 11(日本代表 ドイツワールドカップ 2006年)
- 9(日本代表 キリンチャレンジカップ 2007年)
[編集] 補足
- 趣味は映画鑑賞。
- 高校2年生までアイスホッケーとサッカーを両立していたという経歴を持つ。
- 弟の佑樹もFWで、駒澤大学卒。2005年ユニバーシアード・イズミル大会(トルコ)の日本代表メンバーに選出されている。2007年には名古屋グランパスエイトへ加入した。
- 妹の加理奈は、日本女子ハンドボールリーグに属するオムロンの選手である。
- 本人の高校時代の行き着けのお店は「あじまん」である。
- FLOWのKEIGOと親交がある。
- 肋骨を骨折していても、周りには隠し試合に出ていたことがある。
[編集] 個人成績
年度 | チーム | リーグ | 背番号 | リーグ戦 | カップ戦 | 天皇杯 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
J・J1 | J2 | ||||||||||
出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | ||||
2003年 | 市原 | J1 | 18 | 17 | 2 | - | 4 | 0 | 3 | 1 | |
2004年 | 市原 | J1 | 18 | 30 | 6 | - | 5 | 4 | 1 | 0 | |
2005年 | 千葉 | J1 | 18 | 33 | 12 | - | 10 | 4 | 2 | 1 | |
2006年 | 千葉 | J1 | 18 | 32 | 12 | - | 2 | 0 | 1 | 0 | |
2007年 | 千葉 | J1 | 18 | 5 | 1 | - | 3 | 0 | 0 | 0 | |
通算 | 117 | 33 | - | 24 | 8 | 7 | 2 |
- 上記以外に高校・大学時代に天皇杯5試合出場1得点
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ONE FOR ALL(巻誠一郎ブログ)(久しく更新はないが、今後は携帯サイトでブログを続ける模様)
ジェフユナイテッド市原・千葉 - 2007 |
---|
1 立石智紀 | 3 斎藤大輔 | 4 水本裕貴 | 5 ストヤノフ | 6 下村東美 | 7 佐藤勇人 | 8 水野晃樹 | 9 黒部光昭 | 11 新居辰基 | 13 市原充喜 | 14 池田昇平 | 15 中島浩司 | 16 山岸智 | 18 巻誠一郎 | 19 伊藤淳嗣 | 20 工藤浩平 | 21 中牧大輔 | 22 羽生直剛 | 23 楽山孝志 | 24 結城耕造 | 25 加藤韻 | 26 金沢亮 | 27 熊谷智哉 | 28 堀川恭平 | 29 青木孝太 | 30 岡本昌弘 | 31 米倉恒貴 | 32 金東秀 | 33 山中誠晃 | 34 中原浩介 | 35 安里光司 | 36 竹田忠嗣 | 37 朴宗真 | 38 川上典洋 | 39 松本憲 | 40 ジョルジェビッチ | 監督 アマル・オシム | クラブ | |
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日本代表 - 2006 FIFAワールドカップ | ![]() |
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1 楢崎正剛 | 2 茂庭照幸 | 3 駒野友一 | 4 遠藤保仁 | 5 宮本恒靖 | 6 中田浩二 | 7 中田英寿 | 8 小笠原満男 | 9 高原直泰 | 10 中村俊輔 | 11 巻誠一郎 | 12 土肥洋一 | 13 柳沢敦 | 14 三都主アレサンドロ | 15 福西崇史 | 16 大黒将志 | 17 稲本潤一 | 18 小野伸二 | 19 坪井慶介 | 20 玉田圭司 | 21 加地亮 | 22 中澤佑二 | 23 川口能活 | 監督 ジーコ |