大阪市交通局20系電車

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20系電車（20けいでんしゃ）は、大阪市交通局の高速電気軌道（地下鉄）用通勤形電車である。

電機子チョッパ制御を採用した10系電車の試作車として登場した20系（初代）、1984年（昭和59年）に登場したVVVFインバータ制御の20系（2代）、1990年（平成2年）に登場したVVVFインバータ制御の新20系（21～25系）がある。

目次 1 20系（初代） 2 20系（2代） 3 新20系（21～25系） 4 参考文献

[編集] 20系（初代）

1973年（昭和48年）、谷町線に試作車として登場した。その後御堂筋線に転属した際に10系に改番された。詳細は「大阪市交通局10系電車」の記事を参照していただきたい。

[編集] 20系（2代）

1984年（昭和59年）から1989年（平成元年）にかけて16編成96両が製造された大阪市交通局では初のVVVFインバータ制御車である。

路面電車を除いては日本初のVVVFインバータ制御車でもある。そのため開発時の試験では数多くのGTOサイリスタ素子が負荷に耐えられず、破損した^[1]。

当初は中央線用の0番台6両編成7本（42両）と、谷町線用の30番台6両編成9本（54両）が製造されたが、30番台車は2006年（平成18年）3月27日の近畿日本鉄道けいはんな線生駒駅～学研奈良登美ヶ丘駅間開業関連の改造の関係で、全編成が車両番号の変更をせずに谷町線から中央線に転用された。

車体は前面形状は10系と若干異なるが、その他は10系に準じたアルミ製である。

近鉄けいはんな線乗り入れによる最高時速の向上に合わせて、乗り入れ先の近鉄が費用を負担することで2004年（平成16年）に第1編成(2601F)の制御素子がGTO（日立製作所・東芝・三菱電機製）からIGBT（全て日立製作所製）に変更され、他の編成も順次変更が進められた。

従来谷町線に在籍していた9本54両の編成をわざわざ中央線に転属させたのは、近鉄の費用負担で改造が行えること、制御機器更新が24系などよりも20系の方が容易であること、また20系は落成からの経年が古い、という理由で交通局にとって得策との判断からである。

2006年までに全編成の変更が完了し、最高速度は70km/hから95km/h、起動加速度は2.5km/h/sから3.0km/h/sまで性能が向上した。IGBT素子に交換されたことで、GTO素子時代よりも加速時の磁励音が低減された。また、けいはんな線開業時に近鉄線内でのワンマン運転が開始され、それに対応した機器が設置されている。改造と同時に行先表示器の英字表記が全て大文字から、最初の1文字のみ大文字で2文字目以降は小文字に変更された。車内ではバリアフリーの一環としてLED式の車内案内表示器やドアチャイムも設置された。

[編集] 新20系（21～25系）

この車両系列に関しては「大阪市交通局新20系電車」の記事を参照していただきたい。

[編集] 参考文献

1. ^ 大阪市交通局編 (1993).大阪市高速電気軌道第7号線京橋〜鶴見緑地間リニアモータ地下鉄建設記録. 大阪市交通局. 70系電車で利用されたVVVFインバータについての記述に加え、20系電車のVVVFインバータに関する情報も記載されている。

大阪市営地下鉄・ニュートラムの車両
現役形式
10系・20系・新20系・30系・66系・70系・80系・100A系
旧在籍車両
100形（初代）・200形（初代）・300形・400形・500形・600形・1000形・1100形・1200形・800形・900形・50系・60系・100系