FC東京
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FC東京 | |
原語表記 | FC東京 |
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愛称 | 東京、ガス、東ガスなど |
クラブカラー | 青と赤 |
創設年 | 1935年 |
所属リーグ | Jリーグ |
所属ディビジョン | ディビジョン1 |
ホームタウン | 東京都 |
ホームスタジアム | 味の素スタジアム |
収容人数 | 49,970 |
代表者 | 椿原正浩 |
監督 | 原博実 |
FC東京(エフシーとうきょう F.C. TOKYO)は、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するプロサッカークラブ。
目次 |
[編集] クラブの概要
1999年Jリーグ加盟。ホームタウンは東京都。ホームスタジアムは2001年に竣工した調布市の東京スタジアム(現名称:味の素スタジアム)である。また、年に数試合国立霞ヶ丘陸上競技場、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場でホームゲームを開催している(ただし駒沢については2003年を最後にトップチームの公式戦は行われていない)。1999年のJリーグ参入の時点でホームスタジアムが建設中だったため、1999年シーズンから2000年シーズンにかけては国立、駒沢に加え、国立西が丘サッカー場、江戸川区陸上競技場でホームゲームを開催した。その他、都内でJ1開催基準を満たすスタジアムを確保出来なかった等の理由により、鹿児島市の鹿児島県立鴨池運動公園陸上競技場(2000年)、香川県立丸亀競技場(2000年・2001年)、金沢市の石川県西部緑地公園陸上競技場(2000年)といった都外での競技場でホームゲームを開催したことがある。2006年シーズンでは松本平広域公園球技場で1試合リーグ戦が行われ、5年ぶりの都外でのホームゲームとなった。
練習場は小平市の東京ガス小平グランド(武蔵野苑)である(2001年までは江東区のFC東京深川グランド)。
チーム名には特に愛称を付けておらず(FCはフットボールクラブの略)、またクラブマスコットもいない。これは、Jリーグ参加クラブとしては初めての事例である(その後Jリーグに加盟した横浜FC、愛媛FCも同様に愛称を設けていない)。 FC東京の場合、2000年までは東京を名乗るクラブが1つしか無かったため、単純に「東京」と呼称していたが、2001年に同じ「東京」を名乗る東京ヴェルディ1969が誕生(ホームタウン変更)し、さらに前述のように"FC"を冠するJリーグクラブも複数になったため、これと区別するためにFC東京を表す独自の呼称の必要性が増した。サポーター側からは東京を推奨する動きがあるが、外部まで含めると必ずしも浸透しきっていないのが現状である。アマチュアクラブ時代の呼称東京ガス(若しくは単純にガス)が現在でもこのクラブを指し示す独自の呼称として残っているのはこうした理由にもよる。なお、Jリーグの公式情報やtoto等での紙面が限られる公式発行物に関しては、F東京として掲載される場合が多い(但し日刊スポーツでは「FC」を入れず、単に「東京」と表記)。
熱狂的なサポーターが多く、浦和レッズ・アルビレックス新潟に次ぐ観客動員を誇る(2006年実績)。東京ガス時代から一貫して東京で活動してきたことから、サポーターには「首都東京のチーム」という意識が強く、応援の際にも東京のチームであることを強調する。
試合時間内を味方の応援だけに費やし、長時間歌い、相手チームにはブーイングのみな事も見受けられるJリーグにあって、応援コールはしないでじっくり試合動向を見て楽しむ時間帯が有り(前半に多い)、相手チームや相手選手、時には主審をもいじる応援も特徴的(吉原宏太、川口能活、森岡隆三など)。三浦知良、稲本潤一、北澤豪らに対してはリスペクトを表すチャントもしていた事実もあるが、大きく報道されるのは悪事の時であるという現状もあり、他チームのサポーターからは誹謗中傷的な応援との批判もある。この批判に対してクラブ側は公式な謝罪などは一度もしていない。
[編集] テレビ中継
Jリーグではテレビ中継はクラブとの直接契約ではなく、リーグが一括契約・管理しているが、FC東京の試合は資本関係にあるテレビ東京では年数試合程度で、それ以外の中継はTOKYO MXで殆ど行われている(一部TBSやNHKと同日中継となる場合あり)。
[編集] ラジオ中継
コミュニティーFM局の調布FM・FM西東京が、味の素スタジアム開催試合を中継している。1999年にはTOKYO FMでも試合を生中継した事もあった。
[編集] クラブの歴史
[編集] プロ化以前( - 1998年)
前身は1935年創立の東京ガスフットボールクラブである。1992年にブラジル人フォワードのアマラオが加入、大熊清(在任1995年-2001年)が監督に就任した頃から力を伸ばし、1997年は旧JFLで準優勝、天皇杯では名古屋グランパスエイト、横浜マリノス(現横浜Fマリノス)、ベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)のJリーグ勢3チームを撃破してのベスト4入りで脚光をあびた。準決勝の鹿島アントラーズ戦でアマチュアサッカーマンとしては憧れの地国立霞ヶ丘陸上競技場の地をチームとして初めて踏んだ。1998年は川崎フロンターレを逆転してJFL初優勝を果たすも、Jリーグ加盟の条件を満たしておらず、昇格できなかった。
[編集] J2時代(1999年)
1998年10月1日(この日は都民の日とされている)に、東京ガス、東京電力、エーエム・ピーエムジャパン、テレビ東京、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(TSUTAYA)などが出資した運営法人「東京フットボールクラブ株式会社」が設立され、1999年、東京都を本拠地とする初めてのチームとしてJリーグ加盟を果たした。このときから採用されているイメージカラーの青と赤は、母体が東京ガスであるためガスの火にちなんでいる(東京ガスのコーポレートカラーも青と赤である)。この年発足し即参戦したJ2リーグを2位で終え、J1への昇格を決めた。またJリーグヤマザキナビスコカップでも多くのJ1チームを下してベスト4に進出、MF佐藤由紀彦がニューヒーロー賞に選出されるなど注目を浴びる戦いを演じた。
[編集] J1時代(2000年 - )
2000年シーズンには昇格チームにも関わらず開幕4連勝などで旋風を起こして、年間総合順位7位で終えた。翌年以降もJ1で中位をキープしている。この躍進により観客動員数が飛躍的に増加した。
2002年シーズンより監督に原博実を迎え攻撃サッカーを目指した強化を進め、各年代の日本代表選手を輩出。だが自国開催のワールドカップには代表を出す事は叶わなかった。2003年シーズンには1st、2ndステージ共に優勝戦線にからみ、年間順位4位と、優勝に手が届くところまで成績を伸ばした。また同年8月にはレアル・マドリッドとのフレンドリーマッチを組み(結果:0-3)、注目を浴びた。同年天皇杯を最後に、JFL時代からチームを牽引しJ1の舞台へ導く原動力となり、「KING OF TOKYO」と親しまれたアマラオがチームを去った。
2004年シーズンにはアマラオが退団して湘南ベルマーレへ移籍し、アテネ五輪代表候補の今野泰幸がコンサドーレ札幌から移籍するなど、新しい時代への動きが見られている。8月にはスペイン遠征を行い、デポルティーボ・ラ・コルーニャの恒例プレシーズンマッチ、トロフェオ・ファンアクーニャに招かれ、これを制し、帆船型の同トロフィーを獲得。リーグ戦こそ年間8位に終わったが、11月3日のJリーグヤマザキナビスコカップ決勝で浦和レッズを下し、Jリーグ加盟後初の公式タイトルであるJリーグヤマザキナビスコカップ優勝を果し、味の素スタジアムで催された優勝報告会には13,000人のファン・サポーター達が駆けつけた。
2005年シーズンはケリーを放出、若手へシフトする意味で大きな補強をせず、戦力を現状維持しての開幕を迎えた。開幕直後は首位になることもあったが、春先にチームワーストの6連敗で優勝戦線から早々に脱落、中盤戦は勝ちきれない試合が続き、結果は10位に終わった。だが後半戦での上位叩きはファン・サポーターの溜飲を下げさせた。特に最終節において、ロスタイムの劇的な同点劇でセレッソ大阪の目前での優勝を阻止し、リーグ戦の劇的な幕切れに一役買った。同シーズンをもって4年間FC東京の監督を務めてきた原が勇退した。 またこのシーズンには、味の素スタジアムで行われた東京ダービー・東京ヴェルディ1969戦で傷害事件が発生した(FC東京側のサポーター約200名がコンコースにてヴェルディサポーターに向け挑発行為に及んだ際、1名が灰皿の蓋を投げてヴェルディのクラブ職員、警官、一般人に怪我を負わせた)。この試合の管理責任者として、FC東京にはJリーグから1000万円という異例の罰金が科せられた。
2006年、後任に同チーム初の外国籍監督となるガーロが就任した。ガーロはそれまでの速攻型チームから、ボールの保持(ボールポゼッション)を主体とするチームへの脱皮を図ろうとした。しかしシステム・ポジション変更などに選手を適応させることができず、怪我人が多発したことも重なって戦術の刷り合わせも図れなくなり、またサポーターからも試合内容に対する批判が出るようになり、結局シーズン折り返し点の8月に解任となった。後任には大熊・原の下で長くヘッドコーチを務めていた倉又寿雄が就任。しかし、成績は好転せず、シーズン終了と共に倉又も退任することが発表された。ナビスコカップでは予選最下位敗退、リーグ戦は2シーズン連続の6連敗など精彩を欠きJ1昇格後最低の13位で終えた。ドイツワールドカップには土肥洋一、茂庭照幸を、FC東京として初めてワールドカップ日本代表に輩出した。
2006年12月5日、倉又の後任として原が1年ぶりに復帰し、再び指揮を執ると発表された。
シーズン開幕戦には強く、J2だった1999年から2006年まで8シーズン(旧JFL時代の1997~1998年を含めると10シーズン)続けて開幕戦に勝利している。これは1999年から2006年までの開幕戦8戦中7戦はホームで迎えており、ホームの利を生かしていると見る向きもある(残りの1戦も横浜国際総合競技場での開幕)。しかし、2007年の開幕戦でサンフレッチェ広島に敗れ、開幕戦連勝記録が8で止まってしまった。
[編集] 東京ダービー
- サポーターの間では東京ヴェルディ1969との対戦を「東京ダービー」と呼んでおり、ヴェルディが東京都にホームを移した2001年から始まった(詳しくは日本のダービーマッチを参照のこと)。初戦は東京スタジアム(現在の味の素スタジアム)のこけら落としとなった。よくサポーター同士の小競り合いや試合が荒れることが多く、2005年には傷害事件にまで発展した。ちなみにサポーター数はFC東京のほうが多い。2006、2007シーズンは東京ヴェルディ1969のJ2降格によりリーグ戦での対戦はないが、練習試合として2007年2月25日に行われた(スコアは1-1の引き分け)。
[編集] 金町ダービー
- サポーターの間では柏レイソルとの対戦を「金町ダービー」と呼んでおり、両者の間には熾烈な応援合戦が行なわれていた。しかし,2003年の最終節でFC東京の暴徒が日立柏サッカー場のピッチに乱入したことにより、柏サポーターは以後の対戦で敵意を剥き出しで遊撃。日立柏を愛する柏サポーターも、FC東京戦は柏の葉公園総合競技場で開催されている。
[編集] 獲得タイトル
[編集] 国内タイトル
[編集] 個人別タイトル
- フェアプレイ個人賞
[編集] ユニフォーム
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[編集] チームカラー
チームカラーは青、赤
[編集] ユニホームスポンサー
- 胸 新日本石油(ENEOS)
- 袖 東京電力
- 背番号 東京ガス・エネスタ
- パンツ 東京ガス
[編集] 過去のユニホームスポンサー
- am/pm(胸 1999~2001年・ショーツ 2002年)
- 1999年のみ背番号上はエネスタ単独だった
[編集] ユニホームサプライの遍歴
- 1999年~ アディダス
[編集] チーム名変遷
- 1935年~ 東京ガスサッカー部
- 1997年~ 東京ガスフットボールクラブ
- 1999年~ FC東京
[編集] 異競技間交流
- バレーボールの東京ガス男子チームと連携しており、2002年度からバレーボール教室を実施。2003年からV1リーグ(日本バレーボールリーグ機構の2部組織)に所属している同チームを「FC東京バレーボールチーム」に名称変更している(プロフィルは当該項をご覧いただきたい)。
- 2006年7月より、東京都を本拠地とするプロ野球・東京ヤクルトスワローズと共同で東京のスポーツ振興を図ることになった[1]。今後、双方のファンの来場を促進するキャンペーンなどを展開する予定である。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
FC東京 - 2007 |
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1 土肥洋一 | 2 茂庭照幸 | 3 エバウド | 4 八田康介 | 6 今野泰幸 | 7 浅利悟 | 8 藤山竜仁 | 9 ルーカス | 10 ワンチョペ | 13 平山相太 | 14 馬場憂太 | 15 鈴木規郎 | 16 池上礼一 | 17 金沢浄 | 18 石川直宏 | 19 伊野波雅彦 | 20 川口信男 | 22 塩田仁史 | 23 梶山陽平 | 24 赤嶺真吾 | 25 徳永悠平 | 26 小山泰志 | 27 栗澤僚一 | 28 鈴木健児 | 29 吉本一謙 | 30 森村昂太 | 31 阿部伸行 | 33 小澤竜己 | 34 権田修一 | 35 リチェーリ | 37 福西崇史 | 監督 原博実 | クラブ | |
Jリーグ 2007 | |
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J1 | |
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