福岡市地下鉄空港線
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空港線(くうこうせん)は、福岡市西区の姪浜駅から同市博多区の福岡空港駅までを結ぶ福岡市交通局が運営する地下鉄路線である。正式名称は1号線(空港線)。
目次 |
[編集] 路線データ
[編集] 概要
日本で唯一、空港まで直接乗り入れている地下鉄路線である。[1]。この路線の開通により筑肥線の博多駅~姪浜駅間が廃止され、相互直通運転を行うことになった。
この路線は姪浜、西新、天神、博多、福岡空港など福岡市の中心部を多く通っているため、多くの市民に利用され親しまれている。そのためか終日混雑しており、福岡市地下鉄の大黒柱ともいえる路線となっている。日本の地下鉄路線別にみる黒字額では、三大都市圏の路線を除くと、最も多額の黒字を出している。しかし西鉄バスが博多駅~天神など福岡市中心部の運賃を全線100円にしたところ天神~博多の乗客が減少した。
また、開業時よりワンマン運転が行われ、九州旅客鉄道(JR九州)から乗り入れる103系1500番台を除いたすべての列車でATOによる自動運転を実施し、ホームドアの全駅設置を行うなど、効率的なシステムをいち早く取り入れるという特徴を持っている。
[編集] 運行形態
JR筑肥線と相互直通運転を行っており、JRの車両は福岡空港~西唐津間で運転されているが、福岡市地下鉄の車両は筑前深江駅までの運転である。西新(朝と夕方以降は姪浜)~中洲川端間には箱崎線の列車も運転されている。また、臨時列車・または両社の所属車両の走行距離を均等とするための調整による定期列車の代走として、福岡市地下鉄の車両が唐津駅まで入線することもある。
[編集] 車両
[編集] 自局車両
[編集] 乗り入れ車両
- 九州旅客鉄道(JR九州)
[編集] 歴史
- 1981年7月26日 1号線 室見~天神間が開業。
- 1982年4月20日 天神~中洲川端間が開業。
- 1983年3月22日 姪浜~室見間、中洲川端~博多(仮)間が開業。国鉄筑肥線と相互直通運転開始。
- 1985年3月3日 博多(仮)~博多間が開業。博多駅の本駅が完成。
- 1987年4月1日 国鉄分割民営化に伴い、直通先が九州旅客鉄道(JR九州)となる。
- 1993年3月3日 博多~福岡空港間が開業。空港線の愛称がつく。
- 2002年3月23日 終電繰り下げ(福岡空港発23:29→0:00)、筑肥線との福岡市交通局の車両の相互直通区間を筑前深江駅まで延長。
- 2004年3月13日 姪浜駅での供用開始により、ホームドアの全駅設置が完了。
- 2006年2月20日 映画「デスノート(前編)」のロケが行われ、営業時間内に臨時列車を運行させる前代未聞のロケとなった。
[編集] 駅一覧
※筑肥線快速は空港線内各駅に停車
駅名 | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|
筑肥線経由唐津線西唐津駅まで直通運転 | ||||
姪浜駅 | 0.0 | 九州旅客鉄道:筑肥線(直通あり) | 福岡市 | 西区 |
室見駅 | 1.5 | 早良区 | ||
藤崎駅 | 2.3 | |||
西新駅 | 3.4 | |||
唐人町駅 | 4.6 | 中央区 | ||
大濠公園駅 | 5.4 | |||
赤坂駅 | 6.5 | |||
天神駅 | 7.3 | 福岡市地下鉄:七隈線(天神南駅 天神地下街を経由して乗り換え) 西日本鉄道:天神大牟田線(西鉄福岡(天神)駅) |
||
中洲川端駅 | 8.1 | 福岡市地下鉄:箱崎線(直通あり) | 博多区 | |
祇園駅 | 9.1 | |||
博多駅 | 9.8 | 九州旅客鉄道:鹿児島本線・篠栗線(福北ゆたか線) 西日本旅客鉄道:山陽新幹線・博多南線 |
||
東比恵駅 | 11.0 | |||
福岡空港駅 | 13.1 |
[編集] 連絡運輸規定
- JR筑肥線の周船寺駅~下山門駅と、空港線の室見駅~赤坂駅との間で乗車する場合、運賃が20円引きになる。
- JR筑肥線・唐津線(西唐津駅~唐津駅~下山門駅)の各駅と、以下に掲げる駅との間を空港線を挟んで乗車する場合、JR線のキロ数を通しで計算する(通過連絡運輸)。
(詳細は福岡市高速鉄道連絡運輸規定[2]を参照)
[編集] 脚注
- ^ 東京都交通局(都営地下鉄)の浅草線も羽田空港や成田空港へ直通しているが、あくまで京浜急行電鉄ならびに京成電鉄の路線を経由して乗り入れているのであり、浅草線という路線自体が羽田空港や成田空港まで敷設されている訳ではない。
- ^ 福岡市高速鉄道連絡運輸規程(福岡市役所内)