全国社会人サッカー選手権大会
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全国社会人サッカー選手権大会(ぜんこくしゃかいじん - せんしゅけんたいかい)は、全国規模のリーグ戦(Jリーグ、JFL)に参加しているチームを除く日本サッカー協会第1種登録の社会人チームを対象として毎年10月頃に開催されるトーナメント大会である。全社と略される。
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[編集] 歴史
大会は1965年に日本リーグ(JSL)とともにそれまでの全日本実業団サッカー選手権大会に代わって創設され、当初は優勝および準優勝チームに日本リーグとの入れ替え戦出場権が与えられるシステムとなっていた。その後日本リーグに2部リーグが誕生、地域リーグも確立するなどしたため、この制度が廃止され、1978年から次年度の国民体育大会開催地のサッカー大会の運営リハーサルを兼ねて行われるようになった。なお1999年(第35回)のみJFL所属チームが参加した。
大会には予選を勝ち抜いた(当初は20チームから順次拡大し)32チームが参加しトーナメント方式で優勝を争う。大会の創設序盤は、企業チームでなかったために全日本実業団選手権に参加できなかった浦和クラブや甲府クラブ(現・ヴァンフォーレ甲府)などの有力クラブチームが初年度から決勝戦に進出するなど、その活躍が目立ったが次第に後のJリーグ参加チームの前身となる企業チームの強化が進み躍進するようになる。しかし近年は沖縄かりゆしFC、ヴォルカ鹿児島といった将来のJリーグ入りを目論むクラブチームの参戦も増えている。また2006年(第42回)は、新たに優勝チーム全国地域リーグ決勝大会の出場権が与えられることとなりJFL昇格につながる大会となる。(但し既に地域リーグで優勝・ないしは準優勝して出場権を得た場合と、チーム事情により出場辞退した場合は準優勝チームが繰り上げ。2チームともに同条件の場合であっても3位以下の繰上げ処置はなし)
[編集] 大会の方式
- 地区予選を勝ち上がった32チーム(地区の振分けは地域リーグと同じ。参加チームは地域によって2~7チーム。これとは別に開催都道府県の予選会勝ち上がり1チームも出場する)によるトーナメント制。
- 試合は大会ローカルルールで40分ハーフ(80分)の前後半。同点の場合は10分ハーフ(20分)の延長戦→PK方式で勝敗を決定する。(2004年まではVゴール方式で延長戦が行なわれていた。)
[編集] 2006年参加チーム一覧
No | 地区 | クラブ名 | 所属リーグ |
---|---|---|---|
1 | 北海道 | ノルブリッツ北海道FC | 北海道 |
2 | トヨタ自動車北海道 | 北海道 | |
3 | 東北 | FCプリメーロ | 東北1部 |
4 | NECトーキン | 東北1部 | |
5 | 開催県 | TDK秋田 | 東北1部 |
6 | 関東 | 全神栖SC | 関東2部 |
7 | 図南SC群馬 | 群馬県1部 | |
8 | 飯能ブルーダー | 関東1部 | |
9 | FC町田ゼルビア | 関東2部 | |
10 | YSCC | 関東1部 | |
11 | 東邦チタニウム | 関東1部 | |
12 | 韮崎アストロス | 関東2部 | |
13 | 北信越 | JAPANサッカー・カレッジ | 北信越1部 |
14 | フェルヴォローザ石川・白山FC | 北信越1部 | |
15 | 東海 | 静岡FC | 東海1部 |
16 | 芙蓉クラブ | 東海2部 | |
17 | 名古屋クラブ | 東海2部 | |
18 | FC岐阜 | 東海1部 | |
19 | 関西 | FC西宮A | 兵庫県1部 |
20 | 神戸FC1970 | 関西1部 | |
21 | 三洋電機洲本 | 関西1部 | |
22 | FC Mi-O びわこ Kusatsu | 関西1部 | |
23 | アイン食品 | 関西1部 | |
24 | AS.Laranja Kyoto | 関西1部 | |
25 | 中国 | ファジアーノ岡山FC | 中国 |
26 | 佐川急便中国 | 中国 | |
27 | 四国 | カマタマーレ讃岐 | 四国 |
28 | 南国高知FC | 四国 | |
29 | 九州 | ニューウェーブ北九州 | 九州 |
30 | V・ファーレン長崎 | 九州 | |
31 | 新日鐵大分 | 九州 | |
32 | 沖縄かりゆしFC | 九州 |
[編集] 過去の優勝チーム
決勝戦の結果
年度 | 回次 | 優勝チーム | スコア | 準優勝チーム | 開催県 | 開催地 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1965年 | 1 | 日本鋼管(関東) | 3-1 | 浦和サッカークラブ(関東) | 大分 | 別府市 | 浦和クラブは入替え戦を辞退 |
1966年 | 2 | 浦和サッカークラブ(開催県) | 1-0 | 日本鋼管川崎(関東) | 埼玉 | 大宮市 | |
1967年 | 3 | 名古屋相互銀行(東海) | 4-1 | トヨタ自動車工業(東海) | 神奈川 | 横浜市 | |
1968年 | 4 | トヨタ自動車工業(東海) | 1-0 | 浦和サッカークラブ(関東) | 長崎 | 島原市 | |
1969年 | 5 | 甲府クラブ(関東) 浦和サッカークラブ(関東) |
1-1 延長0-0 再延長0-0 |
(両チーム優勝) | 岩手 | 遠野市 | 抽選により入替え戦では浦和クラブを1位扱いとする |
1970年 | 6 | トヨタ自動車工業(東海) | 1-0 | 甲府クラブ(関東) | 静岡 | 藤枝市 | |
1971年 | 7 | 藤和不動産(関東) | 1-0 | 田辺製薬(関西) | 佐賀 | 佐賀市 | |
1972年 | 8 | 永大産業(中国) | 5-0 | 帝人松山(四国) | 千葉 | 市原市 | |
1973年 | 9 | 住友金属(関西) | 2-1 | 茨城日立(関東) | 茨城 | 日立市 | |
1974年 | 10 | 本田技研工業(東海) | 3-0 | ヤンマークラブ(関西) | 鹿児島 | 鹿児島市 | |
1975年 | 11 | ヤンマークラブ(関西) | 3-1 | 古河電工千葉(関東) | 静岡 | 静岡市 | |
1976年 | 12 | 日産自動車(関東) | 1-0 | 大日日本電線(関西) | 神奈川 | 開催地 | |
1977年 | 13 | 東芝堀川町(関東) | 2-0 | 電電近畿(関西) | 大阪 | 開催地 | |
1978年 | 14 | 埼玉教員(関東) | 2-0 | 兵庫教員団(関西) | 宮崎 | 延岡市 | |
1979年 | 15 | 東邦チタニウム(関東) | 2-0 | マツダオート広島(中国) | 開催県 | 開催地 | |
1980年 | 16 | 大日日本電線(関西) | 2-0 | 大阪ガス(関西) | 開催県 | 開催地 | |
1981年 | 17 | 電電関東(関東) | 2-1 | 茨城日立(関東) | 島根 | 開催地 | |
1982年 | 18 | 大阪ガス(関西) | 3-1 | 静岡ガス(東海) | 群馬 | 開催地 | |
1983年 | 19 | 松下電器(関西) | 5-0 | 電電近畿(関西) | 開催県 | 開催地 | |
1984年 | 20 | 京都府警(関西) | 2-1 | 清水クラブ(東海) | 開催県 | 開催地 | |
1985年 | 21 | NTT関西(関西) 山梨選抜(開催県) |
1-1 | (両チーム優勝) | 山梨 | 開催地 | |
1986年 | 22 | 古河電工千葉(関東) | 4-3 | 東京ガス(関東) | 沖縄 | 開催地 | |
1987年 | 23 | 秋田市役所(東北) | 1-0 | 古河電工千葉(関東) | 京都 | 開催地 | |
1988年 | 24 | 京都紫光クラブ(関西) | 2-0 | マツダオート広島(中国) | 北海道 | 開催地 | |
1989年 | 25 | 中央防犯(東海) | 2-0 | 古河電工千葉(関東) | 福岡 | 春日市 | |
1990年 | 26 | 中央防犯(東海) | 3-1 | 茨城日立(関東) | 石川 | 金沢市 | |
1991年 | 27 | PJMフューチャーズ(東海) | 2-0 | 西濃運輸(東海) | 山形 | 開催地 | |
1992年 | 28 | PJMフューチャーズ(東海) | 2-0 | 日本電装(東海) | 香川 | 高松市 | |
1993年 | 29 | 横河電機(関東) | 3-2 | YKK(北信越) | 開催県 | 開催地 | |
1994年 | 30 | 茨城日立(関東) | 1-0 | 北陸電力(北信越) | 開催県 | 開催地 | |
1995年 | 31 | プリマハムFC土浦(関東) | 1-0 | アルビレオ新潟FC(北信越) | 広島 | 開催地 | |
1996年 | 32 | 教育研究社FC(関西) | - | () | 大阪 | 高槻市 | |
1997年 | 33 | 横河電機(関東) | 1-0延長 | 本田技研ルミノッソ狭山(関東) | 神奈川 | 藤沢市 | |
1998年 | 34 | NTT九州(九州) | - | 北海道電力(北海道) | 開催県 | 開催地 | |
1999年 | 35 | 本田技研(JFL) | 4-0 | ソニー仙台(JFL) | 富山 | 岩瀬 | |
2000年 | 36 | 佐川急便東京SC(関東) | 3-2 | 佐川印刷(関西) | 宮城 | 仙台S | |
2001年 | 37 | 佐川急便大阪SC(関西) | 2-1延長 | 本田技研ルミノッソ狭山(関東) | 高知 | 南国市 | 延長Vゴール |
2002年 | 38 | 沖縄かりゆしFC(九州) 本田技研ルミノッソ狭山(関東) |
0-0延長 | (両チーム優勝) | 静岡 | 日本平 | 延長終了同点 |
2003年 | 39 | ホンダルミノッソ狭山(関東) | 3-0 | 静岡FC(東海) | 埼玉 | 埼玉S | |
2004年 | 40 | ホンダルミノッソ狭山(関東) 沖縄かりゆしFC(九州) |
0-0 | (両チーム優勝) | 岡山 | 岡山総 | 台風の影響により延長中止 |
2005年 | 41 | ロッソ熊本(九州) 新日鐵大分(九州) |
2-2延長 | (両チーム優勝) | 兵庫 | 神戸W | 延長終了同点 |
2006年 | 42 | V・ファーレン長崎(九州) | 1-0 | 静岡FC(東海) | 秋田 | にかほ市 |
[編集] 外部リンク
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