エスパー魔美
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『エスパー魔美』(エスパーまみ)は、藤子・F・不二雄による漫画、及びそれを原作としたテレビアニメとテレビドラマ。
目次 |
[編集] 概要
漫画雑誌「マンガくん」の創刊号(1977年)から翌1978年まで連載。「マンガくん」が「少年ビッグコミック」に改題された後は不定期に連載が続けられ、1982年に最終回を迎える(しかし、作品世界を完結させる意味での最終回は存在しない)。
1987年にテレビ朝日系列でアニメ化。それに伴い「コロコロコミック」で作品が再掲載される。このアニメは原恵一監督の『クレヨンしんちゃん』以前の代表作ともなった。
2002年には、NHK「ドラマ愛の詩」枠で実写ドラマ化もされた。
[編集] あらすじ
明月中学に通う普通の中学生・佐倉魔美は、同級生の高畑和夫を思わず助けたことから、自分がエスパーであることに気づく。当初、自分をエスパーだと誤解していた高畑だったが、それは魔美のものだと気づき魔美のよき理解者になると共に助言をするようになる。自らの超能力を高めていく魔美は、その能力を人助けのために活用する。
[編集] 登場人物
- 佐倉魔美(さくら まみ)
- 本作品の主人公。東京近郊の「佐間丘陵」にある明月中学の生徒。しし座。血液型O型。ひょんなことから超能力に目覚め、以後は人助けのためにその力を使う。性格は明るいがそそっかしくてお節介。困った人を見ると放っておけない。その気になればいくらでも悪用できるはずの超能力を魔美が一切悪用しないのは、彼女のこうした性格によるところが大きい。勉強および家事が苦手。家事については、その奇矯な料理は親友である高畑ですら一度食べて懲りたというほどのものである(ただし、ママの特訓によってクリームシチューだけは「食べられるレベル」になった)。インスタントラーメンすらひどい味になってしまい、その腕前は自覚しているはずなのだが、機会があればすぐに料理を作ろうとしている。画家である父親の前で、よく小遣い稼ぎにヌードモデルをする。魔美自身も絵を趣味としており、しばしばスケッチに出かけている。父方の曽祖母がフランス人で、赤毛は隔世遺伝によるもの。父に超能力を打ち明けようとしたがフランス系の先祖が魔女狩りの被害に遭っていることを聞かされ、超能力を公言することを控えるようになる。ちなみに「まみ」とは、タヌキの古称。コミックでは、基本的に「マミ」と片仮名表記で呼ばれている。時々父から「マミ公」と呼ばれる。
- 高畑和夫(たかはた かずお)
- 魔美と同じ中学の生徒。明月中学きっての秀才で、教科書を一度読んだだけで全て暗記する才能があるが、「自分みたいな遊び人がテストで高得点を取るのは申し訳ない」と、当人はそれを隠しており、テストでは必ずわざと数問間違える。草野球に熱中しているが、野球選手としては才能がない。
- 影から魔美の超能力で助けられたことから当初、自分が超能力者だと思い込んでいた。超能力は自分が窮地に陥ることで発動するとの仮説を立て不良グループに故意に絡まれていたところを影から魔美に再度助けられ、自分の超能力に確証を得て魔美と行動を共にするようになる。しかし、超能力者は魔美だったと知り、落胆する一方で嘘が大嫌いとして魔美に騙されていたことを怒る。しかし両親に責められていた魔美のアリバイの為に嘘を付いて助け、魔美の良き理解者となり彼女を支えるようになる。物事の本質を見抜く鋭い知力を持つため、感情だけで行動する魔美に対しては「それでは根本的な解決にはならない」としばしば苦言を呈するが、結局は彼女のひたむきさに折れて力を貸すことが多い。性的な興味は年相応にあり、魔美のヌードを想像していたところを魔美に超能力で覗かれ、卒倒する場面もある。
- コンポコ
- 魔美の飼うペット。本当はイヌだが、血筋がハッキリしない雑種犬でよくネコやタヌキ、キツネに間違われる。笑い上戸でプライドが高く、名前や違う動物に間違えられるとすぐ怒り、噛みつく。魔美が超能力に目覚める直前に拾われており、高畑は魔美の超能力に目覚めるきっかけになった動物ではないかと調べている。鳴き声は「フヤンフヤン」。油揚げが好物。隣の家のメリーちゃん(イヌ)が好き。しばし人間の言葉を理解して行動する節があり、魔美の超能力との関連を示すような描き方をされたが、本編では最後までコンポコの謎は解かれなかった。
- 佐倉十朗(さくら じゅうろう)
- 魔美の父。職業は画家。たびたび個展を開くが絵はあまり売れず、区立高校で美術講師をしている。絵を描く時に調子がいいときは鼻歌を歌うのが癖だが下手。戦時中は山梨県に学童疎開していた。このとき、父親が祖母(魔美の曾祖母)譲りの欧米系の顔立ちをしていたことからいじめに遭う。NHKドラマでは「十朗」は画家としての筆名で、本名は「比呂志」とされた。娘の事を「マミ公」と呼んでいる。少年向け藤子F不二雄作品の父親としては珍しく自家用車を所有しているが、「ポンコツポンコツ」と音を出して走るオンボロ車である(原作では車種が不明確だが、アニメ版ではフォルクスワーゲン・ビートルである)。アニメ版では最終回でフランスに絵画留学することとなった。画家志望であったことや妻とのなれそめなどには『ドラえもん』の野比のび助の設定と共通する要素が見られる。百朗という弟を持ち、田舎に兄がいるとの言及から、一朗・十朗・百朗の三兄弟ではないかと思われる。
- 魔美のママ
- 朝売新聞の外信部に勤めている。作中では名前は出てこない。アニメでの名前は「菜穂子」。NHKドラマでは「花枝」とされた。原作では地下道に住むホームレスを見て「勉強しないとあんな風になる」と魔美に話すという、ジャーナリストらしからぬ発言があったが、アニメ版では修正されている。また、アニメ版での「記者になった魔美」では、取材した際に、相手の心情を理解し、発表を差し控えるなどのマスコミ関係者としてはモラルの高い人物として描かれている。
- 陰木さん(いんき)
- 佐倉家の隣に住んでいる。前半では嫌味で陰気な性格で、佐倉家の粗捜しをしては苦情を言いにくるのが常だったが、殺人の罪で刑務所に服役していた元ヤクザの一人息子が帰って来た中盤以降、優しい態度をとるようになった。
- 細矢さん(ほそや)
- 佐倉家の町内に住んでいるおばさん。「放送屋」のあだ名があるほど噂話が好き。『オバケのQ太郎』でも登場している。
- 竹長悟(たけなが さとる)
- 魔美のクラスメート。高畑の野球仲間。明確な表現はなかったが幸子の彼氏と思われる。新聞部に属しており、一見頼りないが不良たちの脅しにも屈しなかった正義漢。
- 桃井のり子(ももい のりこ)
- 魔美のクラスメートで仲良し三人組の一人。おとめ座。血液型B型。愛称は「ノンちゃん(後半は『ノン』)」。三人の中では楽天的な性格で情報屋。魔美や高畑にツッコミを入れることが多い。原作にもそれらしい人物はいるが、事実上アニメ版でブレイクしたキャラクター。実はアニメ版でも第1話から登場している。放送延長に伴い、レギュラー化。魔美、幸子と共にいる描写が多く見られた。
- 間宮幸子(まみや さちこ)
- 魔美のクラスメートで仲良し三人組の一人。てんびん座。血液型A型。原作にも登場。愛称は「さっちゃん(「幸子」と呼ばれることも)」。三人組の中では一番落ち着いた印象を与える。彼氏持ち(竹長)。原作での出番は多くなかったが、アニメ版では放送延長の強化策としてノンちゃんと共にレギュラー化。魔美の日常生活の描写を膨らませるのに貢献した。放課後の教室で三人ではしゃぐ姿が目立った。NHKドラマでは名字は「相原」で高畑に関心を持っているという設定になっている。
- 番野兆治(ばんの つよし)
- かつて魔美のクラスで番を張っていた不良。彼のグループが高畑を襲ったことが魔美の超能力を顕在化させるきっかけとなった。原作では「番長」の通称のみで呼ばれていたが、アニメで準レギュラーとなるにあたりキャラ名が改めてつけられた。アニメではその後更生し、クラスメートの転校にはなむけを用意するなど、人間的な面も見せるようになる。また、事故によって一時的に魔美の超能力が彼に移行したこともあった。但し、原作では最後まで不良番長であり続けたため、一部の話数において、原作での「番長」の役柄がアニメでは別の不良に置き換えられている。
- 富山高志(とみやま たかし)
- 魔美のクラスメート。眼鏡をかけており、クラシックマニア。原作では複数出番がある割にチョイ役に近かった(魔美にレコード鑑賞を持ちかけて自宅に誘うもほとんど断られる)が、アニメ版では終了間際になってガールフレンドを得ることになる。
- 有原(ありはら)
- 明月中学の映画研究部部長。魔美を主人公に「透明ドラキュラ」という映画を撮影することを画策するが、それは魔美のヌードを期待してのものであった。
- 黒沢 庄平(くろさわ しょうへい)
- 映画研究部副部長(後にアニメ版では部長に)。有原とともに映画撮影に携わったが、その映像に(魔美の念写で)改竄が加えられたことから、魔美がエスパーではないかと疑い、つけ回す。アニメでは、魔美を追い回すうちに本気で惚れてしまい、超能力の現場押さえなどそっちのけとなり、ストーカーまがいの行動を起こすことになる。
- 黒田赤太郎(くろだ あかたろう)
- 明月中学OBの札付きの不良。応援団の影のボス・会長として君臨していた。暴力排除キャンペーンを張った新聞部を屈服させ、なお反対する高畑を制裁しようとしてワンダーガール(魔美の扮装)に懲らしめられる。その後舞い戻ってくるが、自分が歯が立たなかった相撲部屋の親方に感服して相撲取りの道を歩むことになった。名前はどおくまんの漫画『嗚呼!!花の応援団』の主人公・青田赤道がモチーフと思われる。
- 黒雪妙子(くろゆき たえこ)
- 高畑の幼なじみ(アニメ版ではいとこ)で、高畑を「和夫ちゃん」と呼び、高畑からは「妙ちゃん」と呼ばれている。10代後半~20代前半と見られ、ふだんはバイクに乗っている。ディスコや酒が好き。高畑と仲のいい魔美が気に障るらしく、魔美にはきつく当たる。アニメ版ではドッグ・トレーナーの資格を持ち、秘かにエスパーであることを疑っているような描写が見られる。
[編集] 魔美の使う主な超能力
- テレキネシス
- 物質を触らずに動かす力。長所、超能力を高畑にも隠していたが、クシャミをしてティッシュペーパーを念力で引き寄せること無意識に高畑の前でもしてしまったことで高畑に超能力がばれてしまった。魔美は特にこの能力に秀でており、ブルドーザーを吹き飛ばす程の力が出る。また、複数の人形を同時に動かして人形劇をやらせるなどの複雑な操作も可能。親指と人差し指、小指を立てた独特の仕草で発動する。能力の発揮にはこの手振りが必要である為、束縛されてテレキネシスを封じられるという場面もあった。
- また、クシャミを利用して対象物を破壊する「念分裂」、物質を浮かせる「レビテーション」(自分自身だけでなく、複数の物体を同時に浮かせることも可能)、さらには効果を持続させる「オート・エンドレス・テレキネシス」などの高度な技も使いこなす。
- テレポーテーション
- 物質を瞬間移動する力。魔美の場合は、自分に物体が衝突する危険を回避する形で発現した。後に衝突のエネルギーによるものだと高畑は指摘する。魔美が任意に発現させるために、高畑がテレポーテーション・ガンを製作し、魔美に贈った。これは仁丹が飛び出る仕掛けとなっており、外観的にはハートの形をしたブローチで、魔美のイニシャル「M」をあしらってあり、魔美は常に胸元に付けている。ちなみに、仁丹はウメ味。1回に移動できる距離は初め約600mだったが、徐々に距離が伸び、終盤では1回で約5kmが可能なまでに成長した。権利関係上、アニメでは仁丹がビーズに変更されている。緊急時には高畑が魔美に手元の適当な物を投げつけてテレポートさせる。
- テレパシー
- 他人の思考や記憶を読み取る力。魔美としてはどちらかといえば苦手な能力。魔美の場合は、皮膚電流から思考を読み取るので、導体を通しての読み取りも可能(劇中では「導体テレパシー」と呼称)。逆に、魔美の思考やイメージを他者に送り込むことも可能。相手のプライバシーに触れることになるため、緊急時以外は魔美自身も積極的には使用したがらない。
- 非常ベル
- 助けを求める思考波がベルとなって聞こえる。範囲は約1km。テレパシーの派生型と思われる。この非常ベルを魔美が聞き取り、テレポートで現場に急行してテレキネシスで事件を解決、というのが、エスパーとしての「活動」の主な流れとなっている。本来は苦手なはずのテレパシーだが、助けを求める声だけには非常に敏感というあたり、お節介な魔美らしいといえる。なお、イタリアで放映されたアニメ版のタイトルは「不思議の鐘のマルティーナ」である。不思議の鐘とは非常ベルのことと思われる。
- 念写
- ビデオや写真に自身のイメージを焼き付ける。あらかじめ記録されている映像を書き換えることも可能。
- 透視
- 魔美が苦手とする能力の一つ。それほど強くはなく、物質を凝視して精神を集中すれば多少見える、といった程度。魔美は「エスパー」とはいうものの、実際には「ESP」は苦手で「PK」のほうが得意。
[編集] アニメ
[編集] TV
- 放映局:テレビ朝日系列
- 制作:シンエイ動画(この作品から、タツノコプロの派生企業であるIGタツノコ(現・Production I.G)やタツノコの外注会社である京都アニメーションとシマスタジオ(現・オフィスフウ)が参入し、現在の「クレヨンしんちゃん」に至るまで同枠の制作を支えているほか、他のシンエイ動画作品の制作にも貢献している)
- 放映期間:1987年4月7日~1989年10月26日 全119話+SP1話
- 放送開始後半年間は藤子不二雄ワイド内での放送。1987年10月より単独30分枠となる。
- 特に後半は殆どがアニメオリジナルストーリーだが、原作と比べても遜色ない内容であった。
- フロンティアワークスより、全119話+SP1話のDVDがリリースされる旨の予告が出された、[1]
- 放映開始前にパイロットフィルムが制作されている(シンエイ動画としては『ドラえもん』以来)。コンテを担当したのは芝山努。キャストは放映版とは異なり、魔美を演じたのは荘真由美であった。
- 広島ホームテレビでは単独30分枠となった後は、時折プロ野球中継(広島東洋カープ主催ゲーム)のため後日(主に平日17時台の再放送枠)に代替放送をする事があった。
[編集] キャスト
[編集] スタッフ
- チーフディレクター:原恵一
- シリーズ構成・文芸:桶谷顕
- 作画監督(総作画監督):富永貞義、堤規至(8話から)
- 作画監督補:堤規至
- 脚本:桶谷顕、富田祐弘、水出弘一、もとひら了、本郷みつる、原恵一
- 演出:原恵一、塚田庄英、パクキョンスン、貞光紳也、本郷みつる、高柳哲司、石井文子、須永司、望月智充
- 作画監督:富永貞義、堤規至、高倉佳彦、なかじまちゅうじ、林桂子、水村良男、後藤隆幸、橋本とよ子、川崎逸朗
- 美術監督:川井憲
- 撮影監督:斉藤秋男
- 録音監督:浦上靖夫
- 音楽:田中公平
- プロデューサー:木村純一・小泉美明(テレビ朝日)、別紙壮一・茂木仁史(シンエイ動画)
- 動画チェック:間々田益男、入江康智
- 色指定:野中幸子、吉岡由己、代田千秋
- 特殊効果:土井通明、村上正博
- 背景:アトリエローク
- 撮影:旭プロダクション
- 音響効果:松田昭彦
- 整音:大城久典
- 録音制作:オーディオ・プランニング・ユー
- スタジオ:APUスタジオ
- 編集:岡安肇
- タイトル:道川昭
- 現像:東京現像所
- 制作担当:茂木仁史(後にプロデューサーに昇格)
- 制作デスク:山川順一
- 制作:テレビ朝日、旭通信社、シンエイ動画
[編集] 映画
- 『エスパー魔美 星空のダンシングドール』
[編集] 主題歌
- OP1『テレポーテーション~恋の未確認~』
- ED1『不思議 Angel』
- 作詞:松本一起
- 作曲:奥慶一
- 歌:橋本潮
- OP2『S・O・S』
- 作詞:松本一起
- 作曲:清岡千穂
- 編曲:田中公平
- 歌:橋本潮、SHINES
- ED2『I Like YouからI Love You』
- 作詞:松本一起
- 作曲:池毅
- 編曲:田中公平
- 歌:橋本潮
- レコード:コロムビアレコード
前番組: 藤子不二雄ワイド (19時からの1時間番組) |
テレビ朝日系火曜19時台前半 (1989年3月まで) |
次番組: ビートたけしのスポーツ大将 (19時からの1時間番組) |
前番組: ニュースシャトルANN (19:20から) |
テレビ朝日系木曜19時台後半 (1989年4月から) |
次番組: チンプイ |
[編集] TVドラマ
舞台が東京近郊から名古屋へと変更されているのをはじめ、NHKということもあり設定は原作と多々異なる。原作及びアニメでは両親に能力がバレることがなかった(事件に関わった人にバレてしまい、それでも理解してもらえたことは数例ある)が、このドラマでは最終回にて両親に能力が露見してしまった。
[編集] キャスト
- 佐倉魔美:笹岡莉紗
- 佐倉比呂志(父):草刈正雄
- 佐倉花枝(母):涼風真世
- 高畑和夫:上條誠
- 高畑弥生:石河美幸
- 高畑夏美:大倉たから
- 相原幸子:井端珠里
- 宮内俊一郎:赤坂晃
- 白石多恵子:高月あゆみ
- 松本優二:伊藤隼人
- 長谷部太郎:伊藤篤史
- 村田健:濱蔦瑞樹
- 野辺山緑:佳梯かこ
- 水谷先生:伊沢勉
- 聖天宮宣子:火田詮子
[編集] ゲスト出演者
- 川村幹也:東野竜三(第1・3話)
- 羽左間美千代:李麗仙(第3話)、田島祥子(少女時代、第3話)
- 立野正治:柾木卓(第3話)、井上駿(少年時代、第3話)
- 石部:横山揮英(第4話)
- アナウンサー:黒川慶一(第4・8話)
- 有原哲:阿部優也(第5話)
- 八代佳子:森美稚子(第5話)
- 松下幸一:山科淳司(第6話)
- 任紀高志:湯原昌幸(第7話)
- 大山次郎:川本貴浩(第7話)
- ダブダブラ大統領:オスマン・サンコン(第8話)
- ブラック・キューピッド:伊藤友乃(第8話)
- 野辺山カスミ:山崎直子(第9・10話)
[編集] 物語の舞台
多摩丘陵がモデルと思われる「佐間丘陵」の中にある町で、多摩川と思われる川がしばしば登場し、世田谷区から走って20分という科白が登場することから、原作においては物語の舞台は作者が亡くなるまで35年にわたって住んでいた川崎市多摩区である可能性が高い。原作内でドラえもん、スネ夫達の姿が確認されることから『ドラえもん』の舞台が同じ町内であることも明らかになっている(『ドラえもん』原作内でも、魔美が登場するコマがある)。ただし、ドラえもんの舞台になっているのは東京都練馬区である。また台詞で「青梅街道といえば目と鼻の先」と実在の場所も出てきている。
一方、アニメ版では第36話(「燃える疑惑」、原作は「ヤミに光る目」)で「魔美が住む街」として画面に映された地図が多摩市のものであったこと、設定資料の町内地図に描かれた鉄道駅や川の位置関係の類似等から、多摩市の京王線聖蹟桜ヶ丘駅周辺(スタジオジブリ作品『耳をすませば』の舞台でもある)がモデルと思われる。
なお、魔美たちの通う明月中学はアニメでは私立と明記されているが、原作では表記がない。作中に登場する生徒は学校の近辺に生活していること、生徒間の学力にはかなり差があること、から公立である可能性もある(青田のようなOBを輩出している事から少なくとも名門進学校ではないようだ)。
[編集] 単行本
- 少年ビッグコミックス(8巻まではマンガくんと改称。小学館) 全9巻
- マンガくんコミックスでは1~8巻のみの発行で、9巻は発行されていない。また少年ビッグコミックスでは、6・7巻は発行部数が稀少で、8巻はカバーのみしか存在が確認されていない。
- てんとう虫コミックス(小学館) 全9巻
- 中公コミックス藤子不二雄ランド(中央公論社) 全9巻
- 小学館コロコロ文庫 全6巻
[編集] CD
- 『テレポーテーション-恋の未確認-/不思議Angel』 (1987年4月21日)
- 『S.O.S/I Like YouからI Love You』 (1989年8月1日)
- 上記2タイトルは、CDシングルのほか、ドーナツ盤レコード、カセットも発売された。
- 『エスパー魔美 ESPER MAMI』 (1989年9月1日)
- エスパー魔美のテレビアニメおよび劇場映画「星空のダンシィングドール」で使われたBGMを収録したCDアルバム。
- 『エスパー魔美 オリジナル・サウンド・トラック-完全版-』 (2001年12月21日)
- 『エスパー魔美 ESPER MAMI』を再構成し復刻したオリジナル音楽集CDと、効果音的に使われたBGM、ブリッジ曲、サブタイトル曲、主題歌のオフボーカルバージョンを収録した(未収録音源盤)CDの2枚組アルバム。2枚とも76分を超すボリュームである。ブックレットには、作品解説のほか、別紙壮一(プロデューサー)、田中公平(音楽)のコメント、曲目解説(メロディナンバーが振られているメロディには、その番号)、エスパー魔美の放映リストも掲載されている。
- 『エスパー魔美 TRIBUTE CD』(非売品)
[編集] DVD
- コンプリートBOX (2006年)
- 2006年になり、それまで一度も叶わなかった全話のソフト化が実現した。これまでにも「エスパー魔美の全話ソフト化を」という希望は多かったが、権利面や映像の状態などから長年にわたって実現しなかった。「あなたのハートにテレポート」でおなじみの次回予告が未収録となり、ファンの間で物議を醸したが、下巻分の次回予告は全話分発見され、下巻には収録。上巻の次回予告は、上下巻の連動応募特典DVDに収録された。
[編集] 関連作品
藤子・F・不二雄のSF短編作品の一つである『アン子 大いに怒る(発表原題は赤毛のアン子)』(1974年)は同じく超能力に目覚めた赤毛の少女が主人公であり、父親が売れない画家である点や能力にアドバイス的助言をくれる同級生の少年(高畑の原形)が登場する点、主人公の祖先がフランスで魔女狩りに遭っていることなどから、エスパー魔美はこの作品を発展させたものではないかとしばしば指摘される。 「魔美」とは違い、アン子の母親はいなく、コンポコの原型となった拾われた仔犬は当初父親が拾ってきたものだった。
[編集] パロディ
2006年3月6日公開の『ドラえもん のび太の恐竜2006』では人混みの中に魔美と高畑が紛れ込んでいる。
また、2007年3月10日公開の映画『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 ~7人の魔法使い~』において、作中のテレビアニメ番組として「魔法少女マミ」(魔法の世界では「科学少女マミ」)が描かれ、その主人公として魔美をベースとしたキャラクターが登場した。マミの声を演じたのは瀬那歩美(元祖魔美役であるよこざわけい子が代表を務める事務所に所属している。)。明確に魔美をモチーフとしたキャラクターが藤子アニメに登場したのは、本編が終了して以来18年ぶりのこと。