コロムビアミュージックエンタテインメント
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
本社所在地 | 東京都港区六本木一丁目4番33号 |
設立 | 1910年10月1日 |
業種 | 情報・通信業 |
資本金 | 1,000百万円 |
外部リンク | http://columbia.jp/ |
コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社(Columbia Music Entertainment, Inc.)は、1910年10月に作られた、日本で最初のレコード会社。長らく演歌やアニメソング、伝統芸能や学校用教材に強かったが、最近ではJ-POPにも力を入れている。
目次 |
[編集] 概説
自社でCD、DVDディスクの大規模な生産設備をもっている数少ないレコード会社であった(他にはビクターエンタテインメント、ソニー・ミュージックエンタテインメント、東芝EMI(2006年より受け皿会社へ売却)など)。但し、2005年になって、プレス工場は子会社とした上で売却している。
かつては日立が筆頭株主であったが、アメリカのリップルウッドとの提携に伴う同社系ファンドへの第三者割当増資によってその地位を譲っている。
過去には、英EMIと米コロムビア・レコードのレーベルを抱えていたが、EMIは東芝EMIに移籍し、コロムビアはソニーと旧米コロムビアの合弁会社CBSソニー(現ソニーBMG・ミュージックエンタテインメント』)設立により移籍(日本国内ではソニー・ミュージックエンタテインメント)。『コロムビア』の商標のみを残す形になった。ソニーミュージックのクラシックレーベルの『赤地に音符の型抜き』マークは、ソニーミュージックが米コロムビアだった時代の名残を象徴しているとも言える。
発音が似ているためか「コロンビア」と誤記されることが非常に多い(なお、コロンビアの英字表記は「Colombia」であり、コロムビアとは明確に区別されている)。
[編集] 略歴
- 1910年(明治43年)10月1日 - 株式会社日本蓄音器商会設立。
- 1912年(明治45年) - 日米蓄音機製造株式会社を合併。
- 1942年(昭和17年) - 商号を日蓄工業株式会社に変更。
- 1946年(昭和21年) - 商号を日本コロムビア株式会社に変更。
- 1951年(昭和26年) - 日本初のLPレコードを発売(米コロムビア原盤による、ブルーノ・ワルター指揮ニューヨーク・フィルによるベートーベン交響曲第9番(2枚組))
- 1958年(昭和33年)9月1日 - 国内では日本ビクターに次いで、ステレオLPレコードを発売(米コロムビア原盤による。レスピーギ「ローマの松」「ローマの噴水」ほか)
- 1960年(昭和35年) - 国内で最後にSP盤のプレス、発売を終了する。
- 1962年(昭和37年) - 英EMIが東芝音楽工業と正式に発売契約を結んだため、英EMIによるコロムビア原盤の発売が東芝に移行。これに伴い、同原盤の発売を終了する。
- 1963年(昭和38年) - 日本電気音響株式会社(DENON:ブランド名・デンオン)を合併。
- 1965年(昭和40年) - 東京都港区赤坂に本社ビルを建設
- 1969年(昭和44年) - 米コロムビア原盤の発売がCBSソニーに移ったため、同原盤による発売を終了する。
- 1970年(昭和45年) - 世界初のPCM方式によるデジタル録音を行う。(第1号は、ツトム・ヤマシタの「打」。この時、録音機はNHK技術研究所のそれを借りて行った。)
- 1972年(昭和47年) - 自社製のPCM方式によるデジタル録音機第1号機を作り、本格的なPCM録音によるレコード製作を開始する。同時に「PCM」が同社の登録商標となる。(第1号は、スメタナ四重奏団によるモーツアルト作曲「狩」ほか)
- 1974年(昭和49年) - 自社製のPCM方式によるデジタル録音機第2号機が完成。1号機よりもコンパクトになったため、ヨーロッパに持ち込んでのPCMデジタル録音を行う(パイヤールのバッハ「音楽の捧げもの」ほか)。
- 1982年(昭和57年)10月1日 - ソニー、CBSソニーと同時に、世界初のコンパクト・ディスク(CD)の再生機及びソフトを発売する。(再生機は日立のOEM。ソフトの方はベートーベンの「運命」、ドボルザークの「新世界」ほかクラシック10タイトルを発売。)
- 2001年(平成13)10月1日 - AV・メディア関連機器部門を株式会社デノンとして分離(のちに日本マランツと経営統合、ディーアンドエムホールディングスとなる)。同部門生産拠点の白河工場(福島県)も譲渡。
- 2002年(平成14)10月1日 - 商号をコロムビアミュージックエンタテインメント株式会社に変更。
- 2005年(平成17年)7月1日 - 本社を東京都港区六本木一丁目に移転
- 同年 - プレス部門(子会社(コロムビアデジタルメディア:名称のみ継承))を売却
[編集] アーティスト(引退・解散・死去したアーティストも含む)
- アキコ・グレース
- 伊奈かっぺい
- 岩田光央・鈴村健一(協力・ラジオ大阪)
- 植田佳奈(アーツビジョン/アイムエンタープライズ)
- Mi(エムアイ)
- 大石まどか
- 岡本敦郎
- 0930(ヤマハ音楽振興会)
- 尾崎亜美
- ohana
- 木村カエラ
- キリンジ(東芝EMIから移籍)
- 冠二郎
- 工藤慎太郎
- こおろぎ'73
- 小清水亜美
- Ghosty Blow
- ゴダイゴ
- 胡美芳
- コロムビア・トップ(故人)
- コロムビア・ライト
- コロムビアゆりかご会(音羽ゆりかご会のメンバーがアニメソング、童謡、文部省唱歌のコーラスで歌う場合に使用した)
- 初代コロムビア・ローズ
- 二代目コロムビア・ローズ
- 三代目コロムビア・ローズ
- サイキックラバー(ラムズ)
- ささきいさお
- 島倉千代子
- ザ・スパイダース - 解散
- 堺正章 - ソン・フィルトルでの活動を経て、現在はアーティストとしての活動を休止
- Syrup 16g
- 超飛行少年
- 陣内孝則
- 世良公則
- sorachoco(稲村優奈・花村怜美)
- 原真祐美
- 氷川きよし(長良プロダクション)
- 樋口あゆ子
- 一青窈
- ピチカート・ファイヴ (解散)
- 二葉あき子
- 舟木一夫
- Bloodthirsty butchers
- Project DMM
- 細川たかし
- ホフディラン
- 堀江美都子
- 本田美奈子.(故人)
- 松山千春
- 美空ひばり (故人)
- みといせい子(旧・日本コロムビア時代に歌手デビュー現在は芸能リポーターとして活動)
- 水木一郎
- 南かなこ
- 宮内タカユキ
- 都はるみ
- 向風(アンリミテッド・グループ)
- MAKE-UP
- メロキュア(岡崎律子(故人)・日向めぐみ)
- 望月久代(81プロデュース)
- 森の木児童合唱団
- 八代亜紀
- 山形ユキオ
- 山本朝海
- YOSHIKI(axev)
- その他、インターチャネル(旧NECアベニュー時代~センチメンタルグラフティ関連、現在はキングレコードに完全販売委託し、音楽事業自体もインデックスミュージックに分社)、ドリーミュージック、R&CJapanの中堅レコード三社の販売委託を行っている。
[編集] 以前に在籍していたアーティスト
- 愛河里花子 - ビクターエンタテインメントから移籍、現在はアーティストとしての活動を休止
- THE YELLOW MONKEY -ファンハウス(現 BMG JAPAN)に移籍、のち解散
- 吉井和哉(リーダー) - 東芝EMI(レーベルはVirgin Music)に在籍(初期は「YOSHII LOVINSON」名義)
- 石川さゆり - ポニーキャニオンに移籍、のちに同社の演歌部門廃止で現在はテイチクエンタテインメントに在籍
- 石田燿子 - 当時は石田よう子名義でデビュー、現在はジェネオンエンタテインメント(旧・パイオニアLDC)に在籍
- 石原慎一 - 現在はエイベックス等、フュージョンで活動中
- 井上宗孝とシャープファイブ - キングレコードより移籍(コロムビアを経て、キャニオン)。昭和43年LP春の海を発売し社会現象を起こす。同年、コロムビアの名だたる歌手を抑えてLP売上1位を獲得。
- 上田まり - 現在はエイベックスに移籍
- 大滝詠一 - Niagaraレーベルと共に在籍。80年代CBS/SONY(現 ソニー・ミュージックレコーズ)に、Niagaraレーベルごとに移籍。
- 大矢進 - 引退か?
- 笠原弘子 - ワーナーミュージック・ジャパンから移籍。一時期ベラボー・エンタテインメントよりマキシシングルやアルバムをリリースしていたが、現在はHiBOOM VRに在籍
- 嘉門達夫 - 89年に代官山プロダクションに移籍
- 河合奈保子 - 1997年より育児休業のため現在はアーティストとしての活動を休止
- 菊池俊輔 - 現在もフュージョンで活動中
- 北島三郎 - 1964年に日本クラウンに移籍
- きただにひろし - 現在はJAM Projectやフュージョンで活動中
- 草尾毅 - 現在はアーティストとしての活動を休止
- 國府田マリ子 - コナミ音楽部門(現:コナミ・マルチメディア)よりメジャーデビューし、その後同社で挿入歌をリリース。その後はキングレコードへ移籍して現在に至る(2005年より育児休業のためすべての活動を当面自粛の方向へ)
- 小林旭 - 日本クラウン→ポリドール→ソニー・ミュージックを経て、現在はガウスエンタテインメント(現・徳間ジャパンコミュニケーションズ)に在籍
- 桜っ子クラブさくら組 - ワーナーミュージック・ジャパンから移籍、のち解散
- ムーン・リップス - 上記からの派生ユニット。ユニット名は某人気アニメで主題歌を歌っていたことから由来。その後、アニメ版完結を待たずして解散
- 佐々木望 - 現在はアーティストとしての活動を休止
- 猿岩石 - 『内村プロデュース』などで"手裏剣トリオ"名義で一時は活動するも、結局解散。有吉のみ太田プロに残留へ
- 時給800円 - 現在はR and Cに移籍、メンバーの品川祐は、品川庄司として2005年にアーティストデビュー
- 島田奈美 - 「ガラスの幻想曲」でデビュー、世界初のピクチャーCDや、世界初のシングルCDを発売。現在は音楽ライター島田奈央子(本名)として活動中
- 子門真人 - ポニーキャニオンへの移籍を経て、現在は引退の模様
- ジャドーズ - 活動休止状態なのだが、メンバーはダンス☆マン&ザ・バンド☆マン(エイベックス所属)として活動している。
- ジュディ・オング - CBSソニー→東芝EMIへ移籍を経て、現在はビクターエンタテインメントに在籍
- 純エリ子 - 後に藍美代子の芸名で渡辺プロダクションから再デビュー。現在はフリーのジャズヴォーカリスト兼パブ経営者
- 白田あゆみ - 引退
- 大事MANブラザーズバンド - メルダック(トライエムを経て、後の徳間ジャパンコミュニケーションズメルダック制作室)→ファンハウスを経て移籍、現在は既に解散
- 高橋洋樹 - 一度引退するも2005年にてマーベラスエンターテイメントへ移籍・復帰、
- TAKUI - アップフロントワークス(レーベルはゼティマ)に移籍。
- 段田男 - 引退
- CHISATO - 徳間ジャパンコミュニケーションズより移籍。現在は、PENICILLINとは別に結成したバンドCrack 6のメンバーとしてBeat Art Recordingsに在籍。
- CHARCOAL FILTER - POWERPOP RECORDS.COMから移籍、コロンビアを経てWARNER MUSIC JAPANへ移籍
- チューリップ
- 財津和夫(東芝EMI→ファンハウスから移籍、現在はビクターエンタテインメントに在籍)
- つのごうじ - 現在は活動休止か?
- 寺田恵子 - ビクターエンタテインメントへの移籍を経て、現在はエイベックス(avex mode)に在籍
- 天童よしみ - ポニーキャニオンから移籍、現在はテイチクエンタテインメントに在籍
- 堂島孝平 - 徳間ジャパンコミュニケーションズに移籍。
- 当山ひとみ - ボーカルの講師を行いながら、現在も活動中
- 豊嶋真千子 - 現在はアーティストとしての活動を休止
- 中西保志 - 現在は徳間ジャパンコミュニケーションズに在籍
- 忍者 - 解散
- 橋本潮 - 一度活動休止(!?)するもコロムビアMEに復帰
- 橋本仁 - 現在はエイベックス(avex mode)に在籍
- PaniCrew - 現在はBMG JAPANに在籍
- 浜崎あゆみ - 現在はエイベックスに在籍
- valentineD.C. - 活動休止
- 平松まゆき - 休業?引退?
- 風雅なおと - 現在は東芝EMIで『しましまとらのしまじろう』で主題歌や挿入歌等を歌っている
- ブルーコメッツ - 解散
- 松原のぶえ - 2005年よりガウスエンタテインメント(後に徳間ジャパンコミュニケーションズガウス制作室)に移籍
- 観月ありさ - 現在はエイベックスに移籍
- 水森亜土 - 現在はウォルト・ディズニーと提携してエイベックスに在籍
- thee michelle gun elephant - ミッシェル・ガン・エレファント名義で再度、同社へ移籍
- 緑川光 - 現在はアーティストとしての活動を休止
- 村田英雄(故人) - 1971年に東芝EMIへ移籍
- 森重樹一 - ソロ、ZIGGYの活動を一時休止し、The DUST'N'BONEZで活動
- 守屋浩 - 1964年に日本クラウンへ移籍
- UNISONAIR - 解散。庄野賢一はプロデューサー・アレンジャーとして活動中
[編集] 関連項目
- 現在、音源を保有している主な単発作品・シリーズ作品
- ウルトラシリーズ(作品によっては東芝EMI、バップ、エイベックス等が音源を所有(協力・円谷ミュージック))
- 仮面ライダーシリーズ(「仮面ライダー龍騎」(2002年)以降はエイベックスが音源を所有)
- スーパー戦隊シリーズ
- ゲゲゲの鬼太郎(第1・4作はワーナーミュージック・ジャパンが音源を保有)
- メタルヒーローシリーズ
- セーラームーンシリーズ
- キューティーハニーシリーズ(但し実写版はavex group(リズムゾーン)が音源を保有)
- ママレード・ボーイ
- ドラゴンボールシリーズ(但し、ドラゴンボールGTはポニーキャニオンが音源を保有)
- クレヨンしんちゃん(劇場版が"嵐を呼ぶ"シリーズより同社が担当、これまではメルダック(原盤制作はビーイング)→ワーナーミュージック・ジャパン→キングレコード)
- 冒険王ビィト(但し第二シリーズはSME系が事実上の音源元)
- 半熟英雄シリーズ
- バンダイミュージックエンタテインメント(旧・アポロン)およびエアーズが音源を保有していたもの(ただし、ガンダムシリーズなど一部作品は同社以外の同業者が音源を保有)
- ジャングルの王者ターちゃん♡
- ご近所物語
- 花より男子(TVアニメ版)
- 超者ライディーン
- 朝日ソノラマが音源を保有していたもの(但し、初代鉄人28号は続編製作等の都合上、キングレコードに音源を譲渡(なお、現在は東芝EMIが事実上の音源元)。また、一部作品でキングレコードや徳間ジャパンの音源になっているものもある)
- ソノシート(1970年代後半に徳間音楽工業と提携して「ファンファニー」シリーズを発売)
- コロちゃんパック
- ブラジルレコード(特撮専用のレーベル。後に主力レーベルであるコロムビアレコードへ統合され、現在のANIMEXレーベルが新設される)
[編集] 川崎工場にまつわるエピソード
美空ひばりの曲の「港町十三番地」は、川崎工場のある港町13番地から名前を取っている。
[編集] 外部リンク
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