神戸駅 (兵庫県)
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神戸駅(こうべえき)は、兵庫県神戸市中央区相生町3丁目1番1号にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である。アーバンネットワークエリアに属しており、Jスルーカード・ICOCA及びSuica(東日本旅客鉄道)・PiTaPa(スルッとKANSAI協議会)利用可能駅でもある。
東海道本線の終点駅、かつ山陽本線の起点駅。しかし近年は平日早朝の京都線の列車を除き当駅で折り返す列車はなく、また分岐する枝線もないため、そのような感覚は薄れており、「JR神戸線の途中駅」として見られている感が強い(なお、ホームの浜側に山陽本線の0キロポストが設置されている)。
兵庫県の県庁所在地駅であり、神戸市の都市代表駅であるが、神戸の商業地域の中心地に近いのは三ノ宮駅であり、新幹線の停車駅は新神戸駅である。そんなこともあってか、神戸の人々の間では、この近辺のことを「神戸駅前」あるいは「ハーバーランド」「楠公前」と呼ぶ(ここ以外はたとえば灘駅近辺を「灘」と言うことはあるが、神戸駅近辺を「神戸」と言うことはあまりなく「神戸駅前」と呼ぶ。「ハーバーランド」「楠公前」は、東京駅近辺を「東京」と言わず「丸の内」と呼ぶのと同じことである)。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
- その他、以下の駅とも連絡が可能である。
なお、三宮・元町・新長田駅と同様、山陽新幹線新神戸駅との連絡扱いをしている。
[編集] 駅構造
単式ホーム1面・島式ホーム2面による、合計3面5線の高架駅。改札口は中央口とビエラ神戸口の2ヶ所となっている。
明石方の下り内側線と上り内側線の間及び5番線南側に引上線がある。
- のりば
- ■ 三ノ宮・大阪・京都方面(平日朝ラッシュ時間帯の快速(新快速待避に使用))
- ■ 三ノ宮・大阪・京都方面(一部の快速・新快速・特急)
- ■ 三ノ宮・大阪・京都方面(各駅停車・快速)
- ■ 西明石・加古川・姫路方面(各駅停車・快速)
- ■ 西明石・加古川・姫路方面(一部の快速・新快速・城崎温泉方面行き特急)
当駅付近では、大阪寄りにR400(制限60km/h)明石寄りにR300(制限40~45km/h)の急カーブとなっている。これらのカーブは、全般的に在来線としては、線形がよい東海道・山陽本線で最もきつい場所のひとつである。
休日に全く列車の発着がない1番線で新型車両の展示会を行うことがある。
[編集] 利用状況
平成16年度の1日の乗車人員は71,151人。(兵庫県統計書より) これはJR西日本の駅では第6位。
[編集] 駅周辺
神戸駅周辺~南側一帯は、神戸市内有数の繁華街である。現在、神戸駅の南側には大規模商業施設が並んでいるがもともと、この地区には旧国鉄湊川駅あった。貨物線廃止後、跡地には三宮、元町と相互発展できる「神戸ハーバーランド」が建設された。
- 駅地下街
- 駅北側(山手)
- 駅南側(浜手)
[編集] 接続バス路線
- 市営バスターミナル(神戸市営バス)
- 4 大日丘住宅前方面行
- 7 夢野経由三宮駅前・市民福祉交流センター前方面行
- 9 大学病院経由吉田町方面行
- 11 新開地・夢野経由板宿方面行
- 65 ひよどり台方面行
- 85 須磨水族園方面行
- 110 大学病院経由板宿・JR鷹取駅方面行
- 112 大学病院経由前池橋・JR鷹取駅方面行
- 113 新開地・夢野経由板宿・新長田駅前方面行
- 123 ひよどり台・しあわせの村方面行
- 150 しあわせの村・西鈴蘭台駅前方面行(市営バス・阪急バス)
- 151 ひよどり台北口・西鈴蘭台駅前方面行(阪急バス)
- 南口バスターミナル
- 61(市営バス)・7(阪急バス) 鈴蘭台方面行(神戸市営バス・阪急バス)
- 白川台方面行(神姫バス)
- 押部谷栄方面行(神姫バス)
- 三田駅方面行(神姫バス)
- 神戸学院大学ポートアイランドキャンパス行(神姫バス)
- シティループ 異人館・港方面行(神戸交通振興)※平日のみ停車
- 新宿駅・東京駅方面行(ドリーム神戸号)(西日本JRバス・JRバス関東)
- 神戸メリケンパークオリエンタルホテルシャトルバス
[編集] 歴史
- 1874年(明治7年)5月11日 - 開業。新橋~横浜間の鉄道開通に続く2番目の鉄道の大阪~神戸間の路線の終着駅で、駅舎は煉瓦造りだった。
- 1889年(明治22年)7月1日 - 東海道本線新橋~神戸間全通、2代目の駅舎になる。また、神戸鉄道局(後の大阪鉄道管理局)が置かれた。
- 1906年(明治39年)12月1日 - 山陽鉄道国有化。
- 1928年(昭和3年)12月1日 - 東海道本線貨物支線の湊川駅に貨物取扱業務を移管。当駅での貨物取扱廃止。
- 1930年(昭和5年)7月 - 駅高架化に先駆け、三代目の現在の駅舎に改築。近代的設備を備えたこの駅は、貴賓室などもそなえた豪華なものともなっていた。
- 1931年(昭和6年)10月10日 - 高架駅化。
- 1985年(昭和60年)3月14日 - 湊川駅廃止。跡地は再開発され神戸ハーバーランドとなっている。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となる。
[編集] その他
- 第2回近畿の駅百選選定駅である。
- 現在は朝ラッシュ時のみ使われている1番ホームは、元来東京方面への始発の優等列車用ホームであった。戦前は特急「燕」「鴎」や急行列車が、また戦後も急行「銀河」や電車特急「こだま」(1958~61年)・「つばめ」(1960~61年)・「富士」(1961~64年)がこのホームから発車していた。しかし、東海道新幹線の開業で1964年「富士」が廃止となり、翌1965年には「銀河」も姫路発着となって、神戸発着となる定期の優等列車はいったん消滅した。国鉄民営化後、1989年3月のダイヤ改正で特急「雷鳥」の1本が神戸発着となったが、1997年に取りやめとなり、今日に至っている。
- 寝台列車を含めた特急列車も神戸よりも多くが三ノ宮駅に停車するが、かつて運転されていた寝台特急「彗星」は特急列車の中で唯一、三ノ宮を通過し、神戸に停車していた。しかし、2000年に「彗星」が「あかつき」との併結運転を開始すると、「彗星」で停車していた神戸から三ノ宮に停車駅を変更をするなどの措置を取り、寝台列車で神戸に停車する列車がなくなった(その後、「彗星」は2005年9月30日を以て廃止)。現在、特急列車で神戸に停車するのは「はまかぜ」のみとなっている(「はまかぜ」は三ノ宮にも停車する)。
[編集] 隣の駅
[編集] 参考
なお、阪急電鉄や阪神電気鉄道のターミナル駅である三宮駅や、阪急が三宮に進出する以前にターミナルとしていた上筒井駅(1940年に廃止)も、それぞれ一時期は神戸駅を名乗っていた。各項目と神戸駅も参照。