宏池会 (古賀派)
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宏池会・古賀派（こうちかい・こがは）は、自由民主党の派閥。加藤の乱後に分裂した宏池会のひとつ。
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[編集] 宏池会（古賀派）構成役員
[編集] 沿革
2000年11月、宏池会加藤紘一会長の第2次森内閣不信任決議案同調に反発した宮澤喜一元首相、池田行彦元総務会長、堀内光雄元通産相、丹羽雄哉元厚相ら反加藤グループが、2001年1月に堀内をリーダーとして結成。森改造内閣では、野中広務幹事長の後任に反加藤グループから古賀誠国会対策委員長が就任した。
2001年4月、森首相が退陣で行われた自民党総裁選で、堀内派は小泉純一郎候補の対抗馬である橋本龍太郎行革相を支援。下馬評では有利と言われていた橋本が敗れたため反主流派に転落するも、小泉執行部で堀内が党総務会長に就任する。
2003年9月の自民党総裁選では、堀内総務会長を中心とする親小泉派と、古賀元幹事長を中心とする反小泉派に分裂する。また衆議院解散を前に宮沢喜一元首相が小泉総裁から事実上の引退勧告がなされ、政界引退となった。
2004年1月、堀内派幹部だった池田元総務会長が死去、7月には宮澤と並ぶ精神的支えであった鈴木善幸元首相が死去している。9月の役員改造で堀内総務会長が党三役から外れ、内閣改造でも冷遇されてからは、反小泉色を強めている。
2005年7月、堀内会長が郵政民営化法案採決で反対票を投じるため派閥会長を辞任。通称が「旧堀内派」となる。派内に総裁候補がいないため、丹羽雄哉会長代行と古賀誠事務総長のラインで派閥運営が進められた。
2006年2月、丹羽、古賀の両名が共同代表に就任。堀内会長退任後、派内に、小泉政権に一定の理解を示す丹羽元厚相と、あくまでも反小泉を貫く古賀元幹事長をそれぞれ派閥会長に推す二つのグループが形成され、派の分裂を防ぐための苦肉の策で「二頭立て」となった。
2006年9月の自民党総裁戦後、安倍を支持した派は三役の一角と4人の閣僚を送り込み、主流派に返り咲いた。しかし丹羽が党総務会長に就任し、形式的に派閥を離れると、太田誠一、二田孝治ら派内の古賀系議員らが、半ば強引に古賀を会長に押し上げた。丹羽には派閥総会の数時間前に太田から「古賀を会長にする」と電話で告げられたのみで、クーデター的に会長の決定が行われたことに、鈴木俊一、竹本直一ら、丹羽に近く古賀とは一線を画す議員たちは猛反発しているが、「丹羽が総務会長を務めている間の暫定措置で、安倍政権には協力的な立場をとる」と古賀が約束したことで、派内の大半は静観の姿勢を取っている。しかし、この一件で丹羽と古賀の間の溝が更に深まったことは間違いなく、宏池会再分裂への火種はくすぶり続けている状態である。
[編集] 大宏池会構想
加藤の乱で宏池会が分裂した後から、谷垣派、河野グループとの再結集を目指す大宏池会構想が度々模索されてきたが、具体的な進行は見られなかった。しかし、2006年に入ると、ポスト小泉争いで森派出身の安倍晋三官房長官の優位が伝えられるに当たって、その対抗軸としての大宏池会構想実現が具体的に進行し始めた。既に河野グループの宮澤派離脱や加藤の乱から5年以上が経過して、感情的なしこりも薄らいできており、三派の幹部も宏池会の再結集に基本合意した。谷垣派の谷垣禎一、河野グループの麻生太郎がポスト小泉の総裁選に立候補するため、総裁選が終わった10月頃の三派統一する流れとなっていた。ところが、若手議員を中心に「安倍待望論」が根強く、丹羽・古賀も事実上の「安倍支持」を表明、更に丹羽・古賀派のベテランである柳澤伯夫が安倍陣営の選対本部長に就任。安倍が勝利した総裁選後の人事では丹羽・古賀派からは丹羽が総務会長に就任したのに加え、4人を閣僚に送り込み、河野グループでも麻生外相が留任するなど「主流派」となったのと対照的に、谷垣派は完全に要職から外れた。さらに総裁選後は丹羽・古賀派の古賀系の議員による丹羽外しの動きが見られるなど丹羽・古賀間の確執も噂される。このように三派の関係や各派内部においても再び溝が生じつつあり、総裁選を過ぎたものの大宏池会構想の展望には不透明な部分も多い。
[編集] 宏池会（古賀派）所属議員
| 衆議院議員（37名） | |||
|---|---|---|---|
| 瓦力（12回、比例北陸） | 堀内光雄（10回、山梨2区） | 丹羽雄哉（10回、茨城6区） | 古賀誠（9回、福岡7区） |
| 太田誠一（8回、福岡3区） | 柳澤伯夫（8回、静岡3区） | 金子一義（7回、岐阜4区） | 二田孝治（7回、比例東北） |
| 鈴木俊一（6回、岩手2区） | 村田吉隆（6回、岡山4区） | 岸田文雄（5回、広島1区） | 実川幸夫（5回、千葉13区） |
| 根本匠（5回、福島2区） | 塩崎恭久（4回・参院1回、愛媛1区） | 今井宏（4回、埼玉3区） | 岩永峯一（4回、滋賀4区） |
| 菅義偉（4回、神奈川2区） | 竹本直一（4回、大阪15区） | 西野陽（4回、大阪13区） | 宮腰光寛（4回、富山2区） |
| 望月義夫（4回、静岡4区） | 山本幸三（4回、比例九州） | 小野寺五典（3回、宮城6区） | 上川陽子（3回、静岡1区） |
| 近藤基彦（3回、新潟2区） | 平井卓也（3回、香川1区） | 福井照（3回、高知5区） | 宮沢洋一（3回、広島7区） |
| 北村誠吾（3回、長崎1区） | 寺田稔（2回、広島5区） | 葉梨康弘（2回、茨城3区） | 三ツ矢憲生（2回、三重5区） |
| 木原誠二（1回、東京20区） | 清水鴻一郎（1回、比例近畿） | 林潤（1回、神奈川4区） | 藤井勇治（1回、比例近畿） |
| 盛山正仁（1回、兵庫1区） | |||
| 参議院議員（15名） | |||
|---|---|---|---|
| 真鍋賢二（4回、香川県） | 太田豊秋（3回、福島県） | 溝手顕正（3回、広島県） | 市川一朗（3回、宮城県） |
| 田中直紀（2回・衆院3回、新潟県） | 林芳正（2回、山口県） | 田浦直（2回、長崎県） | 荒井正吾（1回、奈良県） |
| 松山政司（1回、福岡県） | 大仁田厚（1回、比例区） | 藤井基之（1回、比例区） | 藤野公孝（1回、比例区） |
| 坂本由起子（1回、静岡県） | 西島英利（1回、比例区） | 水落敏栄（1回、比例区） | |
