川口市
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川口市(かわぐちし)は、埼玉県南東部の荒川北岸に位置し、さいたま市に次ぐ、県内第2の都市。特例市に指定されている。 荒川を隔てて東京都と接することもあり、東京に通勤、通学するいわゆる埼玉都民が多い。
江戸時代には日光御成街道の宿場町として栄え、鋳物の製造でその名を知られるようになり、当時・若手女優の吉永小百合をヒットさせた映画『キューポラのある街』(1962年公開)の舞台となった。しかし近年は鋳物工場も急激に減少し、今ではほとんどその姿は見られない。そして入れ替わるように1990年代からマンションが相次いで建てられ、街の風景も一変してきている。
鳩ヶ谷市、蕨市との合併構想(武南市)があったが、事前に行った市名公募のアンケート結果で、新市の名称が『川口市』が1位であったにも関わらず合併協議会で『武南市』が可決されたことに対し、民意が反映されていない、とした川口市が離脱を表明、これにより解散された。鳩ヶ谷市が合併協議会解散後に行った「合併に関する全世帯意向調査」で、「川口市との合併」が過半数に達し、編入合併についても3割以上の賛成があり、川口市に改めて合併協議を申し入れたが、川口市は時期尚早であるとした。
1995年に当時の浦和市(現・さいたま市)にその座を譲るまで、県内最多の人口を誇っていた。 また2006年10月26日には、住民基本台帳と外国人登録に基づく登録人口が50万人に達した。
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[編集] 地理
埼玉県の「中央地域」と呼ばれる県南東部JR京浜東北線・高崎線沿線地域(北足立地域)のうち、南端に位置する市の1つ。
北をさいたま市、西を蕨市と戸田市、東を越谷市と草加市、南東を東京都足立区にそれぞれ接し、南西は荒川を隔てて東京都北区と接する。そして鳩ヶ谷市を南側の一部を除いてほぼ取り囲んでいることから、川口市域は馬蹄形の様相を呈した形状になっている。
東部地区(戸塚、神根、安行、新郷など)は「大宮台地鳩ヶ谷支台」が南北に走る高台になっているが、それ以外のほとんどの地域は低地に相当する。低地部分は住宅地などの都市的な機能、台地部分は畑・樹木畑など近郊型農地としての土地利用が多い。また、芝川が中央部を縦断するように流れ、市域はおおむね東西に二分される。
市役所や川口駅のある中心市街地は南西部に位置する。東京都心から10数kmの距離にあり、また東京特別区部に半ば食い込むような位置関係にある市南西部は、戦前の比較的早い時代から都市化が進んだ。従って中央・横曽根・南平柳の各地区及び北部を除く青木地区は、首都圏整備法上の既成市街地としての指定を受けている。
蕨駅周辺は川口市と蕨市の境界に近接していることもあり、違法駐輪の自転車が大宮駅に次いで埼玉県内でも特に多い駅とされている。駅周辺に自治体の駐輪スペースはあるが利用率は決して高くない。これは川口市民には川口市内のスペース、蕨市民には蕨市内のスペースしか利用できないことと、蕨駅西口側にあるマンモス団地、都市再生機構(旧住宅都市整備公団川口芝園団地などの影響が大きい。川口、蕨、鳩ケ谷の合併が実現していれば行われたであろう蕨駅西口の再開発と併せて損失といえる。(ただし、この再開発は国からあまり重視すべきでない再開発として名前を挙げられている。)
[編集] 歴史
[編集] 年表
- 1873年6月1日 川口で1番古い川口小学校(現本町小学校)が開校
- 1905年 製品の品質向上を期し、川口鋳物業組合が結成
- 1910年9月10日 川口駅開業(開業時は川口町駅)
- 1923年8月 荒川放水路が10年余の事業期間を経て完成
- 1932年9月1日 東北本線の電車線(現在の京浜東北線)、赤羽~大宮間開通
- 1938年 武州鉄道が経営難を理由に廃止される。
- 1954年9月1日 西川口駅開業
- 1973年4月1日 武蔵野線開通。東川口駅開業
- 2001年3月28日 埼玉高速鉄道開通。川口元郷駅、新井宿駅、戸塚安行駅、東川口駅開業
[編集] 沿革
- 1933年4月1日 北足立郡川口町・青木村・横曽根村・南平柳村が合併し、川口市となる。
- 1940年4月1日 鳩ヶ谷町・新郷村・神根村・芝村が川口市に編入される。
- 1950年11月1日 旧鳩ヶ谷町の区域が川口市から分離し、新たに鳩ヶ谷町が設置される。そのため旧新郷村地域が飛び地になる。
- 1956年4月1日 安行村が川口市に編入される(旧新郷村地域の飛び地解消)。戸塚村、大門村、野田村が合併して美園村が設置される。
- 1962年5月1日 美園村のうち、旧戸塚村全部と旧大門村の一部の区域が川口市に編入される。
- 2001年4月1日 特例市に移行する。
- 2001年 彩の国中核都市の指定を受ける。
- 2003年12月24日 合併特例法に基づき、「川口市・蕨市・鳩ヶ谷市法定合併協議会」が設立
- 2004年7月 新市名「武南市」の決定を民意を無視しているとして、川口市が合併協議会を離脱
[編集] 行政
[編集] 市議会
- 議長 立石泰広
- 副議長 伊藤信男
[編集] 経済
[編集] 工業
川口市は工業都市として名高い。中でも最も有名な産業は、映画「キューポラのある街」にも取り上げられたように鋳物工業であるといえよう。
江戸時代に農閑期の副業としてはじまった鋳物工業は、荒川の砂や粘土、消費地江戸への舟運に恵まれて発達した。鍋、釜などの日用品のほか、幕府や諸藩の大砲や砲弾の鋳造が行なわれていた。明治維新後は永瀬庄吉ら先覚者の技術改良や日清、日露戦争、第一次世界大戦による好況に支えられ、(旧)川口町(現川口駅南東側一帯)は県下最大の工業都市に発展した。その後昭和恐慌によって打撃を受けたが、第二次世界大戦後いち早く民需に切り換えて復活、全国有数の鋳物の街となった。
しかし大半が従業員30人未満の中小企業である鋳物業者は、京浜工業地帯の大企業の下請生産が多いため不況の影響を受けやすいという弱みがあった。また東京に近いことから1960年代以降は急激に都市化が進み、地盤沈下や騒音などの公害がひどくなったため、1965年以後、市街地からの工場の計画的移転が実施されるに至った。1971年までに川口駅近くに点在していた鋳物工場は新郷地区などの郊外工業団地へ移り、駅西口にあった旧工業技術院公害資源研究所は茨城県つくば市に移転した。
さらに1970年代以降、鋳物工場の跡地にマンションが建設される傾向が続いている。このような工場街一帯は一般に都市計画の用途地域上工業地域や準工業地域といった形態規制の緩い地区に指定されており、より高いマンションが密集して建ちやすいという傾向がある。このため川口駅東口周辺の人口密度は非常に高い。
ほかに荒川近辺では、釣竿にも長い伝統技術が伝えられている。
[編集] 市内に本社、本店がある企業
[編集] 農業
市東部、安行の植木が有名。低地は殆ど市街地で占められるため、水田は少ない。
[編集] 商業
首都東京と政令市さいたま市に挟まれている川口市は、ほかに隣接する戸田、蕨、鳩ヶ谷、越谷、草加の各市に依存する面も強く、川口市の形から見る分割された地域の構成が成されているため、人口ほどの商業基盤はみられない。しかし川口駅を中心とする駅前などに商業地域が形成されているほか、主要道路沿いにロードサイド店舗の立地が見られる。大型店舗としては、以下のようなものが挙げられる。なお、川口市街地以外での店では「川口店」などと表記することは珍しく、「川口」の名称と住所名をあわせた表記や、単に住所名か後述の地区名、他市に近い地域ではその他市の地名の名称での表記する場合もあるが、いずれも川口市内に存在する。
【川口駅前】
【郊外】
- ダイヤモンドシティ・キャラ(主なテナント ジャスコ、スポーツオーソリティ、ラオックス、須原屋、無印良品)
- グリーンシティ(主なテナント ジャスコ、ユニクロ、アカチャンホンポ)
- Mielかわぐち(主なテナント ヤオコー、ヤマダ電機、アルペン (企業))
[編集] 姉妹都市·提携都市
2005年現在、姉妹都市・友好都市などの提携関係はない。
[編集] 地域
中心市街である川口駅・川口元郷駅のある市南部は東京都との結びつきが強い。東京都と相互に通勤・通学の人の行き来がある。 駅周辺は超高層マンションが多く、1998年に完成した当時日本一の高層マンションエルザタワー55(55F)を有し、川口駅~川口元郷駅を中心に高層マンションが林立している。 また、川口駅前はそごうをはじめとして各種ビル、商店街である樹モールでの買い物等にも非常に便利な上、都内へはJRや地下鉄、路線バスまで利用できるため、ある会社がこの地区でマンションを販売した際には「東京24区」という愛称までつけたほどである。
芝地区は蕨駅の最寄りの機能を生かし、蕨駅と直結したような街並みを携える。坂などの地形はなく、平坦であるためほとんどは住宅地で形成されている。 多くの店は産業道路沿いに存在するが、地区内の産業道路以外の主要道路でも住宅地と商店街を混合して形成しているため、蕨駅から離れた位置でも中心市街地並みの街並みを携える。それを象徴するかのように県下最大級のショッピングモールのダイヤモンドシティ・キャラはこの地域にある(所在地住所は「前川」)。
神根地区は市内の中では最も緑が多く、坂が多い。都市計画上の市街化調整区域はこの地区に集中する。そのため宅地化できず、現在でも多くの畑や植木苗の畑が見られ農業が盛んである。西側の平地の部分は地元向けの商店が立地する。 地区内には川口市立グリーンセンターと川口市立医療センターと新井宿駅、川口ジャンクションが立地する。この地区は面積が広いため、場所によっては東浦和駅・鳩ヶ谷駅の他市の駅を利用する場合が多い。川口市内ではあるが、限られた地域の特性としてはこれら両者(さいたま市・鳩ヶ谷市)の地域に依存している。
安行地区は植木でその名を知らしめている。植木が盛んであり、川口緑化センターなどの植物に関係する施設が多い。また、草加市に接しているため関わりが深く松原団地駅と新田駅を最寄り駅とする地域がある。さらに戸塚安行駅が開業したことにより安行地区に鉄道が通ることとなった。
東川口駅のある戸塚地区は川口市最北端に位置し、南端部に位置する川口駅・川口元郷駅より最も遠い位置にある。昭和50年代に区画整理され、市街地を形成するようになった。市の端部という地理的条件よりさいたま市緑区(旧美園村)・越谷市との関わりが深い。 東川口駅周辺はおおむね坂が多く、坂がないけやき通り沿いに市街地を持つ。けやき通りから離れると住宅街が広がる。 武蔵野線・埼玉高速鉄道線の乗換駅であるため、川口市内では中心市街地に次ぐ交通の便のよさを持つ。
新郷地区は中心部から移住してきた工場の関係で工場などの施設が多い。隣接する草加市との関わりが深い。中心街へ行くには鳩ヶ谷市を越える形になる。 この地区はほかの地区と比べ鉄道が通らないため、バス路線が非常に発達しており、交通は川口駅か草加駅などを利用する。関東広域AMラジオ局の文化放送の送信所がある。
[編集] 高層マンション(20階建以上)
- エルザタワー55(55F)
- オーベルタワー川口コラージュ(34F)
- キャメリアタワー(30F)
- エルザタワー32(32F)
- 川口パークタワー(31F)
- シティデュオタワー川口(32F)
- リビオタワー川口 ミ・ド・リ・ノ(32F)
- ドリームタワー WEST(31F)(工事中)
- ドリームタワー EAST(30F)(工事中)
- スカイフロントタワー(29F)
- パークサイドタワー コスモ川口ステーションフロント(29F)
- リプレ川口一番街(25F)
- スカイスクエア川口(25F)
- スカイマークタワー(23F)
- リビオアクシスプレイス(23F)
etc...
[編集] 地区分類と町名・大字名
概ね旧町村域ごとに、町名・大字名とは別の地区名称が存在する。主にこれは「○○地区」という呼ばれ方をするが、第3次川口市総合計画等、「○○地区」ではなく「○○地域」と表記された文書も存在する。
- 中央地区(市制施行以前の旧川口町域)
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[編集] 健康
[編集] 平均年齢
- 男 39.79歳
- 女 41.42歳
- 全市 40.59歳
(2006年9月1日現在)
[編集] 教育
[編集] 小学校
[編集] 中学校
[編集] 高等学校
[編集] 大学
- 埼玉学園大学
- ものつくり大学ものつくり研究情報センター川口サテライトオフィス(上青木)
- 川口短期大学
- 早稲田大学川口芸術学校
[編集] 養護学校
[編集] 交通
市西部を京浜東北線が縦断、北部を武蔵野線が横断する。JRの鉄道路線が共に市域の外周部近くに位置するため、これを補完する路線バス網が発達している。埼玉高速鉄道線の開業によって市域中央部を貫く鉄道路線ができたが、京浜東北線が多くの路線が集まる大宮駅や赤羽駅での乗り換え、さらに山手線と同じ区間を通る路線であるためこちらのほうが使い勝手がよい場合があるのと、埼玉高速鉄道の値段が高めに設定されているためか、この最寄り地域でも引き続きバスでJR駅を利用する住民は多い。また、地域によっては隣接する他市の駅も最寄駅になる。蕨駅、南浦和駅、東浦和駅、鳩ヶ谷駅、南鳩ヶ谷駅、松原団地駅、新田駅、草加駅が当てはまる。
主要道路は中央部を国道122号、東部を首都高速道路川口線がそれぞれ縦断、北部を東京外環自動車道(高架下は国道298号)が横断し、川口ジャンクションでそれら全てと東北自動車道が交わる。荒川を隔てた東京都北区へは、国道122号のみが通じている。
[編集] 鉄道
[編集] 道路
[編集] 高速道路
いずれの高速道路からも川口JCTでは乗り降りできない。
[編集] 国道
[編集] 観光など
[編集] 主な施設
- グリーンセンター
- 道の駅 樹里安(じゅりあん)
- SKIPシティ(NHKアーカイブス、川口市立科学館)
- 川口総合文化センターリリア
- エルザタワー55 - 大京が建設した高層マンション。
- 川口オートレース場
- 国際興業
- サーベラス
[編集] 名所・旧跡
- 赤山陣屋跡
[編集] 祭事・催事
- たたら祭
- 酉の市
- 七夕祭り
[編集] 名物
- 鋳物
- 植木
- 和竿
- 十勝の甘納豆、黒豆
- 太郎焼
[編集] 人物
- 石井義人(西武ライオンズ内野手)
- 尾崎魔弓(プロレスラー)
- 小澤さとる(漫画家)
- キューティ鈴木(女子プロレス)
- 斎藤雅樹(元読売ジャイアンツ投手)
- CHARA(ミュージシャン)
- 七瀬なつみ (女優)
- 蜷川幸雄(演出家)
- ブル中野(元女子プロレスラー)
- 宮原美佐子(マラソン選手)
- 森麻季(日本テレビアナウンサー)
- 和久井映見 (女優)
- 大野元裕(元外交官、中東調査会上席研究員)
- 新藤義孝(衆議院議員)
[編集] 作品
- キューポラのある街
[編集] 外部リンク
- 埼玉県の自治体等
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東北地方: | 八戸市 | 盛岡市 | 山形市 |
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中部地方: | 長岡市 | 上越市 | 福井市 | 甲府市 | 松本市 | 沼津市 | 富士市 | 春日井市 | 一宮市 | (四日市市) |
近畿地方: | 四日市市 | 大津市 | 茨木市 | 吹田市 | 豊中市 | 寝屋川市 | 枚方市 | 八尾市 | 岸和田市 | 尼崎市 | 宝塚市 | 明石市 | 加古川市 |
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