弥彦線
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弥彦線（やひこせん）とは、新潟県西蒲原郡弥彦村の弥彦駅から三条市の東三条駅を結ぶ東日本旅客鉄道（JR東日本）の鉄道路線（地方交通線）である。
ラインカラーは紫。全線が新潟近郊区間に含まれる。但し、Suicaが利用できるのは吉田駅と東三条駅の2駅のみで、その他の駅では利用できない（2008年春、全線で利用可能となる予定）。
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[編集] 路線データ
- 管轄（事業種別）：東日本旅客鉄道（第一種鉄道事業）
- 区間（営業キロ）：東三条～弥彦 17.4km（基本計画上の表示。線路名称上は起終点が逆転）
- 軌間：1067mm
- 駅数：8駅（起終点駅含む）
- 複線区間：全線単線
- 電化区間：全線（直流1500V）
- 閉塞方式
- 弥彦～吉田間：特殊自動閉塞式（軌道回路検知式） ※以前はスタフ閉塞式
- 吉田～東三条間：自動閉塞式（特殊）
- 最高速度：85km/h
なお、一部区間の架線には、JRの路線としては珍しい低コストの直接吊架式が採用されている。これは電化当時の国鉄が慢性的な赤字に陥っていたため、同じ1984年に電化された越後線共々コストダウンを求められていた事による。また最高速度の85km/h制限の一因でもある。
前述のとおりラインカラーは紫色だが、以前は明確に定められていなかった。駅名標などには弥彦神社の鳥居に因んで赤色が使用されている。また、後述する弥彦線用の115系ワンマン運行用車両の車体は黄色となっている。
[編集] 運行形態・使用車両
全列車が普通列車で、定期列車は吉田～東三条間14往復、吉田～弥彦間12往復。他に不定期列車の設定がある。一部は越後線と直通運転している。なお年末年始は弥彦神社への初詣列車も運行している。
全線において、弥彦線専用の黄色を主体とした塗装の（通称Y編成）115系電車2両編成がワンマン運行されている。尚、吉田～東三条間については三条・燕両市間の通勤・通学時の輸送力を確保するため、一部の列車が115系電車3～6両編成で運行されている。ワンマン運転時には矢作駅、西燕駅、燕三条駅の3駅では先頭車両の一番前のドアしか開かない。
[編集] 歴史
弥彦線は、越後線とともに私鉄の越後鉄道により建設された鉄道路線である。西吉田～弥彦間は、越後一の宮である弥彦神社への参詣鉄道として1916年に、西吉田～一ノ木戸（東三条）間は、現在の越後線と信越本線を連絡する目的で1922年から1925年にかけて開業し、さらに南方の越後長沢に延長された。
このうち、通称「弥彦東線（やひことうせん）」と呼ばれていた東三条～越後長沢間は、太平洋戦争中の1944年に不要不急線として休止され、レールが撤去された。戦後の1946年に復活したが、乗客数の伸び悩みから慢性的な赤字区間になり、1968年には赤字83線にも指定された。1984年の電化からも漏れ、この間は気動車を毎日新潟から回送して運行を継続。1985年に廃止された。 廃止された東三条～越後長沢間の線路跡は、国道289号のバイパス道路に転用されている。
- 1916年10月16日 【開業】越後鉄道 西吉田～弥彦 【駅新設】矢作（停留場）、弥彦
- 1922年4月20日 【延伸開業】西吉田～燕 【駅新設】燕
- 1925年4月10日 【延伸開業】燕～一ノ木戸 【駅新設】北三条、一ノ木戸（信越本線の既設駅に乗入れ）
- 1926年8月15日 【駅名改称】一ノ木戸→東三条
- 1927年7月31日 【延伸開業】東三条～越後長沢(7.9km) 【駅新設】越後大崎、大浦、越後長沢
- 1927年10月1日 【買収・国有化】弥彦線 弥彦～越後長沢(25.3km)
- 1944年10月16日 【休止】東三条～越後長沢(-7.9km) 【駅休止】越後大崎、大浦、越後長沢
- 1946年10月1日 【営業再開】東三条～越後長沢(7.9km) 【駅営業再開】越後大崎、大浦、越後長沢
- 1954年12月25日 【駅新設】西燕
- 1959年10月1日 【駅名改称】西吉田→吉田
- 1960年7月25日 【貨物営業廃止】弥彦～吉田(-4.9km)
- 1960年12月15日 【貨物営業廃止】東三条～越後長沢(-7.9km)
- 1982年11月15日 【駅新設】燕三条（上越新幹線接続駅）
- 1984年1月20日 【貨物営業廃止】吉田～東三条(-12.5km)
- 1984年4月8日 【電化】弥彦～東三条(17.4km) 低コストの直接吊架式架線を採用
- 1985年4月1日 【路線廃止】東三条～越後長沢(-7.9km)、越後交通の路線バスに転換 【駅廃止】越後大崎、大浦、越後長沢
- 1987年4月1日 【承継】東日本旅客鉄道
- 1997年9月15日 燕三条～東三条間高架化、東三条駅付近のルートを変更（信越線下を通り駅東側ホームに入る形態をやめ、直接駅西側のホームに入る形式に変更。急カーブ解消）
[編集] 駅一覧
- 普通列車のみ運行、各駅に停車。
| 駅名 | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
|---|---|---|---|---|
| 弥彦駅* | 0.0 | 新潟県 | 西蒲原郡弥彦村 | |
| 矢作駅 | 2.3 | |||
| 吉田駅* | 4.9 | 東日本旅客鉄道：越後線（直通あり） | 燕市 | |
| 西燕駅 | 8.0 | |||
| 燕駅* | 10.3 | |||
| 燕三条駅 | 12.9 | 東日本旅客鉄道：上越新幹線 | ||
| 三条市 | ||||
| 北三条駅 | 15.4 | |||
| 東三条駅* | 17.4 | 東日本旅客鉄道：信越本線 | ||
- *：列車交換可能駅
[編集] 廃止区間
東三条駅 - 越後大崎駅 - 大浦駅 - 越後長沢駅
[編集] 過去の接続路線
- 燕駅：新潟交通電車線 - 1999年4月5日廃止
[編集] 特記事項
弥彦線は1985年3月31日まで、国鉄全路線で唯一、起終点両方の駅で他路線との接続がない路線であった。私鉄ではこういう形態の路線は決して珍しくないが、全国に鉄道網を広げていた国鉄では特殊なケースであった。東三条～越後長沢間が廃止されたことで弥彦線はこのケースから外れたが、同年4月1日からは香椎線が新しく「起終点両方が終着駅」の路線になり（同日終点の宇美駅で接続していた勝田線が廃止になったため）、国鉄民営化を経て現在に至っている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- スイスイ・シティ大作戦（一部、弥彦線関連）
