獅子の時代 (NHK大河ドラマ)
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獅子の時代(ししのじだい)はNHKが1980年1月6日~12月21日に放送した18作目の大河ドラマ。全51回。
NHK大河ドラマ | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第17作 | 草燃える | 1979年1月7日 ~1979年12月23日 |
第18作 | 獅子の時代 | 1980年1月6日 ~1980年12月21日 |
第19作 | おんな太閤記 | 1981年1月11日 ~1981年12月20日 |
目次 |
[編集] 概要
大河ドラマで1967年の三姉妹以来13年ぶりに、架空の人物が主人公になった。会津藩の下級武士である平沼銑次に菅原文太、薩摩の郷士の苅谷嘉顕に加藤剛が起用される。勝者である嘉顕と敗者である銑次がそれぞれの生き方にこだわって幕末・明治維新を生き抜く様を描く。それまでの大河ドラマとは異なる原作なしのオリジナル脚本であり、しかも宇崎竜童(ダウンタウン・ブギウギ・バンド)によるロック風のテーマ音楽という極めて斬新な作品であった。
放映時の視聴率は高くなかったが、パリ万国博覧会、秩父事件、自由民権運動など、これまで取り上げられる機会の少なかった出来事に着目する斬新さや、脚本の構成力などが高評価を呼び、現在にいたるまで根強いファンの多い作品である。それまでの大河ドラマが中央政権の近くにいる有名武将など傑出した英雄たちのドラマだったのに対し、本作は地方に生きる草の根の庶民(に近い層)にスポットライトが当てられており、歴史に翻弄された人々の裏面史と言える内容になっている。特に、明治維新で“賊軍”の汚名を着た会津藩士の運命を描いている点で、旧来の英雄譚とは明確に一線を画しており、後の「琉球の風」や「炎立つ」の先駆といえるものだった。
菅原文太にとってはNHK初出演で、これも大きな話題になった。トラック野郎シリーズややくざ映画などを大ヒットさせ、当時の日本映画を代表するスーパースターであった菅原が1年も拘束されるTVドラマに出演することは、東映にとっては最大の興行の柱を失うことであり、映画界にとって一つの時代の終わりを象徴する事件と見る向きもある。事実、菅原が70年代に大いに活躍した「東映実録路線」は80年代以降衰退していった。「獅子の時代」の脚本は菅原文太がトップ映画スターの座を投げ打ってまでやりたいと思わせるほど魅力的なものなのか、と当時の映画界の議論の対象となった。
デビュー時の柳沢慎吾が丁稚役で出演するはずだったものの、NGの多さから役を「降板」させられた事は一部で有名な事実である(小堺一機と共演した舞台「不定期ライブマン・コミック君 テレビ君登場の巻」より)
- 本作以降の歴代大河ドラマは、放送回、総集編ともに、全映像をNHKが保存している。
[編集] スタッフ
[編集] 出演
[編集] 架空人物
- 平沼銑次:菅原文太
- 苅谷嘉顕:加藤剛
- もん(小此木美津):大原麗子
- 平沼千代:大竹しのぶ
- 平沼鉱造:永島敏行
- 平沼亨:横内正
- 平沼玲:香野百合子
- 平沼もえ:佐々木すみ江
- 平沼松子:浦辺粂子
- 平沼助右衛門:加藤嘉
- 平沼保子:松田美由紀(当時は熊谷美由紀)
- 苅谷菊子:藤真利子
- 苅谷巳代治:近藤洋介
- 苅谷和哥:沢村貞子
- 苅谷宗行:千秋実
- 尾関平吉:岡本信人
- 伊河泉太郎:村井国夫
- 小此木恭平:市村正親
- 小此木錠一:鈴木瑞穂
- 小此木津留:喜多道枝
- 植村信吾:高田大三
- 大槻信春:三田村邦彦
- 松本英吉:丹波哲郎
- 金子直八:金井大
- 村上泰治:役所広司
- 戸川忠昌:奥村公延
- 長井敬之輔:北村総一朗
- 橋川信三:青森伸
- 内山看守長:小松方正
- 久松府兵総長:高木均
- 畳屋平吉:佐野浅夫
- 常吉:荒井注
- 五郎:高岡健二
- 龍子:岸本加世子
- 弥太郎:金田賢一
- 住田:日下武史
- 甚助:大滝秀治
- 雄太:三上寛
- 長井:村松克巳
- 坂田:三上真一郎
- ふみ:伊佐山ひろ子
- 喜助:頭師佳孝
- 末吉:斉藤洋介
- 官吏:横尾三郎
- 車屋の親方:柳家小さん_(5代目)
- 瑞穂屋丁稚信太:柳沢慎吾
- モンブラン:ルック・メイヤー
- 入方の息子:新井康弘
- 囚人:石丸謙二郎
- 薩摩藩士:塩見三省
- 長屋の女:森康子
- 会津兵:土師孝也
- 芸者:田中美佐子
- 土佐の武士:久保晶
- 会津の武士:須永慶
- 人力車の客:今西正男
- 弁士:坂口芳貞、荒川保男(現・荒川太郎)